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非採算部門から知的資産部門への転換(2003年発表) VOL.02 [Tea-break]

 

【リスクマネージメントの強化と意識の共有化】
 平成14年4月国立京都病院輸血管理室に配属され、まず実践したのは室員間における意識の共有化であった。そのため連日にわたり打ち合わせを行い、問題点や改善方法等を模索してきた。当院における輸血業務は、輸血療法に対する認識、知識不足があり、かつ輸血療法委員会が実稼動していない状況下であったために、まずは客観的に訴えることの出来るデータを創出し、院内各部門に啓蒙することが必要であると考えた。また部門間における知識・認識の相違を明らかにし、この相違から発生するリスクを少しでも減少できるように、リスクマネージメント部会(現医療安全管理委員会)に対し積極的に働きかけを行った。


 前所属施設(国立神戸病院)からの取り組みとして、CIR(Clinical Incident Report)を作成し、インシデントレベル0(ヒヤリハットに相当する部分も含む)を主としたデータの収集・解析を行ってきた。このCIRを基として当院のシステム等現状に合致させるため、臨床検査科情報研究会(CLab-info)にて討議を重ね、平成14年7月より輸血管理室においてデータの収集を開始した。また輸血管理室における重要度(危険度)を明らかとし、部門間における知識・意識レベルのズレを減らすために、CII(Clinical Incident Indicator)を作成し、インシデントレベルとの比較を行い、平成14年7月~平成15年6月までの一年間の統計データと分析結果を、医療安全管理研修講演会「患者誤認に関する院内シンポジウム」にて発表した。シンポジウム後は医療安全管理委員会と連携し、輸血に関わる事項(輸血療法、輸血システム)において継続的改善を進めている。現在は輸血管理システム更新作業とともに、輸血運用にリスク管理を加味した院内輸血運用マニュアルを作成しているところである。


 【新井の本音コメント:リスクマネージメント】 リスクマネージメントは、医療の質を判断する場合に、非常に大きな客観的評価指標であると言えます。施設の根幹を揺るがす大きなファクターと言っても過言ではありません(率直に言うと、患者さんが何を求めて病院に来るか、またその病院を選ぶときに判断する材料として、医療レベルと施設安全性では無いでしょうか?)。ですから医療業界がリスクマネージメントに躍起になるのですが、ハインリッヒの法則を医療業界に当てはめると、もっと軽微なトラブルを取り上げないことには、根本的解決に結びつかない気がします。いわゆる、取るに足らないこと(重箱の隅をつつく?)を問題視しないといけないのでは?と私は以前から考えていました。客観的指標に仕上げないことには、根拠として使用できないのでCIRを作成した訳ですが、こういった作業は誤解を生むものです。というのもインシデントレポート自体が始末書的に捉える医療関係者が多く、インシデントは恥と思われているからです。勿論、プロとしてインシデントは恥ずべきことなのですが、医療者も人間ですからミスはつき物。だから次からはこんなことをしてはいけませんよと警鐘を発するのが勤めだと思うのですが・・・やはり自律と自立、そして透明性を基本としなければ、医療者間において、また医療者側と患者側との信頼関係なんて築けるはずが無いと思います。きれいごとの虚飾で「チーム医療」なんて築くことは無理です(チーム医療という用語、実は私は大嫌いです。この理由については別の機会に)。


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    遠位型ミオパチーという病気をご存知でしょうか? 
    筋肉そのものに原因があって、筋力が低下する「ミオパチー」といわれる疾患の中で治療法が全くなく、
    体幹部より遠い部分から徐々に筋力が低下していく非常に重い筋肉の進行性難病です。
    100万人に数名といわれる希少疾病ですが、2008年に「遠位型ミオパチー患者会」が発足しました。
    この患者会のみならず遠位型ミオパチーという病気をより多くの方々に認知していただき、一人でも
    多くの方々に賛同していただき、患者会の目標を達成することが目標です。その一つに「難病認定」
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