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20130905-668号 シャガース病 [kensa-ML NEWS 【特集】]

皆さん、こんばんは。神戸の新井です。

 大荒れの天気が日本列島を駆け巡っておりますが、皆さんの所では如何だったでしょうか?

 昨日の神戸は、神戸大学に出かける1時間ほど前が風雨ともにピークだったようです。大学に到着した時には風は強かったものの雨はさほどではなく、ほんと、助かりました。会議終了後、今年度の臨地実習生と面談をし、帰ることには風雨ともに小康状態。天候も大荒れだろうと自家用車で出かけていたのですが、帰りの高速道路上で綺麗な虹を観測しました。ちょうど渋滞もあったので観測にはもってこい。おまけに虹の輝度は高くなり最終的にはダブルリング。いやぁ、良い目の保養をさせてもらいました。被害に遭われた方には・・・のんきな事を言ってごめんなさい。

 さてフェイスブックにはすでにアップしておりますが、朝日新聞の記事で医療職紹介シリーズというのご存知でしょうか?第8回目は臨床検査技師。それも単なる紹介ではなくって、患者さんが臨床検査技師に配慮する点等書かれており、非常に面白い内容となっています。しかし面白いとばかりも言ってもおられず、臨床検査技師のコミュニケーション下手が見事に露呈しています。患者さんにこんな気なんて使わせたくねぇよなぁなんてこと感じましたけど、皆さんはどのよに受け止められましたか?


医療職種紹介シリーズ8 「臨床検査技師」 朝日新聞 8/27 (一部引用)
 
http://apital.asahi.com/article/nob/2013082700008.html
 病院などの医療現場で働く医療者紹介の第8回目は「臨床検査技師」。
 「臨床検査技師等に関する法律」によって定められた国家資格です。前回は、臨床工学技士でしたから、名称はなんとなく似ていますね。
 この「臨床」という言葉は、一般社会ではなじみがない単語ですが、医療の世界で当たり前に使われており、医療の最前線で患者と接している現場といった意味合いになります。つまり、臨床検査技師とは、患者がいる現場で、検査に携わる専門家ということになります。
 患者からすればお会いするのが病院だけですから、病院で働いているイメージが強いでしょうが、検査専門会社や製薬企業の研究所などにも少なからずいます。
 病院においては、血液検査、尿検査などでデータを測る、エコー検査や心電図検査室で検査するといった仕事がメインであり、これらの医学的な情報を的確に測定することで、医師の診断をサポートしている職種です。
 さて、ここは患者道場。患者としては、臨床検査技師の方とどう接すればいいでしょうか?



 さて前置きはこれくらいにして、長い本題に移ります。

 シャガース病という病気ですが、恥ずかしながら先月ニュースに発展するまで知りませんでした。実際自分で調べてみて、あっ、その病気なら聞いたことがあるような、ただ記憶は定かでないけどと思い出したのが、バチスタ手術について調べた時。元々バチスタ手術はブラジルでシャガース病による心肥大に対しての縮小術だったんですね。

 ということで興味を持ったということと、情報が少ないということはいたずらに不安を掻き立てるということもありますので、出来る限り多くの記事を集めてみました。


シャーガス病(アメリカトリパノソーマ病)とは (一部引用)
 
http://www.forth.go.jp/keneki/kanku/disease/chagas%20disease.html
[流行地]
 シャーガス病は寄生性の原虫であるクルーズトリパノゾーマによる感染症で、おもに中南米でみられます。
[感染経路]
 家の土壁、屋根、天井、マットレスなどに生息しているサシガメ類昆虫の糞に含まれるトリパノソーマが粘膜、眼瞼結膜、皮膚刺咬部から体内に侵入することで感染が成立します。就寝中、知らないうちに感染していることがほとんどですので、注意が必要です。また、汚染された飲食物を摂取することによる経口感染、輸血や臓器移植による感染例も報告されています。
[潜伏期]
 感染成立後、数週間後に発症します。感染者の約25%は数年~数十年後に慢性期症状(不整脈、心筋症消化器症状など)を発症すると考えられます。
[症状]
 原虫の侵入した部位の腫れや炎症、リンパ節腫腸で始まり、発熱、肝脾腫に進行し、一部の患者は急性心筋炎・髄膜脳炎で死亡することもあります。さらに数年後、20~30%の患者に、慢性心筋炎(不整脈→突然死も)、巨大食道(嚥下障害→栄養失調・誤嚥性肺炎)、巨大結腸(便秘、腸捻転)などが起きることもあります。


 今回騒動となった発端はこのようなニュースからでした。また誤解をされている方もおられるかもしれないので触れておきますが、サシガメに刺されたときに感染するのではないようで、糞の中に原虫(トリパノソーマ・クルージ)が存在するようです。この原虫が傷口から入り込むことや、糞の付いた手で目をこすったりしたときに粘膜から感染することもあるそうです。


国内初のシャーガス病、10人に輸血か 陽性男性と連絡取れず 産経新聞 8/14 (一部引用)
 
http://sankei.jp.msn.com/life/news/130814/bdy13081422460003-n1.htm
 中南米の感染症「シャーガス病」の抗体陽性が国内で初めて確認された男性と現在、連絡が取れない状態であることが分かった。厚労省と日赤は国籍を明らかにしていない。
 男性は平成18年ごろから日赤がシャーガス病対策を始めた昨年10月までの間に少なくとも9回献血、日赤が保存している男性の血液を調べたところいずれも抗体陽性だった。6月の献血は血液製剤メーカーや医療機関への出荷を差し止めたが、過去の献血を基につくられた血液製剤11本が8医療機関で10人程度の患者に投与された可能性があることが判明。厚労省と日赤は患者の特定や感染の有無の調査を進めている。



献血で「シャーガス病」陽性 国内初、輸血患者を調査 産経新聞 8/14 (一部引用)
 
http://sankei.jp.msn.com/life/news/130814/bdy13081421300001-n1.htm
 厚生労働省と日赤は14日、中南米生まれの40代の男性が献血した血液の検査で、中南米の感染症「シャーガス病」の抗体陽性を国内で初めて確認したと発表した。この血液は、血液製剤メーカーや医療機関への出荷を差し止めた。
 ただ、男性は平成18年ごろから、シャーガス病対策が始まった昨年10月までの間に少なくとも9回献血していたことが判明。これらの血液を基にした血液製剤11本が8医療機関で10人程度の患者に投与された可能性があり、厚労省と日赤は投与された人の特定や感染の有無を調査している。



献血の血液に中南米の感染症 10年後に心臓に影響も 朝日新聞 8/14 (一部引用)
 
http://digital.asahi.com/articles/TKY201308140417.html
 中南米に多く、重い心臓病につながるおそれがある「シャーガス病」感染者による献血が国内で初めて確認され、14日、厚生労働省の審議会で報告された。献血した男性の血液が約10人の治療に使われた恐れがあり、厚労省と日本赤十字社は感染の有無について調査を始めた。さらに対策が必要かどうかも検討する。


シャーガス病 初の陽性 献血した中南米男性 感染者の有無調査 東京新聞 8/15 (一部引用)
 
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013081502000153.html
 厚生労働省と日赤は十四日、中南米出身の四十代の男性が六月に献血した血液の検査で、中南米の感染症「シャーガス病」の抗体陽性を国内で初めて確認したと発表した。
 男性はこれまで、二〇〇六年ごろから日赤がシャーガス病対策を始めた昨年十月までの間に少なくとも九回献血し、日赤が保存している男性の血液を調べたところいずれも抗体陽性だった。
 六月の献血は血液製剤メーカーや医療機関への出荷を差し止めたが、過去の献血を基につくられた血液製剤十一本が八医療機関で十人程度の患者に輸血された可能性があることが判明。厚労省と日赤は患者の特定や感染の有無の調査を進めている。



 この情報だけでは混乱する方もおられるとのことで、一昨日、追加記事が出されています。


日本でのシャーガス病を考える(上) 朝日新聞 9/3 (一部引用)
 
http://apital.asahi.com/article/story/2013090200011.html
 中南米出身の男性が今年の6月に献血した血液から、日本国内で初めてシャーガス病の抗体が検出されたことがニュースになりました。同じ方から2006年から2012年10月にかけて少なくとも9回の献血が行われており、この方の血液をもとに作られた11本の血液製剤が約10人の方に投与された可能性があると報道されています。
 これまでの記事を読む限り、シャーガス病についての情報はまだまだ少なく、なかにはいたずらに不安感をあおりかねない内容のものもあります。今あるニュースからの情報だけでは問題の本質が見えにくくなっていると感じたため、シャーガス病についての説明を加えるとともに、今回の献血検体の抗体陽性の事例について考えたいと思います。
 シャーガス病は、アメリカ・トリパノソーマ病とも呼ばれている病気で、トリパノソーマ・クルージ(Trypanosoma cruzi)という、中南米に広く存在する寄生虫によって引き起こされます。トリパノソーマ・クルージは、サシガメという昆虫を介して、人間を含む150種類以上の動物に感染します。ひとくちにサシガメといってもその種類は多く、シャーガス病を媒介するものは米国南部から中米・南アメリカにいる吸血性のサシガメで、日本にいるサシガメを介した感染は知られていません。
 この虫は人の血を吸う時に糞をすることがあり、その糞の中にいる原虫が傷口から血液の中に入りこむことが、シャーガス病の主な感染経路です。子供などが、糞がついた手で目をこすり、目の粘膜から感染することもあります。この場合は、テレビで報じられたようなロマーニャ徴候と呼ばれる特徴的なまぶたの腫れが生じることがあります(よって、こうしたまぶたの腫れは、輸血で感染した場合には起こりません)。
 サシガメを介さない感染経路としては、妊娠している女性から胎児への感染、臓器移植による感染、そして今回問題になっている輸血による感染などが知られています。慢性感染者とのキスや性交渉、日常生活における接触では感染することはまずありません。


日本でのシャーガス病を考える(下) 朝日新聞 9/3 (一部引用)
 
http://apital.asahi.com/article/story/2013090200012.html
早く体制の整備を
 シャーガス病は、日本ではあまり知られていない感染症ですが、世界にはラテンアメリカを中心に推計800万人から1000万人の感染者がおり、WHOが「顧みられない熱帯病(Neglected Tropical Disease)」の一つとして重要視している疾患です。例えば、メキシコでは0.5~1.5%の人が慢性感染しているという報告があります。ブラジル人のシャーガス病の抗体陽性率は過去の研究では約4.2%、児童を対象とした最近のある調査では、0.1%以下となっており、地域によってもばらつきがあります。
 以前シャーガス病はラテンアメリカの住環境の整備されていない農村部や貧困地域に多く、先進国ではあまり問題とされてきませんでしたが、近年ラテンアメリカからの移住者が増えたため、米国やヨーロッパにも多くの感染者が住んでいます。移民の多い米国には、現在30万人から100万人の感染者がいると推計されています。よって、シャーガス病は先進国においても決して非常に稀な疾患ということではありません。
 シャーガス病が輸血を介して感染することは何十年も前から、中南米諸国で報告されており、近年ラテンアメリカからの移民の増加を受け、イギリス、米国、カナダ、スペインなどでは、輸血から感染の危険性を考慮し、献血検体に対するトリパノソーマ・クルージの抗体検査が開始されていました。イギリスでは1998年より、感染のリスクがある献血者に対して抗体検査が行われており、スペインでも2005年から抗体検査が開始されています。カナダでは2009年より、中南米への長期滞在歴がある、又は中南米で生まれた献血者からの検体は、血小板製剤には使用しない方針をとり、2010年より抗体検査が導入されています。米国では2007年から、全国的に抗体検査が開始され、現在までに約1900の献血検体が抗体陽性であったと報告されています。
 日本には、数年前まで37万人以上、現在でも26万人以上のラテンアメリカ出身の方が暮らしています。日本にいるラテンアメリカ人の数は、イギリスにいる数よりも多く、カナダにいるラテンアメリカ人の数が日本を越えたのはつい数年前のことです。これは日本が、出入国管理及び難民認定法を1990年に改定し、単純労働者の獲得のために積極的に日系のラテンアメリカ人の方を受け入れてきたからです。



 これまで本感染症に対する治療としては、急性期にしか対応できず、慢性期に入った場合には、対症療法、とされていましたが、新薬開発が進められそうです。


南米に多い難病、群大が治療候補物質を発見 米誌に論文掲載 朝日新聞 9/2 (一部引用)
 
http://apital.asahi.com/article/local/2013090200010.html
 群馬大は6日、南米を中心に約1600万人が感染しているとされる「シャーガス病」の治療薬の候補物質を発見したと発表した。日本での感染例は確認されていないが、新薬開発に向け、外資系製薬会社などの提携先を探している。
 候補物質は、群大の嶋田淳子・大学院教授、久保原禅・生体調節研究所准教授らのグループが発見。東北大グループの協力も得て、粘菌由来の「DIF誘導体」が治療薬として臨床応用できると突き止めたとしている。米国の薬学系専門誌「バイオケミカル ファーマコロジー」の1日付に論文が掲載されたという。


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20130904-667号 鳥インフルエンザ最近の情報 [kensa-ML NEWS 【特集】]

皆さん、こんにちは。神戸の新井です。

 台風17号改め温帯低気圧と秋雨前線の影響による不安定な天候により、全国各地に被害をもたらしていますが、皆さんの所では如何でしょうか?ご無事でしょうか?特にこれから影響を受けると予想されている地域の方々におかれましては、十二分にお気を付け下さい。こちら神戸は風雨[雨]とも強くなってきました。雷[雷]も轟いています・・・

 今日は神戸大学医学部保健学科において、臨地実習指導者会議が開催されますので私も出席してきます。指導者(と私がいうにはお粗末すぎておこがましいのですが)というものは、良い人材を確保する、またその人材を人財に変えていく使命があると思います。技師長協議会会合でも、様々な大学との連携を強固にする使命が我々にはあるので、積極的な取り組みをお願いしたい、と発言しているのですが、満足できる状態というには程遠いと思います。臨地実習は良いネットワークを構築するためにも、広義で臨床検査部門の活性化のためにも、人財を育てるためにも、その第一歩となるものですから、指導にあたられる方々は自覚と責任感を持って臨んでもらいたいものです。「感動とは、感じて動くこと」。実習生の方々が自発的に能動的に実習に臨み、臨床現場で多くの感動を味わってもらえることを願っています。


 さて我々国立病院機構グループ施設のニュースを2件ご紹介します。本邦で現在も将来も大きな課題である、周産期医療と救急医療。こういったいわば経済的にメリットの少ない医療を地域と連携してますます充実させてもらいたいものです。地域医療の密接に関わっている我々に対し、素晴らしいアイデアをいただいた気がします。


国立佐賀病院を周産期医療センターに再指定 佐賀新聞 9/3 (一部引用)
 
http://www.saga-s.co.jp/news/saga.0.2544163.article.html
 佐賀県は1日、佐賀市の国立病院機構(NHO)佐賀病院をリスクの高い妊産婦を受け入れる「総合周産期母子医療センター」に引き続き指定した。今後も県内の周産期医療の中核として、高度の母体、新生児医療を24時間体制で提供していく。
 医療センターは、合併症のある妊婦や低出生体重児などリスクの高い患者を受け入れる施設で、国の指針に沿って都道府県が指定する。「母体胎児集中治療管理室(MFICU)6床以上」「新生児集中治療管理室(NICU)9床以上」の基準があり、県は2010年8月、NHO佐賀病院を初指定した。
 初指定に関しては約3年間の有効期限を設けたが、今後は病院側が辞退しない限り、指定の効力は無期限で続く。再指定により、診療報酬の優遇措置やNHOの助成金を引き続き受けることができる。

ドクターカー本格運用 高崎総合医療センターで9日から 産経新聞 9/3 (一部引用)
 
http://sankei.jp.msn.com/region/news/130903/gnm13090302150003-n1.htm
 独立行政法人国立病院機構高崎総合医療センター(石原弘院長)は9日から、高崎市等広域消防局と連携し、医師が同乗し、現場に出動させる緊急自動車、ドクターカーの運用を始める。市などによると、病院による運行は全国約30カ所で行われているが、県内での本格運用は初めて。(萩原淳子)
 ドクターカーは救急現場で早期に治療を始めることで患者の救命率向上や後遺症の軽減を図る目的で導入。医療機器や無線機を装備し、緊急自動車指定を受けた車に医師や看護師、さらに患者情報を収集して医師に伝達する指令係が乗務する。同消防局が管轄する高崎、安中両市内の原則20分以内で到着可能な場所を目安に出動する。
 市などによると、現状では救急搬送の通報受信から救急車が患者のもとに到着するまでの平均時間は8分50秒。しかし、患者受け入れの医療機関を決定、患者が搬送先に到着するまでの平均時間は通報から約35分かかっているという。
 同センターが実施するドクターカーは、心臓疾患など生命に関わる救急患者で、より迅速な措置が必要と判断された場合に消防が専用電話でセンターに出動を要請。救急医が同乗した車が現場に向かい、患者を収容した救急車と出先のポイントで合流する「ドッキング方式」で運用する。
 当面、平日午前9時から午後5時までで対応し、医師はセンターの救急医5人のうち10年以上の経験を持つ荻野隆史医師(49)と福江靖医師(46)の2人が交代であたる。運転は指令係と兼務で消防局OBら2人を雇用した。


 さて本日の特集記事。先日、以下の記事が出ていたので、関連記事を集めてみました。

鳥インフル:H7N9型ワクチン開発に着手へ 毎日新聞 9/2 (一部引用)
 http://mainichi.jp/select/news/20130902k0000e040121000c.html 
 厚生労働省は2日、中国で感染が拡大した鳥インフルエンザウイルス(H7N9型)のワクチン開発に着手する方針を固めた。H7N9型が、人から人に容易に感染する新型インフルエンザへ変異することに備え、メーカーに開発を依頼する。試験的に少量を製造してもらい、年明けから動物を使った試験を実施。早ければ来年度から生産できるよう準備を進める。
 ワクチン製造に向け厚労省の国立感染症研究所は6月、英国からワクチン製造に用いるウイルスの株を輸入。7月には感染研もワクチン用の株を独自に開発した。
 厚労省は8月下旬、国内メーカーに2種類の株を無償で分与。どちらの株がワクチンに適しているか検討してもらった上で製造を始めてもらう。H7型はワクチンを接種しても免疫ができにくいとの報告もあり、動物試験に時間がかかる可能性もある。現在、ワクチンの大量生産や備蓄について計画を公表している国はない。

鳥インフルH7N9ワクチン開発へ 試験用は年内にも 朝日新聞 9/2 (一部引用)
 http://apital.asahi.com/article/news/2013090200004.html
【阿部彰芳】中国で人への感染が広がった鳥インフルエンザH7N9について、厚生労働省は2日、ワクチン開発を進める方針を決めた。H7N9は今年、患者が確認されたばかりで、有効なワクチンがない。将来、大流行した場合に備え、試験的に作って安全性や効果を確かめることにした。
 厚労省専門家会議で了承され、メーカーに協力をあおぐ。ワクチンのもとになるウイルス株は8月下旬からメーカーに提供しており、早ければ年内にも試験用のワクチンを作り、年明けに動物実験を始める。
 H7N9は今年2月に初めて患者が見つかった。世界保健機関(WHO)によると、8月11日までに中国と台湾で135人報告され、死亡は44人。報告数は4月下旬から減少し、7月の2人を最後に患者は確認されていない。


 ウィルスのワクチン開発はいたちごっこで作っても作ってもきりがないところは皆さんもご存知かと思います。かといって放っておくこともできないし、以下のような理由で開発せざるを得ないのですね。

鳥インフル:H7N9型、日本人は抗体なし…東大など解明 毎日新聞 7/11 (一部引用)
 http://mainichi.jp/select/news/20130711k0000m040103000c.html
 今春から中国で感染者が相次いだ鳥インフルエンザウイルス(H7N9型)の特徴を、さまざまな哺乳類を使った実験で解明したと、東京大などのチームが10日付の英科学誌ネイチャー(電子版)に発表する。日本人は感染や悪化を防ぐための抗体を持っていないことも判明した。チームの河岡義裕・東京大教授は「パンデミック(大流行)を起こした場合、肺炎患者が増える可能性がある」と指摘する。
 H7N9型ウイルスは、遺伝子解析から、ヒトの細胞に感染・増殖しやすい特徴があると予想されていた。
 チームは、上海市と安徽省で見つかった最初の2人の患者から採取したウイルスで、哺乳類のフェレットやマウス、サルなどに感染させた。


 抗体を保有していないので、もし感染拡大した場合、免疫力の弱い方を中心に死者多数なんてことになりかねないです。では、このH7N9型の発生経路や特徴について以下記します。あともう少ししたら神戸大学に出向かないといけませんので、細かいコメントについては差し控えます。ではまた。


質問なるほドリ:中国の鳥インフルの特徴は? 毎日新聞 4/18 (一部引用)
 
http://mainichi.jp/opinion/news/20130418ddm003070151000c.html
◇ヒトの細胞にくっつきやすい性質
 なるほドリ 中国でヒトへの感染が問題になっている鳥インフルエンザウイルス「H7N9型」は、どんな特徴があるの?
 記者 国立感染症研究所(こくりつかんせんしょうけんきゅうしょ)などによると、これまで知られていなかった新タイプのウイルスです。中国の浙江(せっこう)、江蘇(こうそ)両省でニワトリから検出されたウイルスと浙江省のカモ、韓国の野鳥のウイルスの遺伝子計3種類が混ざっていました。鳥インフルエンザウイルスはヒトに感染しにくいのですが、今回は表面がヒトの細胞にくっつきやすい性質に変わり、鳥の体温より低いヒトの鼻からのどでも増えやすい特徴がありました。
Q 患者は、鳥からうつされたの?
A 感染源は今も分かっていません。中国の農業省などによると、上海(シャンハイ)市の市場で売られていたハトから患者のウイルスとそっくりな遺伝子のウイルスが見つかりました。他に、浙江省杭州(こうしゅう)市の露店街のウズラなどからH7N9型のウイルスが見つかっています。ただし、鳥インフルエンザは豚などを介してヒトにうつることもあり、鳥が感染源とは断定できません。
Q これまで、鳥インフルエンザがヒトにうつったことはあるの?
A たくさんあります。H5N1型は各地で報告されています。97年に香港(ホンコン)で初めてヒトへの感染が確認され、厚生労働省によると、03年以降(今年3月15日まで)は15カ国で計622人が感染、うち371人が死亡しています。

中国の鳥インフル どう考える? どう備える? 朝日新聞 4/4 (一部引用)
 
http://apital.asahi.com/article/takayama/2013040400002.html
 3月31日、中国の国家衛生計画出産委員会はWHOに対して、国内でインフルエンザA/H7N9に3人が感染したと通知しました。これらはヒトへのA/H7N9感染が確認されたの最初のケースになります。
 通知によると、上海市の男性2人と安徽省の女性1人で、2月19日から3月15日のあいだに発熱、咳などで発症し、やがて重症肺炎に発展したということです。現在までに9人の感染が確認され、3人が死亡しています。
 中国の疾病対策センター(CDC)によって3月29日に亜型の同定が試みられましたが、A/H3N2、A/H1N1pdm09、A/H5N1のいずれもが陰性であったことから、さらにシークエンスを検討したところA/H7N9であることが判明したようです。
 また、遺伝子の一部がヒトに感染しやすく変異していることまでは確認されていて、ヒトからヒトへの感染が発生していないか(つまり新型インフルエンザの流行がはじまっていないか)、これから注意深く監視してゆく必要がありそうです。
 報道によると、この遺伝子変異の分析をしたのは、日本の国立感染症研究所のようです。中国当局から、発生しているウイルス遺伝情報の提供を受け、その配列を分析したということです。
 分析したのは、はじめに感染が確認された上海市の男性2人と安徽省の女性1人から分離されたウイルスで、いずれもウイルスの増えやすさを決める特定の遺伝子が、ヒトの細胞の表面に感染しやすく変異していたとしています。
 また、注目すべきは、上海市と安徽省の患者それぞれから分離されたウイルスにおいて、遺伝子の変異した部位の配列が一致していたということです。これはウイルスが広範囲に拡がっている可能性を示唆していると思います。ただ一方で、広範囲で発見されているのに孤発例ばかりで集団発生を認めておらず、(SARSのように)医療従事者の感染事例が報告されていないことから、それほど感染力は有していないだろうと私は思います。
 これらの情報を総合して考えると、かなり前からA/H7N9は発生していて、じわりじわりと拡がっていたのでしょう。それに気づいたのが先月だったというだけです。しばらくは、発掘するかのように報告が続くでしょうが、どこかで報告数が頭打ちになるはずです。そうならなければ……、それはウイルスがヒトへの適合性を獲得したということ。つまり、本格的な新型インフルエンザの発生となります。
 個人的には、いまだ正体の見えないA/H7N9のアウトブレイクよりも、むしろ、中国が国内の感染症情報を迅速に公開し、さらに遺伝子情報を日本の研究機関に渡したことに驚きました。というのも、この方面についての中国の隠ぺい体質には、かなり定評があったからです。SARSの教訓に学んで危機管理体制が適正化していたのか、あるいは新政権のなかで情報公開への決断がみられたのか、はたまた隠しきれないほど拡大している事実について掌握してしまったのか……。
 いずれにせよ、せっかくの中国からの情報提供について、一部のPM2.5報道にみられるような「今度はインフルかよ。まったく迷惑な話だ」といった低レベルな反応を返すのではなく、「よくぞ迅速に情報公開してくれた」と謝意を伝える姿勢が日本人には必要です。また、絶対に中国人観光客を忌避するような行動をとってはいけません。これは胸襟を開きかけた中国の姿勢に泥をすりこむ行為です。最悪の場合、今後、日本だけが情報をもらえないということにもなりかねません。
 今回、ウイルスのゲノム配列を世界に先駆けて日本が現地からもらえたことは極めて貴重なことなんです。どれくらい貴重かというと、確定診断のためのPCRプライマーを世界に先駆けて開発できて(2009年に北米からゲノムを入手するのにどれだけ苦労したか……)、抗インフルエンザ薬の耐性遺伝子の有無を世界に先駆けて確認できて、さっそくパンデミックワクチンの開発準備が始められるぐらい貴重なんです。パンデミック対策においては、こういう水面下の情報交換/協力関係というのが極めて大切ですから。
 さて、一昨日(4月2日)、WHOはホームページ上でFAQを公開していますが、「ヒトからヒトへの感染を起こしたとする証拠はない」としています。ただし、「起こしていない」と断言することもできないので、現在は調査中であるということです。それ以上、これといった新情報は公式には出ていません。
 やっぱりヒトからヒトへの感染のしやすさを測りうるのは、試験管ふって遺伝子の変異があるかどうかを論ずるよりも、実際に患者と接してきた家族や医療従事者への感染があったかどうかだと思います。そして、いまのところWHOは「水平感染を確認していない」と繰り返し強調しています。


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20130902-666号 マダニ感染症について [kensa-ML NEWS 【特集】]

皆さん、こんばんは。神戸の新井です。

 今日も、あちらこちらで大雨等の被害が報道されています。ほんの10年前くらいには考えられなかったような状況が続いています。北九州地方や、山口近辺の皆さん、大丈夫でしょうか?関東では竜巻も発生したようですね。台風17号も発生し、秋雨前線を刺激する予断を許さない状況となりつつあります。皆さん、くれぐれもお気を付け下さい。

 昨日9/1は防災の日。各新聞社の社説やコラムはこの話題を取り上げていましたが、当たり前のことを当たり前に書いているだけで、私が見た中では心に響くものはありませんでした。何故なのかは判りません。最近のお寒いマスメディアの状況を見ていて不信感という先入観があるせいなのか、どうしても何か他人事のように書かれているようにしか見えないのです。かくいう私も阪神淡路大震災や東日本大震災で仲間や友人や知人を亡くし、その多くの方々の多くの思いや災害の悲惨さを伝承すること、またそう言った状況に陥らないように整備することが私の使命と考えてきたのに、もっと頑張れるはずなのに、と焦燥感とともに自問自答する日々が続いています。良い意味で自身のギアを入れ替えようとこのメールニュースも再開させましたが、まだまだ頭の中がきちんと整理できておらず、支離滅裂な文章となり申し訳ありません。そのうち、しっかりと皆さんにもお伝えできるようにしますので、もうしばらくの間はご辛抱ください。


 さてここからは本日の特集記事に移ります。

 
 ダニというとあまり気持ちのいいものではない、とのイメージを持たれている方も多いかと思います。私もそのうちの一人。想像するだけで背筋がぞっとしますので、話題的にそっとしておきたいものでもあったのですが、やはり正確な情報をお伝えしなければ、と思いキーボードを叩きました。食わず嫌いと言いますように、知らないのに嫌いと言ってはダニさんに失礼かとも思ったので色々と調べてみたのですが・・・やっぱり好きにはなれません。第一印象通り。


 それではダニとは何ぞや?というところから入ってみたいと思います。以下、敬愛するウィキペディアからの一部引用です。

ダニ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%80%E3%83%8B
 ダニ(壁蝨)とは、節足動物門鋏角亜門クモ綱ダニ目に属する動物の総称である。世界で約2万種と言われている。比較的小型のものが多く、多くのものは1mm以下程度。
 非常に多様性に富み、様々な面で人間生活にも関わりがある。動物について吸血するものがイメージとして強いため、転じて人間社会の中で、他人の稼ぎを巻き上げて生活するものなどに「社会のダニ」という使い方をすることがある。
【人間との関わり】
 直接に人間から栄養を摂取するするダニ、農業害虫、食品(小麦粉等)につくもの、糞などがハウスダストとしてアレルギー性疾患のアレルゲンになりうるものなど、人との関わりは深い。
 常温の食品を餌とするダニの侵入を放置した場合、アレルギー疾患のある人間がそのまま食すことで気管支を腫れあがらせ呼吸不全に陥る可能性があるため、隙間なく完全に密閉しない場合は注意を要する。
 ツツガムシは、本来はノネズミを吸血するものだが、まれに人間につくこともあり、その際、ツツガムシ病を媒介する。これ以外にもダニによって媒介される病気がいくつかある(ライム病、回帰熱の一部、ロッキー山紅斑熱など)他、ニュージーランドでは現地に住む男性の耳の中でダニがおよそ100匹繁殖していたと言う例もある。
 吸血性のダニは、家畜にもつく。また、ダニが媒介する家畜の病気も存在する。
 利用の面では、ハダニを防除するために、ハダニを捕食するカブリダニがいるので、これを生物農薬として利用している例などがある。
 また、ヨーロッパではチーズダニがチーズの熟成のために利用される(ミモレット、エダムチーズ等)。
 ダニ類を駆除するために用いる薬剤を殺ダニ剤という。
 人がダニに血を吸われた場合は無理やり引き抜くとダニの頭部が残り、化膿などを引き起こすことがある。このため、無理やり引き抜かずにそのまま専門医の治療を受ける。
【ダニに関係する病気】
・ツツガムシ病 - ツツガムシリケッチアの感染によって引き起こされる、人獣共通感染症のひとつであり、野ネズミなどに寄生するダニの一群であるツツガムシが媒介する。日本でも毎年死者がでる。
・ライム病 - ノネズミやシカ、野鳥などを保菌動物とし、マダニ科マダニ属のシュルツェマダニ(日本以外では、Ixodes ricinus(ユーラシア大陸)、Ixodes scapularis、Ixodes pacificus(北アメリカ大陸)群のマダニ)に媒介されるスピロヘータの一種、「ボレリア」 の感染によって引き起こされる人獣共通感染症のひとつ。感染症法における四類感染症。
・日本紅斑熱 - ダニに刺されて日本紅斑熱リケッチアに感染することで高熱や赤い斑点、刺し傷が体にできる。1984年に徳島県で発見された新興感染症であり、2009年までの5年間に470人が発症、2006年と2008年には死者が出た。1999年から感染症法4類感染症。
・ロッキー山紅斑熱 - 1906年リケッツにより発見された初めてのリケッチア。マダニにより感染する。世界中に分布する。
・2007年から中国でブニヤウイルス科のウイルスをダニが媒介した病気により、30人以上死亡したと言われる(中国での血小板減少症候群の流行)。


 本邦でも大きく取り上げられた「重症熱性血小板減少症候群ウイルス」ですが、当初限局した地域での発生でしたが、徐々に拡大を見せています。この「重症熱性血小板減少症候群ウイルス」について、また「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」について以下に記してしておきます。

重症熱性血小板減少症候群ウイルス:ウィキペディア (一部引用)
 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%8D%E7%97%87%E7%86%B1%E6%80%A7%E8%A1%
80%E5%B0%8F%E6%9D%BF%E6%B8%9B%E5%B0%91%E7%97%87%E5%80%99%E7%BE%A4%E3%82%
A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9

 重症熱性血小板減少症候群ウイルス(Severe fever with thrombocytopenia syndrome virus)とは、ブニヤウイルス科フレボウイルス属に属するウイルスの一種。重症熱性血小板減少症候群 (SFTS) の病原体として同定されたウイルスである。名称が長いので、しばしば同症候群の頭文字をとってSFTSウイルス(SFTSV) と呼ばれる。
 
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)とは 国立感染症研究所 (一部引用)
 http://www.nih.go.jp/niid/ja/diseases/sa/sfts.html
 SFTSは2011年に中国の研究者らによって発表されたブニヤウイルス科フレボウイルス属に分類される新しいウイルスによるダニ媒介性感染症である。2013年1月に国内で海外渡航歴のない方がSFTSに罹患していたことが初めて報告され、それ以降他にもSFTS患者が確認されるようになった。SFTSウイルス(SFTSV)に感染すると6日?2週間の潜伏期を経て、発熱、消化器症状(食欲低下、嘔気、嘔吐、下痢、腹痛)が多くの症例で認められ、その他頭痛、筋肉痛、意識障害や失語などの神経症状、リンパ節腫脹、皮下出血や下血などの出血症状などを起こす。検査所見上は白血球減少、血小 板減少、AST・ALT・LDHの血清逸脱酵素の上昇が多くの症例で認められ、血清フェリチンの上昇や骨髄での血球貪食像も認められることがある。致死率は6.3?30%と報告されている。感染経路はマダニ(フタトゲチマダニなど)を介したものが中心だが、血液等の患者体液との接触により人から人への感染も報告されている。治療は対症的な方法しかなく、有効な薬剤やワクチンはない。
 
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)に関するQ&A 厚生労働省
 http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/sfts_qa.html


 最近の報道内容をピックアップして以下に掲載しておきます。

マダニ感染症:新たに4県でウイルス確認 毎日新聞(共同) 2013/08/29 (一部引用)

 http://mainichi.jp/select/news/20130830k0000m040054000c.html
 マダニが媒介する感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」のウイルスが、これまで患者の確認されていなかった福井、山梨、静岡、和歌山の4県のマダニから見つかったことが29日、厚生労働省研究班の調査で分かった。SFTSは2009年に中国で集団発生し、国内では今年1月に感染が初めて確認された。
 
マダニ感染症、東へ 中部地方でもウイルス確認 朝日新聞 2013/08/29

 http://apital.asahi.com/article/news/2013082900008.html
 【阿部彰芳】マダニが広げる重症熱性血小板減少症候群(SFTS)のウイルスが、中部地方のマダニから見つかった。厚生労働省の研究班が調べた。患者はこれまで兵庫県から西側でしか見つかっていなかった。厚労省は「西日本以外でもかまれないよう注意して欲しい」と呼び掛けている。
 SFTSは2009年ごろから中国で患者が報告され、見つかった感染症。ウイルスは11年に初めて特定された。国内初の患者は今年1月に確認され、患者数は今月26日までに計39人、うち16人が死亡している。患者が見つかったのは九州から近畿地方の13県に限られていた。
 研究班は、中国地方から中部地方の9県で採取されたマダニを調べた。患者が未発生だった和歌山、福井、山梨、静岡の4県も含め、いずれの県でもマダニの一部から原因ウイルスの遺伝子が見つかった。関東や東北のマダニも調査中だ。長野、富山、岐阜、三重、香川の5県のシカや猟犬で感染の痕跡が見つかった。
 
県内マダニから感染症ウイルス 県「野山での服装注意を」 福井新聞 2013/08/30 (一部引用)
 http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/society/45170.html
 九州や中国地方で死者が出ているマダニ媒介の感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」のウイルスが、これまで患者が確認されていない県内のマダニから見つかったことが29日、厚生労働省研究班の調査で分かった。県内のマダニからSFTSウイルスが見つかるのは初めて。
 県は、マダニが生息する草むらなどに入る際に肌の露出を避けるよう警戒を呼び掛けている。
 SFTSは2009年に中国で集団発生し、国内では今年1月に感染が初めて確認された。国立感染症研究所によると、これまで近畿、中国、四国、九州など、西日本を中心に13県で39人の患者が報告され、16人が死亡している。
 福井大医学部の高田伸弘特別研究員(医動物学)らが参加する研究班は、今年春以降、マダニのウイルス保有状況や野生動物への感染の状況を調べていた。今回は、これまでに入手できた検体を用いた予備調査の結果を発表した。
 調査では、福井県を含む中部、近畿、中国、四国地方の9県のマダニを分析し、9県全てのマダニからSFTSウイルスを検出した。9県のうち福井、和歌山、山梨、静岡の4県は患者が報告されていない。
 研究班は、地域ごとの検体数にばらつきがあることから、ウイルスを検出したマダニの採取場所や個体数など詳細は明らかにしていない。今後さらに全国的な調査を進める。
 マダニは、寝具などに発生するダニとは異なり、主に野山に生息する。大きさは2~8ミリ。動物にかみついて吸血し、ウイルスに感染すると、発熱などの症状が出る。県健康増進課は、野山に行く際は長袖、長ズボンを着用し、帰宅後はマダニがかみついていないか確認を促している。マダニがかみついていた場合、無理に取ろうとせず、医療機関を受診するよう呼び掛けている。


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20130830-665 号 珈琲(コーヒー)の功罪について [kensa-ML NEWS 【特集】]


 皆さん、残暑お見舞い申し上げます。本当にご無沙汰しており、メールニュース配信は本当に久し振りとなりました。

 けだるい週末の午後、如何お過ごしでしょうか?神戸の新井です。

 今号より国臨協近畿支部内のMLにもメールニュースを配信することとなりました。従来より受信されており、重複して配信されている方はスパムメールと取られても困りますので私宛、お申し出ください。

 ところで私からの情報発信方法ですが、未だに試行錯誤を繰り返しております。暫定的ではありますが以下の順序にて配信を行います。

 1.フェイスブックへの記事投稿(最新記事)
  これは最新記事を以下のサイトで掲載します。但しフェイスブックにご登録されている方はご覧いただけますが、登録されていない方は見ることが出来ません。記事更新連絡は、Project102のFBページにおいて「いいね」をクリックすれば更新ごとに連絡が入ると思います。
   
https://www.facebook.com/Project102.MT

 2.フェイスブックへの記事投稿(特集記事)

  同一カテゴリーで特集記事を組んだ方が効果的なときには、Project102のFBページでノートに書き込みを行います。基本的にメールニュースやブログ記事はこのノートが基本となります。
   
https://www.facebook.com/Project102.MT/notes

 3.メールニュースによる記事配信(主として特集記事)
  2.において作成した内容を基にメールニュースを作成し、皆さんに配信します。急を要する情報の時には、1.2.の手順は踏みません。

 4.ブログへの記事投稿
  私自身メインブログがソネット、サブブログがアメーバとなっています。この二か所に記事を投稿します。それぞれに読者層が異なるため、手間がかかりますが積み重ねがありますのでなかなか止めることが出来ません。
   
http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/
   http://ameblo.jp/gamdango/
   

 以上、ご理解、ご協力を宜しくお願いします。

 さて季節は移り変わり、もう残暑お見舞いなんていう季節になってしまいました。私の方はというと、少年野球(SSC太陽)にも未だ所属していますが、このところもっぱら長男の高校野球の方が忙しくなり、週末はほとんどそちらに出向いております。ほんの数か月前までは次男の中学野球も見に行っていたので、何が何やらわからない状況になっていたのですが、小、中、高と見ていて言えることは、「基本がすべて」ということ。指導するポイントというか、指摘するポイントは共通しているのですね。軟式であれ硬式であれ・・・

 さて前置きが長くなってしまいましたが(ついでに言うと本文も長いです)、ここからは今日の特集です。なお今号より記載はしませんが、サイト記事はすべて一部引用となっています。全文をお読みになりたい方は、URLを記載していますので、クリックしてください。

 
 珈琲の功罪について、これまでの医学論文においては、どの疾患に対しても「死亡リスクを低くする」というものであり、私自身珈琲は体に良いものだとの認識を持っていました。私は毎日少なくとも5~6杯の珈琲を飲んでおり、珈琲が無くては生きていけないほどの宝物。エスプレッソが大好物で濃いめの味がお好み、アメリカンなんて論外というものですから珈琲に対する医学論文が紹介されるにつれ「珈琲は美味しいだけではなく体にも良い」とほくそ笑んでいたのであります。
 ところがところが、先日「コーヒー1日4杯以上、死亡リスク高め」なんて記事があり愕然とした次第。この記事を紹介してみます・・・

コーヒー1日4杯以上、死亡リスク高め 米研究チーム 朝日新聞 8/26 (一部引用)
 
http://apital.asahi.com/article/news/2013082600001.html
 【冨岡史穂】毎日4杯以上のコーヒーを飲む55歳未満の人は、飲まない人に比べ、死亡率が高いとする疫学調査結果を、米サウスカロライナ大などが米医学誌に発表した。研究チームは「若い人はコーヒーを毎日3杯までに」と注意を呼びかけているが、コーヒーの功罪に結論が出るにはまだ時間がかかりそうだ。
 チームが、米国の約4万4千人にコーヒーを飲む習慣を書面で尋ね、その後17年ほど死亡記録などを調べた。その結果、55歳未満に限ると週に28杯以上コーヒーを飲む人の死亡率は、男性では1・5倍、女性は2・1倍になっていた。55歳以上では変化はなかった。

 
 ほんまかいな?って内容なのです。実際のデータについては調べてみたのですが分からない・・・

 
コーヒーについてWikipedia (一部引用)
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%92%E3%83%BC
 でかなり詳しく掲載されています。その部分で医薬的効果について記されているものをピックアップしてみると、

 
医薬的効果 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%92%E3%83%BC
 コーヒーは発見当初から眠気防止や疲労回復などの作用を持つことに注目されてきた薬用植物である。しかしその一方、コーヒーが過度の刺激剤や興奮剤として働く可能性を指摘し、敬遠する人も存在している。このことからコーヒーが人体に及ぼす作用は医学・薬学的な関心を集め、さまざまな知見が得られている。
 医学的・薬学的研究の結果から、コーヒーの作用としてほぼ合意が得られている作用には以下のようなものが挙げられる。

1.習慣性
 コーヒーには軽度の習慣性があるとされる。これはカフェインによる作用だと言われている。カフェインには軽い依存症を引き起こす働きがある。また一日に300mg以上(コーヒー3杯に相当)のカフェインを常用する人には、カフェイン禁断頭痛と呼ばれる一種の禁断症状が現れることがある。これは最後のカフェイン摂取から24時間以上経過すると偏頭痛様の症状が現れるものである。このカフェイン禁断頭痛は症状が現れてから、カフェインを摂取することで30分以内に消失するが、カフェインを摂取しない場合は2日程度継続する。ただし、これらの症状は麻薬類やニコチン、アルコールと比較して、きわめて軽微なものだと考えられており、規制や年齢制限などは必要ないと考えられている。
2.急性作用
 コーヒーを摂取後、数分から数時間に出てくる代表的な作用として次のものが挙げられる。これらの急性作用は遅くとも一日以内には消失するものであり、健常時には特に健康上の問題を引き起こすことはないと考えられている。しかしながら過度に摂取した場合やそのときの体調によっては、一過性に問題を起こすことがある。また、特に消化器疾患、高血圧、パニック障害などの疾患がある場合など、特定の患者や病態によっては、これらの通常は無害な作用が有害に働くことがあるため、注意が必要である。
 ・中枢神経興奮作用(精神の高揚・眠気防止/不安・不眠)
 ・骨格筋運動亢進作用(筋肉の疲労を取る/ふるえ)
 ・血圧上昇
 ・利尿作用
 ・胃液分泌促進(消化促進/胃炎を悪化させる)
 ・血中コレステロール(LDL, TC)増加
 ・大腸ぜん動運動の亢進(緩下作用/下痢)
3.慢性作用
 コーヒーを長期間に亘って飲用した場合についても、多くの疫学的研究が古くから数多く行われてきた。1980年までには「コーヒーが体に悪い」という視点からの報告が多かったが、それらの研究の多くは1990年代に、より精度を高めた追試によって否定されている。一方、1990年代からは「コーヒーが体に良い」という視点からの研究もなされている。
 ・発症リスク低下(ほぼ確証):パーキンソン病・大腸がん・直腸がん・2型糖尿病
 ・リスク低下の報告あるが論争中 :アルツハイマー病・肝細胞がん・胆石
 ・リスク上昇の報告あったが後に否定された:高脂血症・膵臓がん・心不全・十二指腸潰瘍
 ・リスク上昇の報告あるが論争中:関節リウマチ・高血圧・死産リスク・骨粗鬆症・膀胱がん
 ・発症リスク上昇(ほぼ確証):(今のところ特になし)
 コーヒーに含まれるクロロゲン酸にマルトースをグルコースに分解する酵素であるα-グルコシダーゼの阻害活性が認められ、ラットで食後の血糖上昇の抑制作用が認められた。カフェインにはα-グルコシダーゼ阻害活性は認められなかった。コーヒーをよく飲む人たちでは糖尿病発症のリスクが低くなる傾向が見られた。
4.制癌作用
 国立がんセンターがん予防・検診研究センター予防研究部(津金昌一郎、田島和雄ら)の調査により、肺ガン抑制効果が確認された。これは約10年間にわたる40~60歳代の男女約9万人に対する追跡調査で、計334人が肝細胞がんと診断され、コーヒーの摂取と肝細胞がんになるリスクの関係を統計的に分析した。日常的にコーヒーを飲む人が肝臓がんになる率は10万人当たり約214人で、ほとんど飲まない人の場合は約547人。1日に1?2杯の人よりも、3?4杯の人の方がリスクが減ったとされ、研究チームはコーヒーに含まれる抗酸化作用をもつ成分の影響かとしている。ただし、津金昌一郎研究部長は2008年、「いずれにせよまだ研究途上」と語っている。
 2009年、同研究部が実施したコーヒー摂取と肝がんとの関連に関する調査(対象者18815人、13年の追跡調査)では、 「コーヒーをほとんど飲まない」人が肝がんを発生する割合を1とした場合、「1日1杯未満」の集団では0.67、「1日1~2杯飲む」集団は0.49、「1日3杯以上」は0.54となり、癌になる割合がおよそ半減するというデータが得られた。クロロゲン酸やカフェインなどの成分が肝機能酵素活性を改善したり、肝細胞炎症を軽減させたりしたのではないか、という考えが示されている。
 東京農工大学の研究グループは、試験管内の実験にてコーヒーに含まれるクロロゲンにガン細胞の転移を抑制する働きがあることを発見した。
 スウェーデンのカロリンスカ(Karolinska)研究所が、複数の研究成果のメタ解析で、毎日2杯のコーヒーの摂取により、肝がんの発症リスクを約4割減少させることができることを明らかにした。この予防効果は、肝臓関連の既往症がある場合でも同等であった。
 和歌山県立医科大学化学教室(当時)の岩橋秀夫教授らは実験により、コーヒーに含まれるクロロゲン酸がフリーラジカルの生成を阻害する仕組みを解明した。これはフリーラジカルの生成の阻害および、酸化の予防という二重の防御壁により、ガンを防ぐものと考えられている。
 コーヒーは女性の浸潤結腸がんのリスクを低下させる。
5.ヒトに対する発癌性が疑われる
 IARCは、コーヒー酸とコーヒー(膀胱癌のみ)をグループ2B:発がん性があるかもしれないもの、としている。
6.その他の健康情報
 この他にも、経験的に言われている効用、さらには風説の類いまで含め、多くのコーヒーの作用が語られている。これらの中には、研究結果を誤解したもの、商用の宣伝目的と考えられるものなども含まれているため、他の健康ブームに乗った情報と同様、活用にあたっては注意が必要である。
 麻薬中毒者やタバコをやめたい人などが、コーヒーを飲用することにより禁断症状がやや緩和されるという。
 近年の研究では低血圧症、高血圧症の場合、血圧値を正常値に戻す働きがある事が指摘されている。また、善玉コレステロールを増やすなど心筋梗塞の予防にも役立つとの指摘もある。
 モーニングコーヒーに砂糖を若干入れて飲むと、血管の血流が良くなる事と、脳の栄養分が補給されるため、勉学、頭脳労働などにかなり効果が有るとも言われている。
 コーヒーは「アルカリ性飲料」だとする主張。これは日本のコーヒーの業界団体である全日本コーヒー協会が昭和63年頃から行っていたキャンペーンの影響だと思われる。当時はコーヒーは健康に悪いと考える風潮があり、それに対抗するために喫茶店経営者などに配布した「コーヒー&ヘルス」という小冊子にこの記述があった。コーヒーはアルカリ性ではなく酸性(pH 5~6)を示す(梅干しは酸性を示すがアルカリ性食品であると表現するのと同様の理由と思われる)。
 「酸化したコーヒーは体に悪い」という主張をする人がいる。コーヒー豆を保存するとき成分の酸化(特に脂質の酸敗)による品質低下が問題になること、抽出したコーヒーを保温しつづけると色素の酸化重合や過酸化水素などのフリーラジカルの生成がおきることが知られているが、健康との関係についての研究報告はまだ行われていない。
 コーヒーにはポリフェノールの一種であるクロロゲン酸類を始め、豊富な抗酸化物質が含まれており、肌の張りをよくし老化を防止する効果があるといわれている。
 
 
何やら副作用も認められますが、概ね「功」の方が勝っている気がします。
 
過去の「功」記事について・・・

 
コーヒーを1日4~5杯飲む男性 死亡リスクが12%低下と判明 8/26 NEWSポストセブン (一部引用)
 http://news.livedoor.com/article/detail/6889671/
 米国国立がん研究所のニール・フリードマン博士らは、50~71歳の40万2260人
の成人男女(男性22万9119人、女性17万3141人)を1995年から2008年まで追跡調
査し、コーヒーの摂取量と死亡率との関係を解析した。対象は、国立公衆衛生研
究所の食事健康調査研究に登録した成人で、そのうちの9割がコーヒーを愛用し
ていたという。
 追跡期間中に男性3万3731人、女性1万8784人が死亡。博士は、対象者をコーヒー
の摂取量で6グループに分けて効果を比較した結果、摂取量が増加すると総死亡
リスクが低下することが分かった。
フリードマン博士によると、コーヒーを全く飲まない男性に比べ、コーヒーの摂取が1日当たり1杯未満の男性の死亡リスクは1%低下し、1杯の男性は6%、2~3杯の男性は10%、4~5杯の男性は12%、6杯以上の男性も10%低下することが分かったという。



日本人女性における、コーヒー摂取と全死因死亡、心血管疾患死亡、がん死亡リスクとの関連について 2010年The Journal of Nutrition発表 (一部引用)
 
http://www.pbhealth.med.tohoku.ac.jp/node/275
 日本人女性においては、コーヒー摂取は全死因死亡、心血管疾患死亡、特に冠動脈疾患死亡リスクを低下させるコーヒーには、健康に有益であるとされている物質が多数含まれています。しかしながら、コーヒーそのものが死亡率にどう影響をあたえるかという議論に対して、一致した結論が得られていませんでした。
 わたしたちのグループでは、宮城県に居住する40-64歳の37,742人(男性18,287人、女性19,455人)を対象に大規模前向きコホート研究 を行っており、1990年から10.3年間の追跡調査を行っています。1990年のベースライン調査で得られた回答をもとに、コーヒー摂取の頻度によって 対象者を4群に分け、男女において各々の全死因・心血管疾患・がん死亡率を算出しました。その結果、女性においてのみコーヒーを多く摂取するほど全死因死 亡および心血管疾患死亡リスクが統計学的に有意に低下することが明らかになりました。全死因死亡リスクに関して、コーヒーを「全く飲まない」群のリスクを 1とすると、その多変量補正ハザード比(相対リスク)は、「時々飲む」群で0.88、「1-2杯/日」群で0.82、「3杯以上/日」群で0.75でし た。

 
 
毎日コーヒーを飲む中高齢者は死亡リスクが低い(2012.5.24掲載) ヘルスデージャパン (一部引用)
 http://www.healthdayjapan.com/index.php?option=com_content&id=3772:2012524
 1日にコーヒーを3杯以上飲む高齢者は、全く飲まない人に比べ一般的な原因(common cause)で死亡するリスクが10%低いことが、米国の大規模研究で示された。この結果はカフェインの有無を問わず、コーヒーを飲む50~71歳の成人に当てはまるという。ただし、あくまでも観察的研究でコーヒーが心血管疾患、呼吸器疾患、脳卒中、糖尿病、感染症および傷害や事故による死亡率の低下に関連することが示されたもので、因果関係を裏付けるものではないという。
 研究の筆頭著者である米国立癌(がん)研究所(NCI、メリーランド州)のNeal Freedman氏によると、コーヒーを飲むという行動はさまざまな行動と関連しているという。例えば、コーヒーを飲む人は喫煙量が多い傾向があるため、実際、最初は高い死亡リスクとの関連がみられたが、喫煙の影響を差し引いたところ、逆の関連が認められたと同氏は説明している。この研究は、医学誌「NewEngland Journal of Medicine」5月17日号に掲載された。
 今回の研究では、1995~1996年に「NIH(米国立衛生研究所)-AARP(旧米国退職者協会)食生活・健康研究」に登録した男女約40万人の食習慣に着目。研究開始時点で被験者に癌、脳卒中、心疾患の既往はなかった。コーヒーの摂取について0杯~6杯以上の範囲で被験者に尋ね、2008年または死亡するまで健康状態を追跡した。その結果、1日に飲むコーヒーが1杯だけでも全死亡リスクが低下するほか、今日の公衆衛生学上懸念されている特定原因による死亡リスクも低下することがわかった。例外として、女性の癌死亡数の減少はみられず、男性の癌死亡に対する予防効果はわずかであった。1日1杯を超える量を飲むと効果がさらに大きいようであったが、1日2杯と6杯との間ではほとんど差が認められなかったという。


 ついでにと言ってはなのですが、珈琲について調べてみると、全日本コーヒー協会 http://ajca.or.jp/ なるものがあり、様々な興味深いデータが掲載されています。

 ご参考までに・・・


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120525-661号 H24年度診療報酬改定の検証と関連情報 [kensa-ML NEWS 【特集】]


皆さん、こんばんちは。神戸の新井です。

 5/21は金環日食、5/22は東京スカイツリー、と日本全体が盛り上がる出来事が続きました。以前、今年は天体ショーの当たり年であることをお伝えしたことがありますが、6/4には部分月食、6/6には金星日面通過、7/15には木星食、8/14は金星食とまだまだ見どころはたくさんあります。特に6/6の金星日面通過は次見れるのが2117年(105年後)と、いくら我々が長生きしたとしても、とても見ることは出来ません。お見逃しのないように!(太陽のでっかいホクロが時間とともに移動するみたいなイメージですが・・・)
 
http://naojcamp.nao.ac.jp/phenomena/20120606-venus-tr/


天声人語 5/22 http://www.asahi.com/paper/column20120522.html
 「太陽と月とどちらが大切でしょう」と聞く先生に生徒が答えていわく。「月です。月は闇夜を照らしてくれますが、太陽はもともと明るいところを照らすだけです」。『世界のジョーク事典』に見つけた笑話だが、この生徒も昨日の天体ショーを見たら感動したことだろう▼列島各地で金環日食が観察された。皆既日食のように「天の消灯」ではなく、輪となって神々しく光った。拙宅では、観葉植物の木漏れ日が、床(ゆか)にいくつもリングの影を落として幻想的に揺れていた▼古代の人たちは日食を様々に説明しようとした。天の怪物が太陽を食べているとか、太陽の神と月の神が争っているとか、色々ある。いまや奇怪な現象ではないが、それでも深遠な思いにとらわれる▼太陽の直径は月より400倍大きい。だが400倍の彼方(かなた)にある。この偶然が双方の大きさをほぼ同じに見せて、皆既や金環日食が起きる。見えた人は、太陽と月と自分が一直線になったのを実感したことだろう。
⇒ 続きはこちら


 先日の金環日食において多くの方々が参加されたプロジェクトに、太陽の半径を正確に知ろう!、みたいなものがあった事についてはご存知の方が多いかと思います。太陽の公表されている大きさが100年以上も前の測定値だったことについても驚きですが、その測定値がかなり高精度であったことを裏付けるもので、先人たちの英知に対しても驚きです。もっと過去に遡ると、陰陽師やら天文学に秀でていた方々の経験や知恵が今も脈々と生き続けている結果なのでしょうね。ただ現代人に欠けているなぁと感じるのは、自然に対する崇拝・畏敬の念。先人たちの残してくれた財産を大切にしなきゃぁ・・・自然に感謝。


太陽の半径:金環日食で測定「69万6010キロ」 毎日新聞 5/24
 
http://mainichi.jp/select/news/20120525k0000m040092000c.html
 天文研究者や天文ファンで作る「金環日食限界線研究会」は24日、金環日食(21日)の瞬間に起きる「ベイリービーズ」現象を利用し、高い精度で太陽の大きさを測定したと発表した。太陽の半径は、国際天文学連合(IAU)が採用している69万6000キロよりわずかに大きい69万6010キロ程度だった。
 月の大きさは月周回探査機「かぐや」が精密に測定しているが、太陽の大きさは最近でもばらつきがあり、IAUの数値は1891年の測定値のままだ。ベイリービーズは太陽と月の縁が重なった瞬間に、月の表面の凹凸から太陽の光が漏れる現象で、この瞬間に月を物差しとして使えば太陽の大きさを精密に測れると考えた同研究会の早水(はやみず)勉・せんだい宇宙館館長と相馬充・国立天文台助教らが、全国に観測協力を呼びかけた。
⇒ 続きはこちら


 さて話題をがらりと変えます。

 昨日の5/24で、早15年が経過するのですね。毎年ですがこの時期になると思いだします。こういった痛ましい事件を風化させないためにも、教訓を生かしていかないといけないですね。
 当時私は事件が発生した現場近くに住んでいました。長女、次女が通っていた幼稚園は男児の通っていた小学校のすぐ裏。幼稚園の日課である散歩コースに、チョコレート階段、タンク山。当時私の上司の方の先輩が被害者の父である土師さん。家内の友人の友人が山下さんのお母さんといった非常に密度の濃い地域でのあまりにも痛ましい出来事でしたので、事件が解決するまで、いや解決してからも恐怖感やその他複雑な感情をお持ちだったと思います。
 簡単に犯罪被害者支援などと軽々しく言えない、非常に重い気持ちです。いつもながら自分に何が出来るだろうか、と考え込んでしまいます。
 
http://www.npa.go.jp/higaisya/home.htm
 http://www.moj.go.jp/keiji1/keiji_keiji11.html


正平調 神戸新聞コラム 5/24
 
http://www.kobe-np.co.jp/seihei/0005079675.shtml
 あらためて、あのころの新聞を読んでみる。静かな住宅街を凍りつかせた衝撃と恐怖が、紙面から伝わってくる。報道の渦中にいたときの重苦しい記憶も、まざまざとよみがえる◆小学生が相次いで襲われ2人が死亡した神戸の連続児童殺傷事件は、1997年に起きた。当時小学6年だった男児が殺害されたのは、きょう5月24日。約1カ月後、中学3年の少年が逮捕された。驚きの一報に、全身がこわばったのを思いだす◆それから15年。きのうの紙面にあったように、男児の父土師(はせ)守さんは犯罪被害者の現状を訴え続けている。被害者の立場がいかに弱いか、という切実な思いだ。地元に軸足を移しながら、これまでの経験を生かしていくという。つらさを力へ変える姿には頭が下がる◆娘を失った山下京子さんは、3月に本紙の取材に応じていただいた。年に1度手紙が届く加害男性と会ってみたいとも思う。でも会えば「自分がどうなってしまうか分からない怖さ」がある。母の受けた深い傷口は、歳月がたってもふさがらない
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 さてここからは本日の特集に移ります。前半部分は中央社会保険医療協議会(中医協)に関する記事と支払基金の説明記事、後半部分は、ちょっと古いもので恐縮ですが、今年度診療報酬改定に対する検証記事となります。

 過去、このニュースでも中医協や社保審などを取り上げたことが何度もありますが、厚生労働省と中医協との関係について分かり易く解説した記事がありましたので、ご紹介しておきます。


中医協と厚労省の関係をきちんと説明しましょう 中医協って何? 前会長の遠藤久夫氏に聞く 日経メディカルオンライン 2012/1/20記事
 
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/blog/yamasaki/201201/523271.html
 昨年12月21日、政府は2012年度の診療報酬改定の改定率を0.004%と定めた。これを受けて、中央社会保険医療協議会(中医協)では今後、それぞれの診療行為の点数について議論を進めていく。医療関係者にとって自分の収入に直結する中医協は、無視できない存在ながら具体的に何を行っている審議会なのか今ひとつ見えにくい。新ブログの第1回は中医協前会長の遠藤久夫氏に、中医協とはどのような組織なのか、また、どのようなプロセスで診療報酬を決めているのか話を聞いた。

-そもそも中医協とは何をしている審議会と言えばいいのでしょうか。

遠藤 「診療側」といわれる医療者と、「支払側」といわれる保険者や労働組合、日本経済団体連合会(経団連)の代表、それに第三者的立場である学者などの「公益委員」によって構成される審議会で、医療費の配分を決定しています。具体的には、医療機関の収入となる診療報酬と、保険から支払われる医薬品・医療材料の値段を決めています。現在はあくまで配分に特化して議論しており、医療費の総額の決定には直接は関与していません。

-日本歯科医師会と健康保険組合連合会の中医協委員による贈収賄事件が2004年に発覚したのが契機でした。

遠藤 これは02年の診療報酬改定の際、歯科に有利になるよう賄賂を贈ったとされる事件です。それまでも中医協に改定率を決める法的根拠があるのかどうかはっきりしませんでしたが、実際には改定率に対する議論に多くの時間を費やしましたし、改定率の決定に大きな影響があったと思います。
 しかし現在は、医療費の総額を左右する改定率については意見を表明することができるのみで、決定権限がないことが明確にされています。改定率は内閣の予算編成で決められます。改定率とは、医療行為の内容と量が直近の年度と同じだったと仮定した場合に、改定によって医療費がどう変化するかを示す数字です。
 ちなみに、このような仮定の上での数値ですから、改定率と実際の医療費の変化率は一致しません。普通、高齢化によって医療行為の量は増えますし、高い報酬がついた診療にシフトすることも考えられるので、実際の医療費の増加率は改定率より高くなります。事実、マイナス改定の時も医療費は増加しました。とはいえ、改定率が低いと医療費の伸び率も低くなりますので、医療関係者は改定率の動向を非常に気にされますが。
 また、併せて、診療報酬改定の基本方針も、厚生労働省の審議会(社会保障審議会医療部会・医療保険部会)で決められるようになりました。2012年度改定における「勤務医の負担軽減を図る」「赤字で苦しむ急性期の病院に手厚く配分」という方向性も、社保審で定められたものです。
 すなわち、現在の中医協は、「与えられた医療財源と方向性の中で議論する場」ということです。

-お金の総枠と改定の基本方針を別の組織で決めるとなると、中医協にはほとんど力がないことになりませんか?

遠藤 そうでもないのです。中医協はほかの審議会と違い、決定事項は原則として厚生労働大臣の告示に盛り込むことになっています。すなわち中医協は、決定事項を施行するのに必ずしも法改正が必要ではない、ほかに例のない審議会なのです。
 社保審などその他の審議会が決定した事項を執り行うためには、法律改正が必須です。答申しても法律案作成の段階で与党の考え方が入ってきますし、さらには国会を問題なく通過するかどうか分かりません。その意味で、普通、審議会は「諮問」会議なのですが、中医協は「諮問=決定」会議なのです。
 また、中医協の決定内容は、原則としてそのまま大臣告示となります。過去には後期高齢者医療制度の時に、中医協で決定した内容を政治的判断で凍結したことはありますが、凍結に際して当時の舛添要一厚労大臣が中医協の場で釈明をしたほど。中医協の決定はそれだけの重みを持っているといえるでしょう。
 また、個別の診療報酬や薬価の設定は医療機関や周辺産業にとって多大な影響をもたらします。その最終決定権を持っているという観点では、大きな力を持っていると思います。中医協の権限は配分だけに縮小した、といいますが、財源がない中では、配分こそがますます重要な機能となってきています。潤沢に財源があれば、大盤振る舞いの配分ができますが、財源が少ないので慎重な配分が求められるからです。
 中医協の権限は縮小しましたが、中医協の専権機能である配分機能はますます重要となっています。その意味で、「たかが中医協、されど中医協」といえるでしょう。

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 さて次は「支払基金」に関する記事。

 査定だとか、返戻だとか、以前より仕組みが良く分からず、???の方も多いのではないかと思います(もちろん事務部門の方々はそんなことないと思いますが)。私のような「ど素人」のためにちょっと調べてみました。


【社会保険診療報酬支払基金】
 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E4%BF%9D%E9%99%BA%E8%A8%BA%E7%99%82%E5%A0%B1%E9%85%AC%E6%94%AF%E6%89%95%E5%9F%BA%E9%87%91
 社会保険診療報酬支払基金とは、社会保険診療報酬支払基金法に基づき、医療機関から提出された診療報酬請求書の審査および保険者(健康保険組合等)から医療機関への診療報酬の支払仲介を目的として設立された特別民間法人である。
 国民皆保険制度の下、生活保護の受給者など一部を除く国民は社保または国保いずれかの公的医療保険に加入しており、医療機関での診察代金は、患者(=被保険者)が直接支払う一定割合の窓口負担金のほか、大部分は保険者から医療機関へ支払いがなされる。このとき、多数存在する保険者と各医療機関との間を媒介する統括的な支払事務機関として、社会保険には社会保険診療報酬支払基金、国民健康保険には国民健康保険団体連合会が存在している。


【国民健康保険団体連合会】
 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E6%B0%91%E5%81%A5%E5%BA%B7%E4%BF%9D%E9%99%BA%E5%9B%A3%E4%BD%93%E9%80%A3%E5%90%88%E4%BC%9A
 国民健康保険団体連合会とは、国民健康保険法の第83条に基づき、会員である保険者(市町村及び国保組合)が共同して、国保事業の目的を達成するために必要な事業を行なうことを目的にして設立された公法人である。通称、国保連合会、国保連。統括団体として国民健康保険中央会がある。
 国民健康保険団体連合会は、国民健康保険の持つ地域医療保険としての特性を生かすために各都道府県に1団体、計47団体設立されている。
 国民健康保険団体連合会の構成員は、国民健康保険の保険者である市町村及び国民健康保険組合である。
 その区域内の三分の二以上の保険者が加入したときは、その区域内の保険者のすべてが会員となる。


 以前よりレセプトの査定率は支払基金と国保連とではかなりの格差があること、また地域差も大きいこと、審査する方により大きく異なること、などが問題視されていたことについては皆さんもご存じだと思います。しかしこれだけ情報化社会だの、標準化だの言われている昨今、何時までこのようなことを繰り返すのか、ということが危惧されます。「国保連と支払基金、統合のコスト削減効果なし」なんて記事も後程ご紹介しますが、コストではなく質を均てん化することが重要であり、元を絶たなきゃ正規化できないのでは?と思う私の考え方は間違っているのでしょうか?


「支払基金」って何ですか? 社会保険診療報酬支払基金専務理事の足利聖治氏に聞く(その1) 日経メディカルオンライン 5/22
 
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/blog/yamasaki/201205/524972.html
 医療機関や薬局の収入を左右する社会保険診療報酬支払基金による査定。提出したレセプトが“削られ”、不満を感じたことのある医療関係者も多いはずだ。専務理事の足利氏に話を聞いた。インタビューの1回目は支払基金の仕組みについて、2回目は縦覧・突合点検など、支払基金が始めた新しい試みについて紹介する。

-支払基金の業務を一言で説明すると、何を行っているところと言えばいいのでしょうか。

足利 社会保険診療報酬支払基金法に定められた、保険診療に係る、医療費の迅速適正な支払業務と診療報酬請求書の審査業務です。
 本来、医療費の請求は各保険医療機関や薬局がそれぞれの保険者(健康保険組合や共済組合など)に請求するもの。ですが、全国22万7000カ所の医療機関が、1万3000の保険者と公費負担医療の実施機関などに請求するとなると大変です。そこで、支払基金が各医療機関等からの医療費の請求を受け付ける窓口となり、都道府県単位で受け付けた医療費の請求が正しいか審査したうえで、それを保険者へ請求し、保険者からその医療費の支払を受け、それを医療機関等へ支払っているわけです。
 これは、保険者の委託を受けて実施しているわけで、そのために必要な事務費(運営コスト)を保険者に負担していただいています。

-審査業務についてもう少し伺います。すべてのレセプトを、医師がチェックしているわけではないですよね。

足利 毎月7400万件、1年で8億9000万件のレセプトが支払基金に集まります。これをすべて医師などの審査委員がチェックするのは物理的に不可能です。まず事務職員が事前にレセプトを点検して、保険診療ルールに適合していないと思われる項目に疑義付箋を付け、それを審査委員が重点的にチェックします。
 紙レセプトは、人による目視でのチェックで行わざるを得なかったのですが、電子請求されたレセプトについては、すべてコンピューターチェックを行います。ただ、医学的な妥当性も吟味する必要がありますから、いずれにしても最後は審査委員の目を通すことになります。
 医薬品の適応に関しては、コンピューターによるチェックで、チェックしたレセプトの3.2%に疑義付箋が付きます。それを職員が点検し、さらに審査委員がチェックする流れです。最終的に査定されるのは、コンピューターで疑義付箋が付いたものの1割ほどです。

-審査委員を務められる医師はどのような方々なのでしょうか。審査委員の専門によって、審査内容が変わってきそうな気もするのですが…。

足利 審査委員会は、「診療担当者を代表とする者、保険者を代表する者及び学識経験者の三者から同数を委嘱すること」と法律で定められており、それぞれの関係団体から推薦された方が審査委員を務めています。
 個別の診療行為については、各審査委員の専門性・診療科に応じて審査いただいており、最終的には審査委員会の合議により決定されます。また、決定に不服があれば、保険者、医療機関のどちらからも再審査を請求できる仕組みになっていますから、そうした問題はないと考えています。

-地域ごとに査定の基準が違いすぎるとの指摘もよく耳にします。

足利 そのような指摘があることは認識しています。そのため、1995年に支部間の違いを議論するための「審査に関する支部間差異解消のための検討委員会」を設置し、具体的事案に沿った検討・協議を行ってきました。現在、支部間で見解が異なる場合は本部に設置した中央検討委員会で議論しています。また、2004年には、「審査情報検討委員会」を設置し、審査上の一般的取扱いについて情報提供するなど、支部間の差異解消に努めています
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国保連と支払基金、統合のコスト削減効果なし 厚労省・医療保険部会で試算提示、統合は見送りか m3.com 5/24
 
http://www.m3.com/iryoIshin/article/153319/?pageFrom=m3.com
 厚生労働省の社会保障審議会医療保険部会(部会長:遠藤久夫・学習院大学経済学部教授)で、支払基金と国保連の審査支払業務の統合問題が議論され、厚労省は統合した場合よりも、統合せず二つの審査支払機関が併存し、競争関係にある現行の方がコスト削減効果は大きいという試算を提示した。
 
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002b8lt.html
 コスト削減効果は、人件費や物件費(事務所の賃料やシステム関連費用など)を基に、統合後14年間分を試算。二つの審査支払機関を国保連に統合した場合は、計920億円、支払基金への統合では計826億円のコスト削減効果があると試算された。ただし、ここには、統合に伴う保険者や医療機関側のシステム改修費用は含まれていない。これに対し、両機関が併存した場合、それぞれ人件費の削減をはじめとする業務合理化を進めた場合、両機関合わせて14年間で1070億円削減できるという試算だった。
 この統合問題は、2011年12月8日の衆議院決算行政監視委員会で、「競争による改善が期待できないのであれば、審査の効率化を図り、医療費を削減するため、保険者たる市町村に混乱を来さないようにしつつ、統合に向けた検討を速やかに進めるべき」と決議されたことを受け、議題に取り上げられた(『国保連・支払基金の統合」支持、保険者の3割』を参照)。厚労省は、決議からおおむね6カ月以内に、同委員会に返答することになっている。
 委員からも、両機関の統合よりも、コスト削減の継続を前提に、現行制度の維持を望む声が強かった。日本医師会常任理事の鈴木邦彦氏は、「支払基金と国保連は、お互いに相手があるために、業務の効率化、組織としての合理化が進んでいるように思う。単一の組織になると、そのインセンティブが働かないのではないか。当面は今の形で合理化を進めるのがいいのではないか」とコメント。さらに、「支払基金は民間法人でもあり、スピードを持って改革が進められている。一方、国保連は、47都道府県に組織が分かれているため、ガバナンスが弱い」など、特に国保連に一層の合理化を求めた。
 健康保険組合連合会専務理事の白川修二氏も、「コストをできるだけ削減し、かつ審査の質を上げてもらいたい。これら二つが保険者の要望だ。統合によるコスト削減効果のうち、システム関連を見ると、あまり効果はないというのが印象。むしろ統合による無用な混乱を危惧する。それよりも、今、実施しているコスト削減の努力をさらに進めていくのが現実的な方向ではないか」との考えを示した。また、「二つの審査支払機関の競争は必要だと思うが、一方で連携も当然必要。審査の基準が、都道府県や審査支払機関によって違うのは、国民にとって不幸であり、両機関が連携して公平な基準作りに取り組んでほしい」と求めた。
 他にも意見が出されたが、支払基金と国保連の統合に合意が得られないまま議論は終了。遠藤部会長は、「これらの意見を踏まえ、決算行政監視委員会に報告してもらいたい」と締めくくった。
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 もっと他にもご紹介したい記事があるのですが、あまりにも長文になりすぎますので、また別途ご紹介するとして、ここからは、H24年度診療報酬に関する検証記事をご覧いただきます。コメントしたいところもあるのですが、今日はこのくらいにしときます。


検証・2012年度同時改定(1)専門病院- 耳鼻科単科は5%増収見込み
 
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/37143.html
 耳鼻咽喉科の専門病院として知られる東京都千代田区の神尾記念病院(30床)では、今回の診療報酬改定に伴い、5%程度の増収を見込んでいる。「鼓室形成術」や「内視鏡下鼻内手術」など症例数の多い手術がそろって評価されたり、病棟での薬剤業務が評価されたりしたことが追い風になった。
■入基料は「10対1」にダウン、重症者割合がネック
 大学病院など規模の大きな病院が重点的に評価された前回(2010年度)に比べ、今回の改定では中小病院にも財源が配分されたとみる関係者が多い。特に手術では、中小規模の民間病院でカバーするものにもスポットが当たった。神尾記念病院では、手術の収入が年5000万円程度増える見通しだ。堀井英二事務長は、「(増収分は)これに尽きる」と話す。
 ただ、入院基本料に関しては、従来の「7対1」から「10対1」に切り替えざるを得なかった。今回の改定では、看護必要度基準を満たす重症患者の割合を「10%以上」から「15%以上」に引き上げるなど、7対1の算定要件が厳しくなった。
 耳鼻科系の疾患では重症患者が集まりにくく、同病院では従来の「10%以上」の基準ですら、ぎりぎりで切り抜けてきたという。引き上げ後の要件を「クリアできる環境には全くない」(堀井氏)。
 要件の見直しを受けて10対1に切り替える病院に対しては、経過措置として7対1の算定が2年間に限って認められる。しかし同病院では、この措置の適用を届け出なかった。「余計なことは考えずに、病床稼働率引き上げに専念する方が大切」(堀井氏)との判断からだ。
 一方で、看護職員の配置は従来の水準を維持する。ここに切り込むことでスタッフの負担が増えたり、1人1か月当たりの夜勤を平均72時間以内にするルールをクリアできなくなったりするのを避けるためで、入院基本料は16%程度のダウンが避けられない。
 JR御茶ノ水駅前にある眼科単科の井上眼科病院(同区、34床)。同病院の井上賢治院長は、今回の診療報酬改定について、「勤務医重視のこれまでの流れが引き継がれた」というとらえ方だ。
 外来部門では、症例の多い検査の点数が引き下げられた。手術では、症例数が最も多い白内障の報酬が据え置かれたが、一方で上がったものもあり、外来部門の減収分をカバーできるとみている。ただ、手術に使う医療材料などのコストも増えるとみられ、最終的な利益が昨年までとどう変わるか、見守っている段階だ。
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検証・2012年度同時改定(2)在宅医療- 在支診「強化型」の連携をどう組む
 
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/37145.html
 近年、国は在宅医療を促進させる方向での診療報酬改定を行ってきた。2012年度改定でもその方向性は変わらないが、夜間や緊急時の対応、看取りを評価する方向にシフトしている。そのことをよく表しているのは、在宅療養支援診療所(在支診)と在宅療養支援病院(在支病)の「強化型」が設けられたことだが、どのように連携するかに注目が集まる。
 今回の診療報酬改定では、在宅医療を担う医療機関の機能強化を促そうと、「機能を強化した」在支診と在支病が設けられた。
 「強化型」はこれまでの在支診と在支病の要件に加え、▽所属する常勤医師が3人以上▽過去1年間の緊急の往診実績5件以上▽過去1年間の看取り実績2件以上―が追加された。複数の報酬で通常の点数より、数百点高く設定されている。
 また、複数の医療機関が連携して要件を満たすことも可能だが、その場合▽患者からの緊急時の連絡先の一元化を行う▽患者の診療情報の共有化を図るため、連携医療機関の間で月1回以上の定期的なカンファレンスを実施▽連携する医療機関数は10未満▽病院が連携に入る場合は、200床未満の病院に限る―の点を満たす必要がある。
■関東近郊での在宅の広がり
 いらはら診療所(千葉県松戸市)は、19床のベッドを持つ有床診療所で、3人の常勤医が在籍している。100人ほどの在宅患者に対応するほか、グループの介護サービスの利用者も300人いる。「強化型」の届け出に当たっては、他の医療機関から連携の申し込みがあったが、単独で届け出た。
 今回の改定では、病床を有する在支診と在支病が高く評価された。苛原実院長は、有床診療所を作って赤字が出ていたが、今回評価されたことで苦労が報われたと話す。また、後方ベッドがあるということで、選んでくれる利用者もいるため、入院施設があることは医療機関にとって武器の一つと言う。
 松戸市周辺は、病床が不足していると言い、例えば90歳の高齢者が肺炎を起こしても、急性期病院は満床であるために、受け入れてもらえない場合もあるという。その場合、自院の病床で対応できるのはかなり大きいと言う。
 苛原氏は、近年看取る人が増えていると言う。同院では年間70人程度の看取りをしてきたが、今年はペースが速く、年間で100人に迫ると見ている。
 看取りを含む在宅医療のニーズが広がる中、人員を増やす必要はないか聞いてみると、「訪問診療の依頼は増えているが、手一杯の状態」と言う。松戸市は東京から電車で40分ほどのベッドタウンで、これから医療と介護を必要とする人が確実に増えるが、人を増やすのにも限界があり、他の医療機関との協力も必要になると考えている。
 苛原氏は今後、在宅に対応していく上でのポイントは看護師と言い、日常管理をしてもらうほか、緊急時の対応も担う。「医師は外来や病棟も見なくてはならず、動ける看護師の力は大きい。医師だけでの力では到底支えきれない」
 医療に対する患者の意識の変化も感じている。高齢となり、高度な医療を望まない人も増えたと言う。そのような背景も、在宅医療を望む人が増えたことと重なる。
 家族関係の変容もある。老老介護や独居などの世帯が増えれば、病院に行くための手段がないほか、行く体力もない。病院に通院したり、病院で長時間待つことができない人の場合も、在宅医療で対応することになる。
 介護者の環境も影響している。家に息子が同居して、病院に連れて行く、といったことがまず考えられないと言い、息子もその妻も働いており、病院に連れて行く時間がないほか、高齢者も日中独居が多いのだと言う。「そうなると在宅医療の出番が多くなる」

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検証・2012年度同時改定(3)急性期- 「7対1の先」視野、看護師採用緩めず
 
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/37160.html
 今回の診療報酬改定では、7対1入院基本料の算定要件の見直しが注目を集めた。首都圏で複数の急性期病院を運営する医療法人A会幹部の松本幸助氏(仮名)は、重症患者の新たな受け入れ割合が「15%以上」に決まると、胸をなでおろした。中には、重症患者の割合が20%前後で推移している運営病院もある。受け入れ割合が仮に「20%以上」とされたら看護師を放出することも想定していたが、すべての病院で7対1を引き続き算定できるめどが付いた。
 A会では、看護補助者「50対1」以上の配置を評価する従来の「急性期看護補助体制加算1」(1日120点)の算定を進めてきたことが幸いした形だ。この加算には、見直し後の7対1と同じ「15%以上」の重症者割合要件がいち早く組み込まれており、どの病院でも基準をクリアできるだけの体制が既に整っていた。
 今回の診療報酬改定では、無資格の看護補助者の配置が一層評価された。急性期看護補助加算1の配置が「25対1」に引き上げられ、点数も160点にアップ。この加算を算定する病棟向けに、看護補助者を夜間に配置した場合の評価も創設された。
 2年前の前回の改定と合わせると、傘下の病院で実施する手術の報酬が軒並み上がった。これに、看護補助者関連の加算による収入を上乗せすれば、経営をより安定させることができるだけに、看護補助者の採用を進めるよう現場に指示している。
 看護補助者の配置を評価する近年の動きに対しては、現在の7対1を上回る手厚い看護配置の評価をつくるための布石だという見方も広がり始めている。松本氏も、看護師と看護補助者を合わせて「5対1」の体制をつくった場合の評価が近い将来、創設されると予想する。
 厚生労働省は、看護補助者の配置に対する評価の狙いを「看護職員の負担軽減を促進し、医師と看護職員との役割分担の推進を図る」と説明しているが、ベッドのシーツ交換などの業務を担当する看護補助者が増え、要件の見直しに伴い7対1の算定をあきらめた病院が看護師を放出すれば、現在の看護師不足は解消に向かうはず。これらの動きが、7対1の評価を創設した時のような医療現場の混乱を避けるためのもの、という見方だ。
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検証・2012年度同時改定(4)老健- 「強化型」報酬、成否のカギ握る家族の協力
 
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/37165.html
 2012年度介護報酬改定では、介護老人保健施設(老健)の基本報酬が2段階に分かれた。在宅に復帰する入所者が多い「強化型」施設が算定できる高い報酬と、それ以外の報酬。つまり、経営の明暗のカギを握っているのは、在宅復帰率というわけだ。現場での取り組みを通して見えてきたのは、在宅復帰できるかどうかが、施設側の努力のみならず、入所者家族の理解や協力にも懸かっている現実だった。
 社会保障審議会の介護給付費分科会が昨年12月にまとめた審議報告では、老健について、「在宅復帰支援型の施設としての機能を強化する」と明記。実際の報酬改定では、「退所者の50%超が在宅復帰」などの要件を満たせば、入所者の要介護度に応じて最大4.5%の増額、要件を満たせないと逆に最大3.3%の減額となった。
 横浜市港北区の「ウェルケア新吉田」では、在宅復帰率が今年3月末時点で53%に到達。強化型の報酬の算定を4月から開始した。
 これが追い風になり、老健と短期入所療養介護(ショートステイ)を合わせると、改定前から1か月で200万円(4.0%)の増収を見込んでいる(11年12月実績ベース)。今回は、肺炎や尿路感染症などの疾病を処置した場合に算定できる「所定疾患施設療養費」なども新設されており、これらを算定すれば、「さらに増収を見込める」(漆間伸之事務長)という。
■在宅復帰率向上の秘訣は?
 ウェルケア新吉田では、入所者の家族をも巻き込んだ施設全体の3年間の取り組みが、在宅復帰率の向上につながったとみている。
 09年度当時の在宅復帰率は、約40%だった。在宅復帰率30%超が要件の「在宅復帰支援機能加算2」(1日5単位)を算定できても、50%超の同加算1(1日15単位)の要件は満たせなかった。このため、09-11年度の中期計画では、「在宅復帰率50%超」を掲げた。
 この目標を達成するため、入所相談の際には「在宅復帰を目指す」と、利用者や家族に明言することにした。家族との窓口になる支援相談員は、在宅復帰までのスケジュールを早い段階から示し、入所者の在宅復帰に向けて家族の協力を取り付けた。家族の不安を解消するため、ショートステイや訪問看護、通所リハビリテーションといった併設の在宅サービスを活用できることや、状態が悪化したら再入所できることなどを伝えた。
 ただ、入所者を在宅復帰させるには、自宅で生活できるだけの身体機能の回復が不可欠だ。そこで、施設でケアに当たる現場の職員に、入所者の自宅を積極的に訪問させ、在宅復帰に必要な動作を回復させるのに必要なケアのノウハウを身に付けさせた。
 その結果、在宅復帰率は3年で約10ポイント上がった。これに伴い、入所者の入れ替わりが速くなり、施設全体の稼働率は下がったが、漆間氏は「老健の本来の役割は在宅復帰。この役割を全うすることが、老健として生き残っていくためには必要不可欠」と強調する。
 一方、強化型の報酬を算定できても課題はある。漆間氏は、「職員の早期退職につながる可能性をはらんでいる」と指摘する。入所者の入れ替わりが速くなれば、介護職員にとってはケアプランサイクルのスピードについていくのが大変だったり、顔なじみの入所者を長期間ケアする喜びを味わいにくくなったりする。常に新しい入所者に対応する必要があるため、看護職員の服薬管理などの業務も煩雑になるという。「残念ながら、現場職員が達成感を覚えにくいのが現実。在宅復帰施設としての誇りを、職員にどれだけ持ってもらえるかが課題だ」。

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検証・2012年度同時改定(5)特養- 収入の明暗分けた地域区分の見直し
 
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/37172.html
 2012年度介護報酬改定で全面的に引き下げられた特別養護老人ホーム(特養)の基本報酬。これに、さらに大きな影響を与えたのが、地域区分の見直しだった。東京23区など上乗せ割合がアップした地域では、引き下げ分をカバーできた一方、ダウンした地域では3%を超える大幅減収となったようだ。
 今回の改定を前に、社会保障審議会介護給付費分科会が打ち出した方針は、「ユニット型個室、従来型個室、多床室の順となるように報酬水準を適正化する」こと。個室重視の方針を報酬面に反映させ、個室化を促そうとする国の“メッセージ”だ。その結果、多床室の基本報酬は3%前後の減額、ユニット型個室は1%前後の減額と、類型によって大きく差がついた。
 社会福祉法人小田原福祉会(神奈川県小田原市)が運営する「潤生園」。多床室82床、従来型個室18床と、多床室が大部分を占めるこの施設では、1か月で100万円(3.5%)もの減収を見込んでいる(11年10-12月実績ベース)。
 ただでさえ報酬減を余儀なくされた特養の経営環境に、地域区分の見直しが追い打ちを掛けた。小田原市の地域区分の上乗せ割合は、5%から3%へとダウンし、介護報酬1単位当たりの単価は、10.23円から10.14円に下がった。潤生園の時田佳代子施設長によると、「減収額の4分の1に当たる約25万円は、地域区分の影響によるもの」という。
■「地域で特養のマンパワー活用を」
 時田氏は、「専門職集団である特養のマンパワーを、地域のためにも活用することができれば、在宅支援機能が強化され、結果的に経営の安定化にもつながる」と指摘する。
 潤生園は1979年の開設当初から、自宅で暮らす高齢者を対象に在宅サービスを展開。デイサービスやショートステイが制度化される以前から、同様のサービスを提供してきた。さらに、96年からは、24時間365日対応型の訪問介護サービスを開始。今年4月からは、介護保険法改正に伴って制度化された定期巡回・随時対応型訪問介護看護(24時間訪問サービス)をスタートさせた。「高齢者は地域での暮らしを希望している。施設で24時間365日の生活を支えている特養は、地域でもその強みを生かすべき」と時田氏は強調する。
 また、多床室から個室への転換も、今後の経営面で重要なポイントになるとみている。「これから入所する世代が多床室を選ぶとは考えられない」(時田氏)からだ。「特養はいったん建設すると数十年残り続ける。入所者や家族に選ばれない施設になる前に、個室化を進めるべきではないか」。
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120224-659号 平成24年度診療報酬改定 [kensa-ML NEWS 【特集】]


 昨日までの雨が嘘のように、今日は青空が広がっていた神戸です。昨日の雨はインフルエンザ終息のためにも、恵みの雨となるかもしれませんが、職場から最寄駅までの暗い夜道、傘を差して歩いていたら無性に虚しくなってきます。


 虚しいと言えば・・・母子殺害事件で死刑判決が出されましたが、被害者家族の方々はさぞ苦しい日々を過ごしてきたことでしょうね。私には想像が出来ないほど辛い日々だったのだろうと思います。私が軽々しくコメントすべきものでないことは百も承知なのですが、二点、どうしても理解できない部分があります。

 まず一点目は、今回の事件を通して死刑という刑罰の是非について議論がなされていますが、これはおかしいですね。今回の事件のみならず様々な判例を集めて別のところで議論をしないと意味がないわけで、今回の裁判で死刑の是非について議論を行うのは、筋違いだと私は思うから。

 二点目は、18歳という区切り、いわば法律的に基準を設けているのに、精神年齢とか成熟度が、とかいうのはおかしいと思います。それならば、18歳未満でも精神年齢が高い方もおられるわけで、そういう方はあくまでも18歳未満なのでしょう?基準を除外するための基準をしっかり明記しないといけないと思います。精神年齢が・・・のような言わばアバウトなもので区切りを変えるのも筋違いだと私は思います。


2月21日付 編集手帳 読売新聞コラム
 
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/column1/news/20120220-OYT1T01174.htm
 与謝野鉄幹の詩を。〈わたしは十四になりました/ひまを下さい春の野に/緑の木かげで本を読も/何やらかなしいことがある/何やら知りたいことがある〉。劇作家宇野信夫の随筆から引いた◆思春期の憂いと、知的な好奇心と、14歳とはそういう年頃だろう。本村夕夏ちゃんが存命であれば、もうすぐ14歳のはずである。生後11か月のとき、アパートの床にたたきつけられ、首を絞められた。母親の弥生さん(当時23歳)も絞殺されている◆山口県光市の母子殺害事件で最高裁は、配水管の検査員を装って襲った当時18歳の被告(30)の上告を棄却した。死刑が確定する◆残虐な犯行を天秤の一方に載せたとき、もう片方に何を載せたら釣り合うだろう。被告が犯行時に少年だった事情を載せたところで、天秤はピクリとも動くまい。それ以上に重い刑はないのだから死刑は「極刑」に違いないが、犯した罪に比べて重すぎる「厳刑」だとは思わない◆〈故人老いず生者老いゆく恨うらみかな〉(菊池寛)。18歳から30歳へ、被告にはそれなりの歳月を重ねる人生があった。遺影の母と娘は、いまも新妻とみどりごである。


朝日新聞社説 2/22
 http://www.asahi.com/paper/editorial20120222.html#Edit2

 山口県光市の母子殺害事件で、犯行当時18歳1カ月だった被告の死刑が確定する。
 何とも重い結末である。
 すんなり導き出された結論ではない。少年法は「罪を犯したときに18歳未満の者には死刑を科さない」と定める。人間として成熟しておらず、だからこそ立ち直りの可能性が大きい少年の特性を考えたものだ。
 一、二審は、この法の趣旨も踏まえて無期懲役を言い渡したが、6年前、最高裁は審理をやり直すよう広島高裁に命じた。
 そのときの「18歳になって間もない少年だったことは、死刑を避ける決定的な事情であるとまではいえない」との判断は大きな論議を呼んだ。
 この事件などを機に人々が目を向けるようになった被害者の思いや、社会の不安にこたえたと評価する声。逆に、死刑の適用基準をゆるめるもので、廃絶にむかう世界の流れに反するとの批判もあった。
 高裁の死刑判決を経た今回、最高裁の4人の裁判官のうち1人は、さらに審理を尽くすべきだと反対意見を述べた。全員一致でないまま極刑が確定するのは異例で、問題の難しさを浮きぼりにしている。
 死刑を前提とする法制度のもと、悩み抜いて出された判決を厳粛に受け止めたい。
 だがこの結果だけをとらえ、凶悪な犯罪者に更生を期待しても限界があると決めつけたり、厳罰主義に走ったりすることには慎重であるべきだろう。国民が刑事裁判に参加する時代にあっては、なおさらだ。
 死刑か無期かにかかわらず、どんな罰を科すのが適当かとの判断は、あくまでもその事件、その被告の事情を突きつめて考えた先にある。被害状況や被告の年齢、育ち方などで画一的な処理ができるものではないし、してはならないからだ。
 裁判はこれで決着となるが、事件が投げかけた多くの問題に、社会全体でこの先も向き合っていく必要がある。
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 さてがらりと話題を変えます・・・私の好きというかオタク分野の天文の話題。

 すでにあちらこちらで報道されていますので皆さんもご存じだと思いますが、今年は天文オタクにとっては、もう涎が出るような一年です。このような一年はもう生きてるうちには味わえません。悪いけど、職場の皆さーん、月曜日だけど休んで良い?それか社長出勤でも構わんです。


知りたい!:天空トリプル「金」 金環日食・金星の太陽面通過・金星食、奇跡的当たり年 毎日新聞 2/22
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20120222dde001040035000c.html
◇5/21、金環日食 6/6、金星の太陽面通過 8/14、金星食
◇観察グラス販売好調
 太陽がリング状に輝く「金環日食」(5月21日)を皮切りに、今年は「金」のつく天文現象が目白押しだ。金星が太陽の前を通過する「太陽面通過」(6月6日)
▽金星が月に隠れる「金星食」(8月14日)を国内で楽しめる。天文ファンは「盆と正月がいっぺんに来たような当たり年」と「トリプル金」に期待を寄せる。【斎藤広子】
 金環日食は、太陽、月、地球がほぼ一直線上に並び、地球からは、太陽の中央が月に隠され、縁の部分だけが金色のリングのように見える現象。国内では87年9月に沖縄で観測されて以来25年ぶり。
 金環日食が観測可能なのは、鹿児島県南部から福島県南部にかけてで、8000万人以上が暮らしている。国立天文台(東京都三鷹市)によると日本でこれほど広い範囲で金環日食が観測できるのは実に932年ぶりのこと。その他の地域でも大きく太陽が欠ける部分日食が見られる。
 5月21日は月曜日だが、太陽がリング状になるのは午前7時半前後で、国立天文台の片山真人暦計算室長は「かなりの人が自宅にいながら楽しめるのでは」とみる。
 天文ファンのお天気キャスター、天達武史さん(36)=日本気象協会所属=は「三つの天体現象はどれも一生のうち一度見られるかどうかという貴重な天体の神秘。それがこの1年間に起きるなんて、本当にこの時代に生きていて良かった」と「当たり年」の楽しみを語る。海外も含めこれまで3回金環日食を観測した月刊星ナビの川口雅也さん(52)も「太陽がじわじわと欠けていく様子を見ていると、月が確かに地球の周りを回っていることや、そのスピードを体感できます」と話す。ちなみに次回日本で観測できるのは2030年の北海道だ。
 一方、「金星の太陽面通過」は、金星が真っ黒な点となって太陽の前を横切る現象。こちらも、日本では次回は100年以上先というから見逃せない。「金星食」では、未明の東の空で金星が月に隠され、再び現れる様子が見られる。
 ただし観測には注意も必要だ。強力な太陽光で目を痛める危険があるため、どんなに太陽が欠けた状態でも太陽を直視してはいけない。日食観察グラスが必要で、色つき下敷きやサングラスを代わりに使うのもダメだ。
 関心の高さを反映し、日食観察グラスの売れ行きは今から好調だ。09年の皆既日食で日食観察グラス70万枚を完売した光学機器メーカー「ビクセン」(埼玉県所沢市)の営業担当者は「昨年末から日食観察グラスが売れている。これをきっかけに、天体観測に興味をもつ人が増えてほしい」と期待する。今回は、倍以上の計150万枚を製造予定だ。
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関連サイト
 
http://www.astroarts.co.jp/special/20120521solar_eclipse/
 http://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/topics/html/topics2012_1.html
 http://naojcamp.mtk.nao.ac.jp/phenomena/20120521/


 さていきなりですが、特集記事のご紹介に移ります。

 今回の特集は、平成24年度診療報酬改定に関わるものですが、既に色々なものが出回っていますので、今さら・・・の感もありますが、要点を分かり易くまとめられたものをご紹介したいと思います。

 現在多くのご施設では、今春の改定に向けて施設全体での取り組みをされているだろうと思いますが、私の施設でも、これは取れるんじゃないか?これを取ったらこちらが・・・なんて会話が飛び交っています。残すところあと一か月少々しか時間がありませんので、耳寄りな情報があれば、またお届けしたいと考えています。

 以下、全てCBニュースからの引用ですが、かなり長文ですのでお気を付け下さい。


2012年度診療報酬改定のポイント①
 
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/36600.html
 2012年度診療報酬改定は、中央社会保険医療協議会(中医協)が10日に小宮山洋子厚生労働相に答申し、方向性が固まった。診療側が求めていた再診料の引き上げは議題に上らず、69点で据え置かれることになった。ただ、一度の来院で複数の診療科を受診する、いわゆる「複数科受診」について、2つ目の診療科でも34点の算定が認められるようになる。
■紹介状ない患者の初診料70点減
 社会保障審議会の医療部会と医療保険部会が決めた診療報酬改定の基本方針で、重点課題の一つに位置付けられた「病院勤務医など負担の大きな医療従事者の負担軽減」では、再診料の加算の評価見直しや、病院勤務医の負担軽減や処遇改善に向けた体制づくりを算定要件とする診療報酬点数の拡大などを行う。
 複数科受診については、1科目しか再診料(69点)や外来診療料(一般200床以上、70点)を算定できないルールを見直し、2つ目の診療科でも34点を算定できるようになる。ただ、▽患者が自分の意思で受診した▽同じ疾患や、関連がある疾患ではない―場合に限られ、乳幼児加算や外来管理加算などの加算は算定できない。
 10年度診療報酬改定で新設された再診料の「地域医療貢献加算」(3点)は、名称を「時間外対応加算」に変更し、診療所の取り組み状況に応じた3区分に再編。標榜時間外にも24時間体制で患者の問い合わせに応じれば同加算1(5点)、準夜帯にも問い合わせに応じ、原則として自院で対応すれば同加算2(3点)、地域の医療機関と連携して輪番で準夜帯の問い合わせに応じれば同加算3(1点)を算定できる。連携する医療機関数は3以下。貢献加算の要件を引き継いだ加算2を3点にした。
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http://www.cabrain.net/news/article/newsId/36600/page/1.html
■勤務医の負担軽減、15項目に拡大
 病院勤務医の負担軽減や処遇改善に向けた体制づくりを算定要件とする診療報酬点数に7項目を追加し、15項目に拡大する。追加の7項目のうち、6項目が12年度に新設される点数。これら15項目の点数を算定するには、勤務医の負担軽減や処遇改善のための体制に関する計画を策定して実行に移した上で、各項目の要件を満たすことが必要になる。
 計画に必ず盛り込まなければならない必須項目は、医師と関係職種の役割分担、外来縮小の取り組みなど。ただ、外来縮小を中小病院に求めるのは難しいため、特定機能病院と、一般500床以上の病院でのみ必須項目とし、ほかの病院では選択項目にする。
 選択項目はこのほか、▽医師事務作業補助者(医療クラーク)の配置▽短時間正規雇用医師の活用▽地域のほかの医療機関との連携体制―など。 12年度にはこれに、予定手術前の医師の当直を避ける取り組みを加える。
 勤務医の負担軽減に関する点数のうち、新設されるのは、薬剤師の病棟業務を評価する「病棟薬剤業務実施加算」(週1回100点)、専任の医師か看護師による緊急度判定(トリアージ)を評価する「院内トリアージ実施料」(100点)、精神疾患を持つ一般病棟の入院患者に対する精神科医、看護師、精神保健福祉士らによるチーム医療を評価する「精神科リエゾンチーム加算」(週1回200点)など。
 病棟薬剤業務実施加算は、全病棟の入院患者が対象になるが、療養・精神病棟で算定できるのは、入院から4週までに限られる。院内トリアージ実施料は、現在の地域連携小児夜間・休日診療料の「院内トリアージ加算」(30点)に代わるもので、評価対象を成人にも拡大する。
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http://www.cabrain.net/news/article/newsId/36600/page/2.html
 看護補助者の配置を評価する「急性期看護補助体制加算」は、現行の「50対1」(1日120点)、「75対1」(1日80点)を上回る「25対1」に対する評価を新設する。ただ、「25対1」については、看護補助者が5割以上の場合(1日160点、14日まで)と、5割未満(1日140点、14日まで)で点数を分ける。届け出ている入院基本料を上回る分の看護職員を「みなし看護補助者」とし、看護補助者に上乗せしてカウントしている割合が高い場合の報酬を下げることで、看護職員と看護補助者の役割分担を進めるという同加算の趣旨を明確にすることが狙いだ。
 多職種による栄養管理を評価する「栄養サポートチーム加算」(週1回200点)は、看護配置13対1、15対1の一般病棟、13対1の専門病院、療養病棟にも対象を拡大する。ただし、療養病棟では算定回数を制限。入院1か月はほかの病棟と同様、週1回算定できるが、2か月以降は月1回、6か月までしか算定を認められない。
 チーム医療ではこのほか、がん性疼痛の症状緩和を目的に麻薬を投与している患者に対する外来での緩和ケア診療を評価する「外来緩和ケア管理料」(月1回300点)を新設する。身体・精神症状の緩和をそれぞれ担当する常勤医師1人ずつ、緩和ケアの経験がある常勤看護師と薬剤師の計4人で構成する緩和ケアチームを設置していることが施設基準だ。
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2012年度診療報酬改定のポイント②

 
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/36605.html
 介護報酬との同時改定となった今回の診療報酬改定では、医療と介護の連携の推進も重点課題の一つとなった。新たな要件を満たす在宅療養支援診療所(在支診)や在宅療養支援病院(在支病)の機能を評価し、緊急時の往診や、在宅での看取りを含めた終末期ケアを充実させるほか、医療ニーズの高い在宅患者の増加を踏まえ、訪問看護の訪問回数や対象患者に関する要件を緩和するなど、入院患者が円滑に在宅療養に移行できるよう、医療機関と訪問看護ステーションとの連携も促進する。
■新要件満たす在支診、在支病の報酬増
 常勤医師数や過去の看取り実績など、従来の在支診・在支病の要件に新たな施設基準を追加し、それを満たす場合は報酬を引き上げる。
 具体的には、▽常勤医師3人以上▽過去1年間の緊急の往診実績5件以上▽過去1年間の看取り実績2件以上―の3項目。複数の医療機関との連携で要件を満たしてもよいが、その場合、▽連携する医療機関は10施設未満▽病院は200床未満▽患者の緊急連絡先の一元化▽月1回以上、定期的なカンファレンスの開催による患者情報の共有化―の各要件をそれぞれクリアする必要がある。
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http://www.cabrain.net/news/article/newsId/36605/page/1.html
■早期退院を促進、「退院調整加算」を新設
 有床診療所や病院の退院調整部門を強化し、早期の退院を促すため、入院料に加算を新設する。▽一般病棟、特定機能病院(一般病棟)、専門病院、有床診療所の各入院基本料を算定している患者の早期退院を評価する「退院調整加算1」▽療養病棟、結核病棟、有床診療所療養病床などの入院基本料を算定している医療機関を対象とした「同加算2」―で、点数は「14日以内」から「121日以上」までの7段階。
 同加算はいずれも、入院後7日以内に退院が困難な患者を特定し、在宅療養で必要な事項などを記載する「退院支援計画」の作成に着手するなど、早期の調整が算定要件となっている。計画の作成後、患者への説明や文書の提供のほか、退院後に患者の治療を行う医療機関と情報を共有した場合の取り組みを評価する「地域連携計画加算」(300点)も新設する。
■医療機関と訪問看護ステーションの連携を評価
 入院中の患者が退院後、自宅での療養に円滑に移行できるようにするため、医療機関と訪問看護ステーションの連携に関する評価を新たに加える。
 具体的には、1か月を超える入院期間が見込まれる患者が一時退院した際、患者宅で退院後の療養上の指導を行った場合などに算定できる「退院前訪問指導料」(555点)の評価を引き上げるとともに、退院当日の訪問指導も算定対象とするほか、医療ニーズの高い状態の要介護・要支援者について、退院直後の2週間に限って、特別訪問看護指示による訪問看護の提供を認める。
 また、医療ニーズの高い在宅患者の増加を踏まえ、訪問看護の訪問回数や対象患者に関する要件も緩和。「訪問看護管理療養費」の算定日数制限(月12回まで)の撤廃に加え、「特別管理加算」(重症者管理加算、12年度改定で改称)の要件を見直し、人工肛門を設置した患者などについては、週4日以上の訪問を算定可能とする。
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http://www.cabrain.net/news/article/newsId/36605/page/2.html
■褥瘡、がん認定看護師の訪問看護を評価
 看護補助者との同行による訪問看護を評価する目的で、訪問看護療養費と在宅患者訪問看護・指導料の中に「複数名訪問看護加算」(同療養費3000円、同看護・指導料300点)を創設するほか、医療機関で働く皮膚・排泄ケアやがん関連の認定看護師らと、訪問看護ステーションの看護師による同一日の訪問も評価対象に加える。具体的には、真皮を越える状態の褥瘡患者や、化学療法などを行っているがん患者に対するケアを評価し、同療養費で12850円、同看護・指導料で1285点を算定できるようにする。
■過去の訪問薬剤管理などが要件、「在宅患者調剤加算」を新設
 かかりつけの薬局が在宅患者を訪問できなくても、連携体制を取っている「サポート薬局」が臨時で対応すれば、「在宅患者訪問薬剤管理指導料」の算定が可能となる一方、薬局と患者の家の距離が16キロメートルを超える場合、原則として算定不可とする要件を新たに加える。
 また、過去1年間の訪問薬剤管理指導の実績や、医療・衛生材料の供給体制などの要件を満たした薬局が、同指導料などの算定患者に調剤を行った場合、処方せん受付1回につき15点を算定できる「在宅患者調剤加算」を新設する。
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2012年度診療報酬改定のポイント③
 
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/36614.html
 2012年度診療報酬改定では、政府が掲げる12年度の後発医薬品の数量シェア30%以上の目標達成に向けた使用促進策が前回10年度改定に続き、盛り込まれた。医療機関向けの使用促進策では「一般名処方加算」を新設、薬局向けでは「後発医薬品調剤体制加算」の要件と点数を見直した。
■一般名処方の普及目指し加算を新設
 「後発医薬品調剤体制加算」は、要件となっている直近3か月の医薬品の調剤数量に占める後発品の割合と、点数を見直す。現行では後発品の割合が「30%以上」の場合を同加算3(処方せん受け付け一回につき17点)として最も高く評価しているが、この割合を「35%以上」に引き上げ、報酬を19点に引き上げる。また、「20%以上」の同加算1(6点)は「22%以上」(5点)、「25%以上」の同加算2(13点)は「30%以上」(15点)にそれぞれ改める。
 一方、医療機関向けには、医師が後発品のある医薬品を製品名ではなく、一般名で処方した場合の評価として「一般名処方加算」を新設。処方せんの交付一回につき2点を算定できる。一般名で処方した場合、処方せんを受け付けた薬局側は、有効成分が同じであれば、先発品、後発品のいずれも調剤が可能となる。
 また、医療機関で使用する医薬品のうち、後発品の品目数が2割以上の場合に算定できる「後発医薬品使用体制加算」(入院初日30点)を2段階評価に再編。3割以上の場合の同加算1は35点、2割以上3割未満の同加算2は28点を算定できる。
■緩和ケア入院料、入院期間別に評価
 社会保障審議会の医療部会と医療保険部会がまとめた診療報酬改定の基本方針では、「充実が求められる分野」として、がんや生活習慣病、精神疾患、認知症など幅広い分野が盛り込まれている。
 がん医療関連では、「緩和ケア病棟入院料」(一日3780点)を入院期間に応じた3段階評価に再編する。具体的には、30日以内で4791点、31日以上60日以内で4291点、61日以上で3291点と、入院が延びるほど点数を下げる(入院基本料、特定入院料には「栄養管理実施加算」「褥瘡患者管理加算」の包括分11点を含む、以下同)。緩和ケア病棟への入院待ちの患者が増加していることを踏まえ、在宅への移行を促進するのが狙いだ。
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http://www.cabrain.net/news/article/newsId/36614/page/1.html
■屋内全面禁煙を施設基準に
 生活習慣病対策としては、糖尿病患者の透析療法への移行を予防するため、透析予防診療チームによる指導を評価する「糖尿病透析予防指導管理料」を新設する。透析療法を実施していない糖尿病性腎症第2期以上の患者に対し、糖尿病指導の経験を持つ医師と、看護師か保健師と、管理栄養士が専任で指導管理した場合、月一回
350点を算定できる。
 また、病院での屋内全面禁煙を促すため、生活習慣病、小児、呼吸器疾患の患者らに対する入院基本料などの加算や医学管理料を算定する場合、原則として屋内全面禁煙とすることを施設基準に盛り込む。ただ、緩和ケア病棟や精神病棟関連の入院料を算定している病棟は分煙を認める。経過措置として6月末までは、これまで通り算定が可能。
■精神科急性期で「連携紹介加算」など新設
 精神科急性期医療では、身体合併症患者への対応の評価として、手術などによって一時的に一般病棟に転棟や転院した場合、精神病棟に再転棟や再入院時に「精神科救急入院料」「精神科急性期治療病棟入院料」「精神科救急・合併症入院料」の
再算定を可能にする。
 また、精神病床に入院中の患者が身体合併症を発症した際、精神科医と内科医や外科医が協力して医療を提供した場合に、一日につき350点を算定できる「精神科身体合併症管理加算」の報酬を450点に引き上げる。
 さらに、後方病床の評価として、精神科救急医療機関に緊急入院した後、状態が落ち着いた患者を入院日から60日以内にほかの精神科医療機関に転院させた場合の紹介側と受け入れ側の双方の評価として、「精神科救急搬送患者地域連携紹介加算」「精神科救急搬送患者地域連携受入加算」を新設。それぞれ退院時1回1000点、入院初日に2000点を算定できる。
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http://www.cabrain.net/news/article/newsId/36614/page/2.html
■認知症入院料、「30日以内」の早期治療を評価
 認知症対策では「認知症治療病棟入院料」について、入院日数が60日以内と、61日以上の場合の2段階評価となっている現行の評価体系を見直し、新たに30日以内の早期治療を評価する3段階評価に変更する。
 認知症の行動・心理症状(BPSD)は、おおむね1か月程度で改善されるといわれていることを踏まえ、30日以内の報酬を最も手厚くすることで、早期退院を推進したい考えだ。
■感染防止加算、人員要件緩和の場合との2段階に
 院内感染防止のための対策チームの業務を評価する「感染防止対策加算」を「医療安全対策加算」から独立させるとともに、対策チームの人員要件を緩和した場合の評価を新設し、2段階評価に改める。
 入院初日に400点が算定できる感染防止対策加算1では、専任の院内感染管理者の配置や、専任の医師、看護師、薬剤師、臨床検査技師で構成される感染防止対策チーム(医師か看護師のどちらかは専従)の設置が必要。一方、100点が算定できる同加算2では、対策チームの医師や看護師は専任でも可能となっている。同加算1の算定医療機関と同加算2の算定医療機関は、それぞれと異なる方の加算を算定している医療機関と年4回以上、共同カンファレンスを開催する必要がある。
 また、同加算1を算定している医療機関同士が連携し、年1回以上、それぞれの医療機関の感染防止対策の評価を行った場合に、入院初日に100点が算定できる「感染防止対策地域連携加算」を新設する。
■回復期リハ入院料は3段階評価に
 「回復期リハビリテーション病棟入院料」を2段階評価から3段階評価に改める。最も報酬が高い同入院料1(一日につき1911点)では、▽看護配置が常時13対1以上▽在宅復帰率が7割以上▽新規入院患者の3割以上が重症患者―などが要件となっている。
 重症患者の3割以上の日常生活動作(ADL)が改善されている場合に算定できる「重症患者回復病棟加算」(一日につき50点)は、同入院料1、2と包括して評価され、ADLの改善要件は報酬改定後、これらの要件に組み込まれる。
 また、各種疾患別の「早期リハビリテーション加算」(一単位につき45点)は、治療開始日(あるいは発症や手術、急性増悪した日)から起算して30日目まで一律となっている現行の評価を見直し、新たに14日以内に限り算定できる同加算1と、15日以上30日以内の同加算2に再編。同加算1はリハビリテーション科の医師が勤務している医療機関の場合は75点、そうでない場合は30点と評価を分け、同加算2は一律30点と設定した。
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2012年度診療報酬改定のポイント④
 
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/36608.html
 2012年度診療報酬改定では、DPC制度の仕組みを大幅に見直す。具体的には、DPC対象病院の診療実績を踏まえ、「DPC病院1群」「同2群」「同3群」に分類。これらのグループごとに設定する「基礎係数」と、各病院の「機能評価係数2」で、包括部分の診療報酬を決める仕組みに段階的に切り替える。
■DPC、12年度は暫定調整係数を設定
 基礎係数は、調整係数の見直し後にDPC対象病院の基本的な診療機能を評価する仕組み。DPC対象病院を、共通の機能や役割を持つ3グループに分類し、グループごとの診療実績を踏まえてそれぞれ基礎係数を設定する。
 10年度の報酬改定では、調整係数の「上積み分」の4分の1を機能評価係数2に移行させている。DPC対象病院への大きな影響を抑えるため、12年度にはこの置き換え割合を維持。14年度から改めて移行を開始し、18年度に完了する。完全に切り替わるまでは、病院ごとの包括部分の評価を決める「医療機関別係数」は、「暫定調整係数」と機能評価係数1、同2を足し合わせて算出する形になる。
 3グループのうち、DPC病院1群に入るのは大学病院本院の80病院。また2群には、▽診療密度(一日当たり包括範囲出来高平均点数)▽高度な医療技術の実施▽医師の研修機能(特定機能病院は除外)▽重症者に対する診療機能-の要件をすべて満たす病院を組み込む。厚生労働省では、2群が約80病院、3群が約1300病院になるとみている。同省によると、各病院がどのグループに所属するかが明らかになるのは3月になる。
 中央社会保険医療協議会では、DPC対象病院の診療機能を評価する機能評価係数2に、新たな項目を追加するかどうかも話し合ったが、12年度の追加は見送られた。
 一方で、現在ある6項目のうち「データ提出指数」「地域医療指数」「救急医療指数」による評価方法を見直す。データ提出指数は現在、「部位不明・詳細不明コード」の使用割合が「40%以上」になると、この指数の評価を1年間にわたり5%少なくしている。12年度には、不明コードの使用割合の基準を「20%以上」に引き下げて厳しくする。また、入院患者の自宅がある地域の「郵便番号」などに関するデータ提出の状況も、評価対象に加える。新たな評価項目を周知して13年度から実施する方針だ。
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http://www.cabrain.net/news/article/newsId/36608/page/1.html
■出来高病院のDPCデータ提出を促進
 12年度報酬改定では、DPCに参加していない出来高算定の病院が、医療行為の内容などに関するデータをDPCフォーマットの形で提出した場合への評価をスタートさせる。DPC不参加の病院からも診療データを集めることで、これらの病院を含む急性期医療の全体像の把握につなげるのが狙い。
 全入院患者のデータを提出した場合に算定する「データ提出加算1」と、入院に加えて外来診療のデータを提出したときに算定する同加算2を新設する。いずれも看護配置「7対1」か「10対1」の病院が対象で、それぞれ200床以上と200床未満の2段階で点数設定する。
 「適切なコーディングに関する委員会」を設置し、年2回以上開くことなどが条件。あらかじめ届け出た上でデータ提出すると、翌々月以降に入院した全患者の退院時に算定できる。データ提出が期限に遅れると、翌々月の算定が認められなくなる。
■栄養管理実施など2加算を廃止、入院基本料に統合
 入院基本料への加算を簡素化する観点から、現行の「栄養管理実施加算」(一日12点)と「褥瘡患者管理加算」(入院中一回20点)を廃止し、これらの加算の要件を入院基本料と特定入院料の通則に組み込む。この見直しに伴い、入院基本料と特定入院料をそれぞれ11点引き上げる。
 厚労省によると、これらの加算はいずれも9割を超える医療機関が算定しており、入院基本料や特定入院料に評価を統合しても影響は少ないと判断した。ただ、栄養管理実施加算の算定を今年3月末時点で届け出ていない医療機関に対しては、14年3月末まで実施を見合わせる。褥瘡管理に関しては、こうした経過措置は設けない。
 一方、病院の療養病棟が算定する「療養病棟療養環境加算3」(一日90点)と同加算4(同30点)を廃止。療養環境の改善計画の策定などを評価する仕組みに切り替える。
 療養病棟療養環境加算は、長期間の入院が必要な患者に対する療養環境の提供を評価しているが、3と4では病棟の廊下幅など一部の要件が医療法上の基準を下回るため、厚労省側はこうした病棟に加算を付けるのは困難との認識を示していた。同加算1(同132点)と2(同115点)は存続させる。
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http://www.cabrain.net/news/article/newsId/36608/page/2.html
■7対1の要件厳格化に2年間の経過措置
 一般病棟がある病院が算定する7対1入院基本料について、算定要件のうち、入院患者の平均在院日数を現在の「19日以内」から「18日以内」に短縮し、看護必要度の基準を満たす患者の割合を「1割5分以上」(現在は「1割以上」)に引き上げて算定しにくくする。ただ、病院への大きな影響を抑えるため、4月以降の算定を10対1入院基本料に切り替える病棟に限り、14年3月末までは「7対1」の算定を認める。
 10対1入院基本料では、看護必要度の測定を評価する現行の「一般病棟看護必要度加算」(5点)を廃止し、測定の実施を入院基本料の算定要件に組み込む。一方、看護必要度が高い患者の受け入れを評価するため、受け入れ割合が15%以上の場合の「看護必要度加算1」(30点)と、10%以上の場合の同加算2(15点)を新設する。3か月間の猶予期間を置き、7月1日からこの形に切り替える。
 一般病棟入院基本料のうち「13対1」と「15対1」では、長期入院(90日超)の適正化を図る。現在の仕組みでは、一般病棟に90日を超えて入院する「特定患者」では、点数が低い特定入院基本料を算定する。ただ、難病や人工呼吸器装着など12の「特定除外項目」のいずれかに該当する「特定除外患者」については、通常通り一般病棟入院基本料を算定でき、病棟の平均在院日数はこれらの患者を含めないで計算できる。
 12年度の報酬改定では、長期入院する患者についての診療報酬に、医療区分やADL(日常生活動作)区分を用いた療養病棟と同じ報酬体系を導入。この方式でいくか、「90日超の入院患者を出来高算定にし、平均在院日数の計算対象に加える」かを医療機関が病棟単位で選択できるようにする。10月1日から実施する。
 亜急性期入院医療管理料の再編も行う。同管理料には現在、一般病棟の病室単位で90日間を限度に算定する1と、200床未満の病院が60日間を限度に算定する2があり、点数はいずれも一日2050点。12年度には、このうち同管理料1の算定期間を60日間に短縮し、「脳血管疾患等や運動器リハビリテーションを算定したことがない患者」を対象にする。点数は、栄養管理実施加算と褥瘡患者管理加算の包括化に伴う引き上げ分11点を含め、2061点にする。
 これに対して同管理料2は、脳血管疾患等か運動器リハを終えた患者を対象に位置付ける。点数は、改定後の「回復期リハビリテーション病棟入院料1」と同じ一日1911点に引き下げ、包括範囲も回復期リハに合わせる。200床未満の病院以外にも算定を認めるが、日数は現在の60日間を維持し、同管理料1と同じにする。
 同管理料の届け出病床の割合は、1と2を合わせ一般病床の3割以下(200床以上の病院は最大40床、100床以下は最大30床)に制限する。
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120121-656号 HbA1c国際標準化 [kensa-ML NEWS 【特集】]


 昨日から降り続いた雨は今日も降っています。非常に肌寒い日となっていますが、今日は大寒。記事にも書いていますように視点を変えれば、「これから暖かくなる」ということですね。

 寒い季節も必要なのですが、病院からの暗い夜道を一人トボトボ帰り道、無性に物悲しくなる時が多いので、とにかく日照時間が長くなってくれればなぁ・・・と切望する毎日です。


二十四節気 http://encyclopedia.aceplanning.com/24.htm
 二十四節気は、一年を春・夏・秋・冬の季節に分け、それぞれをさらに6分割した24の期間に名前をつけたものです。現在でも季節の節目を示す言葉として使われています。
 二十四節気の名称は、中国で考案された当時のものがほぼそのまま使われています。考案当時の文明の中心であった黄河の中・下流域の気候を反映しており、日本よりも寒冷で大陸的な気候のため、日本の気候とは多少ずれがあります。
 太陽黄経が30の倍数であるもの(春分・穀雨など)を中(中気)、そうでないもの(清明・立夏など)を節(正節、節気)と言い、節気から次の節気の前日までの間を一ヶ月とする月の区切り方を節切り、その月を節月と言います。季語の分類も主として節切りで行われています。
 夏至・冬至の二至、春分・秋分の二分を併せて二至二分といい、立春・立夏・立秋・立冬を四立、二至二分と四立を併せて八節と言います。二十四節気をさらに約5日づつの3つに分けた、七十二候という分類もあります。

大寒 (だいかん)
 ・厳寒を感ず。
 ・冷ゆることの至りて甚だしきときなれば也(暦便覧)
 ・陰暦12月の中で、陽暦の1月20日か21日。
 ・十二月中 (師走:しわす)
 ・太陽視黄経300度
 ・一年で一番寒さの厳しい頃 。見方を変えれば、太陽は日ましに力が強まり、これからは暖かくなると言うことである。春はもう目の前で、間近にせまっているのが感じられる。

大寒の期間の七十二候は以下の通り。
 初候
  款冬華(ふきのはな さく) : 蕗の薹(ふきのとう)が蕾を出す(日本)
  鶏始乳(にわとり はじめて にゅうす) : 鶏が卵を産み始める(中国)
 次候
  水沢腹堅(さわみず こおりつめる) : 沢に氷が厚く張りつめる(日本)
  鷙鳥厲疾(しちょう れいしつす) : 鷲・鷹などが空高く速く飛び始める(中国)厲は{勵-力}
 末候
  鶏始乳(にわとり はじめて とやにつく) : 鶏が卵を産み始める(日本)
  水沢腹堅(すいたく あつく かたし) : 沢に氷が厚く張りつめる(中国)


 さて今日のコラムご紹介です。

 色々と混迷・迷走を繰り返している政府ですが、いつになったら安定するのでしょうか?先の事業仕訳でも大きな疑問を感じたのですが、独立行政法人に対する一連の措置。もちろん、「身を削る改革」は必要でしょうし、独立行政法人として存在する必要性を感じない(存在を否定しているのではない)法人も確かにあります。しかし一律に攻撃する対象とするのは如何なものか?と思いますし、報道も公正かつ厳正に内容を吟味してもらいたいです。

 ご存知のように私は国立病院機構という特定独立行政法人の職員ですが、他の組織と同列に扱われ、非常に不愉快な思いをしています。どのような思いで多くの職員、医療関係者が業務をしているのか、マスコミももう少しマシな報道をしてもらいたいものです。独立行政法人という名称がついているだけで、どれだけ肩身の狭い思いをしているかご存知でしょうか? 事業仕訳も国民に見せるだけのものではなく、もう少し勉強をされてからされては如何でしょうか? また私は、国家公務員の身分保障なんて必要ありません。不必要な「もの」を保護する必要も残す必要も全くありませんし、これが元凶と思うので。

独立行政法人
 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8B%AC%E7%AB%8B%E8%A1%8C%E6%94%BF%E6%B3%95%E4%BA%BA
 独立行政法人とは、法人のうち、日本の独立行政法人通則法第2条第1項に規定される「国民生活及び社会経済の安定等の公共上の見地から確実に実施されることが必要な事務及び事業であって、国が自ら主体となって直接に実施する必要のないもののうち、民間の主体にゆだねた場合には必ずしも実施されないおそれがあるもの又は一の主体に独占して行わせることが必要であるものを効率的かつ効果的に行わせることを目的として、この法律及び個別法の定めるところにより設立される法人」をいう。
 日本の行政機関である省庁から独立した法人組織であって、かつ行政の一端を担い公共の見地から事務や国家の事業を実施し、国民の生活の安定と社会および経済の健全な発展に役立つもの。省庁から独立していると言っても、主務官庁が独立行政法人の中長期計画策定や業務運営チェックに携わる。国立大学法人となった国立大学も広義の独立行政法人とみなされる。
 1990年代後半の橋本龍太郎内閣の行政改革の一環で設立された。イギリスのサッチャー政権時代の行政改革(1980年代前半)で考案されたエージェンシーが手本となった。

特定独立行政法人
 特定独立行政法人(国家公務員型独法ともいう)は「業務の停滞が国民生活又は社会経済の安定に直接かつ著しい支障を及ぼすと認められるもの」(法第2条第2項)であり、この独法の役職員は、国家公務員の身分が残されている(法第51条)。


毎日新聞社説 独立行政法人改革 「身を削った」とは言えぬ 1/21
 
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20120121k0000m070099000c.html
 政府自ら、ギリギリまで身を削った改革案とは言えまい。政府・民主党は現在102ある独立行政法人(独法)を統廃合し65以下に約4割削減する基本方針を決めた。
 国から年間3兆円の支出を受け「ムダの温床」とも指摘される独法だが廃止・国への移管や民営化は14法人にとどまり、支出削減額も示さないのでは本気度が伝わらない。与野党協議などを通じ、中身をしっかり練り直すべきだ。
 独法は行政の効率化に向け、民間手法の導入を目指し制度化された。ところが所管省からの天下りで多くの役職が占められたり、ファミリー企業と随意契約で割高な契約をしているような弊害が指摘されてきた。このため、民主党はさきの衆院選公約で全廃を含めた抜本的見直しを掲げていた。
 野田内閣は消費増税に向け、行革に積極姿勢を示す必要に迫られている。岡田克也副総理兼行革担当相が就任しどこまで踏み込むかが注目されたが、期待外れだった。純粋な廃止は「日本万国博覧会記念機構」など4法人だけで、民営化なども7法人どまりである。
 法人数を減らした主体は統合によるもので、まとめる過程で逆に「焼け太り」するおそれすらある。岡田氏は「(金額などを)計るのは難しい」と説明するが、ムダ撲滅を掲げるのであれば組織そのものを削り、支出削減額の目安を示すべきだ。
 改革案は存続する法人について、一定の目標を持つ「成果目標達成法人」と行政の仕事を代行する「行政執行法人」に移行させる方針も示した。天下り規制も含め運営監視をきちんと制度化しないと、単なる衣がえに終わりかねない。規模の大きい「都市再生機構」などの結論も実質は先送りだ。「4割削減」という看板以上に問われるのは、どこまで官庁の抵抗を封じ、ゆがみをただせるかという改革の質のはずだ。

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京都新聞社説 独法見直し  統廃合だけでは不十分 1/21
 
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/index.html
 政府が独立行政法人を統廃合などして、約4割削減する基本方針を閣議決定した。
 独法の見直しは、消費税増税の前提として野田佳彦首相が「身を削る改革」の柱として意欲を示している。先の衆院選マニフェスト(政権公約)で、民主党は「全廃を含めた抜本的見直し」を掲げた。改革目標に届かなかったことは明らかで、野田内閣の行政改革への切り込み不足は否定できない。
 独法は、国が直接実施する必要はないものの、公共性が高い事業を行うとされ、橋本龍太郎政権時代の2001年に制度ができた。国立美術館や宇宙航空研究開発機構など、現在は102ある。12年度予算案で国から2兆9881億円を支出することになっている。
 民間の経営手法導入で業務の効率化が図れると期待されたが、現実には官僚の天下りの温床となってきた。総務省の調査では、同じ中央省庁の出身者が3代以上連続で天下りした法人は25あり、28ポストを独占している。
 独法トップの平均年収は1783万円、最高額は2297万円だった。約8万人いる職員の給与も半数以上の独法で国家公務員の給与水準を超えている。公務員制度改革に通じる問題だ。
 政府の基本方針では、日本万国博覧会記念機構など4独法を廃止し、七つを民営化、国民生活センターなど三つを国に移管する。さらに、独法の統廃合により、全体の独法を65法人に再編する。
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 前置きが長くなりましたので、特集以外の医療関連ニュースについては、タイトルとURLのご紹介に留めます(興味深い内容でしたので、ご紹介したかったのですが)。

iPS細胞から血小板、臨床試験へ 東大・京大チーム 朝日新聞 1/20
 
http://www.asahi.com/health/news/TKY201201200674.html

[医療解説] 40歳未満で自然に 早発閉経… ホルモン治療 卵巣働き回復 読売新聞 1/21
 
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=53198

「2011/12シーズン・インフルエンザ治療方針」に関する調査
使用意向の優先順位、タミフルが1位、リレンザが2位 日経メディカル 1/20

http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/special/pandemic/topics/201201/523240.html


 さてここから本日の特集記事に移ります。

 私は日本糖尿病学会の学会員で、先週にハガキ、次いで学会誌が届きました。今年の4月から、従来のJDS値からNGSP値に変更するというもの。この内容は数年前より問題とされていた事項で、本ニュースでも何度か取り上げてきました。HbA1cに関する記事は以下のものです。特に今後の流れが分かりやすいものは、「臨床検査に触れていただくコーナー」ですね。この記事は、神戸医療センターから出されている外部広報誌「神戸医療センター便り」に掲載した内容です。

0616-647号 糖尿病診療 私のさじ加減 Vol.3 糖尿病診療の質を上げる3つのポイント
 
http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/2011-06-16

0614-646号 HbA1c値の算出法見直し、結論先送り- 厚労省検討会
 
http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/2011-06-14

臨床検査に触れていただくコーナー③ ~糖尿病診断基準改訂について~ 2010年2月作成
 
http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/2011-01-10

0820-574号 【情報】 HbA1c値、「+0.4」で決着 米国の意向に翻弄された国際標準化
 
http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/2010-08-20-1

0629-536号 【情報】 脳卒中:高脂血症の人、死亡率半分 東海大、4万8000人分析
 
http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/2010-06-29

0625-533号 【情報】 HbA1c表記「+0.4%」の波紋 日常臨床や健診などでの切り替えは約1年後 特集●糖尿病の新診断基準、臨床現場への影響は? Vol.2
 
http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/2010-06-25


 最終的には、IFCC値に統一するのが国際標準というように当初なっていたはずですが、マスメディアはIFCC値については一切触れていません。NGSP値が国際標準のような記載が為されています。もちろん本邦にとっては、NGSP値の方が単位は一緒だし、分かりやすいのですが、科学分析の観点から、現在の%表記は如何なものか?なんてことも思います。まさか最近の金融市場を反映し「ユーロ安」だから・・・なんて、きな臭いお話ではありませんよね?

 また換算式も用意されていますが、病院情報システムや検査システムなどへの対応も以前私の方からも指摘しましたが、どうなるのでしょうね?時間的に改定時対応が困難でしょうから臨床医にとりあえず換算式で、という話は理解できますが、いずれ二重表記しなければならないでしょうから、医療的側面だけではなく、経済的側面においても影響は大きいでしょうね。

 まずは、日本糖尿病学会より示された「日常臨床及び特定健診・保健指導におけるHbAic国際標準化の基本方針及びHbA1c表記の運用指針」をご紹介し、記事へと移ります。IFCC値については最後の方でチラッとしか触れられておりません。 http://www.j-circ.or.jp/topics/HbA1c_jds20120105.pdf


糖尿病の診断基準値、国際標準に変更へ 朝日新聞 1/20
 
http://www.asahi.com/health/news/TKY201201200469.html
 日本糖尿病学会などは20日、糖尿病の診断に広く用いられているヘモグロビンA1c(HbA1c)と呼ばれる値の読み替えを発表した。表記を国際標準に合わせる。4月以降の一般診療で実施する。
 HbA1cは、過去1~2カ月の平均的な血糖値を反映する測定値。日本ではJDS値と呼ばれる数値が「精度が高い」として使われてきたが、海外ではNGSP値と呼ばれる値が一般的で、「日本だけ異なる表記のままだと、研究や治療に重大な不利益となる」として変更する。
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HbA1c国際標準化は13年度以降に- 厚労省、健診・保健指導の検討会  CBニュース 2011/10/13
 
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/35738.html
 厚生労働省の「保険者による健診・保健指導等に関する検討会」(座長=多田羅浩三・日本公衆衛生協会理事長)は10月13日に開いた会合で、特定健診の検査項目で、糖尿病の診断基準の一つである「HbA1c」の表記を、国際基準のNGSP値に変更する時期について、2013年度以降とすることで合意した。
 特定健診や保健指導でのHbA1cの表記は現在、日本独自のJDS値を使用しているが、日本糖尿病学会を中心とした国際標準化を求める動きなどを受け、同検討会ではNGSP値への変更を議論してきた。その結果、システム改修や国民への周知が必要との理由から、来年度はJDS値のみで表記することで落ち着いた。NGSP値への移行に関する詳細については今後、実務担当者によるワーキンググループで検討する。
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HbA1c国際標準化の換算式変更- 臨床的には従来式で問題なし CBニュース 2011/12/19
 
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/36247.html
 厚生労働省の「実務担当者による特定健診・保健指導等に関するワーキンググループ」(WG)がこのほど開いた初会合で、特定健診の検査項目の一つで、糖尿病の診断材料となる「HbA1c」(ヘモグロビンA1c)について、国内基準の「JDS値」を国際基準の「NGSP値」と比較するための正式な換算式が変更されたことが明らかになった。日本糖尿病学会の調査によると、臨床的には従来説明されていた式を用いても問題ないという。
 国内の標準となる「HbA1c」を管理している検査医学標準物質機構は10月、NGSP(National Glycohemoglobin Standardization Program)から、「NGSP値=1.02×JDS値+0.25」の換算式で、JDS値とNGSP値を直接比較する承認を得た。これまでは、「NGSP値=JDS値+0.4」が換算式とされていた。同学会は、換算式の変更による数値の誤差について、「JDS値もNGSP値も、一定の測定誤差を容認しているため、臨床的には従来通り差を0.4にしても妥当」としている。
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糖尿病診断時のHbA1c、表記方法を変更- 来年度から国際基準に CBニュース 1/20
 
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/36433.html
 日本糖尿病学会、日本糖尿病協会、日本糖尿病対策推進会議の3団体は20日、共同で記者会見を開き、糖尿病の診断基準の一つで、特定健診の検査項目にも用いられる「HbA1c」(ヘモグロビンA1c)に関し、診療などで記載する際の表記方法を、国外で広く使われている「NGSP値」に2012年度から改めると発表した。医師や患者の混乱を避けるための経過措置として、しばらくは現行の「JDS値」を併記する。
 JDS値は日本独自の基準で、NGSP値マイナス約0.4ポイント。門脇孝・日本糖尿病学会理事長によると、「日本からの情報が国外で無視されたり、国外からの情報が国内で誤って判断されたりする可能性があった」という。
 特定健診・特定保健指導でヘモグロビンA1cの値を記す際の対応は、厚生労働省の「保険者による健診・保健指導等に関する検討会」などで議論されている。12年度は引き続きJDS値を用いることになっており、診療の際の取り扱いとの間に、4月から差が生じることになる。
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4月からHbA1c変更、要注意 JDS値からNGSP値へ、関連学会も周知に協力 m3.com 1/19
 
http://www.m3.com/clinical/news/article/147178/?pageFrom=m3.com
 日本循環器学会は1月17日、日本糖尿病学会の告知文をホームページ上で公開し、今年4月から変更されるHbA1c値表記法の詳細を示して注意を促した。告知文は糖尿病学会の「糖尿病関連検査の標準化に関する検討委員会」が作成した。
 国際標準のNGSP値は、日本のJDS値との間に約0.4%の差があり、今回の変更で国内外の差は是正されることになる。4月1日より、日常臨床や特定検診・保健指導におけるHbA1c表記にはNGSP値を採用し、当面はJDS値も併記する。糖尿病型か否かの基準は4月を境に変わり、3月31日まではJDS値で6.1%以上、4月以降はNGSP値を用いて6.5%以上が糖尿病型となる。
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120119-655号 平成24年診療報酬改定情報 [kensa-ML NEWS 【特集】]


 連日厳しい寒さが続きますが、皆さん体調管理など如何でしょうか?連日の寒さも厳しいのですが、もっと厳しいのが「乾燥」ですね。空気が乾ききっているのが良く分かります。タオルなどを干してもすぐに乾くし、植木の土は直ぐにからからに干上がってしまいます。インフルエンザ発生数も増加してきたようですし、この乾燥が増加に拍車をかけるのでは?と危惧しています。でも今朝からの雨で少し緩和するかもしれませんね。インフルエンザ関連の話題については後程ご紹介します。


 一昨日は非常に重たい気持ちで一日を過ごしましたが、震災を経験していない神戸市民は、33~40%に達したというニュースを聞きました。そう言われれば、院内で大震災についてのイベントも特にないし、職員間における話題にもほとんど挙がらないし・・・私自身、今の施設で被災し病院での対応などに追われていましたが、そのような経験をしたスタッフは現在では少なくなりました。今の施設に再び戻ってきて、その時に違和感を感じましたが、その違和感を感じているスタッフはどのくらいいるのでしょうね?その違和感とは「連携感のなさ」です。今よりももっと厳しい状態で働いていましたが、充実感を感じていましたね。今は・・・震災なんて形骸化しているよね、今さら話題に出すなんて・・・の空気が漂っています。まぁ、苦しみや悲しみ、その他諸々のものを体感し、経験した者でないと理解できないものがありますから、あえて反論はしませんが「お前らなんかに分かってたまるかい!」の思いを持つ方々は確実におられることでしょう。きっと東北大震災で被災された方々も、綺麗事を聞くたびに、また並べられるたびに「お前らなんかに分かってたまるかい!」との思いをされ、悔しく感じている方が多数おられるだろうと思います。もちろん私も全てを理解するなんておこがましいことは絶対に言えませんが、理解しようと努力をする、ことは忘れないでいようと思っています。


毎日新聞コラム 余録:大災害は1年ごとにめぐってくるその日付すらも… 1/17
 
http://mainichi.jp/select/opinion/yoroku/news/20120117ddm001070055000c.html
 大災害は1年ごとにめぐってくるその日付すらも被災者の心をさいなむ。精神科医が「記念日現象」と呼ぶ症状だ。「風の冷たさ、陽(ひ)のかげり、散らばる霰(あられ)などの外景も、往(い)く人の服装さえも、いわば『索引』となって記憶をよみがえらせる」▲これは阪神大震災の1年後に記された自らが被災者でもある精神科医の言葉だ(中井久夫編著「昨日のごとく」)。災害により心に深く刻み込まれた悲しみや痛みは、ちょっとしたきっかけで歳月のベールを切り裂いてよみがえる。いわゆる「フラッシュバック」だ▲このような災害によるPTSD(心的外傷後ストレス障害)は阪神大震災での精神科医らの救援活動を通して広く世に知られるようになった。それから17年、東日本大震災の惨禍と原発災害が生み出した新たな被災者の悲しみ、痛みが癒えぬ中で迎える1・17である▲阪神大震災ではPTSDが広く認知され、「人ごとではない」という意識が連帯の輪を広げた。惨害が広い地域に及んだ今度の震災だが、被災者の悲嘆を静かに受け止め、やさしく寄り添う心の支援は被災した各地に浸透した。17年前の経験が生かされたからだろう
⇒続きはこちら


 さてここからは医療関連ニュースに移ります。

 前述しましたが、インフルエンザの蔓延が危惧される昨今ですが、この気温と言い、湿度と言い、非常にインフルエンザなどウィルス性感染症が蔓延しやすい条件が整っています。ウィルス性腸炎にかかっている方も相当数いるようですので、くれぐれもスタンダードプリコーション(標準予防策)を徹底させてください。また新型(鳥)インフルエンザの話題はあまり出ていなかったのですが、最近また紙面上を騒がせるようになってきました。いずれにしても感染症は標準予防策の徹底が必須ですので、一般の方々にも十二分に周知徹底させてもらいたいものです。

 ワクチンギャップの記事も掲載しましたが、現システムの整合性がとれていないため、このような状況も生じているんですね。びっくりしました。


スタンダードプリコーション
 
http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/tag/articles/%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%97%E3%83%AA%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3
 http://www2.huhp.hokudai.ac.jp/~ict-w/kansen/1203.pdf


新型インフル、緊急事態宣言も 政府が新法案概要 共同通信 1/17
 
http://www.47news.jp/CN/201201/CN2012011701002421.html
 政府は17日、関係省庁対策会議で新型インフルエンザ対策に関する新法案の概要をまとめた。病原性が高く、社会が混乱する恐れがある場合、国が区域や期間を定めて緊急事態を宣言。集会の制限や学校に休校を要請し、正当な理由なく応じない場合は、指示できるようにする。
 政府は最悪で死者が64万人と推計される新型インフルエンザの流行を国家の危機ととらえ、危機管理の観点から法制化が必要と判断した。概要を基に関係団体と意見交換をして法案をまとめ、24日に召集される通常国会に提出する。


国内にもあるワクチンギャップ(その1) なぜ、入院しているとワクチンが自費に? 日経メディカルオンライン 1/18
 
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/opinion/orgnl/201201/523162.html
 「なぜ、入院しているとワクチンが自費になるのですか? 差別じゃないですか。うちの子は重い病気をもって生まれてきているから、守ってあげなければいけないのに…」
 重度の疾患で入院している小児の親御さんから、こう責められることがよくある。というのも、自宅(住民票所在地)と異なる市町村の病院に入院する小児では、入院中にワクチンを接種する場合に接種費用の助成を受けられないということが珍しくないからだ。
 後述する現行の行政システムの未整備によって助成が受けられない場合、インフルエンザ菌b型(Hib)ワクチンや肺炎球菌7価ワクチンを接種すると、費用はそれぞれ7000~1万円程度。全額を自己負担しなければならないとなると、ご家族にワクチンを勧めても躊躇されてしまうことが多い。

国際ギャップは緩和されても、国内のギャップが顕在化
 もっとも、この「ワクチン任意接種の広域化」という問題は比較的最近出てきた問題である。ほとんどの先進国で標準となっているワクチンの多くが日本国内では接種できない、いわゆる国際的なワクチンギャップという状況が長年続いてきたからだ。そういったワクチンの一部が近年になってようやく承認されてきたが、いまだに任意接種の扱いで、多くの自治体は費用の一部を補助しているに過ぎないのが現状である。
 重度の先天性心疾患などの基礎疾患を抱えていて乳児期に長期入院が必要なことや、低体重で生まれて大きくなるまで何か月も新生児集中治療室(NICU)に入院することがある。現在、日本小児科学会が推奨する乳幼児早期のワクチンスケジュールは過密になってきていて、このような病児たちにも、入院中からでも効率よく(急性期の期間を避けつつ)ワクチン接種を進めていかなければならない。
 東京都立小児総合医療センターは560床の小児病院として2010年に開院以来、多くの基礎疾患を抱える小児のケアに当たっているが、ワクチンで予防可能な疾患(Vaccine Preventable Diseases:VPDs)を合併して重症化してしまう例がたびたび見られる。長期入院児におけるワクチン接種の遅れという明確な原因があるだけに、たとえ入院中でもワクチン接種を適切に実施することの重要性をしばしば痛感する。
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 新型インフルエンザ対策に関する新法案も概要が明らかにされましたが、何か良く分かりませんね・・・そんな難しい言葉を並べ立てても一般の方々にどれだけ浸透するのか、はなはだ疑問です。そんなことよりも、スタンダードプリコーションの内容や重要性をもっと分かりやすく説明できるリーフレットなどを作ってほしいなぁと思います。法案は良いのですが、例えば、公共交通機関などで感冒用症状を認められる人は、必ずマスク着用を義務付け、マスク着用していない場合には刑事罰を適用する、とか、具体的にかつ拘束力を持たないと、徹底できないんじゃぁないでしょうかね???


緊急事態宣言で対応 集会の制限や休校も 新型インフル法案の概要  共同通信 1/18
 
http://www.m3.com/news/GENERAL/2012/1/18/147089/
 政府は17日、関係省庁対策会議で新型インフルエンザ対策に関する新法案の概要をまとめた。病原性が高く、社会が混乱する恐れがある場合、国が区域や期間を定めて緊急事態を宣言。集会の制限や学校に休校を要請し、正当な理由なく応じない場合は、指示できるようにする。
 政府は最悪で死者が64万人と推計される新型インフルエンザの流行を国家の危機ととらえ、危機管理の観点から法制化が必要と判断した。概要を基に関係団体と意見交換をして法案をまとめ、24日に召集される通常国会に提出する。
 法案の概要によると、新法は、新型インフルエンザの脅威から国民の生命と健康を保護し、国民生活と経済の安定を確保するために制定するとの趣旨を明示。国や都道府県が行動計画を作成して公表することも盛り込む。
 国が緊急事態を宣言した場合、都道府県知事が不要不急の外出を自粛するよう住民らに要請したり、医療関係者らに従事するよう要請、指示したりするほか、ワクチンや治療薬などの輸送を要請できるようにする。罰則が必要か検討する。
 内閣官房新型インフルエンザ等対策室によると、緊急事態を宣言する区域は都道府県単位で、期間は季節性インフルエンザに移行するまでの1~2年を想定。この間に必要な措置を取れるようにする。2009年に流行した当時の新型インフルエンザ(A09年型)は病原性が低く、新法の緊急事態には該当しないとしている。

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新型インフル対策GL改定案のポイント CBニュース 1/19
 
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/36406.html
 政府は、2009年に流行した新型インフルエンザ(インフルエンザ2009)対策の反省を踏まえ、対策の見直しを進めている。まず、対策の骨子となる「新型インフルエンザ対策行動計画」を昨年9月に改定。その具体的な運用方法を定める「新型インフルエンザ対策ガイドライン(GL)」の改定に向けては、厚生労働省の専門家会議が18日、意見書案を大筋でまとめた。意見書案のポイントを整理した。
■対策切り替えの判断基準を明示
 行動計画は、対策を全国一律にせず、それぞれの地域の状況に応じて都道府県の判断で切り替えられるよう改定された。これを受け、意見書案では、対策切り替えの判断基準を明示した。
 発熱患者のうち、渡航歴や新型インフルエンザ患者との接触歴がある人が受診する「帰国者・接触者外来」は、海外で患者が発生した段階で設置。同外来を終了し、一般医療機関での対応に切り替えるタイミングは、▽受診者の著しい増加により、同外来での対応が難しくなる▽同外来以外で患者が増加している▽隣接する都道府県で患者が多発している―などが目安となる。
 遺伝子検査(PCR法)などによる確定診断は、すべての患者の接触歴を疫学調査で確認できるうちは、原則すべての疑い患者が対象。感染が拡大し、接触歴を確認できなくなれば、都道府県の判断で検査を中止できる。

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 今年のインフルエンザは「ワクチン打ったのに効かなかったよ・・・」みたいな声がよく聞かれます。インフルエンザに罹ったらタミフル!のようなお決まりの認識を皆さん持たれているでしょうが、このニュースは正直、衝撃ですね。


タミフル、インフルエンザ治療効果に疑問 読売新聞 1/18
 
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=53133
 【ワシントン=山田哲朗】医学研究の信頼性を検証する国際研究グループ「コクラン共同計画」(本部・英国)は17日、インフルエンザ治療薬タミフルが重症化を防ぐ効果を疑問視する報告書を発表した。
 タミフルは世界で広く使われ、特に日本は世界の約7割を消費している。各国が将来の新型インフルエンザの大流行を防ぐため備蓄を進めており、その有効性を巡り議論を呼びそうだ。
 報告書は、製薬会社に有利な結果に偏る傾向がある学術論文ではなく、日米欧の規制当局が公開した臨床試験結果など1万6000ページの資料を分析。

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 さてここからは本日の特集にまいります。4月改定に向けて作業は急ピッチ(突貫工事的?)で進められている、2012年診療報酬改定についての情報提供です。

 昨日、厚生労働省は診療報酬改定に関するパブリックコメントの募集を開始しました。そのご紹介をする前に、今回改定の骨子をご紹介しておきます。骨子は二つの重要課題と4つの視点からなっています。以下、目次を引用しましたので、どのようなものか、ご覧下さい。


重点課題1 急性期医療の適切な提供に向けた病院勤務医等の負担の大きな医療従事者の負担軽減
 1-1 救急・周産期医療の推進について
 1-2 病院医療従事者の勤務体制の改善等の取組について
 1-3 救急外来や外来診療の機能分化の推進について
 1-4 病棟薬剤師や歯科等を含むチーム医療の促進について

重点課題2 医療と介護の役割分担の明確化と地域における連携体制の強化の推進及び地域生活を支える在宅医療等の充実
 2-1 在宅医療を担う医療機関の役割分担や連携の促進について
 2-2 看取りに至るまでの医療の充実について
 2-3 早期の在宅療養への移行や地域生活への復帰に向けた取組の促進について
 2-4 在宅歯科、在宅薬剤管理の充実について
 2-5 訪問看護の充実について
 2-6 医療・介護の円滑な連携について

Ⅰ 充実が求められる分野を適切に評価していく視点
 Ⅰ-1 がん医療の推進について
 Ⅰ-2 生活習慣病対策の推進について
 Ⅰ-3 精神疾患に対する医療の充実について
 Ⅰ-4 認知症対策の推進について
 Ⅰ-5 感染症対策の推進について
 Ⅰ-6 リハビリテーションの充実について
 Ⅰ-7 生活の質に配慮した歯科医療の推進について
 Ⅰ-8 医療技術の適切な評価について
 Ⅰ-9 イノベーションの適切な評価について

Ⅱ 患者からみて分かりやすく納得でき、安心・安全で、生活の質にも配慮した医療を実現する視点
 Ⅱ-1 医療安全対策等の推進について
 Ⅱ-2 患者に対する相談支援体制の充実等について
 Ⅱ-3 診療報酬点数表における用語・技術の平易化、簡素化について

Ⅲ 医療機能の分化と連携等を通じて、質が高く効率的な医療を実現する視点
 Ⅲ-1 病院機能にあわせた効率的な入院医療等について
 Ⅲ-2 慢性期入院医療の適切な評価について
 Ⅲ-3 医療の提供が困難な地域に配慮した評価について
 Ⅲ-4 診療所の機能に着目した評価について
 Ⅲ-5 医療機関間の連携に着目した評価について
 Ⅲ-6 調剤報酬について

Ⅳ 効率化余地があると思われる領域を適正化する視点
 Ⅳ-1 後発医薬品の使用促進について
 Ⅳ-2 平均在院日数の減少や社会的入院の是正に向けた取組について
 Ⅳ-3 市場実勢価格等を踏まえた医薬品・医療材料・検査の適正評価について
 Ⅳ-4 相対的に治療効果が低くなった技術等の適正な評価について


 この骨子を基に具体的な議論を行うということです。ご意見のある方は以下のURLに詳細が記載されています(厚生労働省HP)。

「平成24年度診療報酬改定に係る検討状況について(現時点の骨子)」に関するご意見の募集について
 平成24年1月18日 中央社会保険医療協議会〔事務局:厚生労働省保険局医療課〕
 
http://www.mhlw.go.jp/public/bosyuu/iken/p20120118-01.html
 平成24年度診療報酬改定については、本日、厚生労働大臣から中央社会保険医療協議会(以下「中医協」という。)に対し、昨年末の予算編成過程で決定された改定率と、社会保障審議会医療保険部会・医療部会において策定された「平成24年度診療報酬改定の基本方針」に基づいて診療報酬点数の改定案を作成するよう、諮問が行われました。
 これを受けて、当協議会では、平成24年度診療報酬改定に関するこれまでの議論を踏まえ、「平成24年度診療報酬改定に係る検討状況について(現時点の骨子)」を取りまとめました。
 今後は、この「現時点の骨子」を基に具体的な議論を行っていくこととしておりますが、医療の現場や患者等国民の皆様の御意見を踏まえながら、幅広く議論を進めるという観点から、今般、以下の要領により「平成24年度診療報酬に係る検討状況について(現時点の骨子)」に対する御意見を募集することといたしました。
 いただいた御意見については、今後、中医協の場等で公表させていただく場合があります(個人が特定されるような情報は秘匿いたします。)。
 また、御意見に個別に回答することは予定しておりませんので、その旨御了承下さい。


 関連する記事を掲載しておきます。


中央社会保険医療協議会 2012年度改定の骨子決定、パブコメへ 再診料の扱い、診療側と支払側は依然対立 1/18 m3.com
 
http://www.m3.com/iryoIshin/article/147101/?pageFrom=m3.com
 中央社会保険医療協議会総会(会長:森田朗・東京大学大学院法学政治学研究科教授)が1月18日開催され、1月13日の議論を反映させた「2012年度診療報酬改定に係るこれまでの議論の整理」(案)を了承した。
 「これまでの議論の整理」(案)は、改定の骨子を整理したもの。厚生労働省は、これまでの検討経緯と併せ、「2012年度診療報酬改定に係る検討状況について(現時点の骨子)」としてまとめ公表、1月18日から1月25日までパブリックコメントを求めるとともに、来週以降の中医協総会でこれを軸に具体的な点数設定作業に入る予定。
 「これまでの議論の整理」(案)については異論が出なかったが、問題視されたのはパブコメの求め方。当初、厚労省は、1月13日の中医協総会を意見を別途整理した「現時点の骨子に対する中医協での意見」についてもパブコメにかける予定だった。「これまでの議論の整理(案)については、1月13日の総会で意見が一致したものについては反映し、表現なども明確化した。しかし、意見が一致しなかったものなどについては、別途まとめた。中医協としてどんな議論があったのかを理解してもらうとともに、意見を求めるためにもパブコメにかける」(厚労省保険局医療課長の鈴木康裕氏)。
 「現時点の骨子に対する中医協での意見」は、昨年まで取り上げられなかった再診料に対する議論などが、診療側と支払側の意見を対比する形で記載されている。診療側は、診療所の再診料は前回改定前の71点に戻すことなどを主張。一方、支払側は、「全体の底上げを行うタイミングではない」とし、引き上げには反対している。
 診療側は、「現時点の骨子に対する中医協での意見」について、情報公開の観点などからもパブコメにかけることを支持。その背景には、再診料の議論も俎上に載せるべきという意向がある。これに対し、支払側である健康保険組合連合会専務理事の白川修二氏は、「議論の全文ではなく、一部を切り取った形でまとめた内容。これをわざわざパブコメにかけることが理解できない。対比表の形で出されると、空欄になっている部分は意見がなかったと受け止められる懸念もある」などと述べ、13日の1回の総会の議論だけを別建てにして整理、公表することに反対した。
 議論は延々と続き、一時中断。結局、厚労省は「現時点の骨子に対する中医協での意見」は、対比表ではなく意見の列挙という形式にし、内容も簡略化、参考資料という位置づけに変更するとともに、2011年12月11日の中医協で診療側、支払側がそれぞれ提出した意見なども参考資料として提示する形で、パブコメを求めることで落ち着いた。

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【中医協】12年度診療報酬改定を諮問- 辻副大臣「めりはりある改定に」 CBニュース 1/18
 
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/36398.html
 小宮山洋子厚生労働相は18日、中央社会保険医療協議会(中医協、会長=森田朗・東大大学院教授)に2012年度診療報酬改定を諮問した。中医協は同日の総会で、これまでの議論をまとめた中間整理案を了承。これを受けて厚労省は、中間整理案へのパブリックコメントの募集を同日にも開始し、1週間の日程で意見を受け付ける。中医協は20日、愛知県津島市で公聴会を開く予定で、これらで集まった意見を踏まえ、診療報酬点数の配分をめぐる議論を2月以降、本格化させる。同月中旬までに答申する。
 同日の総会に出席した辻泰弘厚労副大臣は、「めりはりの利いた改定となるよう、精力的なご議論をお願いする」とあいさつした。
 了承された中間整理案は、社会保障審議会の医療部会と医療保険部会が決めた「診療報酬改定の基本方針」の項目に沿って、中医協での昨年末までの議論をまとめたもの。学会からの要望事項なども追記した。13日の総会での意見を踏まえ、文言に修正を加えた。
 診療側は診療所の再診料の引き上げや、看護職員の夜勤を月72時間以内にする要件の見直しを主張しているが、整理案には盛り込まれなかった。ただ、これらを求める意見があったことを、参考意見として提示することになった。厚労省の担当者によると、診療所の再診料見直しを今後、取り上げるかどうかは、診療、支払側の双方から意見を聞いて決める。
 中間整理案によると12年度報酬改定では、救急、周産期医療を推進する観点から、救命救急センターの機能強化や小児救急の充実を図るとともに、救急病院と後方病院の連携を推進。また、看護配置「13対1」以下の一般病棟や、療養病棟による軽症患者らの受け入れを新たに評価する。

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診療報酬:勤務医、負担軽減へ 中医協が改定案 毎日新聞 1/19
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20120119ddm002010100000c.html
 診療報酬改定を議論する厚生労働相の諮問機関、中央社会保険医療協議会(中医協)は18日、勤務医の負担軽減や医療・介護の連携強化などを図るための12年度改定案の骨子をまとめた。これに基づき、今後診療報酬の項目ごとの配分を決める。厚労省は同日から25日まで骨子に関する国民の意見を募る。
 12年度改定では、前回の10年度改定に引き続き、救急、産科、小児科、外科など医師不足が指摘される診療科の勤務医の負担軽減策に重点配分する。6年に1度の医療・介護同時改定となる点を踏まえ、医療と介護の役割分担や連携強化、在宅医療の充実なども推進する。手術料など本体部分のプラス改定で得られる約5500億円を充てる。

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1121-654号 来春の診療報酬改定情報 [kensa-ML NEWS 【特集】]



 週末の雨で、昨日のスポーツ少年団本部長杯準々決勝一日順延となりました。で、日曜日の午後より準々決勝でした。残念ながらミスが重なり、5対5の同点で抽選負け。昨年の悪夢が蘇ります(9連続抽選負け)・・・おまけに左足肉離れで戦列を離れていた主力選手が復帰第一戦第一打席に顔面直撃のデッドボールで救急搬送されてしまいました・・・幸い骨折などなく打撲で済んだのは不幸中の幸いでしたが、踏んだり蹴ったりの一日。この流れを断ち切って23日の北部リーグ準決勝、決勝に連勝して昨年に続く優勝を果たしてもらいたいものです。

 さて、のんびりもしていられませんので早速コラムご紹介から。

 ワールドカフェの話題を昨日出したところですが、私もそうかもしれませんが、議論や討論は好き(得意?)だが、対話は苦手、みたいな方が増えているのかもしれません。いわゆる揚げ足取り・・・対症療法は得意だが根本的解決は出来ないといったことかもしれませんし、相手の言うことをとにかくしっかりと聞くことが出来ない人が増加している気がします。これはインターネットの普及によるところもあるのかもしれませんが、とにかくデジタル化は無機質化と捉えておられる方も多いのではないでしょうか?便利さに慣れさせられてどっぷりはまっている方々は理解しようともしないのかも。私の師匠の方々からは、何か事があるとメールではなく必ず電話がかかってきます。

 あと人の話は聞いているようなのですが、顔をそむけて目をそらして聞いているのは、話をしている相手に対して失礼なのだ、ということを分かっていない人が多いですね。私のように注視するのもどうかと思いますが・・・私の場合、目をそらしたら負け!みたいに思っているところありますもんね。

 何を言いたいのかというと、人に信頼されるためにはまずコミュニケーションが出発点であり、その第一歩は挨拶・礼儀であると思います。当たり前のことですが、当たり前のこととして教育していない、まずは親のせいであり、周りの大人のせいであると感じています。うちに来た実習生にもうちのスタッフにも「まず挨拶をしろ、掃除をしろ」と煩く言っておりますが、はて?きちんとできているのか、どうでしょう???

 よっぽどSSCの子供たちの方がきちんとできているやんか!と思うことが多いのは大変情けないことです。SSCの子供たちは後輩思いの子も多く、卒団しても後輩のために練習に来てくれたり、いじめられている後輩を助けてくれたり・・・私の誇りです。


筆洗 東京新聞コラム 11/19
 http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2011111902000033.html
 ビジネス格言は数多いが、これもその一つ。<商品を売る前に、まず自分を売り込め>。元大リーガーで、後に、全米トップのセールスマンになったフランク・ベトガーという人の言葉だという▼あわてて商談を始めるより、まず取引の相手に信頼してもらうのが先、ということだろう。あらゆる人間関係にも通じる金言かと思うが、今は、本来の意味とは別の解釈が思い浮かんできてならない▼来春卒業予定の大学生の就職活動の厳しさを伝える報道に接したからだ。文科省などのまとめだと、十月一日現在の就職内定率は59・9%にとどまっている。最悪だった昨年同期よりは微増とはいえ、なお、ひと昔前の「就職氷河期」を下回る水準だ▼依然、内定を得られていない卒業予定者の数は推計で十七万人余。いくら商品を売りたくても、就職できなくてはかなわない。面接などでは自己アピールに懸命のはずだ。<商品を売る前に、まず自分を売り込め>。あの言葉が彼らの奮闘に重なる
⇒ 続きはこちら


 野球の話題ついでにもう一編。

 読売巨人軍の内紛劇は格好のマスコミの餌食となっていますが、監督不在の内紛劇は全くみっともないの一言です。また中日の落合博満監督の「采配」という本が出版されておりますが、現場に対しあまりにもあれやこれやと口出しをする管理者は如何なものでしょう?週末のSSC懇親会でお話していましたが、監督は孤独ですが、その孤独を理解しサポートをするスタッフや組織の存在により、その孤独も緩和され、困難に立ち向かうモチベーションにも繋がるものだと思います。


【産経抄】産経新聞コラム 11/20
 http://sankei.jp.msn.com/sports/news/111120/bbl11112002490001-n1.htm
 日本人で初めて2千本安打を記録した川上哲治氏は、巨人の監督として9年連続日本一となった。球史に残る名監督と言っていい。その川上氏が著書『遺言』の中で「プロ野球ならチームの盛衰は監督の力で99%が決まる」と書いている。
▼ほとんどの人は反発するだろう。「9連覇したおごりだ」「選手やコーチ、フロントの努力を無視している」といった声も聞こえてきそうだ。だが「監督の作戦が図に当たって勝つというケースは年に三、四試合」と認める川上氏が言いたいのは、そんなことではない。
▼「組織はトップの人間の姿を映す鏡のようなものだ」という。だから監督は自らの意志をチームの隅々に正しく伝える。先頭に立って選手作りやチーム作りをする。そこで初めて選手やコーチも監督を信頼してついてくる。あの川上さんならではの説得力だ。
▼その9連覇を誇る巨人軍がおかしい。清武英利球団代表が、会長の渡辺恒雄氏を批判したと思ったら、今度は清武氏が代表を解任された。球団へは「出入り禁止」だそうだ。清武氏も「法的措置」をにおわせており、いわゆる「泥仕合」である。

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 さてメインニュースの前に感染症の話題を2つお届けします。

 近年マイコプラズマ肺炎の話題が紙面を賑わすことも多いのですが、最近では天皇陛下が罹患された疑いとのことでまたもや脚光を浴びておりました。マイコプラズマは最近になって知名度が上がってきた様に思われますが、かなり古典的な感染症の一つであることをご存知の方も多いかと思います。マイコプラズマ肺炎について少し引用掲載しておきます。


マイコプラズマ肺炎(Mycoplasma pneumonia)国立感染症研究所感染症情報センター
 http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k03/k03_09.html
 以前には、定型的な細菌性肺炎と違って重症感が少なく、胸部レ線像も異なる故に「異型肺炎」に分類されてきた肺炎群があり、その後、マイコプラズマ肺炎は「異型肺炎」の多くを占めるものであることが解った。近年「異型肺炎」の病名は使われなくなる傾向にある。
疫学
 旧感染症発生動向調査では「異型肺炎」の発生動向調査が行われていたが、これにはマイコプラズマ肺炎以外にも、クラミジア肺炎やウイルス性肺炎などの疾患が含まれていた。1999年4月施行の感染症法により、マイコプラズマ肺炎として疾患特異的な発生動向調査を行う目的から、病原体診断を含んだ発生動向調査が行われることになった。
 本疾患は通常通年性にみられ、普遍的な疾患であると考えられている。欧米において行われた罹患率調査のデータからは、報告によって差はあるものの、一般に年間で感受性人口の5~10%が罹患すると報告されている。本邦での感染症発生動向調査からは、晩秋から早春にかけて報告数が多くなり、罹患年齢は幼児期、学童期、青年期が中心である。病原体分離例でみると7~8歳にピークがある。本邦では従来4年周期でオリンピックのある年に流行を繰り返してきたが、近年この傾向は崩れつつあり、1984 年と1988年に大きな流行があって以降は大きな全国流行はない。
病原体
 病原体は肺炎マイコプラズマ(Mycoplasma pneumoniae )であるが、これは自己増殖可能な最小の微生物で、生物学的には細菌に分類される。他の細菌と異なり細胞壁を持たないので、多形態性を示し、ペニシリン、セフェムなどの細胞壁合成阻害の抗菌薬には感受性がない。専用のマイコプラズマ培地上にて増殖可能であるが、日数がかかり(2~4 週間)、操作もやや煩雑で、雑菌増殖による検査不能例も発生する。肺炎マイコプラズマは熱に弱く、界面活性剤によっても失活する。
 感染様式は感染患者からの飛沫感染と接触感染によるが、濃厚接触が必要と考えられており、地域での感染拡大の速度は遅い。感染の拡大は通常閉鎖集団などではみられるが、学校などでの短時間での暴露による感染拡大の可能性は高くなく、友人間での濃厚接触によるものが重要とされている。病原体は侵入後、粘膜表面の細胞外で増殖を開始し、上気道、あるいは気管、気管支、細気管支、肺胞などの下気道の粘膜上皮を破壊する。特に気管支、細気管支の繊毛上皮の破壊が顕著で、粘膜の剥離、潰瘍を形成する。気道粘液への病原体の排出は初発症状発現前2~8日でみられるとされ、臨床症状発現時にピークとなり、高いレベルが約1 週間続いたあと、4~6週間以上排出が続く。
 感染により特異抗体が産生されるが、生涯続くものではなく徐々に減衰していくが、その期間は様々であり、再感染もよく見られる。
臨床症状
 潜伏期は通常2~3週間で、初発症状は発熱、全身倦怠、頭痛などである。咳は初発症状出現後3~5日から始まることが多く、当初は乾性の咳であるが、経過に従い咳は徐々に強くなり、解熱後も長く続く(3~4週間)。特に年長児や青年では、後期には湿性の咳となることが多い。鼻炎症状は本疾患では典型的ではないが、幼児ではより頻繁に見られる。嗄声、耳痛、咽頭痛、消化器症状、そして胸痛は約25%で見られ、また、皮疹は報告により差があるが6~17%である。喘息様気管支炎を呈することは比較的多く、急性期には40%で喘鳴が認められ、また、3年後に肺機能を評価したところ、対照に比して有意に低下していたという報告もある。昔から「異型肺炎」として、肺炎にしては元気で一般状態も悪くないことが特徴であるとされてきたが、重症肺炎となることもあり、胸水貯留は珍しいものではない。
 他に合併症としては、中耳炎、無菌性髄膜炎、脳炎、肝炎、膵炎、溶血性貧血、心筋炎、関節炎、ギラン・バレー症候群、スティーブンス・ジョンソン症候群など多彩なものが含まれる。
 理学的所見では聴診上乾性ラ音が多い。まれに、胸部レ線上異常陰影があっても聴診上異常を認めない症例があり、胸部レ線検査が欠かせない。胸部レ線所見ではびまん性のスリガラス様間質性陰影が特徴とされてきたが、実際には多いものではなく、むしろウイルス性、真菌性、クラミジア性のものに多いと報告されている。マイコプラズマ肺炎確定例では、大葉性肺炎像、肺胞性陰影、間質性陰影、これらの混在など、多様なパターンをとることが知られている。血液検査所見では白血球数は正常もしくは増加し、赤沈は亢進、CRP は中等度以上の陽性を示し、AST 、ALTの上昇を一過性にみとめることも多い。寒冷凝集反応は本疾患のほとんどで陽性に出るが、特異的なものではない。しかしながら、これが高ければマイコプラズマによる可能性が高いとされる。


マイコプラズマ肺炎さらに増加 10年間で最高レベルに 下野新聞 11/19
 http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/top/news/20111118/662689
 県保健福祉部は18日、夏以降に感染者が増加しているマイコプラズマ肺炎の感染者について、定点観測している県内7医療機関からの直近の報告数が過去10年で最も高い水準になったと発表した。
 同部によると、7~13日に報告があったマイコプラズマ肺炎感染者は平均2・29人。過去10年で最も高かった2007年5月7~13日の水準に並んだ。
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マイコプラズマ肺炎に注意を 中国新聞 11/15
 http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201111150021.html
 激しいせきや高熱が続くマイコプラズマ肺炎の患者が中国地方でも増加している。全国で流行が広がっている上、治療薬の抗生物質が効きにくい耐性株が増えているとの報告もあり、専門家は注意を呼び掛けている。
 国立感染症研究所感染症情報センターによると、全国の定点医療機関約500カ所で1週間ごとに患者数を調査。1カ所当たりの患者数でみると、全国平均は6月下旬から、1999年の調査開始以降で最も高い数値が続く。中国地方でも10月下旬、岡山県で3・20人、山口県で1・78人となり、過去5年で最高になった。

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 次はRSウィルス感染症。この夏よりじわじわと感染拡大を認め、今冬には大流行するのではないか?と警戒されていたものです。特に変わった予防策ではなく、インフルエンザや他の風邪同様、手洗い・うがいの励行とマスク着用などスタンダードプリコーションをしっかりと行うことが重要です。スタンダードプリコーションについては過去記事に掲載しておりますので、以下をご覧ください。

スタンダードプリコーション
 http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/tag/%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%97%E3%83%AA%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3


[医療解説] RSウイルス 夏から大流行… 乳児の肺炎・気管支炎招く 読売新聞 11/12
 http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=50107
 毎年冬に本格的に流行するRSウイルスが、今年は夏から例年を大きく上回るペースで流行している。年長者が感染しても軽い風邪程度で済むことが多いが、1歳未満の子どもや早産児などは、重症化の恐れがある。予防を心がけたい。(野村昌玄)
 RSウイルスは乳幼児が感染しやすい呼吸器感染症で、2歳までにほぼ全ての子どもが一度は感染する。
 国立感染症研究所(東京・新宿区)感染症情報センターによると、流行のピークは例年12月~翌年1月で、夏の感染者の報告数は少ない。だが2011年は6月末から増加傾向にあり、調査を始めた03年以来、最多を記録する状況が続いている。
 RSウイルスは感染しても、多くは鼻水やせきなど、鼻やのどの炎症にとどまり、普通の風邪の症状で治まる。だが、1歳未満の乳児は肺の抵抗力が未熟なため、こじらせて肺炎や細気管支炎などを引き起こしやすい。乳幼児の肺炎の約5割、気管支炎の5~9割は、RSウイルスが原因との報告もある。
 昭和大病院(東京・品川区)小児科医師の水野克己さんによると、せき込んで水や食べたものを吐き出したり、呼吸が浅くゼイゼイして息を吐きにくくなったりするのは重症化のサインで、すぐに受診する。
 通常11月頃から流行するインフルエンザは、ワクチン接種で発症や重症化をある程度抑えられ、抗ウイルス薬による治療の手段もある。一方、RSウイルスはウイルスを排除する免疫ができにくい。ワクチンはなく、流行期に何度も感染してしまう恐れがある。抗ウイルス薬もない。
 症状が重い場合には、入院が必要なこともある。酸素吸入や点滴による水分補給が行われる。
 厚生労働省の人口動態調査によると、10年にインフルエンザが原因で亡くなった161人のうち6割近くが65歳以上の高齢者だったのに対し、RSウイルスによる死者13人は全て4歳以下だった。水野さんは「特に1歳未満の子どもがいる家族は、なるべく感染しないよう、常に予防を心がけてほしい」と強調する。
 RSウイルスに感染する原因は大きく二つ。せきやくしゃみなどのつばに含まれたウイルスを吸い込むことなどによる飛沫感染や、ウイルスが付着した手で口や喉、鼻などに触れて感染する接触感染だ。
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 さてここからは本日のメインニュースとなります。

 来春の診療報酬改定は介護制度の見直しと相まって非常に難解かつ不透明なものでありますが、徐々にその一部が見えてまいりました。以下は診療報酬改定や同時改定に関する記事を集めてみたものですが、なかなか、これは分かりやすい!というものは残念ながらないですね。政府与党である民主党の対応が二転三転するのもその原因の一つでしょうが、診療報酬を上げるのか、下げるのか、現段階では各機関や団体、政府とのしのぎ合い?の様相を濃くしています。TPPとの絡みもありますので、さてどうなることやら・・・まずは国民が主人公であるということを皆さん忘れないようにしてもらいたいものです。そりゃあ国民にしてみたら医療費が安いに越したことはないでしょうが、目先のことで財政破綻をきたし、医療破綻をきたし、挙句の果てに自由診療して民間保険導入し、訳の分からない保険制度になってしまうことを国民は望んでいないはずでしょう。現時点でのつじつま合わせより、五年先、十年先、またその先を見越した政治を期待しているはず・・・でしょうが、もう既に政治に対する期待などせず冷めて見放されている方が大多数かな???

 とりあえず現時点までの流れと現時点における最新情報を羅列しておきます。長文になりますので、URLのみご紹介の分もあります。会員以外の方が読めないサイトもありますので、記事がお入用でしたら私宛メールをください。それぞれの記事に対してのコメントは特にありませんが、読めば読むほど、どちらをお向きになってるの?と言いたくなります。


【早分かり同時改定】10月(1) CBニュース 10/18
 http://www.cabrain.net/news/article/newsId/35765.html

【早分かり同時改定】10月(2) CBニュース 10/25
 http://www.cabrain.net/news/article/newsId/35814.html

【早分かり同時改定】11月(1) CBニュース 11/1
 http://www.cabrain.net/news/article/newsId/35874.html

【早分かり同時改定】11月(2) CBニュース 11/8
 http://www.cabrain.net/news/article/newsId/35917.html

【早分かり同時改定】11月(3) CBニュース 11/15
 http://www.cabrain.net/news/article/newsId/35976.html


次期診療報酬改定の基本方針案を提示- 厚労省 CBニュース 11/17
 http://www.cabrain.net/news/article/newsId/35997.html
 厚生労働省は17日の社会保障審議会の医療部会(部会長=齋藤英彦・国立病院機構名古屋医療センター名誉院長)で、2012年度診療報酬改定の基本方針の案を示した。同部会や医療保険部会でのこれまでの議論を踏まえたもので、改定の重点課題として、病院勤務医などの負担軽減や、医療・介護の役割の明確化、地域における在宅医療の充実などが盛り込まれた。同省は、24日の医療保険部会に同案を示した後、最終的な取りまとめに入る見通しだ。
 厚労省案では、▽病院勤務医など負担の大きな医療従事者の負担軽減▽医療・介護の役割の明確化と、地域における連携体制の強化の推進及び地域生活を支える在宅医療などの充実―の2点を重点課題として提示した。
 具体的には、救急外来や外来診療の機能分化の推進や、病棟薬剤師や歯科を含めたチーム医療の促進といった負担軽減策に加え、介護報酬との同時改定を踏まえ、看取りに至るまでの医療の充実や訪問看護、在宅歯科・薬剤管理の充実など、医療・介護の連携に対する適切な評価を検討すべきとした。
 厚労省案ではまた、▽充実が求められる分野を適切に評価する▽患者等から見て分かりやすく納得でき、安心・安全で生活の質にも配慮した医療を実現する▽医療機能の分化と連携等を通じて、質が高く効率的な医療を実現する▽効率化の余地があると思われる領域を適正化する―との4つの視点が示された。
 この中では、生活の質に配慮した歯科医療の推進や診療報酬体系の簡素化、医療の提供が困難な地域に配慮した医療提供体制の評価、後発医薬品の使用促進などが検討項目として挙がった。

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[診療報酬] 診療報酬の引上げ、国民の理解と納得は得られない 健保連等 厚生政策情報センター 11/11
 http://www.m3.com/news/GENERAL/2011/11/11/144340/?fullArticle=true
平成24年度診療報酬改定に関する要請(11/11)《健保連等》
  健康保険組合連合会など6団体は11月11日に、小宮山厚生労働大臣に対し、平成24年度診療報酬改定に関する要請を行った。
  6団体は、今後、国民生活はより一層厳しさを増すと見通し、「患者負担や保険料負担の増加につながる診療報酬の引上げを行うことは、とうてい国民の理解と納得は得られない」ことを強く訴えている。
  そのうえで、24年度改定においては、(1)勤務医対策や産科、小児科、救急医療対策の結果検証(2)病院に勤務する医療従事者の負担軽減と人材確保―をさらに進め、必要度の高い医療に対しては大幅に重点的な評価を行うことを要請。一方で、入院期間の短縮、社会的入院の解消等による効率化も求めている。
  さらに、24年度は介護報酬との同時改定であることから、医療と介護の連携体制の強化を進めることや、補助金による災害への対応も必要との見解を示している。
 http://www.m3.com/tools/Document/WIC/pdf/201111_2/1658_2_1.pdf


次期改定の引き上げを否定、健保連など6団体 厚労相に要請、「国民の理解と納得、到底得られず」 m3.com 11/11
 http://www.m3.com/iryoIshin/article/144347/
 保険者団体など中医協の支払側に当たる6団体は11月11日、2011年度診療報酬改定について、「引き上げを行うことは、国民の理解と納得が到底得られない」とする要請を、小宮山洋子・厚生労働大臣宛てに提出した。対応したのは、厚労省保険局長の外口崇氏。与党民主党への提出は、今後、各団体と協議し、合意が得られれば提出する予定。
 要請では、経済・社会情勢の悪化、東日本大震災の復興などに伴い、国民生活は厳しさが増す一方で、保険料収入を上回る医療費の伸びがあり、健保組合は4年連続の巨額の赤字、協会けんぽは3年連続で保険料率の引き上げが予定されているなど、医療保険財政は厳しい状況にあると指摘。11月2日に公表された医療経済実態調査では、「医療機関の経営状況はおおむね改善傾向にあることが明らかになった」ことが、引き上げを否定した理由。
 ただし、要請後の記者会見の席上、健康保険組合連合会専務理事の白川修二氏は、「マイナス改定までは求めない」と説明。薬価引き下げで生じた財源を、診療報酬改定に充てることは否定しなかった。中医協は11月25日に開催予定の総会で、改定率に関する意見の取りまとめを予定している。「今回の要請は、団体としてのものであり、中医協の支払側委員としてどんな表現で要望するかは、今後検討する」とした。
 要請では改定の内容について、(1)前回改定で重点的に取り組んだ勤務医対策や産科、小児科、救急医療対策の効果を検証しつつ、病院に勤務する医療従事者の負担軽減をさらに進めるなど、必要度の高い医療に対しては大胆かつ重点的な評価を行う、(2)入院期間の短縮、社会的入院の解消等に向けた見直し・適正化を図る、(3)介護報酬との同時改定であるため、医療と介護の連携体制の強化の観点から、在宅医療・介護や居住系施設・サービスの充実のための取り組みを推進――などを提言。また診療報酬による支援が難しい震災による被害への対応については、補助金などの確保を求めている。
 白川氏は、「社会保障と税の一体改革成案が示されている。我々の思いも同じであり、制度を持続可能なものにするためには、再構築が必要であり、来年の改定では成案と折り合いを付ける形にしてもらいたい」とコメント。さらに、このタイミングで要請を出した理由について、「現在、与党の厚生労働部門会議の医療・介護ワーキングチームで診療報酬改定について議論しており、厚労省の社会保障審議会の医療部会や医療保険部会では改定の基本方針の議論が進められている。政府の来年度の予算編成の中で、改定率の議論がこれから始まるというスケジュールを鑑み、今がこうした意見を言うタイミングであると判断した」と説明した。
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社会保障・税の改革大綱、首相が来月に策定指示 読売新聞 11/16
 http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20111116-OYT1T00164.htm
 

【中医協】DPC基礎係数、3通り設定へ- 来年度以降、段階的に移行 CBニュース
 http://www.cabrain.net/news/article/newsId/36009.html?src=recom
 

【中医協】診療側「医業経営は依然不安定」- 医療実調受け見解 CBニュース 11/18
 http://www.cabrain.net/news/article/newsId/36010.html
 

「急性期病床群」創設に委員の批判相次ぐ 社保審・医療部会、厚労省は医療法上で位置付ける方針 m3.com 11/18
 http://www.m3.com/iryoIshin/article/144647/
 


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1118-653号 TPPがもたらす医療への影響 [kensa-ML NEWS 【特集】]

皆さん、本当にご無沙汰しておりました。神戸の新井です。

 前号を出したのが8月17日ですので、丸3か月ぶりとなります。
 このところ、晩秋というかかなり冷え込むようになりました。風邪をひかれている方も多いようですが、皆さんは大丈夫でしょうか?

 久し振りの配信となりますので、何から書いたら良いのかと少々戸惑いながら、まずは近況報告など。

 とにかくこの数か月は慌ただしいの一言でした。9月政策医療臨床検査連絡会における全国サーベイを行い、その結果の一次報告は10月初旬の国立病院総合医学会で発表。今月に入り連絡会でMLを立ち上げ、全国の国立病院機構、国立高度専門医療研究センター等の技師長のほとんどにご参加いただきました。9月末には日本医師会の精度管理調査で悪戦苦闘、職場での色々なトラブルに見舞われたのもこの頃。また母が自宅で転倒し大腿骨基部骨折で救急車のお世話になり、現在はリハビリ病院にてリハビリに励む日々。来年度導入を目指して検査システムの新規構築と機器導入準備。あと当院12月に病院機能評価導入なので、そちらもあり・・・とにかく休日は母の見舞いやお持ち帰り仕事、会議や研修もあり合間を縫って少年野球に出向くという結構ハードな毎日を過ごしております。先月ひいた風邪はまだ完治していない状況ですが、まあ何とか元気にはしています。こうなったら気力の源は体力と、食欲は落ちませんので少々過食気味。まあ冬眠に向けて脂肪を蓄えていると思えば・・・といったところです。

 そうそう・・・今年はSSCの5年生と一緒に野球を頑張っています。11人しかいないので、誰一人欠けても大変な状況になるのですが、とにかく、どの子もかわいい、の一言ですね。自分の息子と同様、一緒に喜んだり悲しんだり怒ったりして、共通の時間を大切に楽しんでいます。今週の土曜日は枚方少年野球連盟の本部長杯準決勝、来週の水曜日は北部リーグの準決勝、決勝があります。このところ好調を持続していますので、普段の実力をみんな出してくれれば、良いご報告が出来るでしょう。

 先週は近畿ブロック事務所主催の研修があり参加してきました。何の研修かというと、IC(インフォームドコンセント)の研修会でした。現在全国的な動きとして臨床検査部門では臨床検査相談室、いわゆる患者さんや医療スタッフ向けにコンサルテーションを、みたいなものですが、私の施設でもこういった取り組みを行おうと準備を進めているところです。私が研修会に参加しようと考えたのは、まずは自身のコミュニケーションスキルをUPさせること、そのためには患者さんや医療スタッフに理解を得られるためのテクニックを少し学ぼうという理由からなのですが、まずは他職種の方々と交流して色々とご意見を伺おうと・・・残念ながら臨床検査技師の参加は46名中私1人でしたが、とにかく行って良かったの一言ですね。何が良かったかというと、ワールドカフェを体感出来たから・・・皆さん、ワールドカフェってご存知ですか?大人数での意見交換をする際に非常に良いツールだと思います。特に面識のない他職種とのコミュニケーションにはもってこいです。これを体感、体験できただけでも儲けもの。何やらブロックの医療課長がこれにはまっているとか。当日研修のメインテーマはおそらく、討議・討論ではなく、対話。私自身深い感銘を受けました。このワールドカフェはプロダクト、いわゆる生産物を出さない、結論を出さない、のが特徴ですが、よくよく考えてみると、ワークショップなど、議論の最後にありきたりの結論を語り合うということはに事情ですが、あれは全くの無駄ですね。議事録を作るためのプロセスとしか思えません。ワールドカフェは結論付けなどしませんが、個々の心の中、頭の中にはしっかりと結論付けられています。久し振りに心地よい感覚を楽しむことが出来ました。ML(メーリングリスト)などではなくミクシーなどSNSがもてはやされているのは、無記名でも参加でき自由に発言できるというところからなのでしょうが、発言そのものに責任を持たないのが私にはたまらなく嫌です。そのような考えからフェイスブックなどは最近脚光を浴びているのかも・・・と思っています。

ワールドカフェとは?:http://world-cafe.net/about-wc.html
 Juanita Brown(アニータ・ブラウン)氏とDavid Isaacs(デイビッド・アイザックス)氏によって、1995年に開発・提唱されました。
 当時二人が、知的資本経営に関するリーダーを自宅に招いた話し合いの場において、ゲストがリラックスしてオープンに生成的な話し合いを行えるように、様々な工夫を凝らした空間で話し合いを行った結果、創造性に富んだダイアローグを行うことができたことが始まりとなります。
 その後、想像できないほど多くの知識や洞察が生まれたことに感銘を受けた二人が、その経験から主体性と創造性を高める話し合いのエッセンスを抽出してまとめたのがワールド・カフェです。「知識や知恵は、機能的な会議室の中で生まれるのではなく、人々がオープンに会話を行い、自由にネットワークを築くことのできる『カフェ』のような空間でこそ創発される」という考えに基づいた話し合いの手法です。
□本物のカフェのようにリラックスした雰囲気の中で、テーマに集中した対話を行います。
□自分の意見を否定されず、尊重されるという安全な場で、相手の意見を聞き、つながりを意識しながら自分の意見を伝えることにより生まれる場の一体感を味わえます。
□メンバーの組み合わせを変えながら、4~5人単位の小グループで話し合いを続けることにより、あたかも参加者全員が話し合っているような効果が得られます。
□参加者数は12人から、1,000人以上でも実施可能です。


 ここからはいつものようにコラムご紹介になります。

 先日のサッカー北朝鮮戦での出来事をよく知っておられる方も多いかと思います。あのような国が、国際舞台に出てくること自体が私は間違っていると思います。しかしそこは政治とは無縁のスポーツの世界・・・と大人の対応を見せつけて言いたいところでしたが、あまりにも「識」の欠如した、国とサポーターの姿勢を見るにつけ、信用ならん・・・と考えてしまうのは私だけではないでしょう。シャワールームも使えなくしていたそうですね・・・あまりにも稚拙で哀れにも思えます。隣国であり、在日の方も多く歴史的にもつながりの深い国、とは思うのですが、この国とはお友達になりたくないわぁと思います。あくまでも独裁支配されている国の話ですが。一般国民には罪のない話でしょうけど。国を憎んで人を憎まず・・・こんなことって現実的には無理かもでしょうけど、そうせざるを得ないですね。

産経抄 11月17日
 
http://sankei.jp.msn.com/sports/news/111117/scr11111702580000-n1.htm
 1993年10月28日、サッカーのW杯米国大会に向けたアジア最終予選で、日本はイラクと対戦した。終了寸前のロスタイムに得点を許して2-2の同点となり、W杯初出場の夢はついえてしまう。試合の行われた都市名から「ドーハの悲劇」と呼ばれた。
▼実はイラク代表の悲劇の方がはるかに深刻だったことが、フセイン政権崩壊後に明らかになる。当時スポーツ界を牛耳っていた大統領の長男ウダイ氏は、やはりW杯出場を逃したチームを許さなかった。監督は解任、選手は投獄された。
▼同じく独裁国家である北朝鮮の代表チームにも、耳を疑う噂が絶えない。大事な試合の結果次第で、選手が炭鉱や収容所に送られるというのだ。もし事実なら、15日の平壌の敗戦も納得できる。すでに最終予選進出を決めている日本とは、必死
さが違うというわけだ。
▼いずれにしても後味が悪い試合だった。日本代表は空港から長時間出られず、メディアの入国は制限され、観客のブーイングが、日本選手の歌う「君が代」をかき消した。北朝鮮の嫌がらせは目に余る。
▼当日は、横田めぐみさんが34年前、北朝鮮の工作員に拉致された日だった。本来なら選手たちには、救出活動の象徴であるブルーリボンを着けて戦ってほしいくらいだ。いやそもそも、国際ルールが通用しない国に、試合を行う資格はない。
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 さて本日のメインニュースに移ります。

 日本国中どころか世界のあちらこちらでTPPの話題だらけ。海外メディアニュースを見てもトップに位置しているものが多いですね。しかし、海外と本邦との大きな差は、国民がTPPに関して基礎的な知識を有しているか、否か。情報公開量も異なりますが、国民の危機感の差は雲泥の差があります。政治への関心バロメータかもしれませんね。ネット上では、「そんなの関税ねえ、そんなの関税ねえ、はい、TPP・・・おっぱっぴー」などと騒がれている始末。小泉政権でも規制緩和は花盛りでしたが、国民の生活を考えるうえで非常に大きな規制緩和、というより規制が無くなるわけですから、どれを自由化してどれを自由化しないのか、といった国家としてのデジションが今後大きな問題となることは必至でしょうね。

 TPPに関しては私も何度となくメールニュースで取り上げてきましたが、おさらいということでブログのリンク先を掲載しておきます。興味のある方は以下の過去記事をご覧ください。

 http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/tag/TPP


 さてまずは今回の首脳会談で合意に至った内容を以下に記します。大枠ですから具体的な内容は皆無ですが、何となく見えてくるものがあります。が、肝心の医療分野については一切記載がないですね。逆の意味で脅威を感じます。


TPP大枠合意の主な内容 日本経済新聞 11/13 http://www.nikkei.com/news/latest/article/g=96958A9C9381959FE3E1E2E2978DE3E1E3E3E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2
 環太平洋経済連携協定(TPP)の大枠合意の主な内容は以下の通り。
【主な特徴】
 包括的な市場アクセス。財・サービス貿易や投資について関税や他の障壁を撤廃する。
 完全な地域的な合意。TPP間の生産やサプライチェーンの整備を推進する。
 分野横断的な貿易事項。規制の統一、競争やビジネスの促進、中小企業、開発で取り組む。
 新たな貿易課題。技術革新への投資やビジネス環境を整備する。
 活力的ある合意。将来の貿易情勢に適応させるため合意を改定する。
【範囲】
 すべての貿易関連分野を対象とした一括的に交渉。従来の自由貿易協定(FTA)が対象とした問題への伝統的な手法を改定するとともに、新たな貿易問題や分野横断的な問題も加える。
 20以上の交渉グループが法的文書と市場開放について発展させた。
 9カ国は高い基準を適用することで合意。途上国が直面する敏感な問題や独特の困難について適切に対応する必要がある。
 新たな分野横断的な取り組みはコスト削減やTPP間の貿易の流れをスムーズにすることを意図している。中小企業の国際貿易への参加を促す。
 交渉チームは伝統的な分野で分野横断的な問題の取り組みを提案し、合意に向けて大きな進展を得た。
【法的文書】
 交渉グループはほとんどの分野で統一された法的文書を前進させた。一部の分野では文書はほとんど完成したが、他の分野では特定の問題について決着に向けて作業が必要。これらの文書には空欄が残っている。
 法的文書はTPPでの通商関連のすべての側面を対象とする。以下は交渉中の問題。
 ▽競争▽協力と能力向上▽分野横断的なサービス▽税関▽Eコマース▽環境▽金融サービス▽政府調達▽知的財産▽投資▽労働▽法的問題▽物品の市場アクセス▽原産地規則▽SPS(衛生と植物防疫のための措置)▽TBT(貿易の技術的障害)▽通信▽一時的な入国▽繊維と衣料▽貿易救済措置
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 TPPに関する全般的な記事、賛成派と反対派それぞれに言い分はありますが、すべて日本が都合のいいようにはならない、というよりも交渉下手な我が国ですから、損することも多いかもしれませんね。これは全くの私見ですが、ボリュームでは海外に絶対負けてしまうのは明らかであり、日本はボリュームでなくクオリティで勝負すべきだと思います。日本ブランド神話は海外でも根強いのでは?


経済活性化か生活の破壊か 農業への補償が課題に 「経済の争点」TPP交渉参加 共同通信社 11/17
 
http://www.m3.com/news/GENERAL/2011/11/17/144619/?fullArticle=true
 野田佳彦首相は、環太平洋連携協定(TPP)交渉に参加する方針を表明し、米ハワイで開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の際にオバマ米大統領に伝えた。国論を二分したTPP交渉参加は、日本経済の活性化につながるのか、農業をはじめ国民生活に破壊的な影響をもたらすのか。TPP推進派と反対派の主張を整理し、交渉の展望を探った。
▽壊滅か再生か
 「関税プラス国内措置で現実的な自由化を進めるべきだ」。鈴木宣弘・東大教授は最大の焦点である農業について、TPPではなく、アジアや欧州連合(EU)との柔軟な自由貿易協定(FTA)を推進すべきだと主張する。
 TPPは全関税を10年以内に撤廃することを原則に貿易を自由化し、幅広い分野で共通ルールを作ることを目標にしている。コメの778%など主要農産品の関税がゼロになれば、農業は壊滅してしまうとの危機感が強まっている。
 政府はコメなどを例外品目として関税維持を求めるとみられるが、認められるかどうか不透明だ。農業政策の柱を、高関税による保護から、農家に補助金を直接支払う所得補償に転換することが必要になる。しかし農林水産省の試算では、新たに3兆円程度が必要。巨額の財源が難題だ。
 鈴木教授は、仮にコメの関税が250%ならコメ農家への補償は5250億円で済むとの試算を示している。農地の集約で営農規模を拡大し、国際競争力を強化する構想については「米国やオーストラリアとは農地の規模が違いすぎて競争にならない」と否定する。
 一方、山下一仁・キヤノングローバル戦略研究所研究主幹は、現行の8千億円の戸別所得補償に代え、農業所得が中心の主業農家に限定した所得補償を導入すれば「関税がゼロでも追加的な財政負担は必要ない」と言う。一時10倍以上といわれたコメの内外価格差が、輸入米入札では2倍以内に大幅に縮小しているからだ。農地規模の比較については「各国の作物や品質の違いを無視した議論」と指摘。品質の劣る外国の低価格米を恐れる必要はないと反論する。
▽米国の要求
 「世界に冠たる日本の医療保険制度がTPPで壊されてしまう危険がある」。都内で開かれたTPPに反対する集会で、羽生田俊・日本医師会副会長は訴えた。混合診療が全面解禁されれば、国民皆保険制度が崩壊するという危惧だ。
 消費者にも危機感が広がっている。米国から遺伝子組み換え食品の表示ルールの廃止や、食品添加物などの安全基準の緩和を要求されるとの見方があるからだ。
 米国は、郵政改革や保険分野の規制緩和もTPPの場に持ち出すかもしれない。政府調達の自由化で、地方自治体が英文の資料作成などを義務付けられる負担を心配する声もある。多くの分野で不安が強まっている。
 これらはTPP交渉の議題とされていないものばかりだが、米国は日本が参加すれば取り上げるとの見方がある。木村福成・慶応大教授は「他の国と組んで米国に対抗することもできる。守りではなく攻めの交渉を考えるべきだ」と強調する。
 しかし、日米保険協議などで米国と渡り合った元財務官の榊原英資・青山学院大教授は「結局、自動車保険の自由化などの要求を受け入れた」と振り返り、「TPPでも米国は関心事項を次々に要求してくるだろう」と楽観を戒める。

⇒ 続きはこちら


 ここで少しだけFTAについて触れておきます。

自由貿易協定
 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%87%AA%E7%94%B1%E8%B2%BF%E6%98%93%E5%8D%94%E5%AE%9A
 自由貿易協定(じゆうぼうえききょうてい、英: Free Trade Agreement, FTA)は、物品の関税、その他の制限的な通商規則、サービス貿易等の障壁など、通商上の障壁を取り除く自由貿易地域の結成を目的とした、2国間以上の国際協定である。
 地域経済統合の形態の中では、緩やかなものとされている。2国間協定が多いが、NAFTA(北米自由貿易協定)等の多国間協定もある。
 またFTAには自由貿易地域(英: Free Trade Area)として、自由貿易協定を結んだ地域を指す場合がある。 国際的には自由貿易協定(Free Trade Agreement)によって設定される自由貿易地域(Free trade Area, FTA)に略語を当てることが多く、日本では、自由貿易協定(Free Trade Agreement)にFTAの略語を当てることが多い。


 TPPと言っても非常に範囲の広いものであることは、皆さんもご存じのことと思います。私は医療関係者ですので、今回の記事は医療分野に限定したいと思います。特に混合診療との絡みは非常に気になるところです。混合診療については以下過去記事をご覧ください。

 http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/tag/%E6%B7%B7%E5%90%88%E8%A8%BA%E7%99%82


 TPPと医療分野の接点を分かりやすく書いている記事がありますのでご紹介します。とにかく本邦の優れた医療制度である国民皆保険制度は絶対に守ってもらいたいのと、今後国内外における民間保険会社の活発な動きが見られるかもしれませんね。


「混合診療」が焦点  政府は皆保険維持 「大型Q&A」TPPの医療分野 共同通信社 11/15
 
http://www.m3.com/news/GENERAL/2011/11/15/144441/?fullArticle=true
 政府の環太平洋連携協定(TPP)交渉への参加方針を受けて、医療界などから「国民皆保険制度が維持できなくなるのではないか」との懸念が示されています。

Q どうしてTPP問題に、医療保険が出てくるの? 貿易の自由化とは関係なさそうだけど。
A TPP交渉では関税だけではなく、金融サービスなどで非関税障壁をなくすことも目標。その中で公的医療保険に関わる問題も取り上げられる可能性があるんだ。

Q 日本の寿命が世界でもトップクラスなのは、誰もが安く自由に病院にかかれる皆保険制度が役立っている部分が大きいのでしょう? 交渉に参加して大丈夫なの?
A 医療分野を問題にしそうなのは米国ぐらいだけど、それにしても「公的医療保険は廃止して、民間保険に切り替えよ」と主張することは考えられない。政府も皆保険制度は維持すると言っている。

Q じゃあ心配する必要はないの?
A そうとも言い切れない。米国はこれまで、いろいろな場で保険診療と保険適用外の診療を併用する「混合診療」を認めるよう求めてきた。今回も全面解禁を求めてくる可能性はあるね。

Q 混合診療って"悪者"なの?
A 単純に善悪を決められる問題ではない。現在の制度では基本的に、保険外の診療を受けると、本来は保険が適用される治療まで全額自費になる。保険適用外だけど先進的な治療を受けたい国内のがん患者らも解禁を求めている。

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 この後はTPPで医療絡みのニュースを掲載します。内容の重複するものなど同系列のものが多いですが、ご了承ください。また他意はありませんが、混合診療賛成派の記事に関しては掲載しておりません。ご了承ください。

 久し振りの投稿で、少々戸惑いながらも何とか復帰第一号を書き終えました。今後ともどうぞよろしくお付き合いくださいませ。なおファンレターなど、お送りいただいても全く拒みませんので、どしどしお寄せいただければ結構です。

 次号は、来春の診療報酬改定に関する記事を掲載しようかなぁ・・・なんて考えております。ただし確約ではありませんので、念のため。ではまた。


「正義派の農政論」【森島 賢】
TPPで国民皆保険も崩壊し、医療難民が続出する 農業協同組合新聞 2/14
 
http://www.jacom.or.jp/column/nouseiron/nouseiron110214-12528.php
 

TPPでどうなる?国民皆保険維持 日刊スポーツ新聞 11/11
 
http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp0-20111111-862175.html
 

TPP:混合診療「議論の可能性」 政府認める 民主慎重派は反発 毎日新聞 11/8
 
http://mainichi.jp/select/biz/news/20111108ddm002020095000c.html
 

揺れる農業・医療 TPP交渉参加 朝日新聞 11/12
 
http://mytown.asahi.com/tottori/news.php?k_id=32000001111120001
 


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0817-652号 脳卒中を知る [kensa-ML NEWS 【特集】]


残暑お見舞い申し上げます。神戸の新井です。
連日厳しい暑さが続きますが、皆さん、如何お過ごしでしょうか?

 もう8月も半ばを過ぎました。通勤車中は学生諸君が夏休みのため、空いていて静かですし、非常に快適です。この静寂も間もなく破られるのでしょうが・・・

 今年は風があって昨年の酷暑よりはまだましかな?と私は思っているのですが、緊急搬送者やお亡くなりになった方が、昨年よりも多いとか。やはり震災の影響で室内熱中症になった方が多いのでしょうか?以前にも申しましたが、節電と熱中症の因果関係はありそうで、とにかく体調の悪い方やお年寄り、小さなお子さんがおられる家庭ではくれぐれも無理のないようにしてもらいたいですね。

 このところ、政策医療関連作業でかなり慌ただしくしております。今年度の助成研究課題は全国サーベイランスによる特定検査項目標準化動向の把握です。標準化についてのお仕事をするようになって10年超、H14年度に連絡会を立ち上げて約10年となります。なかなか成果が上がるものでないので、焦らず地道に続けるしかないですね。このメールニュースやブログをご覧の方々にもサーベイシートをお送りさせていただいた方が多数おられると思います。皆さんからの貴重なデータを無にしないよう努めますので、ご面倒ですが、どうぞよろしくお願いいたします。

 さて本日のコラムご紹介です。数日前のコラムとなります。このところ、原発問題や大連立など非常にきな臭い話題が紙面を賑わせていますが、もうええ加減にしてほしいと国民の大多数は思っておられるでしょうね。いっそ、ビートたけしさんくらいに総理大臣になってもらった方が良いんじゃないですかね。既存の政治屋さんはとかく使い物にならない方が多いです。そのような話はともかく・・・少し前のコラムになりますが、この件「何十年たって感謝されるのが本当の功績」と話し、こう続けた。「他人のために生きるのが人間だ」・・・私が良く「最高の評価とは現時点を見てよくやっているなぁなどと褒めてもらうことなどではなく、5年後10年後に、現在私の行っていることが継続していること」と下の方々に話をしています。今私の行っていることが正しいとは限りませんからね。正しいものは引き継がれると思います。もちろん悪しき習慣というものもありますが・・・


正平調 神戸新聞コラム 8/13
 
http://www.kobe-np.co.jp/seihei/0004363031.shtml
 東日本大震災は津波の恐ろしさをあらためて目に焼き付けた。不思議なこともあった。道路の下に埋もれていた石碑が津波に洗われ、ひょっこり顔を出したのだ◆岩手県大船渡市の吉浜地区にある石碑で、「津波石」と呼ばれる。縦、横3メートル、高さ2メートルを超え、重さは「八千貫」(約30トン)と刻まれている。その碑文によると、1933(昭和8)年に起きた三陸大津波のときに打ち上げられた石だ◆吉浜地区は、今回も大きな津波に襲われた。だが、ほとんどの民家は被害を免れた。もとは海沿いに集落があり、明治の大津波で300人を超える犠牲者が出た。昭和の大津波でも、低地に残った17人が亡くなっている◆当時、村長だった柏崎丑太郎(うしたろう)は、明治の津波で多くの身内を失った。自身も津波にのまれかけた。その経験から、村長は資金を立て替えて土地を購入し、集落の高台移転を完成させた。かつての集落は水田に変わっている◆孫のナカさんは、なぜ住民が嫌がる集団移転を進めるのか、丑太郎に聞いた。「何十年たって感謝されるのが本当の功績」と話し、こう続けた。「他人のために生きるのが人間だ」
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 もう一編、社説のご紹介。

 多くの京都市民は受け入れていたと思うのですが、一部の心無い無知(無知というより識がないのかも)ともいえる方々のために非常に後味の悪い結果となった「五山送り火」が昨日行われました。誰が考えても松の内部に放射能汚染が及んでいないことは明らかであり、表層を剥離さえすれば送り火に使えたはず。被災地の方々の気持ちを理解するなんて、そんなおこがましいことは決して言えませんが、気持ちを理解する努力は出来るはず。古都京都の大きなイメージダウンですね。イメージダウンなんて自業自得なので、そんなものは良いのですが、被災地の方々の思いを考えるとやるせない気持ちになります。


社説:五山送り火 残念だった善意の迷走 毎日新聞 8/17
 
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20110817k0000m070131000c.html
 昨夜、京都の夏の夜空を彩る伝統行事「五山送り火」があった。今年は東日本大震災の犠牲者の霊を慰めようと、岩手県陸前高田市の松で作ったまきを使う計画が持ち上がったが、放射能汚染への対応をめぐって行政などが右往左往した末、中止となった。被災者の思いや、計画の実現に向けて奔走した人々の善意が生かされなかっただけでなく、京都市民にとっても後味の悪い結果となったのは残念だった。
 震災後初となるお盆に際し、犠牲者の遺族らにメッセージをまきに書き込んでもらって燃やす計画は大分市の美術家が発案した。五山の一つ、大文字保存会の計画が報道された後、放射能汚染を心配する意見が京都市などに寄せられ、市民の不安に配慮して検査を実施した。
 その結果、放射性物質は検出されなかったにもかかわらず、保存会の理事会でも意見が割れ、「不安は完全にぬぐえない」として中止を決定した。これは明らかに過剰反応であり、保存会はもっと冷静に判断してほしかった。
 計画中止が報道されると、2000件以上の抗議の電話やメールが殺到する。送り火で使われないことになったまきは8日、陸前高田市内で、お盆の迎え火として燃やされた。古都のイメージダウンを恐れた門川大作・京都市長が事態の収拾に乗り出し、五山すべての送り火で燃やそうと、新たに別のまき約500本を取り寄せた。だが、表皮からセシウムが検出されたことで計画は再度中止となった。
 放射能の不安を訴える市民がいることはあらかじめ分かっていたはずだ。当初使用する予定だったまきのように表皮を削り取る作業を行っていれば、実施できた可能性は高い。千葉・成田山新勝寺は同様の方法で陸前高田の被災松を9月の供養で燃やすことにした。
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 さて医療関連ニュースに移ります。今日は一編だけご紹介。

 がんに対しては、外科的手術はもちろんのこと、放射線治療や免疫治療など様々な治療がありますが、古典的で一般的にもよく認知されているのが、「化学療法」ではないでしょうか?

 今回の研究内容は非常に可能性のあるもので、私は特に「転移細胞」に対して有効なんじゃないかな?って素人考えしちゃいます。でもRI(ラジオアイソトープ)検査(シンチグラムなど)などで抗体に放射性物質をくっつけるという技術は古典的なものですから、そう考えると決して新しい技術ではない気がします。容器内というところがミソですね。


がん細胞狙い薬剤投与 金大グループ 北国新聞 8/16
 
http://www.hokkoku.co.jp/subpage/H20110816101.htm
 がん細胞だけを狙って薬剤を投与する独自の手法を、金大の研究グループが15日までに開発した。1マイクロメートル(1千分の1ミリ)以下の容器に抗がん剤を仕込んでがん細胞と結合させ、超音波を当てて薬剤を放出させる仕組み。正常な細胞には影響を与えないため、実用化すれば、副作用の少ない抗がん剤治療につながる可能性がある。
 体内に入った薬剤を効率的に患部に到達させる「ドラッグデリバリーシステム」の一つで、環日本海域環境研究センター・理工学域自然システム学類バイオ工学コースの清水宣明教授と仁宮一章助教による研究。
 抗がん剤は、リン脂質など高分子の人工膜で作った微小な容器内に閉じ込められる。同グループは、この容器が超音波を当てると表面が変形して割れる性質を利用した。従来、抗がん剤を収める容器には熱に反応して壊れるものなどがあった。ただし、熱が届きにくい場所にがん細胞がある場合、相当な加熱が必要で人体に使うには課題が多かった。超音波なら、容器を体内の奥深くまで送り込んでも十分に届き、体への負担も小さいという。
 実験では、抗がん剤を封入した容器の表面に、肝がん細胞だけに結合するタンパク質を組み込んだ。これを肝がん細胞を含む培地に入れて超音波を当てると、肝がん細胞に抗がん剤が効いていた。大腸がん細胞を用いた実験では反応せず、肝がん細胞だけを狙い打ちすることが確認された。

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 他にも色々と医療関連ニュースもあるのですが、特集記事に移ります。今日の特集は、「脳梗塞・脳卒中を知る」です。

 皆さんは、医療関係者でない一般の方に、脳卒中って何?と聞かれたら、どうお答えになりますか?

 非常に難しい質問ですが、色んなサイトから引っ張り回してみます。余計に分かりにくくなったら、ごめんなさい・・・

 まずは脳卒中ネットからの引用です。脳卒中とは脳血管疾患の総称です。ややこしくも書いてあるのですが、分かりやすい部分だけピックアップしてみます。

脳卒中ネット:http://www.kenko-network.jp/nousottyu/index.html
【脳卒中とはこんな病気】
 脳卒中とは、脳に酸素や栄養を送っている脳の血管が破けたり(脳内出血)、詰まったり(脳梗塞)して、血液が脳の先まで行かない状態や脳血管の一部が壊死する障害で、脳の働きに支障を生じることによって起こる脳血管障害です。急に手足の麻痺やしびれ,あるいは意識障害などの症状が出た状態をいいます。
 昭和40年代から死亡率は下がってきましたが、現在も国内の死亡原因は、ガン、心臓病に次いで3位となっています。死亡率は下がってきましたが、患者数はむしろ増加しています。脳卒中で一度倒れると、後遺症が残り、生活が困難となりリハビリの重要性が高まってきております。
【脳卒中の種類】
 1.脳血管が破れるもの
    脳出血、くも膜下出血
 2.脳血管が詰まるもの
    脳梗塞
     ラクナ梗塞・・・脳の細い血管が詰まる(小梗塞)
     アテローム血栓性梗塞・・・脳の太い血管が詰まる(中梗塞)
     心原性脳梗塞・・・脳の太い血管が詰まる(大梗塞)


 NO!梗塞.net:http://no-kosoku.net/about/index.html にも同様のことが記載されていますので、ご参考までに。

 厚生労働省HPではもっと簡単に記載しています。あまり詳しくは掲載されていませんが。
 
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/kenkou/seikatu/nousottyu/about.html


 脳卒中の治療については、日進月歩でかなり進化しています。かなり専門的ですが、日本脳卒中学会や他の学会HPに、脳卒中治療ガイドライン2009が掲載されています。日本脳卒中学会のものをご紹介しておきます。

 脳卒中治療ガイドライン2009:http://www.jsts.gr.jp/jss08.html


 分かりやすいものでは、脳卒中ネットに紹介されているものがあります。目次だけご紹介しておきます。詳しくは以下サイトまで。

 脳梗塞の治療
  1.緊急治療  2.抗脳浮腫薬  3.血栓溶解療法  4.血管内治療
  5.脳保護薬  6.抗血小板薬  7.抗凝固薬
 脳出血の治療
  1.脳出血の治療
  2.くも膜下出血の治療

 近年の脳卒中の治療法 http://www.kenko-network.jp/nousottyu/about/tiryou.html


 また昨日のニュースでは、脳卒中麻痺に対する磁気刺激治療法が紹介されていました。


脳卒中まひ、数年後も改善 健康な側の脳活動を抑制 磁気刺激治療法を開 共同通信 8/16 
 
http://www.47news.jp/feature/medical/2011/08/post-565.html
 脳卒中でまひした身体は、リハビリテーションなどで回復するのは3、4カ月までで、それ以降は改善しないというのが通説だ。しかし、左右の脳のうち健康な側の活動を磁気の刺激で抑制し、損傷を受けた側の機能を引き出す「経頭蓋磁気刺激治療(TMS治療)」を慈恵医大 の安保雅博教授らのチームが開発。リハビリと組み合わせることで、発症後数年たった患者でも、状態を改善できる画期的な治療法として注目を集めている。
▽時間短縮
 千葉県に住む平間一道さん(66)は4年前に脳梗塞を発症し、脳に酸素を供給するための高圧酸素療法を受けたが、右半身不随の症状が残った。リハビリ病院での半年の訓練と、その後の施設での週2回のリハビリを続けたが、右手で物をつかむことはできず、辛うじて歩ける状態からは改善しなかった。
 テレビ番組でTMS治療を知り、慈恵医大で受診。ことし6月下旬から2週間の日程で、同大と提携している東京病院 (東京都中野区)に入院して治療を受けた。
 治療は、磁気を発生する装置を頭に当てる20分間の磁気刺激と1時間のリハビリ、1時間の自主訓練のセットを毎日、午前と午後に繰り返す。1週間は変化がなかったが、10日目ごろから指や肘が真っすぐに伸びるようになった。治療が終わるころには各指を動かし、本のページをめくれるように。肘も肩より上に上がるようになった。
 おはじきをつまんで移動させるなどの検査で、ほとんどの動作が入院前の3分の1の時間でできるようになった。「動く兆しが出てきた。訓練を続け、文字を書けるようになりたい」と平間さんは笑顔で話す。
▽バランス
 脳卒中は、脳の血管に血栓が詰まる脳梗塞と、脳の血管が破れる脳出血などがあり、日本人の死因ではがん、心臓病に次いで第3位だ。死に至らなくても、半身まひなどが残ることが多い。脳の左側が損傷すると右半身に、右側が損傷すると左半身にまひが現れる。
 磁気刺激は、毎秒5回以上の頻度で行うと刺激した部分の脳が活性化し、1回以下の低頻度で行うと逆に活動が抑制されることが磁気共鳴画像装置(MRI)を使った研究で分かっている。
 安保教授は動物実験などで、損傷したのと反対側の脳の活動を磁気で抑制すると、損傷を受けた部位の周辺では逆に活動が活発化することを突き止め、治療に応用した。
 安保教授は「脳が損傷すると、その活動を補おうとして健康な側の脳が頑張る。頑張りすぎて筋肉がこわばったり、損傷側の脳の活動を邪魔したりする。頑張りを抑えることで、左右の脳のバランスが良くなる。良くなった時に集中的に訓練をすると、動きが出てくる」と説明する。

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 さて最後に、脳卒中の診断に欠かせない検査ですが、多くの方々は、放射線分野の画像診断に委ねると思われていると思います。実際、サイトの方でも画像診断が主体となったものが多く紹介されていますが、以下のサイトのような流れで診断は行われます。

 脳卒中の基本病型の診断 http://no-kosoku.net/diagnosis/basic.html

 脳卒中の臨床病型の診断 http://no-kosoku.net/diagnosis/clinical.html


 上記診断には、我々臨床検査部門もかなり関与していることがお分かり頂けると思います。

 また8月10日の日経メディカルでは、健診に脳梗塞マーカー登場と記事が掲載されていました。血中の細胞障害物質「アクロレイン」がそれです。私これ見たとき、何じゃこれ?とお恥ずかしい話ですが思いました。調べてみましたが、やっぱり???

アクロレイン
 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%83%B3
 アクロレイン (acrolein) はアルデヒドの一種で、不飽和アルデヒドの中で最も単純なもの。IUPAC命名法では 2-プロペナール (2-propenal) と表されるほか、アクリルアルデヒド (acrylic aldehyde) 、プロペンアルデヒド (propenaldehyde)とも呼ばれる。CAS登録番号は [107-02-8]。分子式は C3H4O、示性式は CH2=CHCHO、分子量は 56.07 である。


日経メディカル2011年8月号「トレンドビュー」(転載)
健診に脳梗塞マーカー登場 血液検査で無症候性脳梗塞を拾い上げる

 
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/201108/521036.html
 血中の細胞障害物質「アクロレイン」を測定し、脳梗塞の発症リスクを評価する検査技術が開発された。採血だけで結果が分かる簡便さから、健診や人間ドックの検査項目に採用する施設が増えている。
 千葉県機械金属健康保険組合(千葉市中央区)は今年4月、50歳以上の被保険者1800人の健診に、脳梗塞の発症リスクを評価する検査を新たに取り入れた。通常の健診で採血管を1本増やすだけで、無症候性脳梗塞の可能性が簡便に調べられる。費用は1人当たり7000~1万円で、同健保では全額を負担する。
 千葉県機械金属健保は脳梗塞に罹患した被保険者を60人ほど抱えており、その医療費は年間3億~4億円にも上る。常務理事の山口武氏は、「新たな検査の導入により費用負担は一時的に増えるが、脳梗塞の発症が未然に防げれば、中長期的には医療費削減にもつながるのではないか」と期待を寄せる。
 脳梗塞のリスク評価の技術を開発したのは、アミンファーマ研究所(千葉市中央区)。千葉大大学院薬学研究院教授を務めた五十嵐一衛氏(現千葉大名誉教授)が立ち上げた医療ベンチャーだ。人間ドックのオプションや自費検査として同技術を採用する健診機関や病医院は徐々に増えており、「現在、千葉県、東京都、埼玉県などを中心に約120施設と提携していて、月に約1000検体を扱っている」と代表取締役社長の五十嵐氏は話す。
血中「アクロレイン」を測定
 五十嵐氏らが、脳梗塞のリスクマーカーとして着目したのが、「アクロレイン」と呼ばれる細胞障害物質だ。アクロレインは、細胞増殖因子である生理活性アミン「ポリアミン」が代謝される過程で生じるアルデヒドの一種。脳梗塞などの細胞障害が起こると、RNAに結合しているポリアミンが細胞外に遊離し、「ポリアミンオキシダーゼ」によって酸化分解され、毒性の高いアクロレインが産生されることが明らかになった。
 実際、脳梗塞患者群を対象に、アクロレインを産生する酵素であるポリアミンオキシダーゼと、アクロレインが結合した蛋白質(PC-Acro)の血中量を測定したところ、共に、健常者群に比べて有意に上昇していた。
 ただし、アクロレインの値は脳梗塞に限らず、腎不全など細胞障害を来す他の疾患でも上昇する。そこで五十嵐氏らは、血中のPC-Acroの値に、免疫細胞よりも脳細胞で多く産生されるインターロイキン6(IL6)とCRPの2つの炎症マーカーの値を組み合わせて脳梗塞リスク値を算出する手法を考案。40歳以上の無症候性脳梗塞を約85%の確率で予知できる検査法を確立した。
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http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/201108/521036_2.html
 「MRIとは異なり、検査時点の細胞障害度を定量的に評価できる。動脈硬化を認める例などでは、年1回測定し経過観察すると有用だ。今後は医療機関での診断にも使えるよう臨床試験を重ね、診断薬としての承認を目指したい」と五十嵐氏は話す。
診断後のフォローアップが鍵
 この検査をきっかけに見つかる無症候性脳梗塞は、医師による適切なフォローアップが欠かせない。脳卒中の既往のない65歳以上の高齢者3324人を追跡した米国のコホート研究(平均追跡期間4年)によれば、無症候性脳梗塞群の脳卒中の発症頻度は年1.87%と、無症候性脳梗塞なし群(年0.95%)に比べて有意に高く、無症候性脳梗塞は高齢者における脳卒中発症の独立した予知因子とされているからだ。
 無症候性脳梗塞の大半はラクナ梗塞。その最大の危険因子は高血圧であり、確実な降圧が求められる。他にも、糖尿病や脂質異常症、心房細動、喫煙などが危険因子であり、これらの検索と介入も欠かせない。その上で検討されるのが抗血小板療法だが、現時点で無症候性脳梗塞に対する脳梗塞の発症予防効果のエビデンスは十分でない。抗血小板薬が出血性合併症を引き起こすリスクもあり、主にハイリスク者を対象に投与しているのが現状だ。
 ハイリスク者を見分けるには、「血管性危険因子の検索に加え、心電図、心エコー、頸動脈エコー、脳MRAなどで心血管病変を評価することがポイント」と、東京医大老年病学講座教授の岩本俊彦氏は話す。岩本氏は、MRAや頸動脈エコーで狭窄の有無やプラークの程度などを評価し、動脈硬化の進展を認めれば、抗血小板薬の中でもシロスタゾールを主に選択して処方している。「シロスタゾールは血管内皮細胞の保護効果のほか、ラクナ梗塞の患者で出血性合併症を起こさずに脳梗塞の再発を40%
抑えたとの報告もある。頭痛や動悸などの副作用に注意しつつ投与している」と話す。

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0805-651号 NK(ナチュラルキラー)細胞とがん免疫療法 [kensa-ML NEWS 【特集】]


皆さん、暑中お見舞い申し上げます。神戸の新井です。

 今週から本格的な夏到来となりましたが、皆さん如何お過ごしでしょうか?連日暑いですが、まだ昨年よりはましかな?とも思えます。とはいえ、熱中症で搬送された方々は史上最多となっており、節電との因果関係が非常に気になります。恐らく来年にデータは公開されるのでしょうが、必要な情報を必要な時に出さないと意味がありません。節電活動に水を差すようで恐縮ですが、日本国民は皆、真面目ですから余計に心配になります・・・(^^;


 さて昨日のニュースで一番びっくりしたのは「子ども手当廃止」「児童手当復活」でした。「なんということでしょう・・・この主体性のなさは・・・」とナレーションが入ったような気がしました。様々なご意見があるとは思いますが、少子化対策としての「児童手当」であれば、あまりにも短絡的すぎないか?とも思います。そりゃあ私には子供4人いますから、子供を産むのにも育てるのにもお金もかかりますし、色々なものをそろえないといけないことは先刻承知です。が、一番お金のかかる時期をお役人さん方や政治屋さんはご存知でしょうか?こういった統計データは一部出ていますが、あまり議論の対象になっていません。要するに世間の欲しているニーズを何にも分かっていないということです。また日本の学力低下が叫ばれておりますが、本当に将来を見据えるのならば、もう少し教育というものに力点を置かれてはどうかと思いますね。親として一番頭の痛いことは教育費の捻出であり、幼少期などはさほどお金はかかりません。子の学力レベルと親の収入レベルは相関関係にあるって誰もが認識していること。財源がないのは理解できますが、配分を勘違いしておられるのでは?とも思います。


子ども手当廃止 いま一度国民に信を問え 民主党政権は正当性失った 産経新聞社説 8/5
 
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110805/plc11080503330001-n1.htm
 民主党政権の最大の目玉政策である「子ども手当」が今年度限りで廃止されることになった。4日の民主、自民、公明3党の幹事長・政調会長会談で、来年度から自公政権時代の児童手当を復活、拡充することで合意した。
 子ども手当は当初から政策効果が曖昧で、財源も確保できずに迷走してきた。バラマキ政策の象徴として廃止は当然だが、民主党が平成21年の総選挙で掲げた政権公約(マニフェスト)の金看板として有権者の関心を集め、政権交代の強力な推進力となった。
≪実効ある子育て政策を≫
 主力政策の理念も財源も破綻し、自ら撤回する以上、民主党は衆院任期満了まで政権にとどまる正当性をもはや失ったといわざるを得ない。菅直人政権は速やかに解散・総選挙を行い、改めて国民に信を問い直すべきである。
 3党合意の柱は(1)今年度は特別措置法で子ども手当を継続(2)来年度以降は児童手当に戻して拡充(3)所得制限は年収960万円程度(夫婦と子供2人世帯)とする-との内容だ。
 民主党が子ども手当廃止を受け入れたのは、自民、公明両党がその廃止を赤字国債発行のための特例公債法案成立の前提としているためだ。
 だが、子ども手当は政権の屋台骨の政策だ。他の政策の断念とは意味が決定的に異なる。これを取り下げたのは、民主党自らが政権公約の破綻を認めたも同然だ。
 衆院任期満了までの「4年間で公約を実現する」としてきたにもかかわらず、その根幹をわずか2年で放棄する以上、政権にとどまる前提そのものが崩れたとしかいいようがない。
 民主党は子ども手当の理念について「子ども一人ひとりの育ちを社会全体で応援する」とし、所得制限の導入を否定してきた。だが高所得者にも一律支給するとあって、「本当に子供のために使われるのか」といった疑念が当初から強かったのが現実だ。
 その政策意図についても「少子化対策」から「家計支援策」、さらには「景気対策」とクルクルと変わってきた。当初は母国に子供を残してきた外国人に支給する一方で、日本人で海外居住の場合には支給されないといった欠陥や矛盾も指摘された。今後、子育て政策をどうするつもりかも含めて、民主党は早急に国民の声を聞き直す必要がある。
 政権交代の主柱としながら、財源のめども全くなかった。
 政権公約で掲げた月額2万6千円の支給を実現するには5兆円超の巨費が必要となる。民主党は「無駄を排除し、16・8兆円の財源を捻出する」と大見えを切ったものの、ついに達成できず、月1万3千円の支給に終わった。
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 もう一つはコラムのご紹介。昨日読んで何やら非常に切ないと同時に情けなさをひしひしと感じるのは、恐らく同じような経験をされた方でしょうね。

 神戸でも震災直後から一年から二年くらいの間では風通しも良くお互いがお互いを認め協力し合う真のチームが存在していたことについては以前よりお話ししてきたことですが、東日本大震災においても同様のことが起こっているということですね。未曾有の大災害を経験した方々が伝え語り継いでいかなければ、またその声を真摯に受け止めなければ大災害で経験した財産が風化してしまう危険性が非常に高いということでしょうね。大変悲しいことですが・・・まだまだ大災害はこれからが本番であるということを今一度国民の皆さんに自覚してもらいたいものです。国として責任を持つべき復興対策などまだ何も出来ていないのですから。


春秋 日本経済新聞コラム 2011/8/4
http://www.nikkei.com/news/editorial/article/g=96958A96889DE1E1E6E6E0E4E7E2E2E6E2EAE0E2E3E39F9FEAE2E2E2;n=96948D819A938D96E08D8D8D8D8D
 中学生の男の子が、夏休みの宿題になかなか手をつけない。部屋でゲームばかりしている。しびれを切らせて母親が問う。「いったい、いつになったらやめるの」。子供は涼しい顔だ。「一定のメドがついたらやめます」。実話である。
▼ただでさえ節電で暑い夏。母親はイライラが募るだろう。「一定のメドって何なの」と聞けば、「動きを注視していきます」。頭にきて「そんなだらしがないことでは駄目な大人になるよ!」としかると「私の価値なんかどうでもいいんです」と、しょげてみせる。機転のきく子供のようだから心配はなさそうだ。
▼震災の直後は、人々の言葉に重みがあった。小さな子供たちが「昨日は電車を一生懸命走らせてくれてありがとう」と言い、駅員は泣いた。つぶれた家から奇跡的に助け出された老人は「また再建しましょう」と笑顔で語った。大変だったことを聞かれたレスキュー隊の隊長は「それは隊員です」と声を震わせた。
⇒ 続きはこちら


 さてここからは医療関連ニュースに移ります。今日はかなり長文になりますが、ご勘弁ください。時間のある時に記事を切り貼りして作成しておりますので、あれもこれもと欲張ってしまい、どうしても長くなってしまいます。ちなみに今号は今週初めに記事を集め始めました・・・(^^;


 まずは近年とみに問題となっている「コンビニ受診」について。

 救急外来においては、平日では通常時間を少し回ったあたりから混雑し始めるということや通常時間帯直前の駆け込み受診や、休日においては夕方あたりから急に患者さんが駆け込んでくる(昼間は遊んで???)光景などよく経験することです。このような状態では通常業務自体に支障をきたし、本当に救命が必要な方や、まじめ?に受診されている方々に対しご迷惑をおかけすることは容易に考えられることで、言葉悪いですが、見識を疑うケースが昔より増えているのは事実だと思います。ですからこのような措置を取り、時間外診療報酬に加算させるのは致し方ないのかもしれません。しかし現実的には臨床症状を見て重篤であるのか、軽症であるのか、判断に苦慮するケースは多々あるわけで、例えば救急隊の方々にトリアージをしてもらうというのもおかしな話で、不平等というか不合理を生じないか?と私は思う次第です。福山地区だけの問題では無い筈ですから、重症も軽症も関係なく時間外診療の点数をもっと大幅にUPさせるとかいうことも考えに入れてはどうかと思います。さらに加算を行う前に素人判断を是正させる措置、重症と軽症の境界を明確に出来るような措置は講じれるものか?とも思います。

 現実問題、軽症者の対応に追われ、見なければいけない患者さんを後回しにするとか、本来重症者を救急搬送するべき救急車が出払ってしまうということは社会問題にもなっていることですから、しっかりとした線引きをまず行い、診療報酬上の対応も含めて国が責任をもって行うべきものではないかと私は思います。それと合わせ、国民の見識、常識、良識を自分たち自身が見直し考えなければならないことは当然のことですが


【広島】 「コンビニ受診」に追加料金 福山の2次救急病院 朝日新聞 8/2
 
http://www.asahi.com/health/news/TKY201108020396.html
 入院が必要な重症患者を診る福山市内の2次救急病院で、夜間や休日に多数の軽症患者が訪れる「コンビニ受診」が問題になっている。市によると、年間2万人を超える受診者の約8割が軽症患者。医師不足もあって病院側の救急態勢は限界に近づき、軽症受診を減らすために追加料金を請求する病院も出始めた。
 救急医療は、症状の重さによって各病院が役割分担している。軽い風邪など軽症患者に対応する「1次」▽入院や手術が必要な重症患者を診る「2次」▽心肺停止など容体の重い患者を受け入れる「3次」だ。
 市内12カ所の2次救急病院の一つ、国立病院機構・福山医療センター(沖野上町)は6月、「時間外選定療養費」と呼ばれる追加料金の徴収を始めた。
 夜間(午後5時15分~翌日午前8時半)や休日に来院した軽症患者に、通常の診療費に加えて一律5250円を請求。救急車で運ばれた場合でも、軽症患者だった場合は請求する。
 同センターによると昨年度、夜間や休日に受診した患者数は6340人。うち入院した重症患者は2割強の1556人で、残り7割強は緊急性の低い軽症患者だった。「昼は病院が混む」「日中は仕事で忙しい」などの理由で来院するケースが目立ったという。
 一方、患者を受け入れる病院側の態勢は厳しい。同センターの小児救急で、夜間や休日に交代で宿直する医師は8人。日本小児科学会の指針に当てはめると14人が適正だが、それを6人下回る。医師1人あたり月4回ほど宿直。ほかに緊急に呼び出される日もある。
 多い日は一晩で10人ぐらいの患者の手術や診察を1人でこなし、翌朝からの診察に移る。小児科医の一人は「心肺停止の新生児が運ばれてくる時に、軽症患者の診察まで対応するのは困難だ」と訴える。
 徴収を始めた今年6月の夜間・休日の受診者は、前年同月の459人より約2割少ない375人。うち軽症患者は171人で、約4割まで減った。センターの岩川和秀・救急医療部長は「まだ現場に余裕はないが、前より重症患者の治療に専念しやすくなった」。
 追加料金の徴収は、受診者減で病院側の減収にもつながる「苦肉の策」だ。岩垣博巳副院長は「救急医療が崩壊しかねない現状を理解してほしい」と訴え、緊急性が低い場合は昼間の受診を呼びかけている。

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 救急関連でもう一編。

 今年の5月に茨城県の救急救命士が法律に抵触する救急救命処置を行い、懲戒処分を受け、ご本人が依願退職した、というニュースは皆さんもご記憶に新しいところでしょう。恐らく世論は同情が多数になり、批判の対象になるだろうと思っていました。しかし、やはり法律を遵守すべきだと私は思いますし、まずは指示を仰ぐべき医師に連絡を行うとか、他に出来ることはなかったのかな?とも感じました。私自身も通勤車中や海水浴場で救命せざるを得ない状況となり、複数回心臓マッサージを行ったこともありますので、目の前にいる方を何とか救いたいというお気持ちは良く分かります。でもやはり線引きは必要で、懲戒処分は妥当だと思います。今回の事例で特定看護師などへの影響が懸念されますね。


日経メディカル2011年8月号「ニュース追跡」(転載)救命士が独断で静脈路確保
 災害時に備えて輸液セットを無断持ち出し 日経メディカルオンライン 8/5
 
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/201108/521029.html
 今年5月、茨城県の救急救命士が法律に抵触する救急救命処置を行い、懲戒処分を受けた。使用した輸液セットは東日本大震災後、万一の災害に備えて消防本部の備品から無断で持ち出したものだった。
 事件が発生したのは4月14日の正午すぎ。茨城県石岡市の石岡消防署に勤務する54歳の救急救命士が、勤務時間外に自家用車で静岡県内の東名高速道路を走行していたところ、目の前で清掃車とトラックが追突した。
 救命士は周囲の人に救急車を呼ぶよう指示しながら、事故の被害者であるトラックの運転手の下に駆け寄った。運転手は側頭部に出血を伴う擦り傷を負っていたものの、意識は清明だった。だが胸痛を訴えたため救命士は、内臓損傷の恐れがあり急速に危険な状態に陥る可能性があると判断。自家用車に搭載していた輸液セットを使い、運転手にリンゲル液を点滴し静脈路を確保した。その後、事故現場に救急車が到着し、運転手は搬送先の病院で手当てを受けて無事に当日帰宅した。
 同日、救命士本人からの申告と静岡県内の消防本部からの連絡により、救命士の行為は法律で定められた業務範囲を逸脱している可能性が極めて高いことが発覚。(1)勤務時間外に医師の指示を受けずに救急救命処置を行ったこと(2)救急救命処置を行った際、患者の心肺機能は停止していなかったこと(3)無断で輸液セットを持ち出していたこと─などが問題視された。
 救命士は医師の指示の下でのみ、厚生労働省令で定める救急救命処置を行えることが、救急救命士法で定められている。具体的には、心肺機能が停止した患者に対する静脈路確保のための輸液、器具を用いた気道確保、指定された薬剤の投与などができる。
 今回のケースについて埼玉医大総合医療センター高度救命救急センター教授の堤晴彦氏は、「医師の指示なく、しかも心肺停止前の患者に対し静脈路確保を施行したもので、現行法では容認できる余地はない」と語る。石岡市消防本部も、「側頭部の出血に対する処置、意識の有無や脈拍・呼吸数の確認などの『応急処置』であれば問題ないが、救急救命処置は行うべきでなかった」との見解を示す。
 無断で輸液セットを持ち出したことに関しても、「東日本大震災の後の万一の災害に備えるため」と救命士は釈明したが、窃盗行為に当たる可能性もある。
 事件を受けて石岡市の懲罰委員会は5月31日、公務員である消防職員の信頼を失墜させたとして、救命士に対し停職6カ月の懲戒処分を下した。これを受けて救命士は同日、依頼退職した。
「処分厳しい」との声も
 今回の救命士の行為は現制度下では認められるものではない。ただ、「法律に触れることは分かっていたが、助けたい一心でやってしまった」と話す救命士に対し、「人命救助より法律を優先するのか」「処分が厳しすぎる」と擁護する声も上がっている。石岡市消防本部にも救命士を処分したことに対する批判が、全国から寄せられた。
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さてようやくここからは特集記事になります。今日の特集は「NK細胞とがん免疫療法」にスポットを当ててみました。要するに私の興味と勉強のためでした。申し訳ありませんが、お付き合いください。

 まずはこのニュースから。


NK細胞の新培養法開発 共同通信 8/2
 
http://www.47news.jp/feature/medical/2011/08/post-562.html
 バイオベンチャー「テラ 」(東京都千代田区)は九州大と共同で、免疫細胞の一種「ナチュラルキラー細胞」(NK細胞)のがん攻撃能力を高める培養方法を開発、特許出願したと発表した。
 この方法を使うと、がん細胞などを殺傷するNK細胞中の酵素の活性を約4~10倍に高めた上に、NK細胞の数を数百倍に増やすことができる。これまで報告されている方法よりもがん細胞殺傷効果が数倍高いという。

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記事に掲載されている「テラ」というベンチャー企業、興味をひきましたので、同社のHPからニュースリリースを拾ってみました。ちなみにこの企業とは何の縁も所縁もありませんので念のため。


2011年7月4日 九州大学と共同でナチュラルキラー(NK)細胞に関する特許を出願
~高いがん細胞殺傷能力を有するNK細胞の増幅技術~

 
http://www.tella.jp/release/2011/article_20110704_316.html
 テラ株式会社(以下「当社」)は、この度、高いがん細胞殺傷能力を有するナチュラルキラー細胞(以下「NK細胞」)を増幅する新技術に関する特許を、国立大学法人九州大学(以下「九州大学」)と共同で出願いたしました。
 本技術に基づくNK細胞を用いた免疫細胞療法は、その高い殺傷能力から、高い抗腫瘍効果が期待され、効果的ながんの治療法となる可能性があります。
 NK細胞は、高い殺傷能力(細胞傷害活性)を持つ細胞で、ウイルス感染細胞やがん化した細胞を攻撃し、病気を未然に防ぐはたらきをしています。
 一方で、NK細胞はがんの免疫細胞療法に適した免疫細胞であると期待されてきましたが、これまで行われてきた研究では、効率の良いNK細胞の増幅及び活性化は技術的に困難でした。これまで論文報告されてきた増幅技術は、増幅後のNK細胞の細胞傷害活性が十分でないため、従来欧米を中心に実施されてきた臨床研究における抗腫瘍効果は低く、世界中の研究者がこの課題の克服に取り組んでいるのが現状です。
 今回、当社が九州大学と共同で出願した新技術は、非常に高い細胞傷害活性(増幅前の約10倍)を有するNK細胞を、簡便かつ約90%を越える高純度で数百倍に増幅することを可能としています。
 本技術を用いることで、NK細胞の細胞傷害活性を飛躍的に高めることにより、少ない投与回数かつ少ない細胞数で高い抗腫瘍効果が得られると考えられ、NK細胞を用いた効果的な免疫細胞療法の開発へとつながる可能性があります。
 加えて、6月28日付でお知らせした、NK細胞の大量増幅技術(特許出願中)と本技術を組み合わせることにより、これまでのNK細胞の培養における課題であった、細胞傷害活性、純度及び量の全ての点において、臨床的効果を得るために必要十分な水準にまで改善され、より効果的な免疫細胞療法の開発につながることが期待されます。

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2011年8月2日 テラ株式会社の樹状細胞ワクチン療法の臨床成績、米国膵臓学会誌「Pancreas」にて発表 
~進行膵がんに対する抗がん剤を併用した樹状細胞ワクチン療法~

 
http://www.tella.jp/release/2011/article_20110802_324.html
 この度、テラ株式会社(以下「当社」)が提供する樹状細胞ワクチン療法※1について、進行膵がんに対する抗がん剤を併用した同療法に関する臨床成績および免疫学的解析結果についての論文が、米国膵臓学会(American Pancreatic Association)の学会誌「Pancreas(パンクレアス)」電子版(Pancreas. 2011 Jul 22.)に掲載されました。
 膵がんは難治性がんの一つで、極めて予後不良な疾患です。膵がんにおいては、多くは発見後1年以内に死亡し、発生数と死亡数がほぼ同等となっているのが現状です。進行膵がんにおいては、局所進行例では放射線化学療法が、また遠隔転移例では塩酸ゲムシタビン※2またはS-1※3による抗がん剤治療が、標準治療として位置付けられています。しかしながら、進行膵がんに対するこれらの既存の標準治療には限界があるといわれており、樹状細胞ワクチン療法は、この限界を打破する新しい治療法として期待されています。
 今回の研究では、化学療法等による治療歴のある切除不能進行膵がんを対象として、塩酸ゲムシタビンまたはS-1を併用した、WT1ペプチド※4等のがん抗原ペプチドを用いた樹状細胞ワクチン療法について、その安全性と有効性を確認することを目的として、当社の契約医療機関であるセレンクリニック東京(東京都港区)における49例を解析した結果を報告しています。
 この49例のうち、2例では腫瘍が完全寛解・著効(CR)、5例で部分寛解・有効(PR)、10例で不変(SD)という結果が確認されました。また、化学療法と樹状細胞ワクチン療法の併用に加え、さらに活性化リンパ球療法※5を使用して治療を行った場合に、良好な治療効果がみられることも明らかとなりました。
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【※1】樹状細胞ワクチン療法
 本来、血液中に数少ない樹状細胞(体内に侵入した異物を攻撃する役割を持つリンパ球に対して、攻撃指令を与える司令塔のような細胞)を体外で大量に培養し、患者のがん組織や人工的に作製したがんの特徴を持つ物質(がん抗原)の特徴を認識させて体内に戻すことで、樹状細胞からリンパ球にがんの特徴を伝達し、そのリンパ球にがん細胞のみを狙って攻撃させる新しいがん免疫療法をいいます。「がんワクチン療法」のひとつであり、患者自身の細胞を用いてがん細胞だけを狙うため、副作用はほとんどないと言われています。
【※2】塩酸ゲムシタビン
 ジェムザール(R)(商品名)。膵がん、胆道がん等に対する治療薬として保険適用されている抗がん剤です。作用機序としては、DNA合成を直接的及び間接的に阻害することで、細胞死を誘発します。また、近年では免疫力を上げる作用についても報告されています。
【※3】S-1
 ティーエスワン(R)(商品名)。膵がん、胃がん等に対する治療薬として保険適用されている抗がん剤です。作用機序としては、DNA合成を直接的及び間接的に阻害することで、細胞死を誘発します。
【※4】WT1ペプチド
 WT1ペプチドとは、がん抗原(がんの特徴)と呼ばれる物質の一つです。大阪大学の杉山治夫教授等によって、ほぼ全てのがん(血液がんも含む)に存在するがん抗原であることが突き止められました。この物質を用いることによって、幅広いがん種に対応することができ、より多くのがん患者に対して樹状細胞ワクチン療法を提供することが可能となりました。
【※5】活性化リンパ球療法
 体内の異物を攻撃する役割を持つリンパ球を血液から採取し、体外でサイトカインを加えて培養することにより、リンパ球を活性化・増殖させた後、患者の体内に戻す療法。体全体の免疫力を高めることで、がんの攻撃を図る治療法です。体全体の免疫力を高める点で有用な療法である一方、がん細胞を狙って攻撃することはできないため、腫瘍に対する攻撃は非効率になると言われています。
【※6】先進医療
 最新医療技術の中で、安全性と有効性が確認され、将来的な保険適応を検討されるものとして厚生労働省が承認し、保険診療との併用が認められた医療技術です。先進医療に係る治療費用は全額自己負担となりますが、それ以外の診察、検査、投薬、入院等の費用については公的医療保険が適用され、いわゆる「混合診療」が認められます。


 ここでNK(ナチュラルキラー)細胞について触れておきます。よくご存知の方は長々とごめんなさい。まずは簡単にNK細胞について私の知識レベルのお話から入ります。

 NK細胞は白血球の一種ですが、末梢血の白血球は大きく分けて、単球、リンパ球、顆粒球(好中球、好酸球、好塩基球)の三種類があります。これらはギムザ染色での染色のされ方により分類されます。

 単球は感染に対して免疫開始に重要であり、自走(アメーバ様運動)出来ます。細菌などの異物を細胞内に取り込み、細胞内の酵素を使って消化します。また単球は血管外の組織などに遊走し、組織固有のマクロファージ(大食細胞)に分化します。ですから広義的には単球は血管内に存在するマクロファージとも言えます。

 リンパ球には、NK細胞、B細胞、T細胞などがあります。T細胞はさらにヘルパーT細胞、サプレッサーT細胞、キラーT細胞に分類されます。

 好中球は細菌や真菌などの感染が発生すると遊走し、それら異物を貪食します。細菌感染症などで有意に増加します。好酸球はアレルギー反応との関係が深く、好塩基球は免疫機構に関与しているとされていますが、未だ明確な存在意義は不明です。

 また白血球が最も得意分野とする「免疫」について簡単に触れておきます。

 「免疫」は大きく分けて「細胞性免疫」と「体液性免疫」の二種類あります。

 「細胞性免疫」はいわゆる貪食や消化などにより異物を破壊するものであり、まずは単球(マクロファージ)や好中球がつかさどります。しかしウィルスなどの小さな異物や腫瘍細胞などに対しては主としてリンパ球、特にNK細胞やキラーT細胞が働きかけをします。

 「体液性免疫」は抗体(免疫グロブリン)を作ってあらゆる異物を攻撃しますが、「細胞性免疫」で得た情報をサプレッサーT細胞がB細胞やヘルパーT細胞などに伝達を行い、抗体を産生します。

 ですから「免疫」とは分かりやすく言うと、異物を認識し(自己非自己の認識)、その異物に対して特異的な攻撃(抗体)を行うシステムのことです。

 NK細胞は、腫瘍細胞やウィルス感染細胞などを傷害し死滅させるリンパ球であり、殺傷力が高く、常に体内をパトロールし、腫瘍細胞やウイルス感染細胞を見つけると、単独で直接殺すものです。白血球全体の15%~20%位の割合と言われています。

 以下、NK細胞についてサイトより引用しておきます。


ナチュラルキラー細胞
 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8A%E3%83%81%E3%83%A5%E3%83%A9%E3%83%AB%E3%82%AD%E3%83%A9%E3%83%BC%E7%B4%B0%E8%83%9E
 ナチュラルキラー細胞(-さいぼう、NK細胞)は、自然免疫の主要因子として働く細胞傷害性リンパ球の1種であり、特に腫瘍細胞やウイルス感染細胞の拒絶に重要である。細胞を殺すのにT細胞とは異なり事前に感作させておく必要がないということから、生まれつき(natural)の細胞傷害性細胞(killer cell)という意味で名付けられた。形態的特徴から大形顆粒リンパ球と呼ばれることもある。
【特性】
 NK細胞は、T細胞受容体(TCR)、T細胞普遍的マーカーであるCD3、膜免疫グロブリンであるB細胞受容体を発現していない大型の顆粒性リンパ球であり、通常ヒトではCD16(FcγRIII)とCD56、マウスではNK1.1/NK1.2という表面マーカーを発現している。
 NK細胞は定常状態でも活性化した細胞傷害性リンパ球に特徴的な形態(大きなサイズ、小胞体に富む細胞質、顆粒など)をしており、新たなタンパク質合成や再構成をほとんどせずに、そのままで細胞傷害性を示す。したがって迅速に応答できる。


ナチュラルキラー細胞(NK細胞) とは?
 
http://www.kenbijin.com/zyouhou/natural-killer.html
【ナチュラルキラー細胞(NK細胞)とは何でしょう?】
 実は、ナチュラルキラー細胞に関してはまだまだ研究途上です。その理由は、ナチュラルキラー細胞それ自体の発見が、1975年と、比較的新しいからでしょう。
 実際、私たちの体の中の「リンパ球」の70~80%は「T細胞」、5~10%が「B細胞」であることは判っていましたが、残りの15~20%の免疫細胞は長い間不明のままでした。この残りの15~20%にあたる細胞が、「ナチュラルキラー細胞」だったのです。ナチュラルキラー細胞は、1975年に米国のハーバーマン、日本の仙道富士郎教授(山形大学医学部教授:免疫学)等によって同時に報告され、その存在を知ることとなりました。
 ナチュラルキラー細胞は、NK/T細胞系列の進化において最初に生まれたリンパ球で、形態学的特徴により、大型顆粒リンパ球とも呼ばれます。
 ナチュラルキラー細胞は、すでに健康成人の末梢血中にある一定数存在し、T細胞やB細胞が抗原で刺激されてはじめて働くのとは異なり、常に体内を独自でパトロールしながら、がん細胞や、ウイルス感染細胞などを殺す頼もしい「殺し屋」です。
 つまり、ナチュラルキラー細胞は、体内を常に独自でパトロールしながら、がん細胞やウイルス感染細胞などを発見すると、たとえ攻撃指令がなくても独自に戦闘態勢に入り、強大なパワーで敵(抗原・異常細胞)を殺してしまうという性質を持っています。特に、抗腫瘍効果には抜群の威力を発揮します。
【ナチュラルキラー細胞(NK細胞)の役割と働き】
 ①ナチュラルキラー細胞は文字通り生まれついての殺し屋。殺傷力が高く、常に体内を独自でパトロールし、ガン細胞やインフルエンザなど、ウイルス感染細胞や細菌を見つけると、単独で直接殺してしまう。
 ②ナチュラルキラー細胞が欠乏すると、ガン、後天性・先天性免疫不全症状、慢性疾患、感染症、自己免疫疾患、遺伝子疾患、行為障害などの疾病に罹りやすい。
 ③ナチュラルキラー細胞の活動があまり活発でない若者はガンに罹り易い傾向があり、加齢と共にナチュラルキラー細胞は減退、病原体を攻撃する機能も衰える。
 ④ストレスに継続的にさらされると、ナチュラルキラー細胞の活動が停滞しガンなどの進行が加速され、他の免疫機能に影響をおよぼす。
【ナチュラルキラー細胞(NK細胞)の活性は加齢と共に減退する】
 ナチュラルキラー細胞は年齢によってその数が変化します。生まれたときは数が少なく、加齢にともなって増加します。20~30才の健康な人の場合、末梢血中のリンパ球に占めるナチュラルキラー細胞の割合は約10~15%くらいでが、50~60才になると、比率は約20%程度に上昇します。
 しかし、ナチュラルキラー細胞の活性(破壊能力)は、逆に、加齢とともに低下していきます。ナチュラルキラー細胞の活性化は、15歳前後をピークに加齢と共に減少傾向にあります。
 健康な人の体内では、毎日100万個ほどのガン細胞が生まれていますが、ナチュラルキラー細胞など免疫機構が正常に働いていればすぐに摘み取られ、即ガンになることはありませんが、加齢と共にその危険度は高まります。高齢になるほどガン発生率、生活習慣病の罹患率が高くなるのは、ナチュラルキラー細胞の活性化の衰えに関連しています。
【ナチュラルキラー細胞(NK細胞)の活性を高めるためには】
 ①喫煙をひかえる
 ②適度の飲酒を心がける
 ③質の良い睡眠をとる
 ④ムリのない適度な運動(歩く)をする
 ⑤笑う
 ⑥充分な休養などでストレスをためない
 ⑦体温を下げない
 ⑧薬・抗生物質を乱用しない
 ⑨バランスの良い食事を心がける
 ⑩ナチュラルキラー細胞(NK細胞)の活性を高める健康補助食品を利用する


 以下はかなり専門的内容が掲載されていますので、ご興味のある方だけどうぞ。


NK細胞
 
http://hobab.fc2web.com/sub4-NK_cells.htm


 最後にここからは免疫細胞療法につきご紹介します。

 免疫細胞療法として分かりやすく掲載されていたのは以下となります。他にもあるかもしれませんが、洩れていたらごめんなさい。


1. LAK療法
 
http://www.cell-medicine.com/about/immunotherapy_3.html
 インターロイキン2(IL-2)が発見されてから、これが直接リンパ球を活性化できること、その活性化リンパ球はがん細胞を殺すことが見出され、がんを殺せる免疫細胞を体外の人工的な環境下で培養して急速に増殖させ、それを体内に戻してがん治療を行うという養子免疫療法(最近は免疫細胞療法ということが多い)が開発されました。
 この治療法を開発したのは、米国国立がん研究所のスティーブン・ローゼンバーグのグループです。彼らは、培養して増やしたリンパ球全体を体内に戻すという活性化リンパ球療法(LAK療法)を発表しましたが、がん細胞を殺す能力が小さく、残念ながら大きな臨床効果が見られませんでした(ローゼンバーグ自身が失敗だったという論文を出しています)。
 後日、IL-2はがんを攻撃しないタイプのリンパ球も増殖させ、さらに、攻撃型リンパ球の邪魔をするリンパ球までも一緒に増殖させてしまうことが判明しています。


2. 細胞傷害性Tリンパ球(CTL)
 
http://www.cell-medicine.com/about/immunotherapy_4.html
 では、がんをよく殺すリンパ球を増殖させるためにはどうすればよいでしょうか。まずそのためには、リンパ球にがんの特徴を教える必要があります。攻撃目標となるがん細胞がこれだと教えて、そのがん細胞だけを殺すリンパ球が増えるように誘導するのです。
 このようながん特異的なリンパ球を増やすためには、まずリンパ球がどのようにしてがん細胞を認識しているのかを理解する必要があります。
 ヒトの正常細胞の表面には、主要組織適合性抗原(MHC:Major Histocompatibility Complex)という真ん中に大きな溝があるお皿のような分子が出ています。MHC分子には、細胞内外のタンパクから切り出された様々なペプチドが結合していて、細胞の外側に向かって表示されています。がん細胞も一般にはMHC分子を持っていて、このMHC分子を介して、自分の目印を出しています(実際には、がん細胞の中にはMHC分子を発現しなくなったものも出てきます。これが免疫逃避機構の一つだと考えられています)。
 免疫細胞のうちがんを殺せるリンパ球には、主に細胞傷害性Tリンパ球(cytotoxic T lymphocyte, CTL)と、ナチュラルキラー細胞(natural killer cells, NK)があります。正常細胞になく、がん細胞だけにある「がん抗原」を目印にしてリンパ球を刺激すると、このうち、がんだけを殺す特異的なCTLが増えるようになります。特異的なCTLを増やし体内に投与するとがん治療効果も見られるため、現在でもいかにしてうまく増やすかという研究が世界中でなされています。ただし、体外で行うCTLの誘導培養は作業が煩雑な上、成功率も決して高いものではなく、実用的ではありません。臨床応用するにはまだまだ多くの課題が残されています。

3. ナチュラルキラー (NK)細胞
 
http://www.cell-medicine.com/about/immunotherapy_5.html
 がんを殺せる免疫細胞のうち、CTLは殺そうとする相手方のMHC-class I分子とその上に載った抗原ペプチドを同時に認識して、相手を殺しますが、NK細胞は逆にMHC分子を発現していない細胞を殺します。
 NK細胞の表面には、NK細胞の活性化を阻害する受容体分子(KIR)が発現しています。KIRには、MHC分子が結合できます。MHC分子を発現している細胞はNK細胞に殺されないようにシグナルを送るのです。
 正常細胞は自己であることを示すため、MHC分子を常時発現しています。NK細胞はMHC分子を発現している細胞は殺さず、MHCタンパクを発現しなくなった“ヘンな細胞”が現れれば、それを好んで殺すような仕掛けを持っているのです。
 この性質をがん治療に応用しようというのが、NK細胞療法です。しかし、これまでの経験から、 NK細胞による固形がんの治療はかなり難しいことがわかっています。

4. 樹状細胞(DC) / 樹状細胞ワクチン(がんワクチン療法)
 
http://www.cell-medicine.com/about/immunotherapy_6.html
 1990年代後半になって、組織器官を作っている主な細胞群の間に潜り込んでいる細胞で、手足をあちこちに伸ばした形をしている細胞が、免疫反応で抗原をリンパ球に提示する能力が非常に大きい重要な細胞だということがわかってきました。この細胞を体外に取り出し培養すると、シャーレの表面に張り付き、まるで木の枝が細かく張り出したような形の偽足を出します。そこで、樹状細胞(Dendritic cells)と呼ばれるようになりました。この強力な抗原呈示細胞に、がん抗原を添加し細胞表面のMHC分子に載せておくと、末梢血リンパ球から容易に CTLを誘導できることがわかりました。
 ベルギーのテリー・ブーンのグループでは、メラノーマのがん抗原ペプチドを載せた樹状細胞を(Int. J. Cancer, 63: 883-885, 1995)、F・ネッスルらはがん細胞溶解液を載せた樹状細胞を(Nature Med., 4: 328-332, 1998)、皮膚がん患者に注射し有望な治療成績が出たと発表しています。
 樹状細胞は、骨髄細胞からでも、末梢血からでも容易に培養できます。ただし、培養中ではほとんど増えません。そのため調製には大量の血液細胞の採取が必要となります。
 体外では、未熟な樹状細胞をサイトカインによって強制的に分化させ、抗原提示能力が非常に強い成熟細胞にすることができます。それに体外で様々ながん抗原を載せたり、樹状細胞に直接がん抗原遺伝子を導入したり、樹状細胞とがん細胞を融合させて大量のがん抗原を融合樹状細胞に発現させる方法が開発されてきました。これらはまとめて「樹状細胞ワクチン」といわれています。
 抗原を負荷された樹状細胞は皮下注射するだけでリンパ節に移動し体内のリンパ球を活性化させることができます。しかし最近、樹状細胞にも種類があって、もっぱらがんを殺すリンパ球を活性化するタイプと、逆にがんを殺すリンパ球の邪魔をするリンパ球を活性化するタイプがあることが判ってきました。一概に樹状細胞ワクチンを投与すればがん治療ができるというものではないのです。


高度活性化NK細胞療法
 
http://www.gan-joho.com/nk-immunity/
 高度活性化NK細胞療法とは、がん治療(癌治療)によって弱ってしまった自分のNK細胞を抽出(採血)し、それを専門の培養機器で培養・活性化させたものを再び体内へ戻すことにより、癌(がん)細胞を殺傷していく免疫療法です。攻撃能力に優れ、癌(がん)細胞に対しての殺傷性が高いNK細胞を利用したこの療法はがん(癌)に対して非常に効果も高く、QOLの維持という点でも非常に優秀ながん治療(癌治療)法といえます。高度活性化NK細胞療法には次のような特徴が挙げられます。
 ①癌(がん)細胞に対しての殺傷能力が非常に高い
 ②自分の免疫を使用して行う療法なので副作用が少ない
 ③抗原抗体反応※が無いのでどんな癌(がん)細胞にも攻撃が出来る  
 ※抗原抗体反応・・・一度認識した相手を攻撃することが出来るが、逆に認識の無い相手には攻撃ができない。


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0727-650号 心不全とBNP [kensa-ML NEWS 【特集】]


皆さん、こんにちは。神戸の新井です。

 今朝はどんよりと今にも雨が落ちてきそうな空模様の大阪、神戸でした。鬱陶しいお天気ですが、美白を目指す私としては直射日光にさらされないのは非常に好都合です。湿度は高いのですが、気温がさほど上がらないのも節電対策には好都合。この間来訪した台風6号は大雨による大きな被害をもたらしましたが、熱中症が台風により大幅に減少したとの記事を先日見ました。何が幸いするのか分かりませんね。・・・と書き始めたのは良いのですが、曇天ですが徐々に日差しが暑くなってきた神戸です。

 今月もはや終盤を迎え夏本番となっていますが、この数か月、なかなかニュースには事欠かないのですが、編集している時間がなく、読者の方々から温かいお言葉や叱咤激励の声がよく届くようになりました。職場における様々な取り組みや、財団研究もあり、当面、このような状態が続きます。天災は忘れたころにやってくる・・・と言いますが、皆さんに災いをもたらさないように、また忘れ去られないようにはしますので、長い目で見守っていただけると幸いです。


 さて昨日掲載された社説、コラムのご紹介です。中国の高速鉄道事故の件に関してはすでにご存じのことでしょう。事故を起こしたこともやっぱりな、でしたが、それよりもっと、やっぱりな・・・と思ったのが、事故後の政府対応。証拠隠滅見え見えです。事故の原因もはっきりと特定できていないのに先頭車両を粉砕し地中に埋め込み、事故後一日半で開通なんて日本では考えられないことです。中国国内でも批判が噴出しているようですが、国により「常識」の質が異なることに改めて気付かされました。ますます国際社会からスポイルされるのを分からないのでしょうか?本当にお寒い限りです。このようなことを書くと、また中国からのサイバー攻撃に遭うんだろうなぁ・・・と思いつつ。

 偉そうに中国批判をしとりますが、日本でも、恐らく海外の方々から日本を見る目、が非常に気になる、政権茶番劇。立つ鳥跡を濁さず、とよく言ったものですが、これはもう、首相の「識」の欠落でしょうね。国民は、情けない恥ずかしい・・・と思われている方が大部分でしょうが、当のご本人はもう開き直りの極め付けですね。ここまで来ると漫画チックで面白いというのは他人事の話。国民主権と謳いながら国民不在の妙。

 あと以前に引退宣言された前首相は一体何を勘違いされているのか・・・一度権力を手にすると考え方やモノの見方、要するに一般の常識的感覚は削がれてしまうのでしょうか?またマニフェストは理想であって理念ではありません。勘違い甚だしいですね。


2次補正成立 政治の停滞打破へ動く時だ(7月26日付・読売社説)
 
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20110725-OYT1T01191.htm
 東日本大震災の追加復旧支援策を盛り込んだ総額2兆円の第2次補正予算が成立した。
 菅首相の「退陣3条件」の一つが整ったことになる。政治の停滞の打破に向けて、本格的に動く時だ。
 最近の菅政権の混迷は、目を覆うばかりだ。
 松本龍・前復興相が暴言で辞任し、首相は唐突な「脱原発」方針で電力不足に拍車をかけた。被災地のがれき除去や仮設住宅の建設は遅れ、首相の居座りで、秋以降の外交日程も決まらない。
 本来取り組むべき多くの政策が放置され、行政全体が停滞する危機的状況が続いている。
 そうした中、民主党の岡田幹事長が2009年衆院選政権公約(マニフェスト)の財源などの見通しの甘さを認め、謝罪した。
 残る退陣条件の一つである、赤字国債の発行を可能にする特例公債法案の成立に向け、野党の協力を求めるためだ。
 子ども手当の見直しでは、所得制限の具体案も示した。だが、歳出削減は踏み込みが足りず、赤字国債の発行額を極力抑えたい意図がうかがえない。
 民主党は1月の党大会で、破綻したマニフェストを見直す方針を決めたが、作業が始まったのは6月だ。あまりに遅い。
 見直しには、鳩山前首相らが反対を唱えている。マニフェストを「国民との契約」などと位置づけるから、守る、守らないという、非生産的な議論になる。
 マニフェストは、あくまで作成時点の方針や計画であり、内外の情勢の変化に機敏に対応し、適切かつ速やかに変更することは、政治家の責務でもある。
 民主党執行部は、8月上旬にも見直しの結論を出すという。菅首相が一向に動こうとしない中、岡田氏らの責任は重い。
 今回の謝罪を、特例公債法案を成立させるための「方便」にしてはならない。党内の反対・慎重論を抑え、子ども手当に限らず、高速道路無料化や農家の戸別所得補償などのバラマキ政策の大幅見直しの具体案を明示すべきだ。

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マニフェスト
 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%8B%E3%83%95%E3%82%A7%E3%82%B9%E3%83%88
 マニフェスト (manifesto) とは宣言書・声明文の意味で、個人または団体が方針や意図を多数者に向かって知らせるための演説や文書である。
【概要】
 日本ではその体裁から「有権者団との契約」と主張されることが多いが、実際に法的拘束力があるものではなく、あくまでも選挙公約の一形態にすぎない。本家のイギリスでも法的な意味での契約の命令的性格については否定されている。
 日本では、選挙においては政党の選挙公約の声明(書)において英語のマニフェストがよく使われたことからこの意味に限定されていることが多く、有権者に政策本位の判断を促すことを目的として、政党または首長・議員等の候補者が当選後に実行する政策を予め確約(公約)し、それを明確に知らせるための声明(書)との意味になる。この場合のマニフェストは「政策綱領」「政権公約」「政策宣言」「(政治的)基本方針」などと訳すことが多い。しかし、この用法は「選挙ごとに、政治の基本政策・基本理念が変わる」ことを意味する結果となることから、「選挙公約」、「(政治的)基本方針」とすることが適当であるとの論点もある。
 「マニフェスト」という語については有名なものとして「共産党宣言」(Das Kommunistische Manifest)がある。
【起源】
 マニフェスト(Manifesto)の語源については、ラテン語で「手(manus)」と、「打つ(fendere)」が合わさった、とする説が有力。「手で打つ」⇒「手で感じられるほど明らかな」⇒「はっきり示す」と派生したと考えられている。これがイタリア語経由で英語においてManifesto 「声明(文)・宣言(文)」となる。よって「マニュフェスト」は誤り(マニピュレータの誤り「マニュピレーター」と同じである)。その後、イギリスにおいて党首の演説がManifesto(声明文)と呼ばれこれるようになる。つまり、もともとのマニフェストは日本に於ける党首の所信表明演説に近い物であった。
 このような党首の(所信表明)演説がイギリスで最初に選挙公約として使われるようになったのは1835年総選挙においてR.ピール(Peel)がタムワース(Tamworth)選挙区民に向けて出したものだとされる。この「タムワース・マニフェスト」は保守党党首で前首相でもあったピールの個人的な公約の性格が強いものであった。この声明は翌年の総選挙において保守党の政治方針として公式に採用された。以来、イギリスでは総選挙ごとに主要政党はマニフェストを発表してきた。1906年には労働党が政党の公約として初めてマニフェストを出す。現在のように冊子の形になったのは1935年総選挙時の保守党のものが最初であるとされる。また1980年代初頭移行、各党のマニフェストは写真入りのカラー印刷冊子となった。 ただし1980年代までは、現在のように、具体的に数値目標・期限等を明示した詳細なものではなく、より概説的なものであった。現在、日本においていわれる選挙公約としてのマニフェストは、このイギリスの19世紀以来の政治慣行を参考にしたものである。


【産経抄】産経新聞コラム 7月26日
 
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110726/chn11072603120003-n1.htm
 東海道新幹線が昭和39(1964)年10月1日に開業して、1年余りたったころだ。トイレで用を足しているときに、便器から噴き上がってきてひどい目にあった、との苦情が毎日のように寄せられた。
▼いずれも長いトンネル内で起こっている。当時車両運行の責任者だった斎藤雅男さんが調べてみると、開業時に比べて本数が増えた列車がトンネル内ですれ違う際、瞬間的にできる外気圧とトイレ内の圧力差が原因だった。
▼斎藤さんは走行中のトイレにこもって確かめ、新しい車両では気密方式のトイレを採用し、使用中の車両には便器にドリルで穴を開ける応急措置を施した。当初の混乱期に見舞われた、数多くのトラブルのひとつだ。
▼斎藤さんたちは手本のないまま解決し、その経験は研究開発に生かされた。乗客の死亡事故ゼロの「安全神話」は、「日本人の手によって積み重ねてきた実績の成果」だった(『新幹線 安全神話はこうしてつくられた』日刊工業新聞社)。
▼そんな歴史を引き継ぐJR関係者からみれば、中国浙江省温州市で、200人を超す死傷者を出した高速鉄道の追突・脱線事故は合点がいかぬことばかりだろう。中国鉄道省は事故の原因を「落雷による設備故障」というが、中国が独自開発したという制御システムが働けば、衝突は回避できたはずだ。時刻表では先行しているはずの列車が追突した謎も残る。

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焚書坑儒
 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%84%9A%E6%9B%B8%E5%9D%91%E5%84%92
 焚書・坑儒(ふんしょこうじゅ)は、中国を秦王朝が統治していた時代に発生した思想弾圧事件。焚書・坑儒とは、「書を燃やし、儒者を坑する(儒者を生き埋めにする)」の意味。
【概要】
 秦の始皇34年(紀元前213年)、博士淳于越は郡県制に反対し、いにしえの封建制を主張した。『史記』によると、丞相の李斯は、儒者たちが古(いにし)えによって現政府を批判していると指摘し、この弾圧を建議した。始皇帝はこの建議を容れて挟書律(医学・占い・農業以外の書物の所有を禁じた令)を制定した。
 これにより、民間人が所持していた書経・詩経・諸子百家の書物は、ことごとく郡の守尉に提出させ、焼き払うことが命じられた(焚書)。李斯は、秦の歴史家によるものを除いてすべての史書は燃やすべきであると主張し、各諸派によって書かれた書物は、地域の官僚に処分をするよう命令が出された。儒教の経典である六経のうちの『楽経』はこの時失われ、漢代に五経として確立された。
 翌年(紀元前212年)、廬生や侯生といった方士や儒者が、始皇帝が独裁者で刑罰を濫発していると非難して逃亡したため、咸陽の方士や儒者460人余りを生き埋めにし虐殺した(坑儒)。ただし、その後も秦に仕えた儒者はおり、陳勝・呉広の乱が起きた際に二世皇帝胡亥が儒者の叔孫通に諮問している。
 紀元前206年、漢の高祖劉邦が秦を滅ぼし、その後恵帝の時代になり紀元前191年11月挟書律が廃止された。
 魯迅は「華徳焚書異同論」において、ナチス・ドイツの焚書と比較して、焚書・坑儒を進歩的な行為だとしている。また文化大革命時には「批林批孔」運動において、毛沢東が焚書・坑儒を正当化する漢詩を詠じたが、後に中国共産党の公式見解の一つとされる席簡・金春明『「文化大革命」簡史』では、毛沢東の焚書・坑儒を誉める漢詩を「表面的には歴史学者の学術書に対して反対意見を述べているようにみえるが、(中略)政治闘争の必要から書かれたものである。」と述べている。


 さて本日の特集に移ります。本日は心不全とBNPを取り上げてみました。記事については少し前とかなり前の記事ですので、あしからずご了承ください。

 心不全については皆さん、すでに予備知識としてお持ちでしょうが、復習ということで心不全というものがどういったものか、引用します。引用は「メルクマニュアル家庭版」からになります。結構詳しく記述されていて、一見の価値ありです。


心不全 http://merckmanual.jp/mmhe2j/sec03/ch025/ch025a.html
 心不全とは、心臓が十分な量の血液を送り出せなくなることです。心不全によって、血流量の減少、静脈や肺の中への血液の滞留など、心臓の機能をさらに低下させる他の変化が生じます。
 心不全は年齢を問わず起こり、特に、生まれつき心臓に欠損がある幼児にも起こります。しかし、高齢者は心筋が損傷する病気にかかりやすく、加齢に伴う変化によって心臓の機能が低下する傾向にあるため、若年者よりはるかに多くの心不全がみられます。心不全が生じる確率は約100人に1人です。寿命が長くなり、一部の国では喫煙、高血圧、高脂肪食など、心疾患を起こす危険因子をかかえる人が多くなっていることから、心不全の患者は増加する傾向にあります。
 心不全とは、心臓が停止した状態だと思いこんでいる人もいますが、心不全は、心臓が果たすべき機能を維持できなくなった状態を意味します。しかし、この定義は非常に単純化した概念です。心不全はきわめて複雑な病気で、その原因、病態、分類、経過はさまざまなので、簡単に定義することはできません。
 心臓の機能はポンプと同じで、心臓が血液を動脈の内部に移動させる機能と、心臓が血液を静脈の外に移動させる機能があります。この心臓の機能が十分に働かなくなると心不全が起こります。その結果、全身の組織へ送られる血流量が減少して心臓に戻る血液がたまり、静脈内にうっ血が生じます。そのため、心不全はうっ血性心不全とも呼ばれています。
 肺から心臓の左側部分(心臓の内部を参照)に流れてきた血液がたまると、肺の内部にうっ血が起こり、肺の機能が低下して呼吸が苦しくなります。全身から心臓の右側部分に戻ってきた血液がたまると、体のあちこちにうっ血が起こり、脚に水分がたまってむくんだり(肺水腫)、肝臓などの臓器が腫大します。心不全は普通、心臓の両側に何らかの損傷を与えますが、どちらか一方がより強く影響を受けることもあります。その場合、それぞれを右側心不全、左側心不全と呼びます。
 心不全になると、心臓は体に必要な酸素や栄養分を与えるのに十分な量の血液を送り出せなくなります。その結果、脚や腕の筋肉は疲れやすくなり、腎臓の機能も低下します。正常な状態では、動脈内の血圧は腎臓が血液中から水分や老廃物をろ過して尿中に排出できるようになっています。心臓が十分な量の血液を送り出せなくなると、血圧が低下し、腎機能が低下して、体の余分な水分を取り除くことができなくなります。結果的に、血流量が増え、機能が低下している心臓にかかる負荷が増えるという悪循環が起こります。このため、心不全はどんどん悪化します。
 心不全は主に、収縮期機能不全(より一般的)と拡張期機能不全の2つのタイプに分けられます。収縮期機能不全では、心臓の収縮力が弱まり、心臓に戻ってくる血液に見合う量の血液を送り出すことができなくなります。そのため、心室内に多量の血液がたまります。それから血液は静脈内にたまります。拡張期機能不全では、心臓がかたくなって収縮後に十分広がらなくなります。心室から正常な量の血液を送り出すことはできても、かたくなった心臓は静脈から流れこむ血液を十分にためることができません。収縮期機能不全と同じように、心臓に戻ってきた血液は静脈内にたまります。これらの2つのタイプが同時に起こることもよくあります。


 心不全の分類によくつかわれるのがNYHA分類です。これについてもご紹介しておきます。

【心不全の病期分類】
 心不全の病期分類には臨床症状から分けた分類, カテーテルによる計測値から分けた分類などさまざまな分類がある NYHA分類(ニハ分類、またはナイハ分類と発音される)は、ニューヨーク心臓協会(New York Heart Association:NYHA)が定めた心不全の症状の程度の分類であり、以下のように心不全の重症度を4種類に分類するものであるが、簡便でありよく使用される。
NYHA I度
 心疾患があるが症状はなく、通常の日常生活は制限されないもの。
NYHA II度
 心疾患患者で日常生活が軽度から中等度に制限されるもの。安静時には無症状だが、普通の行動で疲労・動悸・呼吸困難・狭心痛を生じる。
NYHA III度
 心疾患患者で日常生活が高度に制限されるもの。安静時は無症状だが、平地の歩行や日常生活以下の労作によっても症状が生じる。
NYHA IV度
 心疾患患者で非常に軽度の活動でも何らかの症状を生ずる。安静時においても心不全・狭心症症状を生ずることもある。


 以下心不全に関する特集記事です。


日経メディカル2011年7月号「トレンドビュー」(転載) 高齢者の心不全を見逃すな 高血圧患者の息切れに「年のせい」は禁物 日経メディカルオンライン 7/21
 
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/201107/520679.html
 従来は収縮不全と同義であると見なされていた心不全。だが最近、その3~4割は、収縮機能は正常な「拡張不全」であることが分かってきた。高齢者や高血圧患者に多く、日常診療での拾い上げが重要だ。
 高血圧と糖尿病に対し薬物治療を続けている72歳の女性が、ある日、労作時の息切れを訴えて美田内科循環器科クリニック(札幌市手稲区)を受診した。院長の美田晃章氏は、臨床所見から心不全を疑い胸部X線撮影を行ったが、明らかなうっ血像は認めない。心エコー検査を施行したところ、心機能を示す左室駆出率(EF)も正常だった。
 高齢患者であればなおさら、「年のせい」と見過ごしがちなこの所見。だが美田氏が思い浮かべたのは、高齢の高血圧患者に多いタイプの拡張期心不全(以下、拡張不全)だ。実際、組織ドプラ法で確認し、少量の利尿薬を投与したところ、約1週間で患者の自覚症状は改善した。
 「そのまま放置していたら、著明な肺うっ血を起こして入院していたかもしれない。日ごろよく診る高血圧や糖尿病がある高齢者は、特に心不全のリスクが高いことを念頭に置く必要があるだろう」と美田氏は話す。
【収縮能正常の心不全が増加】
 心不全を疑ったときは、EF測定に代表される収縮機能の評価を行うのが一般的だ。「1980年代以降、エコーを用いた心不全の評価法が確立するとともに、心不全といえばEFが40%以下に低下した『収縮不全』であると考えられるようになっていった」と北大循環病態内科学教授の筒井裕之氏は振り返る。
 しかし最近、国内外の複数の疫学調査によって、心不全の30~40%では収縮機能が正常であることが明らかになってきた。このような、EFが正常値に保たれているタイプの心不全(heart failure with preserved EF)は「拡張不全」と呼ばれ、病態解明や診断・治療法の確立に向けて近年、盛んに研究が行われている。
 注目すべきは、拡張不全が“古典的な”心不全である収縮不全に比べて、高齢者や高血圧の患者に多く見られるという点だ。
 わが国における慢性心不全の大規模観察研究「JCARE-CARD」でも、その実態が浮き彫りになっている(表1)。同研究では、入院治療を受けた慢性心不全患者1692人(弁膜症除く)のうち、EF≧50%の「拡張不全群」が26%を占めていた。
 また、EF<40%の「収縮不全群」と拡張不全群の患者背景を比較すると、拡張不全群では有意に年齢が高く、高血圧や心房細動の合併例が多くなっていた。
【ハイリスクでの拾い上げが急務】
 高血圧患者の増加や高齢化に伴い、拡張不全は今後、さらに増えていく可能性がある。そのため、拡張不全が疑われる患者を拾い上げ、専門医に紹介するという重要な役割がプライマリケア医に期待されている。「早期に発見し治療・管理できれば、心不全の増悪で繰り返す入退院を回避でき、QOL維持にも貢献するだろう」と筒井氏も語る。
 では実際、どのような点に注意すればいいのだろうか。東京厚生年金病院(東京都新宿区)救急総合診療部主任部長の上野勝則氏は、「まずは身体診察を丁寧に行い、心不全の臨床所見を見逃さないことに尽きる」と言い、特に拡張不全のハイリスク患者において、心不全の症状や増悪の徴候を見逃さないための問診のコツを3つ挙げる(サイトを参照)。
 もっとも、心不全の自覚症状の多くは非特異的であり、高齢者となれば加齢に伴う運動耐容能低下との鑑別が悩ましいところ。そこで行いたいのは、胸部X線撮影や心電図検査に加え、脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)の測定だ。「一般にBNPが100pg/mL以上であれば心不全を疑う目安になる。ただし、超高齢者では基準値が上がることに留意が必要だ」と鳥取大病態情報内科学教授の山本一博氏は話す。
 「呼吸困難感を訴える高齢者に対しては、経皮的酸素飽和度(SpO2)の測定やスパイロメーターによる呼吸機能検査を行い、慢性閉塞性肺疾患などの呼吸器疾患を鑑別することも欠かせない」(山本氏)。

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 上記記事にも出てきたBNPですが、少し前までは診療報酬上、心不全という診断名がなければ点数が取れなかったのですが、最近では、心不全の疑い、といった疑い病名でも点数が取れるようになり、検査適応範囲が広がってきた項目です。心不全になると著明に上昇するホルモンであり、臨床的意義も非常に高いものですが、このBNPについて特集記事をご紹介する前に少し紐解いておきます。ただし・・・基準値について非常に大まかな数値が書かれていますので、訂正しておきます。メーカーからの推奨値では、BNPの基準値は18.4pg/mL以下です。非常に些細に思われるかもしれませんが、こういった些細なことの積み重ねが検査データの標準化を遅らせる一因にもなっています。


ANP、BNPとは? http://medical-checkup.info/article/71854489.html
 ANPは心房性ナトリウム利尿ペプチドといい、主として心房で合成・貯蔵され、血液中に分泌されるホルモンです。水・ナトリウムの利尿。血管の拡張、レニン・アルドステロンの分泌抑制、循環血漿量の減少など多彩な生理作用を介して、生体の体液バランスならびに血圧調整に関与しています。
 BNPは脳性ナトリウム利尿ペプチドといい、主として心室から血液中に分泌されるホルモンです。強力な水・ナトリウム利尿作用、血管拡張作用を有しており、心室に負荷がかかると分泌され、交感神経系およびレニン・アンギオテンシン系を抑制して、それらのホルモンと拮抗的にはたらいて心不全などの病態を改善させます。
【ANP、BNPの検査で何がわかるのか?】
 ANPの分泌は、心房圧による心房筋の伸展によって刺激されるため、ANPが高値の場合は、心房負荷や循環血漿量の増加を起こす病態が存在することを意味しています。
 ANPは、心不全や腎不全などの重症度や治療効果を判定するときに検査されます。その他、高血圧の病態把握、内分泌疾患のスクリーニング(ふるいわけ)などにも用いられています。
 BNPも同様に、心不全の臨床的指標として非常に有用とされています。BNPは、ANPに比較して変化率が大きいのが特徴です。例えば、重症の心不全ではANPよりはるかに上昇するため、心不全の指標としてはANPより優れています。
 また、心室機能の把握、心不全や心肥大の治療効果の確認、抗腫瘍薬、向精神薬の心筋障害の早期感知にも役立てられています。
【基準値】
 ANP:40pg/ml以下 BNP:20pg/ml以下
【異常な場合に疑われる病気】
 高値…本態性高血圧、うっ血性心不全、慢性腎不全、ネフローゼ症候群、クッシング症候群、甲状腺機能亢進症など
 低値…脱水状態、利尿薬の影響など


脳性ナトリウム利尿ペプチド
 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%84%B3%E6%80%A7%E3%83%8A%E3%83%88%E3%83%AA%E3%82%A6%E3%83%A0%E5%88%A9%E5%B0%BF%E3%83%9A%E3%83%97%E3%83%81%E3%83%89
 脳性ナトリウム利尿ペプチド(英 brain natriuretic peptide; BNP)は心臓から分泌されるホルモンである。主として心室で合成される。
【診断】
 血中のBNPは心不全の状況をすみやかに反映すると考えられている。心エコーで評価の難しい拡張障害を伴う心不全でも、しばしば異常値を呈する。 健常者のBNPの基準値は20pg/mL以下とされている。心疾患の有無や早期心不全のスクリーニングには50pg/mLや100pg/mLが妥当とする意見もある。 また22pg/mLをcut off とすれば、心不全の診断において感度 97%、特異度 84%であるというデータもある。 BNP値は100pg/mLを境に、その後の経過観察中の心血管イベント発生率に大きな差が見られたという報告もある。
 NT-proBNP(BNP前駆物質のN末端)が現在商業ベースで測定できるようになり、臨床検査としてはNT-proBNPも用いられるようになった。ただNT-proBNPは腎機能に影響を受けるため心機能評価に注意を要する。
 相関は NT-proBNP ≒ BNP X 7.5 -107.0 (r=0.859)とされる。(ロシュ・ダイアグノスティックス社データより引用)
 また診断指標としては、おおよそ NT-proBNP ≒ BNP ^ 1.341 -15 で換算できる。


NT-proBNPの測定値と慢性心不全の診断指標
 
http://www.kensin-kensa.com/archives/cat13/ntprobnp/
 NT-proBNPは心不全の診断・モニタリングにおいて、BNPと同等の臨床的有用性を有し、より鋭敏に心腎機能を反映します。また、NT-proBNPとNYHA分類およびACC/AHA慢性心不全の評価には相関がみられ、心機能による患者さんの層別化をより確実に行うことが可能です。
正常群(NT-proBNP:~55pg/ml)心疾患の疑いなし。定期的な健診により、生活習慣病を予防していくことが重要。
高リスク群(NT-proBNP:55~125pg/ml)心負荷あり。高血圧などの生活習慣病の疑い。早期の予防・改善が必要。ステージA
無症候群1(NT-proBNP:125~500pg/ml)心疾患の疑い。生活習慣病および/もしくは心不全を含む心臓病の疑い。早期予防・改善に加え、経過観察が必要。ステージB NYHAⅠ度
無症候群2(NT-proBNP:500~1,000pg/m)心不全を含む心臓病の疑い。心機能のチェックを行い、適切な治療が必要。ステージB NYHAⅠ度
有症候群1(NT-proBNP:1,000~4,000pg/ml)心不全を含む心臓病の疑い。専門医への紹介が必要とされる。ステージC NYHAⅡ度
有症候群2(NT-proBNP:4,000~8,000pg/ml)心不全を含む心臓病。専門医にすぐ紹介の上、精査・治療が必要。ステージC NYHAⅢ度
治療抵抗群(NT-proBNP:8,000pg/ml~)心不全を含む重篤な心臓病。緊急の入院ならびに即時の治療が必要。ステージD NYHAⅣ度

《ACC/AHA慢性心不全の評価および管理ガイドライン》
【ステージA】器質的心疾患なし、心不全なし(心不全発症のハイリスク):高血圧治療・禁煙・高脂血症治療・運動・禁酒・特定の患者(動脈硬化性血管疾患、糖尿病、高血圧)にはACE阻害薬/ARB
【ステージB】無症候群、器質的心疾患あり、心不全症状なし、早期心不全:β遮断薬・ACE阻害薬・ARB
【ステージC】心不全有症候群、既知の構造的心疾患、息切れ、易疲労感、運動能力低下:塩分制限・薬剤(利尿薬、ACE阻害薬、β遮断薬、ジキタリス、ARB)
【ステージD】治療抵抗群、末期心不全:補助循環・心臓移植・強心薬持続静注・ホスピスケア
※ACC:米国心臓学会 AHA:米国心臓協会


 以下、2009年に掲載されたものですが、BNPの有用性について記載されています。私がこれまでの臨床上経験から物申すのであれば、緊急外来などスポット的に使用するのであれば簡易法でも十分ですが、慢性期のフォローとして使用するのであればやはり精密法でないと無理かな?と感じます。また検査法によりデータ乖離も認めますし、NT-proBNPとの相関についても同様であり、今後しっかりとしたデータの蓄積が必要です。ただし、有益な心不全マーカーであることは間違いありませんので、緊急検査への導入など今後さらに検討されていくと思いますが、やはりハードウェア的な問題が大きく、ある程度の施設規模がないと院内検査項目としての導入は困難かもしれません。互換性の問題などを取り上げると、あまり簡易法は私はお勧めしません(単なる目安としては良いのですが・・・)。


日経メディカル2009年12月号「トレンドビュー」(転載) 外来でBNPを使いこなす 40pg/mL前後が異常を疑う目安 日経メディカルオンライン 2009.12.25
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/200912/513361.html
 心不全のマーカーとして知られるBNP。主に入院患者に対する検査という位置付けだったが、診療所でも使える迅速診断装置が登場したことで、外来での検査が増えている。
 「肝機能の指標としてASTやALTが役立つのと同じように、BNPは心機能の指標として有用だ」。土田内科循環器科クリニック(新潟県長岡市)院長の土田桂蔵氏はこう話す。
 BNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド:brain natriuretic peptide)は、アミノ酸32個から成るホルモン。心肥大などの刺激に伴い、心臓(主に心室)より分泌される。
 BNP値は、心機能の低下に伴い鋭敏に上昇することが分かっている。わが国の『慢性心不全治療ガイドライン(2005年改訂版)』によれば、心不全の診断、重症度、および予後評価を目的とする血漿BNPの測定は「クラスI」に分類され、有用性が確立している。

⇒ 続きはこちら
 
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/200912/513361_2.html
外来で心不全を早期発見
 平光ハートクリニック(名古屋市南区)院長の平光伸也氏も、BNP値を外来診療に積極的に活用する一人。「これまで無症状だったのに、突然呼吸困難が出現し、急性心不全のように見える症例でも、実は慢性心不全の急性増悪であることが少なくない。日常診療でBNP値をチェックすることは、心不全の早期発見に役立つ」と話す。
 特に、以前に心筋梗塞を経験したことのある患者や、高血圧で心肥大が見られる患者の場合、一度はBNPを測定してみるという。「BNP値の測定は、心エコー検査に比べて簡単に施行でき、経済的にも安価。診察室で迅速検査を行えば、15分程度で結果が分かるので、その場で患者に説明できるメリットもある」(平光氏)。
 土田氏は、外来で経過観察している心疾患患者のBNP値が急に上昇した場合は、生活指導、内服薬の変更・追加、あるいは病院に紹介するなどして、治療方針を立てる際にBNP値を参考にする。
 呼吸困難を訴える高齢患者の鑑別診断にも、BNP値が役立つ。「COPD(慢性閉塞性肺疾患)などの呼吸器疾患であれば、心疾患や心房細動がない限り、BNP値は100pg/mL以下のことが多い。逆に、BNP値が200pg/mL以上であれば、心不全が疑われる」からだ。
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http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/200912/513361_3.html
 土田氏が外来患者を対象に検討したところ、BNP値が40pg/mL以上の人の割合は、心疾患のない患者では16%であったのに対し、多くの心疾患患者では70~100%だった(土田、田辺. 日本医事新報2002;No.4097:23-8.)。さらに、外来患者3123人(平均59.3歳)を5.5年間(中央値)追跡し、BNP値と心血管イベント(心不全、冠動脈疾患、不整脈、脳卒中など)の発生との関係を検討したところ、BNP値が高いほど時間の経過とともにイベント非発生率が低下していた。特に、100pg/mL未満と100pg/mL以上に分けた場合、明らかな差が見られた。
大規模調査でも同様の結果
 慈恵医大循環器内科教授の吉村道博氏らのグループは、日本人の病院受診患者におけるBNP値の新たな目安づくりに取り組んでいる。5施設(京大病院、藤田保健衛生大病院、熊本機能病院、慈恵医大本院、同柏病院)の外来患者でBNP値が分かっている約8000人を集め、その中から、心エコー上で心肥大がない、顕在化した不整脈がないといった、明らかな循環器系疾患がない患者を選択した。そのため症例数は少なくなるが、選択基準に合致した患者のBNP値を順に並べ、下から95パーセンタイル値を求めた。その結果、「BNP値としては、おおよそ40pg/mL前後が心機能の異常を疑う一つの目安になると思われるが、その値をどう呼ぶかを含め、慎重に検討を重ねている最中だ」(吉村氏)という。

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0718-649号 熱中症 [kensa-ML NEWS 【特集】]

以下、7/18夕刻に配信した記事です。


 本日は台風接近に伴う雨天のため野球の練習は中止となり、自宅にこもって溜まっている仕事を少し片付けることにしました。が、このところ滞っているメールニュースをお届けしようと思います。記事は山ほどあったのですが、先月末締め切りの研究報告書や研究申請書、その他種々雑多な業務が立て込んでおりましたので、配信が出来ず申し訳ありません。現在は主として病院における管理に関するお仕事と、政策医療関係では三年連続で助成研究を受けることができましたので、その研究準備に追われています。

 接近している台風6号は非常に強い大型台風であり、本日から21日にかけて日本列島に接近するとの予想です。夏型台風に特徴の「迷走」する可能性もありますので、十分お気を付け下さい。
 
http://weathernews.jp/typhoon/
 http://www.jma.go.jp/jp/typh/

 さて本日、早朝より日本列島が大歓声に包まれました。早朝よりテレビにくぎ付けされていた方も多かったのではないでしょうか?戦前の予想を覆し、「なでしこJapan」やりましたね!世界一です。アメリカに再三再四押し込まれた場面もありましたが、チーム一丸となって本当に頑張りましたね。ありきたりな言葉ですが、日本、特に被災地の皆さんに勇気と希望を与えたかと思います。本当におめでとうございました。延長後半に同点ゴールとなった時点で、私は勝利を確信しました。しかしあの場面でよく決めれましたね。脱帽です。
 
http://www.youtube.com/watch?v=aB0j_7E_iWQ

 私はサッカーを本格的にやったことはありませんが、スポーツには何かの形で関わってきています。私自身が本格的にやったスポーツは、バスケット、ハンドボール、野球、ゴルフ、ですが、野村克也前監督のこの言葉「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」をいつも思い返します。特に今は少年野球で子供たちに教えるというよりも寄り添う形でコーチというポジションにいますが、よく試合などで子供たちが失敗したりすると、監督やコーチが子供を叱る場面をよく見ます。でも教えていないことは出来ないのは当たり前、練習していないことは出来なくて当たり前、なんですね。ミラクルはそうそう続くものではありません。

 しかし仕事の面に置き換えて考えると、人の生き死にや将来がかかるような職業についている方には、知らなかったとか教えてもらっていないとか、そんな言い訳は通用しないと私は常日頃思っています。プロフェッショナルとしてのプライドはどこに行ったの?と思う方を我々の業界でもよく見受けますが、本当に情けない限りです。昨日の東京新聞のコラム、私の言いたいこととちょっと視点は異なりますが、野村さんの名言が引用されていましたので、ご紹介します。


筆洗 東京新聞コラム 7/15
 
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2011071702000017.html
 <勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし>。プロ野球四球団で監督を務めた野村克也さんの名言だ。肥前・平戸藩の藩主松浦静山の剣術書からの引用らしいが、勝負ごとの本質を突いている▼相手のミスで偶然に勝つことはある。しかし負けには必ず原因がある。それを突き詰めなければ、同じ失敗を繰り返してしまうという意味だろう▼東京都の石原慎太郎知事はきのう、二〇二〇年に開かれる夏季五輪への立候補を正式表明した。被災地での一部競技の実施を検討するなど「復興五輪」を開催理念とするという▼「招致の戦いに挑む限り、勝たないと意味がない」と相変わらずの石原節だが、敗れた前回の五輪招致を本当に総括したのだろうか。最も重要な国内の世論は、東日本大震災の影響で前回よりも冷淡に思える
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 さてここからはがらりと話題を変えて、医療関連情報となります。

 先般の事業仕分けにより、訳の分からない仕分けに引っ掛かったという感のある国立病院機構ですが、4月20日より「国立病院・労災病院等の在り方を考える検討会」というものが開催されています。この資料や検討内容を見ていただければ、国立病院機構やナショナルセンターの果たしてきた経緯や今後の展望などよく理解できます。とにかく世界最大の医療ネットワークであり、政策医療など難病に対し国策として取り組み、なおかつ黒字経営母体の優良企業をグダグダとパフォーマンス的仕訳されること自体が、私には納得のいかないところです。もちろん、外部による客観的評価は必要だと思いますが・・・資料URLを以下に記します。

第1回国立病院・労災病院等の在り方を考える検討会
 
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000019w8y.html

第2回国立病院・労災病院等の在り方を考える検討会
 
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001e8gu.html

第3回国立病院・労災病院等の在り方を考える検討会
 
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001f731.html

第4回国立病院・労災病院等の在り方を考える検討会
 
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001i00r.html


 ついでと言ってはなんですが、災害医療等のあり方に関する検討会というのも7/13に開催されています。その資料が掲載されているURLは以下に記します。

第1回 災害医療等のあり方に関する検討会
 
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001j51m.html


 さて本日の特集記事となります。今回も熱中症を取り上げました。

 今年は梅雨入りも梅雨明けも早く、非常に厳しい暑さとなっています。例年に比べ紫外線量も多く、最高気温で一躍有名?となった熊谷市では、40度を超えるところもあるとか。現在高校野球の熱戦が繰り広げられていますが、グラウンド上では50度を優に超えているのではないでしょうか。とにかく熱中症を防ぐためにはどのようなことが必要であるのか、正確な情報を把握し、知識としてしっかりと持っておく必要がありますね。今年は特に節電対策がうたわれていますが、病気になっては元も子もありません。

 以前もUPしましたが、熱中症関連情報が掲載されているサイトをご紹介します。

総務省消防庁:熱中症情報
 
http://www.fdma.go.jp/neuter/topics/fieldList9_2.html

総務庁消防庁:熱中症対策リーフレット
 
http://www.fdma.go.jp/html/data/tuchi2306/pdf/230614-1.pdf

政府広報オンライン
 
http://www.gov-online.go.jp/useful/article/200706/5.html

環境省熱中症情報
 
http://www.env.go.jp/chemi/heat_stroke/index.html

熱中症環境保健マニュアル
 
http://www.env.go.jp/chemi/heat_stroke/manual.html

熱中症を防ごう:日本体育協会
 
http://www.japan-sports.or.jp/medicine/guidebook1.html

スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック
 
http://www.japan-sports.or.jp/publish/guidebook.html#guide01

夏のトレーニング時必見
 
http://www.japan-sports.or.jp/medicine/guidebook2.html

熱中症に関する私の出した記事です(タグクラウド)
 
http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/tag/%E7%86%B1%E4%B8%AD%E7%97%87


 最近、ニセ熱中症と言われるものがよく報道されているのですが、どのようなものか、ご存知でしょうか?そのような記事が掲載されていましたので、是非ご一読ください。


熱中症とニセ熱中症 Vol.1 熱中症の“常識”を見直す 意識障害に注意し、重症度を見極める
日経メディカルオンライン 7/13

http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t147/201107/520650.html
 熱中症のシーズンが到来した。特に今夏は震災の影響で、全国的に電力供給が不安視されており、冷房器具の使用控えに伴う熱中症の増加が懸念される。また、夏場の心血管疾患と、熱中症との誤診にも注意したい。熱中症患者に適切に対処するためのポイントと予防策をまとめるとともに、“ニセ熱中症”の見分け方についても整理した。
 熱中症による死を防ぐためには、早期の発見、応急処置が重要だ。診断の際は中枢神経症状の有無で重症度を把握し、冷却・補液を行いながら救急搬送の必要性を適切に判断することが求められる。
 全国的に気温が上昇した6月下旬、熱中症の発生が相次いだ。埼玉県熊谷市では24日に39.8℃を記録し、6月の過去最高気温を更新。同市の熱中症による救急搬送数は24日までで昨年6月の4倍に上った。
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http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t147/201107/520650_2.html
“重症”は中枢神経症状で判断
 熱中症を疑った場合、早期に応急処置を行うとともに、重症度に応じて救急搬送などを行わなければならない。まずは、その診断のポイントをおさらいしておこう。
 熱中症の診断には、日本神経救急学会が定めた重症度分類が用いられている。
 ここで、重症度診断の際に最も重要となるのは、中枢神経症状の確認だ。東京都立多摩総合医療センター・救命救急センター長の樫山鉄也氏は、「III度の熱中症は中枢神経症状、肝・腎機能、DIC(播種性血管内凝固症候群)発症の3つから判断するとされているが、肝・腎機能やDICは病院で検査しなければ分からない。野外や診療所では、判断力の低下など意識障害の徴候に注意することが、大きなポイントになる」と語る。
 重症の熱中症は、臓器障害の治療や呼吸・循環管理など高度な医療が必要となるため、高次救急医療機関への搬送が必須となる。ただ、軽症の熱中症患者まで送ってしまうと、救急医療体制がパンクしてしまう。救急搬送が必要な患者をいかに見極めるかが、プライマリケア医の重要な役割だ。
搬送前にバイタルチェックを
 では、救急搬送の目安をどのように考えればよいか。樫山氏は、(1)意識レベルの低下がある(2)呼吸や循環に問題がある(3)症状が改善しない──といった場合に、救急搬送を考慮してほしいと語る。
 このうち、呼吸や循環などのバイタルサインの見極めには決まった数値がない。樫山氏は「あくまで自分の感覚的な目安だが、血圧が収縮期血圧100mmHg以下、脈拍が1分当たり60以下または100以上、呼吸数が1分当たり30以上または10以下などの場合は、救急搬送が適切ではないか」と語る。また、普段の状態より悪化していることが明らかな場合も、搬送の対象になるという。
 なお、高齢者の認知症やせん妄と、熱による意識障害の区別は付きにくい。普段の症状との違いを家族などから聞き取ったり、発症時の状況(場所や室温、症状変化の早さなど)を確認することが求められる。
 また、熱中症と誤診しやすい疾患としては、心筋梗塞や脳梗塞などの心血管疾患が挙がるほか、尿路感染症や肺炎、髄膜炎などにも注意が必要だ。特に感染症は発熱を伴い、せん妄を起こすこともある。樫山氏は「感染による発熱や脱水でも、冷却や補液といった応急処置は少なくとも有害ではない。それらを実施しつつ適切に鑑別してほしい」と語っている。
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http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t147/201107/520650_3.html
 とはいえ、どの方法からやらなければいけないという決まりはなく、「軽症の患者なら、涼しい部屋に移す程度でもよい」と樫山氏は語る。
 なお、ICUなどの現場では、胃洗浄などの体腔冷水洗浄や体外循環装置による冷却など、あらゆる手段が用いられている。
 もう1つの重要な応急処置は補液。水分と塩分を補給して循環を正常化し、臓器障害などを防止する。
 患者に意識があり、飲み物を摂取できる状態であれば、経口で水分を与える。多くの場合ナトリウムも失われているので、塩分を含む飲み物を選ぶ必要がある。
 「飲み物はORS(経口補水液:水1Lに砂糖40g、塩3g)が適しているが、なければスポーツドリンクでも代用可能だ」(三宅氏)。ORSは市販の「OS-1」が入手しやすい。500mL前後を飲ませ、様子を見る。
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http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t147/201107/520650_4.html
 外来でも、リスクの高い患者には上記のようなアドバイスを記載したビラを配り、同様の指導をしておく。
 脱水の徴候は、乏尿や血圧の低下、粘膜・腋窩の乾燥、足のむくみ消失、皮膚の張り(ツルゴール)低下などから判断する。ヘルパーや訪問看護師にも、これらを伝えておく。こうした徴候が見られたらORSなどを飲ませ、経口摂取が無理なら医師や看護師が点滴を行い、救急搬送を検討するといった具合だ。
 要介護度の高い高齢者には通所系サービスを積極的に活用させ、日中に涼しい環境で過ごすよう工夫する。そのためには、ヘルパーや訪問看護師などとのカンファレンスでハイリスク患者の情報共有も大切だ。
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熱中症とニセ熱中症 Vol.2 猛暑で増えるニセ熱中症 脱水で起こる、心筋梗塞・脳梗塞 
日経メディカルオンライン 7/14

 
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t147/201107/520654.html
 夏の暑さが引き起こす疾患は、熱中症だけではない。脱水により血液の流動性が低下し、心筋梗塞や脳梗塞も発症しやすくなる。さらに、糖尿病患者の低血糖発作や清涼飲料水ケトアシドーシスにも注意が必要だ。
 「猛暑下での全身倦怠感は熱中症と考えがち。しかし、中には心筋梗塞が紛れ込んでいることがある」と注意を促すのは、洛和会丸太町病院(京都市中京区)心臓内科部長の浜中一郎氏。同氏は昨夏、熱中症との鑑別が難しかった急性冠症候群(ACS)患者を2人経験した(症例1、2)。
 胸痛を自覚しない心筋梗塞患者の臨床症状は、全身倦怠感や冷や汗など非典型的なものであり、熱中症と区別が付きにくい。夏の暑い盛りに、全身倦怠感や食欲不振を訴える患者が外来を訪れた場合、血液検査や心電図検査などを行わないで、安易に熱中症と診断、対応してしまうことは避けたい。
 特に、心筋梗塞の場合、熱中症と誤診し、熱中症治療のための点滴による補水治療を行うことで、症状を重症化させかねない。浜中氏は、「症例1では、近医で受けた点滴により、うっ血性心不全が発症したと考えられる。その後の治療で軽快退院となったが、急変していてもおかしくはなかった」と振り返る。
 また症例2では、肉体労働中に倒れた患者を同僚が熱中症と思い、しばらくの間、うちわであおいでいた。「もう少し早く搬送されていれば、救命できたかもしれない」と、浜中氏は残念がる。

症例1 熱中症と誤診し点滴加療(症例2とも浜中氏による) 2010 年9月。84 歳、女性。
 糖尿病、高血圧の既往あるも、コントロールは良好。突然冷や汗を伴う全身の倦怠感を自覚。倦怠感が持続し、食欲も低下したため、同日、近医を受診。暑さによる脱水と診断され、点滴加療を受けた。しかし、次第に呼吸困難感が増悪し、2日後に再度、同じ近医を受診。精査を受けたところ、心エコーにて左室壁運動の低下とうっ血所見が認められた。急性冠症候群(ACS)によるうっ血性心不全の診断で紹介受診。心不全の治療後にカテーテル検査を実施し、左回旋枝近位部の完全閉塞を確認。ステント留置術による再灌流を得て軽快退院となった。

症例2 同僚が熱中症と思い込み、救急要請が遅れる 2010 年7月。61歳、男性。
 コントロール不良の糖尿病、高血圧の既往あり。職場で肉体労働中に倒れ、職場の同僚が熱中症と思い込み、しばらくうちわであおいでいた。呼吸をしていないことに気づき、救急要請。救急隊到着時は心室細動を起こしており、心肺蘇生を行いつつ、救急搬送された。来院後の救急室における心肺蘇生で、心拍再開。心電図から心筋梗塞を疑い、緊急カテーテル検査を実施し、左前下行枝の近位部の完全閉塞を確認。ステント留置術により再灌流を得たものの、低酸素脳症を伴う脳幹障害による多臓器不全で死亡。
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http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t147/201107/520654_2.html
 実際、脳梗塞の発症数に関しては、大規模な国内の調査から、冬よりも夏の発症数が多いことが確認されている。中でもラクナ梗塞とアテローム血栓性脳梗塞が夏に増加する。これは、1998年から07年に163医療機関で脳卒中データバンクに登録された4万7782人の脳卒中患者を対象に解析したもの。その結果、脳梗塞が最も発症しやすい季節は夏(6~8月)であることが示された。
 同調査をまとめた東海大神経内科教授の瀧澤俊也氏は、「一昔前の研究では、脳梗塞は夏よりも冬に多いとする報告が多かった。20世紀以降、日本の気温は上昇し続けている。今回の結果には地球温暖化などによる気温上昇が影響しているのかもしれない」という。また、「夏に、ラクナ梗塞やアテローム性の脳梗塞が増加するのは、比較的細い血管が脱水の影響を受けて詰まりやすいためだろう」と分析する。
 脳梗塞は熱中症と同様に意識障害を生じるが、手足が動かないなどの随伴症状を伴うため、熱中症との鑑別は比較的容易かもしれない。ただし、熱中症と同じ脱水に起因して発症するため、熱中症の患者が脳梗塞を併発する可能性もある。心筋梗塞も同様だ。
 心筋梗塞の季節別発症数に関する大規模な国内調査の報告はないが、浜中氏は、「心筋梗塞で担ぎ込まれる患者が一番多いのは確かに冬。だが、夏にももう一つのピークがある」と自身の印象を語る。
低血糖発作も要注意
 「夏には、暑さによる食事摂取の不良が生じやすく、糖尿病患者の低血糖発作も起こりやすい」と語るのは、名古屋第一赤十字病院(名古屋市中村区)内分泌内科部長の山守育雄氏。
 山守氏らが、同病院に救急搬送されてきた低血糖昏睡患者を解析したところ、低血糖昏睡は比較的夏に多く、また、その原因としては食事摂取不良が圧倒的に多かった。低血糖昏睡は、インスリン投与を受けていた患者だけでなく、経口血糖降下薬(特にスルホニル尿素[SU]薬)の投与を受けていた患者でも多かった。また、SU薬投与下で低血糖昏睡を生じた患者のほとんどが60歳以上の高齢者だった。
 山守氏らは、03年以降、外来患者を対象にHbA1cの季節変動を調査している。その平均値は、3月が一番高く、9月が一番低いというもの。「HbA1c値は、1~2カ月遅れで血糖値を反映するため、年末年始に血糖が最も上がり、暑さで代謝が活発になる夏に最低になると考えられる」と山守氏。「血糖値は季節的に変動し得ることを念頭に起きつつ、低血糖発作を起こさないように処方内容を調整する必要がある。特に、SU薬は、日ごろから投与量に気を配ることが重要」と山守氏は話す。 加えて山守氏は、糖分の多い清涼飲料水の飲み過ぎで生じる急性糖尿病である清涼飲料水ケトアシドーシスの患者も夏に散見されるという。「社会的に熱中症対策の重要性が浸透してきているが、スポーツドリンクの飲み過ぎで生じる新たなリスクに関しても、啓発を進める必要がある」と強調する。
 低血糖発作や清涼飲料水ケトアシドーシスでは、動悸や口渇、全身倦怠感、意識障害など、熱中症と似た臨床症状を呈することがある。これらの疾患も熱中症の鑑別疾患に入れておくことが必要だろう。
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熱中症とニセ熱中症 Vol.3 脱水で血液ドロドロは本当? 熱中症患者で血液流動性の低下を観察
日経メディカルオンライン 7/15

 
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t147/201107/520667.html
 夏に発症する心筋梗塞や脳梗塞は、脱水によって血液の流動性が下がることが影響していると一般にいわれている。しかし本当に、脱水で血液の流動性は変動するものなのだろうか。
 「脱水患者では、確かに血液流動性の低下が観察される」と言うのは、ひつもと内科循環器科医院(山口県下関市)院長の櫃本孝志氏。
 同氏は、外来を受診する患者の血液流動性を、MC-FAN(micro channel array flow analyzer)という装置を用いて測定している。MC-FANは、採取した血液(全血100μL)を毛細血管と同径程度の微細な流路に流し、血液の流れやすさを測定する装置だ。
 MC-FANを用いて、熱中症患者の血液流動性を調べたところ、血液が最後まで流れ切らずに詰まってしまい、血液の流動性が低下していることを確認できた。
 この患者(60歳代)は、だるさや口渇感を主訴に来院した。体温が40℃あり、血液検査からクレアチニンや尿素窒素、CPKが上昇していた。急性腎不全を合併した熱中症と診断。点滴で水分を補給したところ症状が改善して帰宅した。腎機能の低下が見られたことから再診を勧めたがすぐには来院せず、1カ月後に再度外来を訪れた。その際の血液検査では、クレアチニンやCPKはほぼ正常値に戻っていた。その際も、MC-FANを用いて血液流動性を調べたが、血液は最後まで正常に流れ、血液流動性に異常はなかったという。
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0616-647号 糖尿病診療 私のさじ加減 Vol.3 糖尿病診療の質を上げる3つのポイント [kensa-ML NEWS 【特集】]


皆さん、こんばんは。神戸の新井です。

 連日何かと慌ただしく過ごしていると、時間どころか日にちが経つのを忘れてしまいます。このところ、梅雨は一体どこに行ったの?と思うほど、カラッとした風が漂うこの頃ですが、たちの悪いことに週末が来ると大雨になるといった状況ですね。今日からまた天気が崩れる予報となっていますが、大雨による被害が無ければいいのですが・・・

 今年の夏は長期予報によると、http://tenki.jp/long/detail-1.html?forecast_span=six_month またまた全国的に平年より暑くなるとのことですが、特に今年は東日本大震災の影響(というよりも原発問題によるですね)による電力不足で、節電が必要ですので、昨年にも増して熱中症に対する対策が必要ですね。

 近畿圏の電力供給を行っているのは関西電力ですが、関西電力は私の親父が長年勤めていたのと、幼少期、私自身病弱で関西電力病院に長年かかっていたこともあり、大変思い入れの強い企業ですが、こと原発の話題になると親父と私の意見は対立でした。やはり親父は原発の安全神話を信じていましたし、私は日本海側の原発に関するよからぬ噂を聞いていましたので、安全とは全く思っていませんでした。今度親父に会った時にでも、今でも原発は安全だと思う?と聞いてみます。今回の事故は親父にとってかなりショックだったと思います。


関電節電要請―根拠の説明が不十分だ 朝日新聞社説 6/15
 
http://www.asahi.com/paper/editorial20110615.html#Edit2
 関西電力がこの夏、供給地域全体に15%の節電を求める方針を打ち出した。定期検査で停止中の原発の再稼働にめどが立たないためという。
 関西の府県は「協力できない」と反発し、兵庫県の井戸敏三知事は、2府5県が加盟する関西広域連合長として、15%の根拠を示すよう求めた。
 自治体の疑問はもっともだ。
 なぜ首都圏と同じ15%か。午前9時から午後8時までなのか。十分な説明が尽くされたとはとても言えない。
 関電が3月末に発表した供給計画では、過去10年の気象条件をもとに夏場の最大需要を3037万キロワットと見込んだ。それが今回の発表では、条件を昨年並みの猛暑に変えて約100万キロワット増を前提とした。
 関西広域連合は、節電策を例示し、「5~10%の削減は可能」として、今月22日から3カ月間の節電を呼びかけていた。
 関電はこの間、予想される不足分を具体的に示さなかった。関電の会長は関西経済連合会の会長も務めるが、自治体や財界と十分に協議した形跡もない。
 関電の八木誠社長は、電力各社でつくる電気事業連合会の会長だ。期待されていた東日本への電力融通も7月以降、不可能となるが、その融通量さえ「企業秘」として公開しない。
 東日本大震災で、工場が被災した企業のなかには、西日本に生産拠点を移す動きも出ていた。今回の節電要請で、対策の練り直しを迫られる社も出るだろう。日本経済全体に与える影響は大きい。

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 こんな記事もありました。馴れ合いの成れの果て・・・我々の業界内、職場内も同じですが、我が国の縮図ですね・・・「ダメなものはダメ」と言える勇気を持ちましょう。「嫌われることを恐れるな!」です。本当の優しさ、親切とは「さも懐の広い人物のように寛容さをひけらかす」のでは決してありません。「寛容」を全ての場面で使っては物事堕落してしまいます。私は良い子ちゃんぶりっ子は大嫌い。でも、こんな人って本当に多いんですよね。ちなみに私は悪い子ちゃん、ではなくってチョイ悪おっさんです(ちょっとかなぁ・・・と声が聞こえてきそう)。


福島第1原発:東電頼みの検査、露呈…安全基盤機構ミス 毎日新聞 6/15
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20110615k0000m040132000c.html
 原発の法定検査に疑問符が浮かんだ。東京電力福島第1原発3号機の安全弁を巡る「原子力安全基盤機構」の検査ミス。東京電力のトラブル隠し(02年)を受け、検査強化を目的に設立された機構だが、東電からの指摘でやっと自らのミスに気付いた。「東電に頼り過ぎた」。検査員はそう反省したという。昼食代の一部を企業側に負担させてから検査に取りかかるケースもあり、元検査員の一人は「ガチンコ(真剣勝負)の検査員は多くない」と明かした。
 08年12月、北九州市門司区のバルブメーカー工場。機構の検査員2人は、検査手法や手順を記した機構備えつけの「要領書」を手に東電やメーカーの担当者に機器を操作させ、検査を開始した。
 検査は、通常運転時に安全弁が圧力容器から放射性物質を含んだ規定量以上の水蒸気を漏らさないかどうかをチェックするもの。水蒸気の代わりに窒素ガスを使い漏えい量の測定を行うため、窒素ガスの圧力が水蒸気であればどの程度の気圧に相当するか換算する式が必要だ。ところが、要領書には肝心の換算式を記載していない不備があり、検査員は東電側がかけた圧力を妥当だと思い込み検査を終えた。ところが約1カ月後、東電から「圧力が低過ぎた」と連絡が入った。検査員らは機構の内部調査に「東電とメーカーに頼り過ぎた」と答えたという。
 「東電の言い値で検査しているだけでは」。記者の質問に機構の工藤雅春検査業務部次長は「そう言われればその通り。忸怩(じくじ)たる思いはある」と答えた。
◇「職員の能力不足も」
 「国の代わりに検査する建前なのに、ガチンコの検査員は多くない。なれ合い検査がまん延している」。10年3月に退職した元検査員の男性(62)は明かす。
 機構の検査部門には百数十人の職員が在籍する。このうち約6割は専門性を高めるために雇用した原子力関連メーカー、電力会社、民間検査会社などの出身者たちだ。それでも▽九州電力玄海原発(佐賀県玄海町)など原発4基で点検すべき事項を点検しなかった「確認漏れ」(07年発覚)▽日本原燃ウラン濃縮工場(青森県六ケ所村)で要件を満たしていないウラン貯蔵容器を「合格」と判定(10年発覚)--などのミスが相次いできた。

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 通勤途中に「なるほど!」と思ったコラムがありましたのでご紹介。現代社会は競争社会と言われ、精神的にも肉体的にも厳しいがゆえ、精神的に病む方が増加し、社会問題にもなっておりますが、「疲れたら休め」はちょっと肩の荷が下りるというか・・・でも各種締め切りに追われている日々を過ごしている者にとっては、なかなか休む勇気を持てないのが正直な気持ち。


6月16日付 編集手帳 読売新聞コラム
 
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/column1/news/20110615-OYT1T01218.htm
 作詞家で脚本家としても活躍した故・関沢新一さんには「座右の銘」があった。〈疲れたら休め。彼らもそう遠くへは行ってないはずだ〉◆「彼らというのは、ライバルの意味だけどね…」。生前、関沢さんがそう語っていたと、こちらも今は亡き作詞家の星野哲郎さんが『歌、いとしきものよ』(集英社)に書き留めている◆ここで休むと、競争相手に先を越される…。身体につい無理をさせがちな頑張り屋さんには、覚えておきたい言葉だろう。理化学研究所などが米国の神経科学会誌電子版にきのう発表した研究成果も興味深い◆ピアノや自転車など身体を使って覚える「運動記憶」は練習の合間、休憩中に脳に定着することがマウスを使った実験で分かったという。運動記憶と縁がなくもない『柔やわら』(曲・古賀政男、歌・美空ひばり)という代表作のある関沢さんだが、「疲れたら休め」は技術の上達を図るうえからも至言であるらしい
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 さて話題を引っ張って引っ張って、やっとここまで辿り着きました。昨年と同様の猛暑に加え、今年は電力不足という難敵が待ち構えていますので、昨年よりも熱中症になる方が増加するのでは?と予想されています。色々な記事や参考文献などを読んでいますと、今の梅雨時に暑さに慣らせるというか、夏用の体を作り上げる必要があるようで・・・私の場合、週末は野球小僧たちと戯れるので、これのせいで夏バテしませんし、職場では私のデスク周りはパソコンや周辺機器の熱気や電磁波に常時さらされていますので、これもいいかも???

 とにかく予防するに越したことはありません。ご一読ください。

 以下、熱中症に関する情報を集めてみました。

総務省消防庁:熱中症情報
 
http://www.fdma.go.jp/neuter/topics/fieldList9_2.html

総務庁消防庁:熱中症対策リーフレット
 
http://www.fdma.go.jp/html/data/tuchi2306/pdf/230614-1.pdf

政府広報オンライン
 
http://www.gov-online.go.jp/useful/article/200706/5.html

環境省熱中症情報
 
http://www.env.go.jp/chemi/heat_stroke/index.html

熱中症環境保健マニュアル
 
http://www.env.go.jp/chemi/heat_stroke/manual.html

熱中症を防ごう:日本体育協会
 
http://www.japan-sports.or.jp/medicine/guidebook1.html

スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック
 
http://www.japan-sports.or.jp/publish/guidebook.html#guide01

夏のトレーニング時必見
 
http://www.japan-sports.or.jp/medicine/guidebook2.html

熱中症に関する私の出した記事です(タグクラウド)
 
http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/tag/%E7%86%B1%E4%B8%AD%E7%97%87


消防庁、熱中症予防策の冊子作成 節電で今夏の増加懸念 日本経済新聞 6/15 http://www.nikkei.com/life/news/article/g=96958A9C93819695E3E6E2E1E68DE3E7E2E4E0E2E3E39180E2E2E2E2;da=96958A88889DE2E0E3EAEAE7E6E2E0E3E3E0E0E2E2EBE2E2E2E2E2E2
 総務省消防庁は14日、電力不足が懸念される中、節電によるエアコンの使用自粛が原因で今夏、熱中症患者が増加する懸念があるとして、熱中症になりやすいお年寄りや子どもの予防策などをまとめた冊子を作成した。同庁のホームページに掲載している。
 冊子は、立ちくらみやめまいは熱中症の初期症状で、放置すると意識障害など重い症状に陥る恐れがあると強調。特にお年寄りは暑さを感じにくく「自覚がないのに熱中症になる危険がある」と指摘している。子どもも体温調節機能が未熟なため注意が必要だという。
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 さて前置きが非常に長くなりましたが、本日の特集記事:糖尿病に関する検査について。検査個々の説明としては非常にわかりやすく記載されているのですが、惜しいかな、検査それぞれの関連性であるとか、一連の流れなどについては分かりにくいかと思います。このあたりについては私自身がまとめたものもありますので、時間が取れればブログ上でご紹介したいと思います。以下、糖尿病やNASHについて取り上げた記事をピックアップしてみましたので、ご参考までに。

 本メールニュースは朝の通勤途中に書き始めたものですが、なかなか時間が取れず、こんな時間に配信することになってしまいました。冒頭の部分、おはようございます、から、こんにちは、結局、こんばんは、と二回書き直しました。ま、いつものことですが・・・


糖尿病に関して私が過去取り上げた記事(タグクラウド)
 
http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/tag/%E7%86%B1%E4%B8%AD%E7%97%87

NASHに関しては以下の記事
 
http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/2011-05-17


糖尿病診療 私のさじ加減 Vol.3 糖尿病診療の質を上げる3つのポイント ルーチン検査はここを見直せ!
 日経メディカルオンライン 6/15

http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t142/201106/520102.html
 新薬の登場で血糖コントロールがより容易になったとはいえ、治療方針を誤れば患者はその恩恵を享受できない。Vol.3では、かかりつけ医がいま一度見直しておきたい糖尿病診療のポイントを紹介する。

その1 HbA1cを重視した血糖管理を
 血糖測定や合併症のチェックといった一連の検査は、糖尿病診療の基本。中でも血液検査は、他の生活習慣病よりもこまめに行わなければ、患者の状態に応じた治療を行うのは難しい。だがその実施頻度は、十分とはいえないようだ。
 昨秋、大阪府内科医会は会員医師296人を対象に、糖尿病診療の実態調査を行った。回答者の9割は、糖尿病の専門医ではない。それによると、診察間隔は「2週間」と「1カ月」との回答が合わせて90%だったが、HbA1cの測定間隔は「2カ月」と「3カ月」で47%を占めた。
 「診察間隔に比べてHbA1cの測定間隔が思いのほか長かった。間隔が月1回なら、血糖だけでなくHbA1cも診察のたびに測ってほしい」。調査を行ったふくだ内科クリニック(大阪市淀川区)院長の福田正博氏は、こう話す。
 血糖に比べてなじみが薄い点もHbA1cの測定頻度が少ない一因かもしれないが、「血糖はあくまで検査時の“瞬間”の値。過去1~2カ月の血糖のコントロール状況を反映するHbA1cとセットで判断しなければ、患者の病態を踏まえた指導は行いにくい」と福田氏は説明する。
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http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t142/201106/520102_2.html
血糖測定は空腹時?食後?
 また、専門医と非専門医の間では、血糖測定に対する認識にも差があるようだ。福田氏が、血糖管理に用いる指標上位2つを両者に尋ねた別の調査では、専門医では「食後2時間血糖とHbA1c」との回答が多かったのに対し、非専門医では「空腹時血糖とHbA1c」が多かった。
 実際、外来のたびに空腹時血糖を測っているかかりつけ医は多いが、専門医が食後血糖を重視する理由を、福田氏は次のように説明する。「HbA1cが7%以上と高ければ、空腹時血糖値も概して高い。一方、HbA1cが7%を切ってくると、空腹時血糖値はあまり上がらず、食後高血糖が主な病態となる」。
 仮にHbA1c値が良くても、食後2時間血糖値が高ければそこへ介入の余地があることが分かるわけだ。特に空腹時血糖が高くない軽症例では、食後血糖を測った方がいい。
 岩岡氏も、「外来ではHbA1cと食後(随時)血糖の測定が基本」との考えを示す。ただし、食後の経過時間と食事内容を聞いて数値を評価することが大切だ。さらに、「HbA1cが6.5%以下の患者で食後高血糖を評価する場合には、HbA1cよりも1,5アンヒドログルシトール(1,5-AG)の方が、血糖の変動を捉えるいい指標となる」と岩岡氏は補足する。

その2 インスリンの絶対適応を見逃さない
 血糖の上手なコントロールには、治療開始時に患者の病態を正しく見立てることが肝心だ。専門医が初診時にどのような情報を集め、治療方針を立てているのか見てみよう。
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http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t142/201106/520102_3.html
 久保田氏は初診時のルーチン検査の測定項目に、1型糖尿病を拾い上げる「抗GAD抗体」や血中CPRを入れており、こうした病態を見逃さないようにしている。
 経口薬治療の適応と判断した場合にも、処方薬の選択には患者の病態の見極めが必要だ。
 Vol.1~2で紹介した通り、経口薬の選択にはインスリン分泌が低下しているのかインスリン抵抗性があるのかを評価するのが基本。その目安の一つが体格(BMI)だが、インスリン抵抗性の指標には、早朝空腹時の血中インスリン値と血糖値から計算する「HOMA-R」も広く使われる。
 太っていなくても、HOMA-Rを測るとインスリン抵抗性が強い患者が中にはいるので、BMIとセットで評価するとよりきめ細かな治療が可能になる。ただし、空腹時血糖値が140mg/dLを超えると誤差が出るため、軽症例での評価に限られる点には注意が必要だ。

診療の基本は病歴聴取
 さらに、検査データだけでなく、病歴聴取からも、患者の病態を把握する上で参考になる多くの情報が得られる。
 大西内科医院(奈良市)院長の大西利明氏は、体重の推移を糖尿病の発症経過を探る手掛かりとしている。初診の問診の際、現在の体重に加え、「20歳の頃の体重」と「過去の最大体重」も確認する。

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http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t142/201106/520102_4.html
 述の調査では、尿中アルブミン検査の実施間隔については「3カ月」から「6カ月」と答えた割合が34%だった。同検査に対するかかりつけ医の認識は高まっているといえるが、「できれば3カ月に1回は測ってほしい。特に高血圧の合併例では必ず測定が必要」と福田氏は話す。
 そのほか、最近、注目されている合併症の一つに、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)がある。糖尿病患者では、脂肪肝からNASHに至り、最終的に肝硬変や肝臓癌で死亡する例が多いことが、最近の研究で明らかになってきた。

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0609-645号 腸管出血性大腸菌(特にO104) [kensa-ML NEWS 【特集】]


 今月に入り早9日間を経過してしまいました。毎年恒例の国立病院総合医学会への演題登録締め切りがシステムトラブル続出のため再々再?延長で、昨日無事に締め切りを迎え、政策医療連絡会からは5題エントリーしました。昨日事務局の方から、確認のお電話を戴き「本当にこれで宜しいのですね!!!」と念を押されました。本当はもう少しエントリーしたかったネタも数件あるのですが、来年は神戸開催のため、来年の分にとっておきます。しかしなぜ今年は例年通りの登録形式にしなかったのでしょうね??? おかげで何度も登録し直しさせられました。

 さてこのところ、政権問題と原発問題の記事ばかりで、少々辟易しているところですが、原発問題では政府対応・政権混乱への非難集中により東電への非難が薄れている感さえします。監視、監査する立場の問題も非常に大きいのでしょうが、一番の原因はやはり安全だ、安心だ、と地元の方々に根拠のない良いこと尽くしを言い続け、利益を優先させてきた企業側でしょう。まあ安全神話を真に受けてきた国民にも当然責任はあると思いますが。

 昨日の朝日新聞社説をご紹介しますが、ドイツの脱原発をそのまま日本に持ってこようと思っても、原子力に依存している率が違いますし、脱原発を推進しようとする国民の意識も歴史も異なります。それよりも私が感心しているのは、国民の意見が政治に直接反映しやすいなぁということ。日本では関連省庁や企業や政治家や、その他諸々のしがらみで、こうはいかんでしょうね。


朝日新聞社説 6/8 http://www.asahi.com/paper/editorial20110608.html#Edit1
 ドイツ政府が「脱原発」の方針を閣議決定した。17基ある原子力発電所のうち8基をすぐに閉鎖、残り9基も2022年までに段階的に閉鎖する。
 世界の主要国の一つであり、欧州経済を引っ張る国である。原発という巨大なリスクを、徐々に取り除いていこうという決断は重い。
 もともと中道左派政権は02年に脱原発の旗を掲げていた。昨年秋、中道保守のメルケル政権は原発の運転期間の延長をいったん決めたが、今回の決定で元の路線に戻った。
 福島第一原発の悲惨な事故が、ドイツの脱原発への動きを後押しした事実は、改めて重く受け止めなければならない。
 朝日新聞の国際世論調査では、市民の8割以上が原発に反対し、7割近い人々が10年以内の原発閉鎖を望んでいた。
 メルケル政権の決断は、この民意に沿ったものだ。右から左まで主要政党の足並みがそろったドイツは今後、政治や社会が一致結束して脱原発への歩みを早めることになろう。
 風力や太陽光、バイオマスといった再生可能エネルギーの普及に力を入れる。家屋の断熱性の改善などの省エネを進める。これが対策の2本柱だ。
 電力供給のうち原子力は23%を占めている。当面は天然ガスや石炭火力を増強しつつ、現在17%ある再生可能エネルギーによる発電の割合を20年までに35%に倍増させるという。
 風力発電地帯の北部から人口の多い南部への送電線をどう増設するか。電力料金の値上がりをどう抑えるのか。課題は山積している。
 この国の強みは、脱原発への助走段階で実績をあげていることだ。電力の買い取り制度や送電線開放によって風力や太陽光発電の産業化を進め、新たな雇用と成長を生み出している。

⇒ 続きはこちら
 

 もう一席、原発の放射線がらみですが、こういうことは献血で起きるだろうなぁ、やっぱり!と思ったニュース。というのも、検診医の質に疑問を持つケースが経験上多いので。私の場合、あんまり良い検診医に出会った記憶がありません。かなり昔になりますが、家内ととある移動検診車で献血を受けた時のことですが、家内は日常より貧血気味のため、どうかな?って感じで検診を受けたのですが、献血基準にわずか足りず不可となりました。その時の検診医には、検査目的で献血しないでいただきたいだの、初めから貧血と分かっているのなら、来ないでもらいたいだの言われたんですね。私は傍で聞いていなかったもので、あとで家内に、こんなこと言われちゃった・・・って聞いたので、即座に医師に抗議に行きました。受付の方は平謝りだったのですが、当の検診医は、医学的根拠に基づいて診断したし、事実そういった方が多いので、注意をしました。と逆に説教を始めるので、一般人が医師に対して文句を言うなとばかりのあまりにもの横柄な態度に対してかなりの時間、その検診医に対して抗議をしましたが、結局謝罪はめんどくさいと言わんばかりの、「はいはい分かりました、ごめんなさいね」。あとで受付の方からは丁重に謝罪されましたが、どうなんでしょうね。私は記事の説明にあるように一般論で話をされるのは結構なのですが、もうちょっと人の感情というものを考えてもらいたいなぁ・・・と感じます。折角の善意が台無し。医は仁術とも言われるんじゃないですかね??? 配慮・・・心をくばること。心づかい。


献血拒否:放射線被ばく理由に いわき市の男性が抗議 毎日新聞 6/6
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20110607k0000m040020000c.html
 東京都赤十字血液センター(江東区)が、都内で献血をしようとした福島県いわき市の男性の家族から「原発事故による放射線被ばくを理由に献血を断られた」などと抗議を受けていたことが分かった。日本赤十字社側は「検診医が献血による心身への負担など健康に配慮し実施を見送ったようだ。福島県民の献血を断る規定などはないが、検診医の放射能への理解が十分でなかった可能性もあり、現場教育を再度徹底する」と話している。
 日赤本社や同センターによると、男性は5月26日、東京・お台場のイベント施設の移動献血会場を訪れた。男性が「原発の近くにあるいわき市から来たので、放射線を浴びているかもしれない」と話したため、検診医は「心配ならば控えた方がいい」などと答え、採血しなかったという。
 しかし、翌27日、男性の妻から同センターに「放射線で遺伝子が傷ついているかもしれないなどと言われ、献血を断られた」と抗議があったという。
⇒ 続きはこちら
 

 さて本日の特集に移ります。

 ドイツを中心に発生した腸管出血性大腸炎O104による感染拡大は国際問題にも発展し、感染源や感染経路はまだ解明されていない状況です。今回はこの問題についての記事をご紹介するとともに、腸管出血性大腸炎に関する資料をご提供します。

 病原性大腸炎に関しての話題提供はブログの過去記事にも掲載されていますので、ご覧いただければと思います。
http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/2011-05-10


2011年の欧州における腸管出血性大腸菌感染事件
 
http://ja.wikipedia.org/wiki/2011%E5%B9%B4%E3%81%AE%E6%AC%A7%E5%B7%9E%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E8%85%B8%E7%AE%A1%E5%87%BA%E8%A1%80%E6%80%A7%E5%A4%A7%E8%85%B8%E8%8F%8C%E6%84%9F%E6%9F%93%E4%BA%8B%E4%BB%B6
 2011年の欧州における腸管出血性大腸菌感染事件は、2011年5月以降、ヨーロッパの広範囲で発生している腸管出血性大腸菌O104による大規模な集団感染事件のことである。6月2日までに溶血性尿毒症症候群(HUS)による死者が9人、患者が499人、腸管出血性大腸菌(EHEC)による死者が6人、患者が1,115人となった。患者の多くは成人女性であり、死者の8割は大人となっている。その後6月6日までに13カ国で2,150人以上が感染し23人が亡くなっている。
【経過】
 5月中旬に、ドイツ北部で下痢症状を訴える患者が増加、ハンブルクやブレーメンなどを中心に患者が増加した。5月21日にハノーファー近郊で83歳の女性が亡くなり5月22日、23日にも女性が死亡し死者が3名となった。
 その後、6月1日までにドイツ国内にとどまらず、オーストリア、デンマーク、オランダ、フランス、スペイン、スウェーデン、スイス、イギリス、アメリカ合衆国など10か国で感染例が確認された。
 ロベルト・コッホ研究所によると溶血性尿毒症症候群の患者が6月1日までの1日で前日の373人から470人に急増した。
 6月2日現在で、死者17人、感染者1500人以上とされている。
 6月5日時点ではアメリカ合衆国にも飛び火し、死者は22人、感染者は12ヶ国で2000人以上に拡大、ドイツ国内だけで感染者1700人、重症者およそ600人となっている。
 問題の菌は腸管凝集性大腸菌(EAEC)と腸管出血性大腸菌(EHEC)が結合したもので抗生物質への耐性を持っており、治療が難しいと報道されている。重症者に対しては大量の血漿輸血が必要となっている。
 
http://www.afpbb.com/article/life-culture/health/2803874/7292051
 http://www.asahi.com/international/update/0603/TKY201106030457.html?ref=reca


 感染源は当初、キュウリだとかモヤシだとか言われていましたが、まだ明確な結論は出ていない状況です。国際的な風評被害の拡大になっていますね。ここで出てきたスプラウトですが、お恥ずかしいかな、全く知りませんでした。先日テレビで、脱サラされた方が新芽野菜を作っているとの番組があったのを今さらながら思い出しました。そういえば、我が家でもサラダによく入っていますね。
 村上農園、聞いたことがあります。
http://www.murakamifarm.com/index.shtml


スプラウト
 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%A6%E3%83%88
【歴史】
 スプラウトは古くから食用に栽培されていて、古くは5000年前の古代中国でマメ科のスプラウトであるモヤシが栽培されていたといわれている。そのほか、18世紀後半に南太平洋などをエンデバーで航海したキャプテン・クックは、船上で大麦のスプラウトをつくり、船乗りたちの栄養補助源としたといわれている。また、19世紀英国ビクトリア朝時代にメアリー・ジューリーという料理研究家によってマスタードやクレスのスプラウトを使った料理本が残されていたり、日本の平安貴族たちの食膳にかいわれ大根がのぼっていたとも伝えられ、古くから世界各地で食べられていた。
 日本では、1999年に村上農園がブロッコリー、マスタード、クレス、レッドキャベツの新芽を「スプラウト」として日本で初めて発売を開始して以降、様々な種類の発芽野菜が一般の家庭で食べられるようになった。
【分類】育て方や食べる時期によって大きく4つに分類できる。
もやし型
 暗室のみで育て、緑化させないもの。緑豆もやし、大豆もやし、アルファルファなど
かいわれ型
 茎が伸びるまで暗室で育て、その後たっぷり光をあてて緑化させたもの。大根、ブロッコリー、ムラサキキャベツ、マスタード、クレス、豆苗、ソバなど
その中間型
 暗室で発芽後、緑化させたもの。ブロッコリースーパースプラウトに用いられている。
発芽したてのもの
 発芽後すぐに種ごと食べるもの。発芽玄米など


欧州大腸菌感染源はスプラウトか 独の州農業省が発表 朝日新聞 6/6
 
http://www.asahi.com/health/news/TKY201106060073.html
 ドイツ北部を中心に感染が拡大している腸管出血性大腸菌O(オー)104について、ドイツのニーダーザクセン州農業省は5日、同州内で栽培されたスプラウト(新芽野菜)が原因の可能性が高いと発表した。ただ、公共放送ARDによると、連邦保健省などは「現時点では早急な判断をしない」と慎重な態度をとっている。
 報道によると、同州農業省が感染経路などを調べたところ、州内の農場からのスプラウトにつながった。この農場の従業員1人が感染しているという。同省は、「決定的な証拠はまだないが、間接的な証拠は明白」として、スプラウトの消費を控えるよう呼びかけた。


感染源との結果得られず 独、モヤシ半分は「シロ」 東京新聞 6/6
 
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011060601001225.html
 【ベルリン共同】ドイツを中心に欧州で腸管出血性大腸菌「O104」の感染が拡大している問題で、ドイツ北部ニーダーザクセン州政府は6日、感染源の可能性があるとされるモヤシなど発芽野菜について、これまでの検査でまだ感染源とは確認されていないと発表した。40のサンプルのうち23で陰性だったという。
 同州はさらに検査を進め、欧州連合(EU)などと連絡を取りながら感染源の特定を急ぐ。
 連邦政府のアイグナー食料・農業・消費者保護相も6日、感染源について「まだ確認できていない。未検査の全サンプルを調べる必要がある」と強調。感染源が判明するまで、念のためモヤシやトマト、キュウリなどサラダに使う野菜を食べない方がいいと警告した。
 欧米の計12カ国に感染が拡大したO104の被害は、ドイツ北部で突出。サラダを食べた人に感染者が多く、これまでドイツとスウェーデンで計22人が死亡した。


 ここからは腸管出血性大腸炎に関する資料となります。


O104 http://ja.wikipedia.org/wiki/O104
 O104(オーいちれいよん)は、O抗原が104番の大腸菌である。一般には特に腸管出血性大腸菌O104のことを指す。 2011年北京ゲノム研究所(BGI)が強毒性であり、薬剤に対して耐性が強いと発表した。 そのため治療や対策が困難である。
 2011年にドイツを中心として腸管出血性大腸菌O104:H4(英語)による大規模感染(アウトブレイク)事件(2011年の欧州における腸管出血性大腸菌感染事件)が発生した。


腸管出血性大腸菌
 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%85%B8%E7%AE%A1%E5%87%BA%E8%A1%80%E6%80%A7%E5%A4%A7%E8%85%B8%E8%8F%8C
 腸管出血性大腸菌(enterohemorrhagic Escherichia coli:EHEC)とは、ベロ毒素 (Verotoxin=VT) 、または志賀毒素 (Shigatoxin=Stx) と呼ばれている毒素を産生する大腸菌である。
 このため、VTEC (Verotoxin producing E.coli) やSTEC (Shiga toxin-producing E.coli) とも呼ばれる。この菌の代表的な血清型別には、O157が存在する。
 この菌による感染症は、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律により3類感染症として指定され、確認した医師は直ちに所轄する保健所などに届け出る必要がある。
【感染経路】
 腸管出血性大腸菌による感染は、べロ毒素産生性の腸管出血性大腸菌で汚染された食物などを経口摂取することによっておこる腸管感染が主体である。また、ヒトを発症させる菌数はわずか50個程度と少なく強毒性を有するため、二次感染が起きやすく注意が必要である。また、この菌は強い酸抵抗性を示し、胃酸の中でも生残し腸に達する。生の牛肉やレバーの摂食で感染リスクが高いともいわれている。
【血清型別】
 大腸菌は、耐熱性菌体抗原であるO抗原160種類以上と、易熱性の鞭毛抗原であるH抗原60種類以上によって分類される。
O抗原
 ベロ毒素を産生することのあるO抗原としては、O1、O2、O18、O26、O103、O104、O111、O114、O115、O118、O119、O121、O128、O143、O145、O157、O165などがある。そのうち、O157によるものが全体の約80%をしめる。
H抗原
 上記で示したO抗原であっても、H抗原が異なる場合等はベロ毒素を産生しないものがある。したがって、腸管出血性大腸菌などの血清型別を表記する場合には、Escherichia coli O157:H7などと表記する。


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0520-643号 チーム医療を考える(特定看護師を軸として) [kensa-ML NEWS 【特集】]


 このところ晴天が続いていますが、結構な黄砂が降り注いでいますね。隣国からの有難くないプレゼントですが、アレルギー症状の悪化を訴える方も多数見かけます。日中はかなり気温が上昇していますし、真夏日を記録している地域もあります。この環境の悪化、何とかならないものですかね・・・

 環境の悪化といえば、先日もこのニュースでも取り上げました原発作業員の方々の健康管理は、事態収束に向けての大きな課題(問題)となっています。やはり上の方々が作業工程表を作成したところで、実際働くのは現場の方々。記事にも書かれていますが、現場で働く方々の環境改善と健康管理に万全を期すのは当然のことです。この方々がおられないと上の方々のシナリオ通りには事が進みません。


社説:原発作業員 健康管理は万全に 毎日新聞 5/20
 
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20110520k0000m070160000c.html
 福島第1原発の集中廃棄物処理施設で働いていた60代の男性作業員が心筋梗塞(こうそく)で死亡した。同原発には1000人近い作業員が昼夜働いているが、絶えず放射線の危険にさらされ、蒸し暑くて重い防護服を着ての作業は過酷を極める。疲労が蓄積し、熱中症にかかる人もいる。作業員が倒れたのでは修復が遠のくばかりだ。長期化に備えて安全と健康管理に万全を期すべきである。
 作業員が同原発内の医務室に運ばれたのは14日午前6時50分ごろだった。同原発には勤務医が1人しかおらず、勤務時間(午前10時~午後4時)外は治療が受けられない。このため男性は約20キロ離れた支援拠点の「Jヴィレッジ」に運ばれた。同所には医師3人が詰めているが、医療設備は十分に整っていない。心臓マッサージなどをしたが回復せず、男性は原発から約45キロ離れたいわき市内の病院に運ばれ、そこで死亡が確認された。体調不良を訴えてから2時間以上が過ぎていた。
 東京電力は経済産業省経由で産業医科大(北九州市)に医師の派遣を依頼、計19人の医師が今月中旬から6月末まで同原発内で救急初期対応に当たることになった。さらに同大は計約80人の医師を応援派遣し、福島第1・第2原発で働く作業員の健康診断を行い内部被ばくなどのチェックをする。従業員の健康管理は事業所責任が原則ではあるが、復旧の見通しが立つまでは厚生労働省や文部科学省なども医療体制のバックアップに努めるべきではないか。
 宿泊場所や食事にも問題がある。第1原発の免震棟や体育館には計約400人が寝袋と毛布で仮眠しているが、すし詰め状態でよく眠れない人もいるという。第2原発や「Jヴィレッジ」も宿泊場所となっているが、シャワーが使えないなどの劣悪さは変わらない。それが2カ月以上続いてきたのだ。
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 私がメールニュースのように全国の皆さんへ情報を発信するようになって早10年弱となります。その間一番何を苦労したかというと、どのように書いたら私の伝えたいことがきちんと読者の方々に伝わるか、ということ。また厳しいことを発言する時にはどのように別の話題で緩和させたらいいのだろう、とか、さらには電話などと異なり、形に残るものですから、あまり粗相もできない、結構苦しんだ時期もありました、が、結局は自分の素で自分の書きたいようにストレートに書くしかないな、とある意味最近は開き直っています。自分を良いように見せようと取り繕っても仕方ありませんもん。

 私自身職場でもよく「嫌われることを恐れるな」と言っておりますが、まさにポピュリズム、いわゆる大衆迎合主義の方が世の中に氾濫し、自分の立ち位置やなすべきことを忘れている方々が多すぎますから、私のような者が居ても良いのかもしれません。ただしマイノリティでないにせよ、かなりの少数派ですけど。残念ながら上に上がれば上に上がるほど少なくなるという法則があるようです。


産経抄 産経新聞コラム 5/20
 
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110520/plc11052003370001-n1.htm
 「活字っていうのも、正業みたいに思われてるけど、字が残るから危険な商売で、また危険なことを書かなきゃ、面白くもなんともないんです」。「最後の無頼派」と呼ばれた作家の色川武大が生前、雑誌の対談で語っている。
▼活字に限らず、およそ言葉を生業(なりわい)としているなら、誰もが思い当たるふしがあろう。劇作家で演出家の平田オリザさんも、例外ではないはずだ。しかも現在は、内閣官房参与という立場で、鳩山由紀夫前首相の所信表明演説作成にもかかわった、より「危険な商売」に就いている。
▼その平田さんの発言が波紋を広げている。ソウル市での講演で飛び出した。福島第1原発事故への対応で、放射能汚染水を海に放出したのは、米政府の要請を受けたものだった、というのだ。
▼菅直人政権では首相や周辺から、これまでも失言や不用意な発言が相次いできた。今回は、細野豪志首相補佐官らが、平田さんの「勘違い」だとして、収束を図ろうとしている。もっとも、国際社会で日本の信用を失いかねない失態である。そんな言い訳は通用しない。
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 ここらでちょっとお口直しにお耳寄りな情報のご提供。ダイエットの必要がない方々にはあまり関心のないことだと思いますが、脂肪燃焼には、乾燥コンブより冷凍コンブが良いとの話題。フコキサンチン含量によるものらしいですが、念のため、フコキ・サンチンでもフコキサン・チンでもなく、フコ・キサンチンですので・・・どうでも良いことですが。


脂肪燃焼 乾燥コンブより「冷凍」 道立工業技術センターが共同研究 北海道新聞 5/18
 
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/agriculture/293134.html
【函館】道立工業技術センター(函館)と食品製造販売のフジッコ(神戸)との共同研究で、冷凍したコンブは脂肪燃焼効果がある色素フコキサンチンの含有量が乾燥コンブの約1・5倍に上ることが分かった。加工原料として冷凍コンブの普及を目指す同センターなどへの援軍となりそうだ。
 15日に東京で開かれた日本栄養・食糧学会で発表された。
 研究には函館産のマコンブを使用。乾燥コンブ(60度で機械乾燥)のフコキサンチンの含有量は、採取後すぐに冷凍した場合の8割にとどまり、つくだ煮に加工した後の含有量は冷凍コンブが100グラム中3・14ミリグラムだったのに対し、乾燥コンブは2・09ミリグラムだった。


フコキサンチン
 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%B3%E3%82%AD%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%81%E3%83%B3
 フコキサンチン(Fucoxanthin)は分子式 C42H58O6 で表されるカロテノイドの一つである。褐藻やその他の不等毛藻に存在して茶色-オリーブ色を呈するとともに、葉緑体において光合成の補助色素として機能している。フコキサンチンは可視光線のうち青緑色から黄緑色(450-540nm)の波長域を吸収し、510-525nm 付近に吸収極大を持つ。特に、褐藻類中のカロテノイドのほぼ100%がフコキサンチンである。
 生物がフコキサンチンを摂取した場合の栄養学的(ニュートリゲノミクス的)な研究が、ラットやマウスを用いて北海道大学で行われている。これにより、フコキサンチンが、通常は褐色脂肪細胞に特異的に存在するタンパク質であるサーモゲニン(Thermogenin;熱産生タンパク質)のUCP1(uncoupling protein 1)の発現を白色脂肪細胞において促すことで、脂肪組織における脂肪の燃焼を助けることが明らかとなった。ただし、ヒト向けのフコキサンチンを添加した食品は、まだ開発段階である。理由として、化学合成や遺伝子組換などの手法によるフコキサンチンの生産が現在のところ不可能なため、供給源が褐藻のみであること、加えて褐藻中に含まれるフコキサンチン量は、多いものでも乾燥重量の0.1%程度とされていることなどがあげられる。


 さてここからは本日の特集となります。またか・・・と思われるかもしれませんし、私の屁理屈意見かもしれませんが、「チーム医療」についてです。

 以前より何度も申してきたように、私は多職種専門集団による連携業務並びに融合を目指して活動を行ってきています。ですからこのような業務を否定するものではなく、逆に推進したいと願っている一人です。しかし「チーム医療」という用語、定義に対しては違和感というか、そのようなものを感じています。従来の定義とは、「それぞれの分野における専門家集団が自領域の専門性を維持しつつ主体性をもって、患者により質の高い医療を提供すること」ですが、このようなものではそれぞれの分野における専門的知識の必要な部分を融合し、新たなものを創出したうえで患者に還元していく、といった感覚のものではないと私は思うため、「チーム医療」というよりも「連携医療」といった用語の方が妥当なのではないかと思います。ですから十年ほど前から私が訴えてきているのは、「連携と融合」の推進です。が、一般的には「チーム医療」という用語が広く一般的に広まっているため、せめて概念的なものを誤解してほしくないと願う次第です。


チーム医療
 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%81%E3%83%BC%E3%83%A0%E5%8C%BB%E7%99%82
 チーム医療(チームいりょう)とは、医療環境のモデルのひとつ。従来、医師が中心となって医療業務を形成していたが、医療従事者がお互い対等に連携することで患者中心の医療を実現しようというものである。『「チーム医療」の理念と現実』(細田満和子著、日本看護協会出版会、2003年、2009年オンデマンド版)によれば、チーム医療は4つの要素-「専門性志向」「患者志向」「職種構成志向」「協働志向」-に分けられる。
【概要】
 従来型の医療モデルの欠点として、医療従事者がすべて医師の配下に入ってしまって主体性が発揮できなかったり、内科と外科の対立などがあり結果として最善の医療が実現できなくなることがあるという点があった。この関係を水平な構造にし、外科と内科などの医局間の壁を完全に取り去り、それぞれの立場からの提言を互いにフィードバックしながら医療を行うというのがこの考え方である。無論、この構造の中心には患者が位置し、チームの一員として捉えられる。
具体的な方策としては、
 1.看護師薬剤師が診療録とは別にまとめている看護記録をカルテと統合するなど、情報の共有
 2.臨床薬剤師、専門看護師や臨床栄養士の積極的な回診への参加など、意見交換の機会の確保
 3.ガイドライン、パスウェイなどをすべての職種と共有しともに医学的エビデンスを吟味する。
 4.ペインコントロール専門の看護師など、スペシャリストの育成。つまり医療のエキスパートになる必要があるが全体像つかめる医療従事者になる必要もある。
 5.内科や外科、放射線科、麻酔科、病理診断科などで合同カンファレンスやキャンサーボードなどの合同会議を開いたり、一つの医局に外科医や内科医を集めたりし一人の患者に専門ジャンルの違う医師が合同で治療方針を立て治療にあたる
 6.外科と内科の壁を完全に取り去り、一人ひとりの患者さんに相互の立場からより建設的な意見を出し合い、チーム医療を組む
 7.精神科医・臨床心理士が他科の患者の心理的ケアを行う
などが提案され、一部で実行されている。
 また、患者が主体的に医療に参加できるために、患者を育てることに医療従事者は努力する必要がある。患者が主体的に健康に関する情報を得て、活用することはヘルス・リテラシーと呼ばれている。
 ただし、日本の現状では法的にほとんどの医療行為が医師の指示のもとでなければ行ってはいけないとされ、制度面での整備は追いついていない。また、現場でも長年の主従意識は容易に解消できるものではない。
 特に様々な意見の反映が求められるがん医療にはとてもチーム医療は重視されている。日本乳癌学会では特にチーム医療を重視しており、単なる医療環境のモデルだけでなく、学会の研究活動としてとらえられている。がんのチーム医療は他の癌腫にもひろがっており、がん対策基本法案にも推進を記載されている。
 また、医科分野だけでなく、医学・歯学・薬学の各分野の関わりにおけるチーム医療も重要である。


 以下、世間一般的なものとの混同を防ぐため私はかなり嫌な気分ですが、あえて「連携医療」を「チーム医療」として記載します。

 上記の説明の中にも入っている「がん医療」に対するチーム医療のモデリングですが、臨床検査部門が積極的に参画しているといったケースはまだまだ少ない感があります。実際、がん医療にかかわる記事の中に「臨床検査技師」といった文言が入っているものをほとんど見ませんし、具体的な連携内容を記載しているものも、私の勉強不足かもしれませんが、見たことがほとんどない、というのが実感です。もちろん、医療における確定診断部門として病理部門が存在しますが、他の検体検査や生理検査においてはいかがでしょうか?ましてや化学療法に対するものなど、参画しているケースは全国でどの程度あるのでしょうか?このあたり、神戸でモデリングできるよう、この分野で頑張ってみようかな、と考えているところです。

 また以下の記事、概念的にちょっと違うな、と感じるところは、医療の中心は医師と書いていますが、患者、およびその家族です。医師が船長、いわゆるマネージャーだという意見は同感ですが。


MDアンダーソンがんセンター チームオンコロジー.com
 
http://www.teamoncology.com/toc/comment.php4


がんのチーム医療(チームオンコロジー)とは
 
http://www.teamoncology.com/team/
【チーム医療の定義】
 チームとは、ある共通の使命・価値観・信念(ミッション)を持ち、望ましい将来像・実現したい世界観(ビジョン)を共有した集団を意味し、ただ単に集合を意味するグループとは異なります。
 チーム医療は、患者自身もチームの一員と考え医療に参加し、医療に関わる全ての職種がそれぞれの専門性を発揮することで、患者の満足度をより高めることを目指した医療を指します。
 チーム医療に関わる職種は、医師、看護師、薬剤師、栄養士など、直接医療を提供するチームのみならず、福祉職、心理職、スピリチュアルケアなど患者および家族のサポートを行うチーム、家族・友人、企業、マスコミ、政府などを含めた医療や患者を囲む社会資源からなるチームも含まれます。
 従来の医療は、医師を頂点とした指示体制に基づく診療活動であったが、チーム医療は、各職種が平等な関係にあります。また、それぞれの職種が持つ専門的な意見をもとに患者と共に議論し、そこで得られたチームのコンセンサスに基づき、協働しながら行う医療です。それゆえ、各職種の行動はチームとして責任を負う必要があります。さらに、チーム医療では、状況に応じて、それぞれの職種がリーダーシップを発揮し、相互尊重することが求められます。
【MDアンダーソンがんセンターについて】
 テキサス州ヒューストンには42のさまざまな医療施設が集まる世界一の巨大医療センター、テキサス・メディカルセンターがあります。MDアンダーソンがんセンターはそのなかにあり、世界有数のがんの専門病院として知られています。年間6万5,000人の患者さんを受け入れ、新薬の治験や遺伝子治療など、最先端のがん治療及び研究が行われています。
 私たちの病院の根幹を支えているのは集学的治療(チーム医療)といっても過言ではありません。MDアンダーソンがんセンターでは、世界でも最も有能とされる病理医、放射線専門医、腫瘍内科専門医、腫瘍外科専門医、腫瘍放射線専門医、看護師、薬剤師がチームとなり患者さんの治療にあたっています。
【MDアンダーソンがんセンターのチーム医療とは具体的にどのようなものなのか】
 チーム医療をひとことで説明するのはとても難しいのですが、基本はコミュニケーションです。MDアンダーソンがんセンターでは約30年前からチーム医療への取り組みが始まり、試行錯誤しながら現在のかたちになったという経緯があります。しかし、現在のかたちも通過点にすぎず、今後も進化は続き、決してひとつのかたちに止まることはないのです。
 チーム医療は最初、医師同士のコミュニケーションから始まって、10~15年前に看護師や薬剤師も含めたかたちになり、今では看護師や薬剤師も医師に近い仕事を担うようになりました。臨床看護師や上級看護師は、もちろん医師の管理下ではありますが、診断所見もとれますし、処方せんも書け、場合によっては処置もします。いろいろなデータを集め、ときには医師にアドバイスもします。看護師や薬剤師の専門性を高めていくと、医師の仕事と重なる部分が出てきますが、それをお互いどのように協力していくかを15年かけて作りあげてきました。
 ある患者さんに対してチームを組むとき、中心になるのは内科医の場合もあれば、外科医の場合もあります。その患者さんの状況により腫瘍内科医、腫瘍外科医、放射線医、形成外科医、看護師、栄養士など多くの専門家がメンバーとなり、患者さんに対する一定の治療方針を話し合います。話し合いは電話の場合や、会議をする場合もあります。ときには全く顔を会わせないこともあります。ここで大切なのは、よく話し合って基本方針を決めておくということです。その基本方針は、どの医師あるいはスタッフに聞いても皆同じになる努力が必要です。
 チーム医療は、よく船に例えられます。チームの中心となる医師は船長です。船長には全体像を見極める力が要求されます。個々の部分に関しては、その分野の専門家に任せればよいのです。医師は何ができて何ができないのかを自分自身で把握し、できないことを誰に任せればよいのかを知っておくことが大切です。
 一方、看護師や薬剤師はいかに自分の役割を拡張し、責任をとるかを考える必要があります。そのために、それぞれの職種の高い専門性が求められます。
 要するに、チーム医療とはコミュニケーション医療にほかならないのです。
【日本における「チーム医療」】
 どの病院でもチームは職種があれば存在します。ただ、どのような組織作りとコミュニケーション体制をつくるかによって、患者さんの満足度は歴然と違ってきます。また、患者さんの主体的な態度を引き出せるかどうかも、チーム医療の取り組みで決まると思います。
 このWebでMDアンダーソンがんセンターのチーム医療を紹介することにより、日本独自のチーム医療体制が築かれることを期待しています。


 ここでケンカを売るわけではないのですが、どのような経過でこのようなものができたのか、政治的な背景やその他は知りませんが、意味が分からない協議会をご紹介します。私が臨床検査技師だから、かなり違和感を感じるのかもしれませんが。

 日本放射線技師会が事務局の「チーム医療推進協議会」というものがあります。ここには医療に携わるあらゆる職種が記載されているのですが、臨床検査部門以外の各職種においては国家資格名となっています。しかし臨床検査技師といった文言はなく、細胞検査士という職が紹介されています。臨床検査技師は専門職種ではないとの判断なのでしょうか?どうなんでしょ?全く理解できません。当然のことながら、日本臨床衛生検査技師会という団体は全く記載されていません。

チーム医療推進協議会 http://www.team-med.jp/index.php


 さてコメディカルという用語に対しても違和感があります。そもそも医師以外はパラメディカル、いわゆる医師の傍(かたわら)にいるスタッフ、という意味だったと思いますが、そのようなものではなく専門性をもって医師をサポート・補佐するものであるところから、コメディカルという用語ができたのだと理解しています。しかしこれは世間一般的に言われている「チーム医療」の概念とは異なっているのではないでしょうか?ですから私は医師以外の医療系スタッフをコメディカルというのには抵抗感があります。「チーム医療」の概念を正確に反映すれば、医療関連施設で働く医療従事者はすべてメディカルスタッフと呼ばなければいかんのとちゃいますか?

 また医療の質を科学的に分析するには、医療的側面、経営的側面、両側面からのアプローチが必要なのは当たり前。医療経済が破たんしている現在では両側面を満たさなければ医療は成立しません。事務部門は主に経営的側面からのアプローチを担ってもらう部門であり、この部門が包含されないのはまったくもって不可解な話であり理解できません。記載の中には診療情報管理士や医療事務が記載してありますが、その方々だけでは病院運営なんて成立しませんし、医療の質を向上させるにはお金も必要。


コ・メディカル
 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%BB%E3%83%A1%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%AB%E3%83%AB
 コ・メディカル(和製英語: co-medical。英: paramedic)とは、医師や歯科医師の指示の下に業務を行う医療従事者を指す。コメディカルスタッフとも呼ばれる。
【概要】
 国語辞典『大辞林』(三省堂)によると、「コメディカルスタッフ」は「医師・看護師以外の医療従事者」の意とされる。
 一方、通例は医師・歯科医師以外の看護師を含む医療従事者の総称として用いられ、具体的には下記の職種を指し示すことが多い。しかしながら、概念的定義として捉えられることが多く、発言者や文脈によっては他の職種を包含する場合も、逆に職種を限定する場合もある。歯科衛生士や歯科技工士などは、歯科医療における類義語であるコ・デンタルとも呼ばれる。
 現代は、医療の高度化・複雑化にともない、以前は医師のみが行っていた業務の細分化・分業化が進んでいる。従って、当該コ・メディカルには、高度な専門性の追究と日々の自己研鑽を重ね、有機的に連携しチーム医療を実現することが求められる。
【呼称】
 英語圏では paramedic(英語発音:パラメディク)または「paramedical staff」と呼ばれ、日本でも英語にならって「パラメディカル」「パラメディカルスタッフ」との呼称が用いられていた。接頭辞の "para-" は「補足する」「従属する」という意味であり、パラメディカルは医師の補助をする職種を指している。
 1982年(昭和57年)、第1回糖尿病患者教育担当者セミナーの講演において、阿部正和東京慈恵会医科大学学長(当時)が、患者教育には医師のみならず全ての関係スタッフの協力が不可欠として、医師以外の関係スタッフを卑下したパラメディカルとの呼称を止め、「協同」を意味する接頭辞の "co-" を用いた「コ・メディカル」(co-medical、英語発音: /コウメディカル)との呼称の使用を提唱した。「コ・メディカル」という名称は、後に定着する「チーム医療」の考えと合致し、日本の医療業界に広く受け入れられた。
 なお、英語には comedical(英語発音: /カミディカル) という単語があり、「喜劇的な」を意味する。そのため、日本で言う「コ・メディカル」を英語の中で用いる場合には、綴りや発音に注意を要する。


 さて本日はこの話題をメインとしたかったのですが、前置きが長すぎました。申し訳ありません。

 特定看護師については、業務範疇がどの程度なのか、また法的な整備はどのようなものなのか、非常に興味を持ってみていましたが、公的な認証制度の設定ということで落ち着くようですね。法的整備がどのようなものになるのでしょうね?


厚労省「チーム医療推進のための看護業務検討WG」 特定看護師の認定制度の創設を概ね了承 日経メディカルオンライン 5/17
 
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/int/201105/519775.html
 5月16日、厚生労働省の「チーム医療推進のための看護業務検討ワーキンググループ」の14回目の会合が開催された。この日は厚労省から、特定看護師(仮称)の要件について素案が提示され、特定看護師の公的な認証制度の創設について、委員の間で概ね合意が得られた。
 特定看護師の要件としては、厚労省から以下の4点が挙げられた。
(1)看護師の免許を有すること
(2)実務経験5年以上であること(養成課程への入学・入所前)
(3)厚生労働大臣の指定を受けた養成過程を修了すること
(4)厚生労働大臣から知識・能力・技術の確認・評価を受けること
 (※養成課程には2年の課程と8カ月程度の課程の2種類を設け、業務の範囲に差を設けることとする)
 また、一部の医行為を特定看護師のみ実施可能にしてしまうと、医療現場に混乱が生じる恐れがあるため、業務独占にせず、柔軟な運用をしていく考えを示した。
 認証制度について厚労省では、「一例として、保健師助産師看護師法に新たに特定看護師の認証についての規定を追加する方法があり得る」(医政局医事課長の村田善則氏)と説明。また、東大大学院法学政治学研究科教授の山本隆司氏は、「名称独占や業務独占にしなければ、柔軟な制度を作ることは可能だ。ある医行為について、特定看護師は医師の包括的指示で実施が可能だが、それ以外の看護師は具体的な指示を受けた上で実施するなどしてはどうか」と述べた。
 WGは特定看護師の要件や認証制度について、6月上旬に開催予定の「チーム医療推進会議」に提出する。今後、推進会議での討議を基に、さらに議論を深めていくとしている。


 最後になりますが、特定看護師の設定においては非常に大きな影響力を有した「NP:診療看護師」制度。どのようなものか、ご紹介をして今号の締めとします。緒方さやかさんという方のブログから引用しました。

日本のNP、PA制度を考える
 
http://www.teamiryou.com/npとは/
【NPとは】
 Nurse Practitioner (ナースプラクティショナー)は、「診療看護師」などと訳されており、アメリカで1960年代に生まれたが、近年においては、オーストラリア、イギリス、カナダなどの国々がNP制度を取り入れている。このサイトでは、アメリカのNPについて紹介する。
【NPの定義】
 以下は、米国NP協会(aanp.org)から引用して個人的に訳したものである。
 NPは、プライマリーケアもしくは専門的な医療を外来、病院、または介護ホームで提供する。また、有資格者であり、独立した医療提供者である。NPとは、 高度な教育と診断能力を培った看護師であり、健康促進と治療を様々な人々に提供する。修士号、Post-Masters (修士号の後で更に勉強するプログラム)、または博士号が、NPとして働き始めるにあたって最低必要な学位である。(AANP, 2006)
NPの仕事内容NPの仕事内容は:
 ・全身の診療を行う
 ・健康促進を行う
 ・急性の病気や慢性病などの診断を行い
 ・血液検査や放射線検査を勧め、結果に判断を下す
 ・薬を処方する
 ・薬のサンプルを受け取ったり、(患者に)提供したりする
 ・必要に応じて医師やほかの医療提供者に紹介する
 1965年に看護師のフォード氏と小児科医のシルバー氏は協力して看護師用の卒後教育講座を創設した。 フォード氏は当時の医師不足と貧困に悩むコロラド州での状況について、こう語っている。「実のところをいうと、私たち、看護師が判断することが多かったのだ。(中略)こっそり診断をしていた。第一、そうしなければいけなかったのだ。他に誰もいなかったし、貧しい患者さんたちは、正直言うと私たちにそのような判断をすることを求めていたのだ」3 。と同時に、これらの看護師には専用の、高度な訓練や教育が必要であるとロレッタは考え、できたのが上記の講座であった。 要するに、米国におけるNP設立とは、すでに看護師が患者の必要に迫られて行っていた診療行為に対して(1)安全性を増すためにそれ専用の知識を与え(2)法的に正当化する新制度だったのである。
 NPは当初、米国看護協会に「看護師に医師の助手をさせるのか」と反対を受けた(フォード氏とのインタビュー)。しかし、その後数十年かけて「看護哲学に基づいた診療行為」という独特のアイデンティティーをNPたちは確立していった。医療の質や安全性を裏付ける研究が数多く発表されるとともに、(1)国家試験の制定(2)教育カリキュラムの統一(3)州免許制の発足、という3つの「相互に強化される役割と責任」5を確立することで、NPの質の担保を計り、それが診療報酬獲得、ひいては雇用の拡大につながっていった。
【NPの教育】
 NP を志望する学士を持つ看護師は, NPプログラムにおいてフルタイム学生であれば約2年間の講義と臨床研修を経て希望の専門分野のNP修士号を取得する。また、看護師以外の学士号を持つ人向けのNP講座も存在し、3年間で看護資格とNP資格を取得できるようになっているため、新しい人材を看護界に取り入れている。 更に、専門看護師(Clinical Nurse Specialist: 以下、CNS) など、修士号を持つ他分野の高度実践看護師(以下、APN)向けに、1-1.5年でNP資格を取得するための講座も存在している。
 NP講座は小児科、成人科、婦人科、 精神科、癌科、老年科、急性期科、新生児集中治療科などと領域が別れているが、一番人数が多いのはファミリー科(全ての年齢層を診る科)である2。また、受験するには学士号と共通試験の成績のみならず、「5年以内に解剖学や統計学を一定の成績以上で受講」などの必須科目があることが多く、入学生の知識レベルの統一を図っている。
【NPの専門分野】
 看護師や医師とは違って、NPは専門分野に沿った修士号を取らなければいけない。PAの人たちは、「だから、PAの資格の方が使えるんだよね!」と言う。 例えば、周術期を2年やってから、やっぱり外来で婦人科だけしよう、みたいなことがPAはできるけど、NPはできないのだ。ただし、自分の分野の中の範囲なら多少の自由はきくが(下の説明参照)。
 専門分野は、診る患者の年齢・性別・及び診察場所(ICUか、外来か、など)によって分けられている。AANPによれば、一番人数が多いのは、NPの6割を占める「ファミリー NP」(小児と成人と婦人科を診ることができる)である。ほかには、成人科NP、急性期NP」(入院病棟や救急救命室、ICUなど)、小児科NP、精神科NP、老年科NP、成人ガン科NP、新生児集中医療NPなどの専門もある。
 ファミリーNP、成人科NP、小児科NPの3種のNPのほとんどはプライマリーケアを診療所や医院などで医師と並行して提供している。患者は、医師を診るかNPを診るか選ぶことができる。
 急性期NPはICUなどで働くため、医師や看護師とより密接したチームワークを必要とされる。
 ファミリーNPの人は、例えば普通の外来のクリニックでプライマリーケアもできるし、お年寄りが大好きになったら介護ホームでも働けるし、小児科の分の資格を生かして学校の医務室でも働ける。(私の先生の一人は、ファミリーNPだが女性専用の刑務所で婦人科のみをやっている。)
 成人科NPの人は、普通のクリニックで内科をやる人も多いが、専門外来で、例えば糖尿病専門医院で他のEndocrinologists に混じって 診療する、というようなことも多い。ちなみに、糖尿病クリニックの場合、患者さんに足の手当てや栄養の話をするのはCertified Diabetes Educatorの役目で、これは大抵NPでなくて看護師である。
 小児NPの人は、小児科医院、地域診療所、学校の医務室、思春期外来などで働く。
 婦人科NPは産科の訓練も含み、産む時以外の妊婦の診療ができる。(妊娠中、産後)だが、産科なしで婦人科だけの仕事につく人も多い。
 私の通ったYALEでは、婦人科NPも自動的に成人科NPを取らなくてはいけなかった。同様に、老年科NPは成人科NPも取らなくてはいけなかった。「成人全体を学ばずしては、炉お年寄り/女性の診療も行えないだろう」との考えであるが、これは、州と学校によってかなり違うようである。


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0517-642号 脂肪肝を知る(特にNASH) [kensa-ML NEWS 【特集】]


 今宵は検査当直です。やはり長距離?通勤から解放されること、普段は検査業務から遠ざけられている?のでお楽しみ。とはいえ溜りに溜まっている複数種類の仕事があるため余裕はありません。今宵はかなり頑張らないといけないのですが、元々現場人間のため、デスクワークは不向きですからやっぱり現場は良いですね(家内が怖くって帰宅拒否症となっているのでもありませんので念のため)。

 さて同じ現場でも私のところとは比べ物にならないくらい過酷な環境で作業をされている方々、本当に頭が下がる思いです。どこかの報道で見かけたのですが、東京電力側の発言で、被ばくによる死亡ではない、元々の病気が悪化したものだ、云々・・・本当にそんなことを言ったのかな?と思いつつ、あまりにもこの期に及んで責任回避というか、事実であれば私は許せないですね。被ばくではないけれど、持病があったかもしれないけれど、過酷な労働条件が生み出した明らかなる事故でしょう。現場で必死に働く方々やそのご家族の心情を思うとやるせない気持ちで一杯になります。管理的立場の方々は現場が働きやすい環境を提供するのも仕事のはず。基本をお忘れなのとちゃいますか?


天声人語 5/16 http://www.asahi.com/paper/column.html
 再び栗林中将にご登場いただく。映画「硫黄島からの手紙」の冒頭、指揮官として島に着いた中将(渡辺謙)が、部下をぶつ上官を制する場面だ。「兵隊には十分な休息を取らせるように。見たまえ彼ら、まるで月から来たみたいだ」
▼戦中、ガダルカナル島など南方戦線での日本軍の犠牲は、戦闘より飢餓と病気による衰弱が多かったという。補給や増援が途絶えたためだ。現場を大切にしなければ、どんな作戦も失敗する
▼まいど戦争に見立てるのは気が引けるが、福島の原発で続く激闘で、東京電力の協力企業が雇う60代の作業員が亡くなった。現場で働き始めて2日目、事故を収束させる総力戦で初の「戦死」である
▼倒れた時間帯に医師はおらず、遠方の病院に運ばれたそうだ。死因は持病というが、張り詰めた仕事は心臓に障る。病を押して働くには、使命感だけで語れぬ事情もあろう。東電社長の「日当」20万円は無理でも、危険に見合う報酬、救急態勢は必須だ
▼非常時を理由に、被曝(ひばく)などの安全ルールが緩まり、作業員の急募は中高年を軸に九州にも広がる。大阪の日雇い労働者は、「宮城でダンプ運転」の求人に誘われ、この原発で働いていた
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 今回の大震災では津波がかなりクローズアップされ、建物の損壊などはあまり話題に上っていないのが気になっていましたが、今回のアンケートで耐震化が不十分な現状を浮き彫りにしたようですね。私の所属する神戸医療センターは阪神大震災による被害は見た目、そんなになかったようですが、実は壁にひび割れがあちらこちらと入っていた状態で、恐らく同じような地震が再び発生すれば、今度は大惨事になる可能性が非常に高かった構造物でした。数年前に耐震工事を行いその危険性は回避されたものと思います。ただしその分、内部設備や機械などは大きな被害を被るかもしれません。よく出てくる耐震と免震、どのように違うのかご存知でしょうか?


「耐震構造」と「免震構造」
 
http://realestate.homes.co.jp/contents/hikkoshigakuen/cont01/04/
「耐震構造」
 建物の構造(柱や梁)自体が地震に耐えるような強度に造られているもの。地震で生じる揺れに耐えるように設計された構造のこと。 地震エネルギーがそのまま家屋に伝わるので、免震、制震に比べ地震時に壁や家具等が損傷しやすい。
「免震構造」
 建物と地盤との間に積層ゴムなどの特殊な装置を付け免震層を造ることで、地震力を建物に直接伝えないようにした構造のこと。 地震に強いだけでなく、揺れそのものを軽減することによって、室内の損傷などの被害を防ぐことができる。


 私の施設では残念ながら建て替えは出来ていませんので、基礎からやり直しの免震構造にはなっていません。以前九州のとある施設に見学に行った折、初めて免震構造というものを見せていただきました。コストがかかるというのも頷けるものでしたが、あれほどの設備があれば安心ですね。

 以下記事にもありますが、災害拠点病院そのものはある意味最後の砦とならなければならない施設であり、設備投資にあたっては公費助成が手厚くあってもしかりだと私は思うのですが。また経験上、水の確保はある程度可能ですが、非常用電源の確保は計画的に設備投資しなければできるものではないです。自家発電装置を確保すべきのような報道が目につきますが、もっと大きな問題は燃料の確保・備蓄だと思います。通常のボイラー設備における燃料(重油)を逆利用できるような経路を作っておくことも重要かと思います(神戸では整備されていたと思います)。

 食料や医薬品に関しては、以前在籍していた災害拠点病院でもある大阪医療センターのような設備、いわゆる駐車場の下が大きな備蓄庫となっている、のようなものが理想でしょうね。

 また折角病院そのものが大丈夫でも、そこまでの患者搬送や経路の確保が大問題であり、これを機に復興を含めた都市計画も災害を想定したうえでのものに切り替えていく必要がありますね。過疎地域への支援・対策も含めてヘリポートの整備も
さることながら、滑走路に転用できる道路建設など・・・当然のことながら復興構想会議で検討されているでしょうけど。


災害拠点病院、耐震に課題…読売新聞全国アンケート 5/16
 
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=40843
 東日本大震災で、岩手、宮城、福島3県にある災害拠点病院のうち耐震化が不十分だった病院は、例外なく地震による建物被害を受けていたことが、読売新聞の調べで分かった。
 全国では耐震化が不十分な拠点病院が約4割にのぼっており、耐震化の徹底が改めて求められそうだ。(医療情報部 針原陽子)
【「すべて耐震」6割どまり】
 調査は、全国609か所の災害拠点病院に質問票を送付するなどし、363病院(60%)から回答があった。うち東北3県では33病院中28か所(85%)が回答し、一部が耐震(免震)構造ではなかった9病院すべてが、「建物の被害があった」と答えた。
 その中で、岩手県釜石市の県立釜石病院(272床)では、本館の壁にひびが入り、246床が使用不可能に。入院患者200人以上を別の病院に移送した。
 宮城県大崎市の市民病院でも本館が使えず、一時は入院患者の受け入れ数が普段の6割程度に減った。鈴木安雄総務課長は「災害拠点病院としての役割を十分に果たせず、患者さんに申し訳ない思いだ」と話す。
 厚生労働省の災害拠点病院の整備基準では、耐震構造を求めているのは救急診療を行う棟だけだが、国は建物すべての耐震化が望ましいとして、整備費の補助を行っている。
 しかし、全国の363病院のうち、「すべての建物が耐震(免震)構造」と答えた病院は、225病院(62%)にとどまる。厚労省医政局指導課は「費用がかかるため強制はできないが、補助などを通じ、拠点病院の耐震化を後押ししていきたい」と話している。
 ただ、完全に耐震化されている19病院でも、9病院に被害があった。丸川征四郎・元兵庫医大教授(救急災害医学)は「本体は耐震構造でも、屋上の貯水槽や変圧器、建物のつなぎ部分は壊れることがある。これらも強化すべきだ」と話す。
【自家発電だけでは支障 非常電源CT、MRI使えず】
 非常用の電力については、ほぼ100%が自家発電装置を備えている。ただ、それで十分とは言えない。
 岩手医大の小川彰学長によると、同大病院では震災による停電時、自家発電だけではCT(コンピューター断層撮影)、MRI(磁気共鳴画像装置)など大型の診断機器が使えず、複雑な手術はできなかった。
 小川学長は「もし停電が長く続くような大災害が発生すれば、災害拠点病院であっても高度医療はまったく行えない」と指摘、モデルとなる拠点病院への小型発電所の設置を提案する。
 一方、治療や洗浄などで大量に必要となる水の供給については、半数以上の病院が、停電時などでも使える受水槽などを備えていたが、「断水時や停電時は水が使用できない」と回答した病院も21か所あった。
【食料・医薬品の備蓄量、不十分】
 食料・医薬品の備蓄については、全国の8割以上の病院が、目安とされる3日分以上を被災前に備蓄していた。それでも、東北3県の約7割の病院が「被災後に不
足した」と答えた。 宮城県石巻市の石巻赤十字病院では、当初は物流の回復見通しが立たず、患者向け給食の品数を減らし、職員は1日1個のおにぎりに節約。備蓄食料3日分と給食用の米などで、救援物資が届くまで1週間ほどもたせた。
 岩手県立大船渡病院は、被災後、外来患者の薬の処方を最長1週間分に制限、その後さらに3日分に減らした。薬の供給が平常に戻ったのは4月以降だった。
 3県以外の病院では、7割以上が「現状の備蓄量では足りない」と回答。富山県の病院は「医薬品の在庫量は経営効率化のため極力抑えてきたが、大災害に備えて再検討が必要」という。ただ、備蓄の費用は病院負担のため、「国の補助が望まれる」(茨城県の病院)との意見も複数あった。
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 今日は特集記事の前に「税と社会保障」という私の苦手な分野の記事も用意していたのですが、あまりにも長編になりすぎるのもいかんかな?と思い、早速特集記事に移ります。今日は脂肪肝、その中でも特にNASHにスポットを当ててみました。

 びまん性肝障害を示す疾患には、皆さんよくご存じの急性肝炎や慢性肝炎、肝硬変などがあり、脂肪肝もその中に含まれます。急性肝炎や慢性肝炎ではよく知られているウィルス性のもの、原因がまだあまり解明されていないものもある自己免疫性のもの、薬剤性のもの、など多種多様に存在します。今日はそのびまん性肝障害の中でも脂肪肝に注目し、その中でも特に近年、肝硬変やがんになりやすいのでは?とされ予後が不良といわれているNASH(非アルコール性脂肪肝炎)を取り上げてみ
ます。

 私自身、腹部超音波は約数万症例の経験がありますので、脂肪肝といわれる状態の患者さんは数えきれないほどの経験があります。ここで超音波検査を勘違いされている術者の方も多数おられるようですが、超音波検査で脂肪肝と確定診断できるものではありません。脂肪肝というのは病名(疾患名)であって、超音波診断名ではありません。超音波診断に加え、血液検査で肝障害を認め、さらに確定診断するためには病理組織学的診断にゆだねる必要があります。ですから超音波検査で可能な診断範囲は、脂肪が肝臓の中に浸潤しているのではないか?というあくまでも推定診断です(以下の記事、脂肪肝、知っておこうNaviから引用していますが、超音波診断の部分は私自身先ほどお話しした理由で私は納得できません。超音波診断が確定診断のような記載は誤りだと思います。)。

 まずは脂肪肝というものがどのようなものか、またその原因についてご説明します。


脂肪肝 知っておこうNaviから引用
 
http://shiboukan.style-xyz.com/
【脂肪肝とは】
 脂肪肝とは、肝臓、とくに肝細胞の中に中性脂肪が蓄積された状態です。
 肝臓は吸収された栄養分などから中性脂肪をつくる大切な働きをしています。中性脂肪は人間が生きるための大切なエネルギーで、肝臓はその一部を肝細胞の中に蓄えています。
 さまざまな原因によって肝細胞内で使いきれなくなった脂肪がたまると脂肪肝になります。つまり使われるエネ ルギーに比べ、作られた中性脂肪が多いのです。
 病理学的には「顕微鏡による標本観察において、100個の肝細胞中に30%以上の脂肪空胞が認められる場合」といわれています。
 脂肪肝は比較的若い方にも多い病気です。脂肪肝自体はすぐに生命にかかわるような重大な病気ではありません 。
 しかしアルコールが主な原因となっている人は、慢性肝炎から肝硬変症まで進行する場合もあります。またアルコール類を飲用しない人でも、まれに肝硬変症になるケースもあります。脂肪肝が起こるような状態は糖尿病・ 高脂血症・高血圧などの生活習慣病をもたらす危険な状態に近づいています。動脈硬化や心筋梗塞などを引き起こす原因にもなります。
【脂肪肝──原因】
 脂肪肝の主な原因は「肥満」「アルコール」「糖尿病」 があります。
 中性脂肪の原料である脂肪・糖分・アルコールなどの摂りすぎなのです。この中で「肥満」と「アルコール」が 脂肪肝になる原因では70%を占めています。
 メタボリックシンドロームに該当するような人も、危険が高いことを十分認識してください。
●肥満
 食べすぎや偏食による栄養の摂り過ぎで、余分な脂肪 が肝臓に蓄積され発症します。
●アルコール
 アルコールの摂り過ぎは摂取カロリーの増加だけでな く、
 アルコール自体が「脂肪酸」となって肝臓に蓄積され中性脂肪に変化します。
●糖尿病・内分泌異常
 代謝異常によって脂肪肝が引き起こされます
●薬剤
 坑生物質やステロイド剤を長期間に服用することで発症することがあります。

 しかし飲酒をしないないからいって脂肪肝にならないと は限りません。
 心配されるのは「非アルコール性の脂肪肝(NAFLD)」です 。原因は脂肪肝を刺激する活性酸素によるストレスによる過食や運動不足です。これにより肝臓に強い脂肪沈着があらわれて、活性酸素や異常なサイトカインによる炎症が起こるためです。
 この非アルコール性の脂肪肝が危険なのは、進行した場 合には「非アルコール性脂肪性肝炎(NASH・ナッシュ) 」といわれる病気へと進む可能性があることです。最近では新しい生活習慣病として関心が高まっています。
 「非アルコール性脂肪性肝炎」の患者は肥満・高血糖・ 高トリグリセリド血症・高コレステロール血症になっている中高年の女性に多くみられるようです。脂肪肝の人の約10パーセントが、この「非アルコール性脂肪性肝炎 」に該当するともいわれています。
【脂肪肝──検査・診断】
●肝機能検査
 肝機能検査を行って肝臓に炎症などの異常がないかを診断します。
 他の病気の有無を確認するためにも必要です。GPT値が高くなるのが一般的な特長ですが、アルコール性の場合に はγ-GPTも高値になります。※GPTの基準値:6~37(U/l)
●超音波・腹部CT検査
 超音波検査(エコー)では脂肪肝は健康な肝臓より白く光って描出されます。
 一般的には右の腎臓と対比させ腎臓よりも肝臓が白く描出されるようなら脂肪肝です。
 腹部CT検査(コンピューター断層撮影)では超音波検査とは異なります。
 CT値は低く色調は暗くなり脾臓との濃度差は逆転しま す。CT値の正常値は60位ですが、脂肪肝の場合は50以下となり、数値が低くなるほど程度が強いことになります。


 脂肪肝について記載している別のサイトもご参照いただければと思います。
 脂肪肝 
http://www.naoru.com/siboukan.htm


 さて本日のメイン記事、NASHについて記載している記事をご紹介します。引用元は、日経メディカルオンラインの特集記事です。


日経メディカル2011年5月号「トレンドビュー」(転載) 5/13
 メタボ由来の肝炎に注意 脂肪肝から発症し肝硬変・肝癌に至る
 
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/201105/519674.html
 http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/201105/519674_2.html
 http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/201105/519674_3.html
 非アルコール性脂肪肝炎(NASH)由来と考えられる肝癌死が増えている。NASHは生活習慣病を基盤に発症し、これといった症状もなく進行する。血小板減少や線維化マーカーの上昇が早期発見のカギだ。
 日本では、1990年代後半から非B非Cの肝癌死が徐々に増加し、現在、B型肝炎ウイルス由来の肝癌死亡数とほぼ同じレベルになりつつある。これは広島大疫学・疾病制御学教授の田中純子氏の調査結果だ。この肝癌死の原因として田中氏は、「自己免疫性肝疾患、未知のウイルスなども否定できないが、最も関連が疑われるのは非アルコール性脂肪肝炎(NASH:nonalcoholic steatohepatitis)」とみる。
【脂肪肝の放置で肝硬変】
 専門医に送られてくるNASHの典型例は、「毎年の健診で脂肪肝を指摘されながらも放置していたところ、今回の健診で突然肝硬変が見つかった」というものだ。
 NASHとは、アルコール性肝炎と似た病理学的所見を示すが、飲酒量が多くない(エタノール換算で1日20g以下)人で生じる肝炎だ。アルコールを原因としない脂肪肝は、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD:nonalcoholic fattyliver disease)
と称されている。NAFLDは、炎症や線維化を伴わない単純性脂肪肝と、炎症や線維化を伴うNASHに大別され、単純性脂肪肝からNASHへの進行も確認されている。NASHは10年で20~30%が肝硬変、肝癌に進展する。進行したNASHの予後は不良だ。
 高知大消化器内科教授の西原利治氏も、「自己免疫性肝疾患の発症頻度に比べてNASHの発症頻度は2けたほど高く、様々な状況証拠から非B非Cの肝硬変・肝癌の多くはNASH由来だろう」と推測する。
 厚生労働省の研究班としてNASHの病態解明と診断・治療に関する研究を取りまとめている大阪府済生会吹田病院長の岡上武氏は、「NASH患者は、肝癌よりも肝硬変で死亡する頻度が高い」と言う。肝硬変による死亡数も含めると、NASH由来の肝疾患死が、統計上の数字として表れないままに急増している可能性が否定できない。
 西原氏らが2000年に高知県で行った調査結果から、国内のNAFLD患者は約1000万人、そのうちNASH患者は100万人以上と推定されている。一方岡上氏は、研究班の調査結果を踏まえ、「NAFLDに占めるNASHの割合はさらに高く2割以上であり、患者数は200万人を超えるのでは」と推測する。
 ちなみに米国では、人口の34%がNAFLDで、そのうちの10%がNASHといわれ、国民病の一つとなっている。国内の患者数も今後、さらに増えそうだ。
【生活習慣病を基礎に発症】
 NAFLDやNASHの病態に関しては、まだ分からないことが多いが、NAFLDは、肥満や糖尿病、脂質異常症、高血圧、それらを合併したメタボリックシンドロームなどの生活習慣病を基盤として発症することが知られている。そして、酸化ストレスなどの誘因により、炎症や線維化が生じNASHが進行すると考えられている。
 特にインスリン抵抗性は、脂肪酸のβ酸化を促進し、酸化ストレスの原因となる。脂質代謝異常に伴う酸化ストレスもNASHの進行に関与する。そのため専門家は、多くの糖尿病患者がNASHを合併していると語る。岡上氏らが糖尿病患者5583人を対象に行った調査では、糖尿病患者の少なくとも3割が肝障害を持ち、そのうち8割以上がウイルス感染を伴っていなかったという。
 「体重や血糖のコントロールが不良な糖尿病患者では、NASHが進行し肝疾患で死亡するリスクが高い」と岡上氏は注意喚起する。実際、「糖尿病患者の死因の第1位を肝疾患が占めており、8人に1人が肝疾患で死亡している」(同氏)のが現状だ。
 加えて、NASHと高血圧との関連も注目されつつある。非高血圧成人の2割がNAFLDであった一方で、夜間血圧が下がるdipper型高血圧患者では4割、夜間血圧が下がらないnon-dipper型では8割がNAFLDとの報告が、08年にイタリアから出された。
 高血圧患者で活性化されるアンジオテンシンの受容体が肝臓で線維をつくる星細胞上に存在するため、血圧が高いと肝の線維化が促進されやすくなる。そのため、高血圧患者もNASHを合併しやすくなると考えられている。
 さらに、慢性腎臓病(CKD)患者でもNASHの合併頻度が高いことが報告されている。
【NASHの早期発見法】
 NASHは進行性で肝疾患死の原因になるため、「たかが脂肪肝」と油断せず、脂肪肝に紛れ込んでいるNASH患者をできるだけ早期に拾い上げる必要がある。しかし、NASHは通常の検査では脂肪肝と見分けがつかない。健診受診者の3~4割が肝疾患を指摘されている現在、それらの患者を全て専門医に送るわけにもいかない。
 岡上氏は、「超音波検査やCT検査で脂肪肝と診断した患者で、ALT高値、血小板減少、線維化マーカーの上昇が見られた場合には専門医に送ってほしい」と強調する。血小板は、肝臓の線維化に伴い減少するため、17万/μL以下では線維化が進展している可能性があるという。
 NASH患者の典型例として、兵庫医大肝胆膵科教授の飯島尋子氏は、「ALTは高くても60IU/L程度の場合が多い」という。ALT値が正常値を少しでも超えた段階で注意が必要といえそうだ。また、ALT値だけでは見落としのリスクがあることも覚えておきたい。
 さらに岡上氏らは、血液検査でNASH疑い例を見分けるための簡便なスコアも作成中だ。血清中のフェリチン値やインスリン値(IRI)、線維化マーカーの一種である4型コラーゲン7Sの数値をスコア化し、NASHを鑑別するというもの。同スコアが臨床応用されるようになれば、NASH疑いの患者選別がより精度良く行えそうだ。超音波を用いたNASHの早期診断法も検討されている。
【病態に合わせた治療法を】
 NASH患者の治療の基本は、糖尿病や脂質異常症、高血圧などの合併症のコントロールだ。
 さらに、「肝臓に鉄が過剰にたまっている症例には、鉄制限食や瀉血が有効」と岡上氏。加えて西原氏は、「体重を3kg落とすだけでALT値は改善する」と、生活指導の重要性も強調する。また、NASHを予防するためにも単純性脂肪肝患者への食事・運動療法の指導も重要という。
 一方欧米からは、これまでピオグリタゾンやビタミンEのNASHに対する有用性が報告されている。ただし、ピオグリタゾンは欧米ではNASH治療薬として認められていない。日本でも同様だが、「体重コントロールができる糖尿病合併患者には処方している。実際、肝機能値は改善する」と西原氏は評価する。
 さらに、欧米では複数の新規治療薬の治験が進行中だ。「生活習慣病の多くは治療薬の登場とともに疾患の知名度が高まった。NASHも、新薬の登場とともに生活習慣病の一つに加わるだろう」と、西原氏は予測する。
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 今宵は検査当直で空いた時間に溜まっている仕事やメール配信を、と考えていたのですが、外来救急や手術後の検体が多く出て、一息つけたのは日付変更の直前でした・・・検査そのものは楽しいのですが、溜まっている仕事のことを考えると、あーあ(T_T)・・・です。でも夜は長い・・・


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0513-641号 癲癇(てんかん)を知る [kensa-ML NEWS 【特集】]


 季節外れといってもいいほど、本当に良く降りました。一昨日も帰宅途中大雨で、自宅に戻った頃にはずぶ濡れでした。このまま梅雨入り・・・ということはないでしょうが、最近は異常気象ゆえ何が起こるか分かりません。被災地の天候が気がかりです。あまりお天道様が暴れなければ良いのですが。今日の大阪、神戸は久しぶりに爽やかです。

 話はコロッと変わり、一昨日届いたMTJ(メディカルテストジャーナル:臨床検査の定期発行誌みたいなもの)を読んでいますと、「特集:チーム医療」が組んでありました。NSTやICTが当然のことながら掲載されていたのですが、私の目を引いたのは「救命救急検査士」。何が興味深かったのかというと、この内容、ブログにも掲載していますが、私が約十数年前に書いたもので提案したそのもの。ようやくこのような時代になったのか、との感慨よりも、まだまだ遅れているなぁとの危機感。当時(2000年6月掲載)書いたものをそのまま掲載してみます。ちなみに舞台となった亀田総合病院HPにはまだUPされていませんでした。http://www.kameda.com/about/facilities/general_hospital/floor/floor_02.html

http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/2011-01-11-1
【緊急検査室の設立】
 賛否両論はあると思いますが、まったく新しい観点からの取り組みを考えてみました。緊急検査は時間内についてはル-チン検査の一部として、時間外についてはオンコ-ルや当直制といった形式を取られている施設がほとんどであると思います。これは検査室の一部といった観点でのものですが、時間内外も緊急検査を取り扱う検査室として新設することができないでしょうか?まだ机上の空論にすぎませんが私案を述べたいと思います。
 (基本構想)
  1. 検査科とは独立した部門であること。
  2. 時間内外全ての緊急検査に24時間対応すること。
  3. 輸血管理室を含めること。
  4. 配属されるスタッフは、救命業務が可能であること。
  5. 救急救命センタ-内もしくは、緊急(救急)外来室内に設置すること。
 (部門構成内容)
  緊急検査室は、救急救命センタ-もしくは緊急(救急)外来診療部門に含まれる。
  救急救命センタ-もしくは緊急(救急)外来室の構成
  1. 緊急(救急)外来診療部門
  2. 緊急検査部門(病態検査、生理検査)
  3. 輸血管理部門(輸血検査室、輸血検査管理室、輸血運用管理室)
  4. 情報管理部門
 我々自身の職域を拡大し存在意義を高めるためにも抜本的意識改革をおこない、
常に問題意識を持ちながら業務につくことが必要なのではないでしょうか?


 ここからは別の話題に移ります。

 親方日の丸であるとかお役所仕事といった言葉には、縦割り行政であるとか、柔軟性に乏しいであるとか、そのようなイメージが付きまといます。先般の食中毒事件におけるお役所の弁解、本当に苦しい言い訳ですね。消費者のために仕事をされているとは到底思えないものです。私以前は親方日の丸でしたし、お役所に勤めていましたけど、このような対応したことないです。同じ穴のムジナと言われるのが本当に辛いです。


砺波店、開店以来検査なし 「えびす」食中毒 北日本新聞 5/11
 
http://webun.jp/news/A100/knpnews/20110511/38385
 県は10日、食中毒で死者3人が出た「焼肉酒家えびす砺波店」に、2009年1月の開店以来、一度も立ち入り検査できていないことを明らかにした。担当者が検査に行ったが、営業時間外で店内に入れなかったためという。
 県によると、立ち入り検査は食品衛生法に基づく。飲食店などを五つのグループに分け、年間の標準検査回数を設定し、焼き肉店は年2回を基準としている。
 一定の時間内に特定の地区で抜き打ちで行うため、営業時間外の店は入れないこともあるという。
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5月12日付 編集手帳 読売新聞コラム
 
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/column1/news/20110511-OYT1T01144.htm
 “白衣の天使”英国の看護師ナイチンゲールも、お役所仕事には往生したらしい。クリミア戦争の戦傷兵を収容した病院では、毎食の肉は骨も含めた重さで量られ、患者に割り当てられた
◆なかには骨ばかりの食事になる患者もいる。彼女は骨を除いて量るべきだと進言した。木原武一さんの『大人のための偉人伝』(新潮選書)によれば、陸軍の回答は以下の通りであったという。「肉から骨をはずすには陸軍の新しい規則が必要だ」
◆世にお役所仕事の種は尽きまじ――きょうが生誕の日であるナイチンゲールの溜(た)め息が聞こえてきそうである
◆原発事故で警戒区域になっている福島県川内村の住民が2時間の一時帰宅を認められたが、帰宅にあたって国から同意書に署名を求められたという。〈自己の責任において立ち入ります〉。何のために必要な署名であったのか。冷たく突き放すかのような手続きに、住民から反発の声が上がったのは当然だろう
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 次の話題は私が本当に苦手な税金問題。はっきり正直に言ってさっぱり分からんです。そのようなものがコメントをするのも何(難?)ですので、記事を掲載するにとどめます。どなたか詳しく教えてください。


税と社会保障:未成年の医療費軽減 中学生以下1割、世代負担を平準化--民主党素案 毎日新聞 5/12
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20110512ddm001010067000c.html
 政府の税と社会保障の一体改革に関し、民主党の「社会保障と税の抜本改革調査会」(会長・仙谷由人官房副長官)がまとめた医療・介護制度改革素案の全容が11日、明らかになった。現役・高齢世代の負担を公平に近づけるため、中学生以下の医療費の窓口負担割合を1割とするなど、原則2~3割の未成年の負担軽減を図る。また支払額に上限を設けている高額療養費制度を、難病患者ら長期療養者向けに拡充する方針を打ち出し、財源として一般外来患者の窓口負担に一定額を上乗せする「受診時定額負担制度」の導入も検討するとしている。
 民主党は素案を近く政府の「社会保障改革に関する集中検討会議」(議長・菅直人首相)に提案する。同会議が5月末にまとめる社会保障改革案に反映させることを目指す。
 素案では、高齢者に偏りがちとされる社会保障給付に関し、「若者や現役世代に過度に依存する状態から脱却しなければならない」と指摘している。具体的には医療費の自己負担割合(現行は原則▽0歳~小学校就学前2割▽小学生~69歳3割▽70~74歳2割▽75歳以上1割)の見直しを明記し、中学生以下を1割、20歳未満は2割へ引き下げる一方、軽減措置によって1割に抑えている70~74歳は、本来の2割に戻すと例示している。
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税と社会保障:民主の医療・介護改革素案(要旨) 毎日新聞 5/12
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20110512ddm005010149000c.html
1<改革の必要性>
 我が国の「皆保険」は将来にわたって維持しなければならないが、その土台が揺らぎ始めている。国民全体が医療や介護の実態を正しく理解し、過剰サービスは享受せず、若者や現役世代に過度に依存する状態から脱却しなければならない
2<改革の方向性>
 1、精神科医療、予防医療など(自公政権時代の)社会保障国民会議で検討が不十分と思われる項目について、2025年を見据えた検討を加える
 2、地域に必要な医療・介護従事者の確保と調整のスキームを検討する
 3、包括的な医療・介護連携のための機能分化とネットワーク構築を進める
 4、5(略)
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 ここからは本日の特集コーナーになります。本日は癲癇(てんかん)を取り上げてみました。

 本邦における発症率が1%とも累積発症率が3%ともいわれている「てんかん」という病気ですが、正しい知識を持たれている方は非常に少ないのが現状ではないでしょうか?義務教育現場である小学校や中学校では、先生方が正しい知識を持たれている方は殆どおられないことにも愕然となりますが、これはどうしてなのでしょうか?

 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(精神保健福祉法)の範疇であり、障害年金も取得できることもあり、いわば差別的な扱いを受けているからかもしれませんし、誤った認識を持たれている方も多いのも一因かもしれません。しかし幼少期においてはてんかんと熱性けいれんとの境界が微妙であり、臨床上、症例を多く認められるのも歴然たる事実です。

 先月、てんかん患者がクレーン車走行中に事故を起こし、6人の尊い命が奪われるというショッキングな事件が発生したことは皆さんも記憶に新しいところではないかと思います。しかしこのケースにおいては、事故を起こした方が運転免許申請時にてんかんであることを隠していたり、薬を服用せずに運転していたりとと複数の過ちが重なった結果、あのような大惨事となりました。まずは日本てんかん学会の声明が掲載された記事をご覧ください。


てんかんが原因とみられる交通事故は広島でも 栃木のクレーン事故受け、てんかん学会が声明 日経メディカルオンライン 5/11
 
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/int/201105/519691.html
 日本てんかん学会は、4月18日に栃木県鹿沼市でクレーン車を運転していた20歳代の男性がてんかん発作を起こして運転操作を誤り、登校途中の小学生6人を死亡させた事故を受け、「きわめて遺憾」とする声明を出した。
 全国紙などの報道によると、事故は運転手の男性がクレーン車を運転中、てんかん発作を起こして意識を失ったことが原因とされている。
 学会は声明の中で、「てんかんは多様な病態からなり、多くの場合は治療により発作は完全に抑制される。一定期間、発作が抑制されるとその後の再発率は急激に低下し、2年間発作が抑制された場合には、てんかんのある人の事故の発生率は一般の人と変わらない」とし、日本をはじめとする多くの国において、てんかん患者の運転は一定の条件下で許可されている現状を説明した。
 ただし、大型免許および第2種免許に関しては、「日本てんかん学会は、てんかんのある人は原則として適正はないとの見解を以前から公表している」とし、その上で、「今回の事故の加害者が、もし病気を申告せず、大型免許を取得していたことが事実であれば、きわめて遺憾」と結んだ。
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 では「てんかん」というものがどのような病気なのか、についてご説明します。

 「てんかん」についてはかなり多くのサイトで紹介され、情報は氾濫状態なのですが、その中でも分かりやすいものをピックアップしてご紹介します。今回はウィキペディアは難しいことを書き並べているため、序文のみのご紹介です。その前に、脳がどのような働きをしているのか、おさらいです。


【脳のはたらき】 http://www.tenkan.info/about/hataraki.html
 脳では「電気信号」で情報が伝達されます
 人間の体には、神経が張りめぐらされており、電気信号によって情報を伝達しています。脳は、その神経細胞が多く集まり、さまざまな情報を処理しています。
 例えば、目や耳から入る情報、皮膚で感じる情報、匂いや味などの情報は、神経を通じて脳に伝達されることによって、「きれい」、「暑い」などと感じるのです。逆に、脳からの命令、つまり、「話す」、「走る」などのように、意識することによって体を動かすことができます。さらに、自分では意識していなくても、心臓の動きを調節したり、呼吸したりなど、脳は常に命令を出しています。
 脳は、感情・情緒・理性などの精神活動を制御したり、記憶の中枢であったりもします。このように、脳は人間が生活する上でなくてはならない、非常に重要な働きをもつ器官なのです。
 ですから、なんらかの原因で脳内の電気信号が乱れると、脳は適切に情報を受け取ったり、命令できなくなり、体の動きをコントロールできなくなるのです。

脳の部位とその働き
 人間の脳は、大きく分けて、大脳、小脳、間脳、脳幹などによって構成されていて、中でも人間らしい複雑な行動をコントロールしているのが大脳です。大脳は、前頭葉、頭頂葉、後頭葉、側頭葉の4つに分けられ、部位によって働きが異なります。

各部位の働き
<前頭葉>
 ・手足など、体の各部を動かす指令を出します。
 ・思考・推理・理性・学習・選択などの高度な情報処理をつかさどります。
<頭頂葉>
 ・皮膚や耳などから入る感覚情報を分析します。
 ・空間を認識します。
<後頭葉>
 ・人の顔や物の形など、目から入った情報を認識します。
<側頭葉>
 ・耳から入った音や言葉の情報を認識します。
 ・側頭葉の内側には、記憶に関わる部分である海馬(かいば)があり、てんかんの焦点となることが多い部分です。


てんかん
 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%A6%E3%82%93%E3%81%8B%E3%82%93
 てんかん(癲癇、Epilepsy)とは、脳細胞のネットワークに起きる異常な神経活動(以下、てんかん放電)のためてんかん発作を来す疾患あるいは症状である。WHO国際疾病分類第10版(ICD-10)ではG40である。WHOによる定義によるとてんかんとは『種種の病因によってもたらされる慢性の脳疾患であり、大脳ニューロンの過剰な放電から由来する反復性の発作(てんかん発作)を主徴とし、それに変異に富んだ臨床ならびに検査所見の表出が伴う』とされている。病因が大脳ニューロン由来の過剰な活動であるため、大脳ニューロンを由来としないジスキネジアはてんかんではない。また経過が慢性反復性でなければならないことから、脳炎、外傷後、薬物中毒の離脱期におこる痙攣はてんかんではない。


どんな病気?/てんかんの定義 メンタルナビ
 
http://www.mental-navi.net/tenkan/rikai/index.html
 てんかんは、「さまざまな原因によって脳の神経細胞が過剰に興奮し、同じタイプの発作が繰り返し起こり、発作以外にも意識や運動機能の低下などの多種多様な症状が伴う」と言われています。てんかんというと生まれつきの病気と考えられがちですが、脳炎や髄膜炎、あるいは交通事故などによる脳外傷によってもてんかんは引き起こされます。
 てんかんという病気を理解するには、「脳が発作を起こしやすくなった状態」と考えるとわかりやすいかもしれません。発作を起こしやすい状態を「発作準備性」といいますが、原因は何であれ、てんかんは発作準備性が異常に高くなった状態ということができます。発作準備性が亢進した結果、発作が反復して起きるのです。


てんかんとは てんかんinfo
 
http://www.tenkan.info/about/index.html
 てんかんは、発作を繰り返し起こす大脳の慢性疾患です。てんかん発作では、大脳に備わっている働きがいろいろな形で現れるので、その症状は極めて多彩ですが、1人1人の患者さんの発作の形はほぼ一定しています。1人の人にほぼ同じ形の発作が繰り返して起こることが、てんかんの特徴です。
 てんかん発作は、脳内の神経細胞がいっせいに過剰に興奮する(電気信号を送る)ために起こります。神経細胞は、普段は弱い電気信号のやり取りで情報の受け渡しをしていますが、突然、強い電流が流れることによって、意識がなくなったり、手足のけいれんが起こったりするのです。このとき、脳波に異常な波(棘波・きょくは)が現れます。


 てんかんの種類は症状自体が個体差でかなり異なるため、非常に多いようですが、実は4種類に分類されています。発作タイプの分類は「部分タイプ」と「全般タイプ」があり、原因分類は「原因不明」「腫瘍や交通事故等による脳の器質的障害が原因」に分かれます。


【特発性局在関連性てんかん】
 
http://www.mental-navi.net/tenkan/rikai/ruikei1.html
 良性ローランドてんかんが代表的です。特発性局在関連性てんかんは、基本的には思春期になるとほとんどが治るタイプのてんかんです。
<中心側頭部に棘波(きょくは)を示す良性小児てんかん>
 2~12歳頃に発症し、特に4~9歳の間におきやすいてんかんです。発作は睡眠時、主に眠り始めや明け方に生じ、口の片側が引きつる(ミオクロニー発作)などの症状がみられます。唾液が多く分泌されて生じるゴボゴボという音で周りが気づくことがあります。通常、発作時間は1~2分で、発作頻度も月~年単位と少なく、15歳頃には消失する予後がきわめて良好なてんかんですが、まれに16歳以降に強直間代性けいれんが出現します。「良性ローランドてんかん」とも言われています。
<パナイトポウルス症候群>
 1~14歳に発症し、特に4、5歳におきやすいてんかんです。発作は主に睡眠時で、吐き気が認められる自律神経発作です。発作が進行すると、意識が低下して半身もしくは全身のけいれんとなり、30分以上続く場合が多いのですが、予後は良好で思春期までに寛解します。小児後頭葉てんかんの一種とも言われます。

【特発性全般てんかん 】
 
http://www.mental-navi.net/tenkan/rikai/ruikei2.html
 小児欠神てんかん、若年ミオクロニーてんかん、覚醒時大発作てんかんなどが代表的です。特発性全般てんかんは治りやすいタイプのてんかん群です。
<小児欠神(けっしん)てんかん>
 4~14歳小児(特に5歳~7歳におきやすい)に発症して、頻発する欠神発作(1回4~20秒で日に数10回以上)を特徴とするてんかんです。発作は過呼吸症候群*で誘発されやすいという特徴があります。頻回の発作のため、集中力の低下や学力の低下で周囲が気づくことがあります。予後は良好で通常12歳までに寛解します。思春期に強直間代発作が出現することがありますが、発作頻度は低く薬剤への反応性は良好です。「ピクノレプシー」とも言われます。
<若年ミオクロニーてんかん>
 8歳~30歳(特に12歳~18歳におきやすい)に発症することが多く、左右対称に不規則なミオクロニー発作がみられるてんかんです。発作は寝起き直後に起こることが多く、睡眠不足や過度のストレス、アルコール、光刺激などで誘発されやすいとされています。ミオクロニー発作と合わせて全般性強直間代発作(ミオクロニー発作発現の数年後に出現)や欠神発作が認められます。薬剤への反応は良好ですが、中止すると再発することが多いのが特徴です。「衝撃小発作」や「ヤンツ症候群」とも言われます。
<覚醒時大発作てんかん>
 6歳~28歳(特に10歳代におきやすい)に発症することが多く、強直間代発作が主体で寝起き直後に多くみられるてんかんです。欠神発作やミオクロニー発作を伴うこともあります。光過敏性を伴うことが多く、睡眠不足によって誘発されやすいな
ど、若年ミオクロニーてんかんと共通する特徴を有しています。薬剤への反応は良好ですが、中止すると再発することが多いという点も若年ミオクロニーてんかんと似ています。

【症候性(潜因性)局在関連性てんかん】
 
http://www.mental-navi.net/tenkan/rikai/ruikei3.html
 側頭葉てんかん、前頭葉てんかん、後頭葉てんかんなどが代表的です。症候性局在関連性てんかんのほとんどはあらゆる世代にみられます。
<側頭葉てんかん>
 3歳半~10歳に発症し、けいれんを伴わず意識レベルの低下とともに自動症が現れる複雑部分発作を特徴とするてんかんです。発作の多くは、胃の不快感や凝視・動作の停止に始まって、口をペチャペチャさせる自動症が続き、発作後の数分から十数分のもうろう状態となります。薬剤に反応しないことが多く、特に内側側頭葉てんかんは外科治療が有効です。
<前頭葉てんかん>
 睡眠中に起きやすく、単純部分発作、複雑部分発作、二次性全般化発作、あるいはこれらの組み合わせがみられるてんかんです。数秒から十数秒の持続時間の短い発作が日に数回以上繰り返し起こり、発作の始めから激しい運動症状を伴います。知的機能の低下がみられることがあります。
<後頭葉てんかん>
 主に視覚発作または眼球偏位(極端に目が上向きになるなど)を伴った単純部分発作を特徴とするてんかんです。視覚発作は、閃光、光の点滅、さまざまな色の図形、多彩な色の虹などが見えることが多いです。複雑部分発作、二次性強直間代発作などになることもあります。薬剤に反応しないことが多く、知的機能の低下がみられることがあります。
<小児の慢性進行性持続性部分てんかん>
 1~14歳(特に10歳未満でおきやすい)で発症することが多く、上気道炎などの急性感染の後に、全般性強直間代発作、単純部分発作、複雑部分発作がみられます。その後徐々に、麻痺や言語障害、感覚障害、視覚障害が現れます。CTやMRIなどの画像上で脳の萎縮が認められ、身体的、知的に機能低下が進行します。発症年齢が高いほうが低いケースに比べ予後が良いことが知られています。「ラスムッセン症候群」の場合もあります。

【症候性(潜因性)全般てんかん】
 
http://www.mental-navi.net/tenkan/rikai/ruikei4.html
 早期ミオクロニー脳症、サプレッションバースト*を伴う早期乳児てんかん性脳症(大田原症候群)、ウエスト症候群、レノックス・ガストー症候群などが代表的です。これらは「てんかん性脳症」にも分類され、頻回に続く全般発作、激しい脳波異常、高率な知的機能の低下が特徴で、きわめて治りにくいタイプのてんかん群です。
<早期ミオクロニー脳症>
 生後3カ月以内、多くは新生児期に発症する脳波上サプレッションバーストを示す難治性のてんかんです。発作はミオクロニー発作と部分発作が中心で、無呼吸、顔が紅くなるなどの自律神経症状を伴う眼球偏位、部分的間代発作、複雑部分発作や二次性全般化部分発作が覚醒、睡眠時ともに頻発します。薬剤に反応しないことが多く、予後は不良で、障害が残ったり、死亡する例も少なくありません。
<サプレッションバーストを伴う早期乳児てんかん性脳症>
生後数カ月以前の乳児の 早期に頻発する強直発作を特徴として、脳波で覚醒・睡眠を問わず持続的にサプレッションバーストが認められる難治性のてんかんです。生後4~6カ月の間にウエスト症候群に移行し、一部はさらに1歳以降にレノックス・ガストー症候群に移行することが多いとされています。薬剤に反応しないことが多く、発作が消退しても心身の障害を残し、早期死亡の例も少なくありません。「大田原症候群」とも言われます。
<ウエスト症候群>
 多くは生後4~7カ月で、ほとんどは生後12カ月までに発症します。物音にびっくりしたかのように手足を伸ばしたり曲げたりする強直発作に加え、重篤な精神・運動機能障害をあわせもつ乳児期独特の難治性てんかんです。発作は数秒の間隔をおいて数回繰りかえし、発作は1日数~数10回生じます。今まで顔をみて微笑んでいたのに笑わなくなったなど、今までできていた周囲への反応が鈍ったように周りが感じることがあります。予後はあまり良くなく、発作が消退しても知的障害を残すことが多く、一部はレノックス・ガストー症候群に移行します。
<レノックス・ガストー症候群>
 2~8歳(特に3歳~5歳におきやすい)に発症し、ウエスト症候群などの他のてんかん性脳症から移行してくる例が多くみられる難治性てんかんです。強直発作が主体で、他に欠神発作やミオクロニー発作、脱力発作など多様な発作のタイプを示します。重篤な知的機能の低下を残すことが多いとされています。


 先ほども少し触れましたが、100人に1人とも3人とも言われている病気ですが、各年齢層でどのような傾向にあるのか、ご紹介します。


どれくらい多いの? メンタルナビ
 
http://www.mental-navi.net/tenkan/rikai/byoritsu.html
 多くの研究により、てんかんの有病率はおよそ0.5~1%程度と考えられており、決してまれな病気ではありません。累積発病率でみても、出生から20歳までのてんかんの累積発病率は約1%ですが、75歳までの累積発病率は3%に達します。つまり約3%の人が生涯のいずれかの時点でてんかんをもつことになります。
【生後1年未満の発症が多く、ほとんどが思春期までに発症します】
 てんかんの発症率を年代別にみると、生後1年未満の発症が圧倒的に多く、またほとんどのてんかんが10歳までに発症しています。10歳を超えると発症率はなだらかに減少していきます。
 乳幼児期の発症が圧倒的に多いのは、その時期の子どもの脳が発達途上にあるためです。乳幼児期の脳が発達するスピードは、生後直後が最も速く、だいたい3歳ぐらいまでに成人の脳の8割程度まで完成するとされています。その後、脳の発達はゆるやかに進みますが、てんかんの発症は脳の発達速度に一致して起こっており、脳の発達が完了する10代後半にはてんかんの発症が激減していきます。
【老年期には脳血管障害などの疾患が原因で発症がふたたび増加します】
 老年期になると、脳血管障害、脳腫瘍、頭部外傷、脳変性疾患などが原因でてんかんの発症がふたたび増加します。老年期のてんかんでは、局在関連性てんかんが70~80%前後と多く、すべて症候性です。初発年齢は老年期に初発したものを含め、20歳代を中心にすべての年齢層にわたっています。
 一方、老年期における全般性てんかんの比率は20~30%前後で大部分が特発性ですが、この群は老年期以前、多くは20歳未満で発症したものです。したがって、老年期に新たに発症するてんかんはほとんどが症候性の局在関連性てんかんといえます。
【明確な病因が特定されるてんかんの割合は1/3程度に過ぎません】
 てんかんの原因となる病因の割合をみると、特発性(ここでは潜因性を含む)が約65%、症候性が約35%となっており、明確な病因が特定されたてんかんの割合はおよそ1/3程度に過ぎません。世代別の病因をみると、子どもの場合は先天性疾患によるものが多く、青年期では頭部外傷、壮年期、老年期と加齢にしたがって脳血管性障害の割合が増えていきます。

有病率: ある一定の期間にその病気に罹っている人の割合のこと。
累積発病率: ある一定の期間にその病気を発症した人の割合のこと。
発症率: ある一定の期間にその病気が新たに発病する人の割合のこと。


 さて気になるてんかんがどのような経過をたどるのか、予後はどうなのか、ということなのですが、一概にこうだ!と断言できるものはありません。冒頭にも申し上げたように個体の性質により症状も、経過も異なります。以下の記載は、あくまでも一般論です。


【どのような経過をたどるの?】
 
http://www.mental-navi.net/tenkan/rikai/keika.html
 さまざまなタイプがあるてんかんがどのような経過をたどるかを一概に述べることはできません。特に治療しなくても自然治癒するものもあれば、非常に治りにくいてんかんや重篤な障害を残すてんかんもあります。ただし、かつては「てんかんは不治の病である」と考えられていましたが、その後、治療薬の進歩によっててんかんの多くはコントロールすることができるようになっています。
<てんかんのおよそ7~8割が治療によってコントロール可能とされています>
 1980年ごろを境に、さまざまな疫学的調査においててんかんの予後に対する見通しがかなり変わってきました。1980年以前には、完全に発作を抑制できるてんかんの割合はだいたい30%前後と報告されてきましたが、80年以降になると70~80%のてんかん発作を抑制・改善できると報告する研究が増えてきました。この背景には、抗てんかん薬の進歩が大きく影響していると考えられています。
<早期に治療が開始されれば良好な予後が期待できます>
 一般に、早期に治療が開始されればてんかんの予後は良好であるとされています。てんかん発作が初めて起きた時から1年以内に治療が開始された場合には80%以上のてんかんで発作が抑制されていますが、てんかん発作が初めて起きた時から1年以上2年以内では大きく下がって30%程度、また10年近く未治療の場合には10~20%程度にまで発作抑制率が低下すると報告されています。


 次はてんかん発作が発生する機序とてんかんの原因について触れます。


【どうして起こるの?】
 
http://www.mental-navi.net/tenkan/rikai/genin.html
 脳の活動は、神経細胞の電気的興奮が次々に他の神経細胞へと伝えられることで行われます。神経細胞には、単純化してわかりやすく言うと、車でいう「興奮を起こす」アクセルと「興奮を抑える」ブレーキの働きをもつものがあり、アクセルの役割をもつ神経細胞が興奮しすぎてヒートアップしそうな場合にはブレーキ役の神経細胞が抑えるというように、両方の神経細胞が作用しあい安定したバランスを保っています。
 てんかん発作が生じる脳では、この「アクセル」と「ブレーキ」のバランスが悪く、ブレーキ役の神経細胞の働きが低下し、アクセル役の神経細胞の働きが過剰になっています。そのため、脳内の神経細胞が過剰に興奮しつづけ、ヒートアップした場合に「発作」という症状が起こります。
<脳の神経伝達機構のバランスが崩れて過剰興奮が引き起こされます>
 神経細胞には車でいう、他の神経細胞を興奮させるアクセルや興奮を抑えるブレーキの働きをもつ神経細胞があり、アクセルの役割をもつ神経細胞にはグルタミン酸ニューロンが、ブレーキの役割をもつ神経細胞にはGABA(ギャバ)ニューロンがあります。グルタミン酸やGABAは神経伝達物質と呼ばれ、神経細胞の電気的興奮を他の神経細胞へと伝えるために必要な物質であり、脳の活動に重要な役割を担っています。
 てんかん発作が生じる脳では、このアクセルであるグルタミン酸ニューロンの働きが過剰になり、ブレーキであるGABAニューロンの働きが低下しています。
<脳の器質的な障害はてんかんを引き起こす大きな原因の1つです>
 症候性てんかんでもわかるように、脳の器質的な障害がてんかんを引き起こす大きな原因の1つであることは明らかです。出産前後に被った酸素欠乏や出産時の仮死状態が脳に傷害を与え、それがてんかんの原因となることもありますし、先天性の代謝異常や内分泌異常でも脳がダメージを受けててんかんを引き起こすこともあります。髄膜炎や脳炎などのウイルス性疾患や頭部外傷、脳血管障害などによる器質的障害などがてんかんの原因となりえます。
<てんかんになりやすい遺伝的素因が一部関与していると考えられています>
 脳に器質的障害がない特発性てんかんの原因として、一部に遺伝的素因が関与していると考えられています。てんかんの発症率は20歳までの一般人口では約1%ですが、母親が特発性てんかんの場合にはその子どもの8~9%がてんかんになる可能性があり、父親が特発性てんかんの場合には2~3%と報告されています。
 一部の特殊なてんかんでは原因遺伝子がわかったものもありますが、その原因遺伝子がどのように働いててんかんが引き起こされるのかはまだよくわかっていません。


 以前私は生理検査を担当し脳波検査をしていたことがあります。というより、どっぷり生理検査一色にはまっていた時期があって、脳波検査も多数行っていました。経験的にはてんかんだからといって脳波検査で異常が見つかるとは限らない。また薬剤により発作を抑制しているときにも同様。非常に脳波診断に苦慮したケースも多々ありました(当時は脳波診断レポートを主治医宛に出していました。やはり診断分野まで踏み込み、責任を持たないとやる意味がありませんので)。ですから脳波検査のみでは、てんかんの種類など完全にはわかりませんので、精神科医と一緒に患者さんへの説明やカウンセリングにも参加していました。CTなどの画像診断分野とも連携していましたし、多数のてんかんをお持ちの患者さんと話をさせていただきましたので、ある程度の診断は出来ます。が、てんかんという病気は、本当に個体差が大きく、同じ症例には当たったことがないほど多種多様です。他の疾患とは異なり、確定診断内容の中に本人への問診や周りの方々からの聴取が入っているのもこの病気の大きな特徴です。


【どのように診断されるの?/鑑別および確定診断】
 
http://www.mental-navi.net/tenkan/shindan/index.html
 てんかんの種類は多種多様であり、それぞれに治療法や有効な薬剤が異なってくるため、てんかん発作がどのようなものであるかを正確に把握して、どのてんかんに該当するかを特定しなければなりません。
 また、けいれん発作を示す他の病気はたくさんあり、1回けいれん発作を起こしたからといってすぐにてんかんと考えるのは早計です。けいれん発作を何度も起こして慢性に経過するのがてんかんですから、てんかん発作に似たまぎらわしいけいれん発作を示す他の病気との鑑別診断が非常に重要になってきます。

【発作の状況を詳しく聴取して発作のタイプを明らかにします】
 
http://www.mental-navi.net/tenkan/shindan/kanbetsu1.html
 てんかんの診断にあたって、まず発作がどのようなものであるかを明らかにする必要があります。診察室では実際に発作を観察できないため、本人や家族などから発作の状況を詳しく聞きだすことが第一歩になります。発作の際に意識の低下や消失がみられる場合には、本人に聞いても覚えていなかったり、記憶があやふやであることから、発作時にそばにいた人からの情報が非常に重要になります。
 問診の際には、下記のような発作のタイプを見きわめる事がポイントになります。
 1.発作のはじまりの様子はどうであったか
 (いつ起きたか、本人はなにか発作の予告(前兆)を感じたか)
 2.本人は発作時のことを覚えているかどうか
 3.運動症状の様子はどうであったか
 (身体のどの部分にどのような症状がみられたか、左右対称であったか)
 4.行動の異常や精神症状がみられたかどうか
 5.発作はどのくらい続いたか、どのような発作か
 6.発作後はどのような状態であったか

【脳波検査でてんかん性の異常脳波がないか調べます】
 
http://www.mental-navi.net/tenkan/shindan/kanbetsu2.html
 てんかんの診断に脳波検査は欠かせません。てんかん発作を引き起こす神経細胞の過剰興奮は、脳波ではてんかん性の異常脳波として現れますので、発作を繰り返す人の脳波にそのような異常脳波がみられれば、多くはてんかんと診断できます。ただし、脳波検査は絶対的なものではなく、てんかんの人でも異常脳波が測定されない場合がありますし、逆にてんかんでない人に異常脳波がみられることもまれにあります。
 脳波検査の記録には、睡眠時脳波記録と覚醒時脳波記録があり、この両方を合わせて完全脳波記録といいます。正確なてんかんの診断を行うには、この完全脳波記録が必要です。脳波検査は、脳から発せられる電気変化を記録するだけの検査ですので、痛い思いをすることはない安全な検査です。

【CTやMRIなどの脳画像診断で器質的な疾患がないか調べます】
 
http://www.mental-navi.net/tenkan/shindan/kanbetsu3.html
 CTやMRIはてんかんの原因または基礎的疾患としての脳の形態的あるいは器質的な異常を検出するのに重要な検査です。CTやMRIの検査で検出される局所性異常は脳波上のてんかん焦点(てんかん発作を起こすきっかけとなる場所)と部位的によく一致し、てんかん焦点と考えられる場合が多いとされています。また、必要に応じて脳の血流を検査するSPECT検査や脳の代謝機能を調べるPET検査が行われます。SPECTでは、脳波では異常部位がはっきりしない場合でも、血流の変化、つまり発作が起こっていないときは血流の低下がみられ、発作の最中は血流の増加が認められることもわかってきています。一方、PETでは、脳波の異常部位と一致して、あるいはてんかんの原因部位と思われる場所において糖代謝低下がみられます。


 セルフチェックシートも掲載していましたので、ご紹介しておきます。なおこのチェックシートにより確定診断は不可能です。あくまでも可能性の話ですので、誤解のないようにしてください。

 http://www.mental-navi.net/tenkan/check/index.html

ここではてんかんの可能性のチェックをしてみましょう。

 てんかんは、全身の硬直やけいれんを起こす大発作から、はた目にはわからない一瞬意識を失う小発作など、多彩なてんかん発作を特徴とする脳の病気です。
 ひきつけを起こして倒れたことがある――
 突然意識を失ってボーっとした状態になったことがある――
 全身の力がガクンと抜けて倒れたことがある――
 こんな症状はありませんか。もし思い当たることがあればこのチェックを行ってみてください。このチェックツールは、ご自身はもとより、ご家族やご友人、身近におられる大切な方の病気の可能性をチェックすることができるようになっています。

【発作チェックリスト】
 以前または最近、次のような症状がみられる場合、チェックしてください。
 1. 意識を失って全身を硬直させてガクガクと震える発作を起こしたことがある   
 2. 体の片側の一部にまひやしびれを感じることがある   
 3. 口をムニャムニャさせたり動き回ったりすることがあると言われた   
 4. 急に体の力がガクッと抜けて倒れたことがある   
 5. 視野に突然キラキラと光るものが映り、目の前を移動することがある   
 6. 意識はあるものの、体の一部のけいれんが数秒から十数秒続くことがある   
 7. 発熱によって起こるひきつけがある   
 8. 気が付くと授業が先に進んでいたり、仕事が中断していたことがある(突然に意識がなくなり、ボーっとした状態が数秒から十数秒続くことがある)   
 9. 目の前のものの大きさが変化したり、遠近感がわからなくなることがある   
 10. 突然、全身がピクンとした直後に一瞬力が抜けることがある   
 11. ずっと前にみた情景がよみがえることがある   
 12. テレビやゲームなどチカチカした光の刺激でひきつけを起こしたことがある   
 13. 突然しゃべれなくなる、またはペラペラと変なことをしゃべることがある   
 14. 脳卒中をわずらった後にけいれん発作を起こしたことがある   
 15. 眼や顔が片側に強くひっぱられることがある   
 16. 上記の症状が2回以上起きたことがある 


 次に、治療法につき触れたいところでしたが、あまりにも種類が多く薬剤も豊富なため、巻末にサイトをご紹介しておきます。そちらをご参照ください。

 最後は周りの方々の注意点、発作が起きたときの対処などにつき掲載します。一般の方々はもちろんですが、特に義務教育を含めた学校の先生などにも広く知っていただきたい内容ですね。保健の先生にすべてお任せ・・・では教育者としてちょっとお寒いと思います。


発作時の対処方法
 
http://www.tenkan.info/family/index.html

【周りの人が心がけることは?】 落ち着いて行動することが大事
 目の前の人が発作で突然倒れ、呼吸が止まり、顔色が土気色になっていくのを見ると最初はとても慌ててしまうかと思いますが、落ち着いて行動すれば大丈夫です。
 けいれんが体の一部にとどまり、全身に拡がらないときは、本人の安全に気をつけて、そのまま様子を見ます。また、全身にけいれんが起きた場合でも、普通は1分~数分で発作はおさまり、その後10~20分以内に意識が回復することが多いのでそのまま様子を見ていてかまいません。
 ただ、けいれんが長時間にわたって止まらないときや意識が戻らないうちに再びけいれんが起きる場合などはすぐに治療を受けなければならないので、病院に連れて行きましょう。
<発作が起こったらやるべきこと>
 ・危険な場所(道路、階段など)で倒れた場合は安全な場所に移動させる
 ・横にして、周囲の危険物を除き、けいれんによって体を打撲しないようにする
 ・呼吸しやすいように服のボタンを外し、ベルトをゆるめる
 ・時計があれば発作が起こった時刻を確認し、てんかんの様子を観察する

【発作のとき・発作の後に注意することはなんですか】
<発作時>
 ・けいれんの最中は名前を呼んだり、体を押さえたり揺さぶってはいけません。
 ・舌をかまないようにと、けいれんの最中に口の中に指、タオル、スプーンなどを無理に突っ込んではいけません。無理に硬いものをさし込むと歯が折れたり、口の中を傷つけたりしますし、指を入れると噛まれてけがをしてしまいます。物をさし
込むより、下あごを下から軽くあげ、けいれんの際に舌を噛まないようにしてあげましょう。
<発作後>
 ・上を向いていると、発作後に食べ物を吐いたときに、吐いたものが気管に詰まって呼吸ができなくなるので、発作の後は顔を横にしましょう。
・けいれん発作後にしばしば眠ってしまうことがありますが、発作後にもうろう状態となり、物にぶつかったり、危険なものに触れたりすることがありますので周囲の人が軽く寄り添って保護してあげましょう。

【入浴、プール、食事中に発作が起こったときはどうすればよいでしょうか】
1.入浴
 てんかん発作の中で最も注意が必要なのが入浴中での発作です。
<入浴時の対処>
 ・まずお湯から顔をあげ、呼吸が可能な状態にする
 ・うまく顔があげられない時は迷わず浴槽の栓を抜き、排水する
 ・呼吸が止まっていたり、大量にお湯を飲んだりと、生命の危険があるときは浴槽の栓を抜くのと同時に救急車を呼ぶ
<予防方法>
 ・お湯はなるべく少なめに張る
 ・浮き輪を用意する
 ・家庭や施設では必要な注意・監視をおこたらない
 ・長風呂はしない
 ・一人暮らしの場合はシャワーだけにするのがよい
 ・お湯と水を別々に出す方式の蛇口は、熱湯を先に出したあとに発作が出たり、発作時に蛇口に体が当たって熱湯が出てしまったケースもあるので注意が必要です
 ・上と同じ理由で、風呂釜でお湯を沸かす方式(追いだき)の場合も注意が必要です
2.プール
 てんかん発作がある場合は監視が絶対に必要になります。けいれんが起きた場合はまず体を支えて水面から顔を出すようにします。けいれん中は水の中で体を支え、無理にプールから引き上げようとしないようにします。けいれんがおさまったら、できれば意識を回復した後にゆっくり水から引き上げるか、自分で上がってもらうようにします。もし、すでにおぼれている状態であればただちにプールから引き上げて救急車を呼んでください。
 プールから上がるまでは必ず介助者がそばに付き、連絡などのためにその場から離れるときは違う人に介助を引き継ぎます。
 また、プールサイドでの転倒にも注意が必要です。転倒する発作の多い人は必ず腕を組んで移動するなどの注意が必要です。
3.食事中
 食事中にけいれんが起きると、食事がのどに詰まってしまうと思うかもしれませんが、飲み込む力の弱い人以外はほとんどそういう事故は起こりません。ですから、けいれん中に無理に口の中から食べ物を出そうとしなくてもかまいません。
 むしろ食事中のけいれんで注意することは、テーブル側に突然倒れることで食器をひっくり返し、やけどをすることです。そのため、熱い物を入れた容器は遠くに置くなどの注意が必要です。

【発作の後はどうするの?】
 てんかん発作後、深い呼吸で眠りにつくことがあります。発作は脳が過剰な反応をしている状態なので、発作後は脳を休ませることで元に戻ることができるのです。ですので、発作後に寝てしまった場合はそのまま眠らせてください。
 発作が起こると周りの人は大変驚くのと同時に、興味本位で見てしまうこともあります。特に学校などで発作を起こした場合、それを見ていた子ども達に対する教育・指導が大切です。教育のよい機会ととらえ、てんかんについてきちんとした説明をしてあげましょう。


 以上、てんかんについての特集でした。なお、引用させていただきました主たるサイトは以下の通りです。かなり詳細にご紹介されていますので、ご一読いただければと思います。


ンタルナビ・・・こちらのサイトはてんかんだけではなく、「脳の働きに関連したこころや体の病気」について幅広くご紹介されています。
 
http://www.mental-navi.net/index.html

てんかんinfo・・・こちらのサイトはてんかんについて必要最小限な情報をわかりやすくご紹介されています。
 http://www.tenkan.info/

社団法人 日本てんかん協会
 http://www.jea-net.jp/index.html

日本てんかん学会
 http://square.umin.ac.jp/jes/


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0510-640号 食中毒の基礎知識と関連情報 [kensa-ML NEWS 【特集】]


 一か月ぶりくらいの配信となります。ご無沙汰しております。

 過ごしやすい時期はあっという間に過ぎ、日中は少し蒸し暑く初夏のような日差しを感じる今日この頃ですが、皆さん、如何お過ごしでしょうか?

 実は先月の16日に、小島英明先生という本当に大切な方を亡くしました。十数年前、現在私が在籍している施設がまだ国立神戸病院という名称であったとき、元私の上司でもあり「師」「支」「志」といった様々な意味で「し」である先生の大親友ということで紹介されたのが初対面。初対面の時から気さくに話しかけていただき、それからもずっと本当に良くしていただきました。ちょうどお会いした頃は、現在も継続している標準化を含めた活動では、残念ながら一部を除きほとんどの臨床検査部門の方々には受け入れられない状況で、いわば四面楚歌に近いもの。そのような中でも先ほどの「し」の先生と共に「新井君は正しいよ。正しいことをしているのだから前を向いて進みなさい。」といつも叱咤激励していただいていました。国立京都病院に赴任して直ぐの頃、東京で研修があり、前泊予定だった私を東京駅で数名の方々で出迎えていただき、そのまま飲みに引き連れられていく(要するに拉致られた)など、また神戸に再び戻った年には数家族で飲み会をしていただくなど、思い出を語れば数えきれないくらいであり、本当に大きな理解者であり支援者でした。その大切な方を亡くし、また東日本大震災で数名の仲間を亡くし、また数名のお知り合いの方々が行方不明といった状況では、とてもメール配信する気にはなれず、緊急性のある情報配信の必要性も薄れてきたため、喪に服しておりました。

 先週の土曜日5月7日に東京で「小島先生を偲ぶ会」があり、日帰りではありましたが、参列し、お別れをしてきました。耳元で「新井君、もっと頑張らんかい!」の声が聞こえた気がして、こうして再びメールニュースを再開することにしました。小島先生や仲間たちの思いを汲み、代わりになることなど到底私には出来ませんが、私に出来ることを行い、精一杯前を向いて歩こうと思っています。全くの未熟者の言いたい放題配信ではありますが、今後とも末永く宜しくお付き合いください。

 東日本大震災から二か月を経過し、復旧から復興へと変化を見せる被災地ですが、まだまだ厳しい生活を余儀なくされる方々が多数おられます。慢性疾患などへの対応も人手が足りずまだまだの状況ですね。被災地に飛んでいきたい気持ちは山ほどあるのですが、私自身はまた違った側面から自分にしか出来ないことを模索しようと気持ちを切り替えています。このメールニュースもその一つであり、出来る限り多くの方々に必要な情報をご提供したいと考えておりますので、メールニュースの配信をご希望される方がおられましたら、私宛お知らせいただければ幸いです。


 さていつものように社説、コラムのご紹介から。まずは天声人語のご紹介です。

 この数年、巷では「私的に・・・」と言われる方が年齢に関係なく多いですね。実は私はこの言葉が大嫌い。柔らかい言い回しかもしれませんが、どうも責任回避のような気がして私は絶対に使うまいと心に決めています。「私的には・・・」ではなく「私は・・・」と言いたいですね。そのようなことを感じたコラムでした。しかしコラムを書かれている方も観察力が鋭いですね。私であれば、気にも留めなかった言葉なのですが・・・


天声人語 朝日新聞コラム 5/9
 
http://www.asahi.com/paper/column20110509.html
 先ごろ、私鉄の車内放送に感心させられた。「次は○○」に続いて「降り口は右側です」とでも言うところを、「右側のドアを開けます」と妙に力強い。「私が」の主語はなくても責任感がにじむ言い回しだった
▼これが頼もしく響くのは、世に「ひとごと調」があふれているからだろう。原発事故をめぐる言説もしかりだが、珍しいことに、当事者の覚悟が透ける言葉を菅首相から聞いた。浜岡原発を丸ごと止めてくれという要請である
▼浜岡は来るべき東海地震の震源域にあり、福島第一の教訓から防潮堤を設ける手はずになっている。列島の大動脈にも近く、放射能が漏れたら大ごとだ。大地震は明日かもしれず、まずは停止し、備えに万全を期すのが常識である。首相は正しい
▼ただ、「俺が止めた」という実績を急(せ)いてか、夏の電力不足やエネルギー政策への影響をつぶさに吟味した様子はない。なにしろ、首相の言動はここまで「思いつき」が多かった
▼浜岡の緊急会見も、案の定、菅おろしへの先手、延命工作だと批判された。国民の安全が政局絡みで語られてはたまらない。信望が厚い指導者ならば、要請はもっと支持され、中部電力に即断を促したはずだ
⇒ 続きはこちら


 さて今日の特集は「食中毒」。食中毒に関する情報や記事を集めてみました。生肉がどうとかこうとかいう前に、一般の方々に広くしっかりとした知識を身に着けてもらいたいものです。元々、生肉を食するというのはリスクを伴うのは当たり前で、特に免疫力の低い低年齢者や高年齢者は食するべきでない!と私は思います。もちろん食中毒を発生させた企業は、報道からの情報が集まれば集まるほど、あまりにも営利目的のため常識を無視したことばかりを繰り返しており、社会的制裁を受けて当然とは思いますが、消費者側にも責任の一端はあると思います。私ならそこら辺に落ちているものを食しても大した被害を被らないとは思いますが、念のため生肉を食さないようにしていますし、子供のお弁当などに入っているミートボールなどにおいては、どのような経路で作られたものかまた原材料についても非常に怪しいものもあり、我が家では絶対に食しません。やはり安全というものにはお金がかかるということでしょうし、それは医療現場においても同様。ケチりすぎて良い仕事など出来ません。必要な部分まで削りすぎると必ずしっぺ返しに遭います。今回の食中毒事件のように削りなさすぎも問題でしょうが・・・


食中毒
 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A3%9F%E4%B8%AD%E6%AF%92
 食中毒(しょくちゅうどく)とは、有害・有毒な微生物や化学物質等毒素を含む飲食物、水を人が口から摂取した結果として起こる下痢や嘔吐や発熱などの疾病(中毒)の総称である。

【食中毒の種類】
 食中毒は、その原因になった因子・物質によって、(1) 細菌性食中毒、(2) ウイルス性食中毒、(3) 化学性食中毒、(4) 自然毒食中毒、その他に大別される。
 食中毒の直接の原因は、飲食物などに含まれていた有害・有毒な原因物質を摂取することによるが、その原因物質が直接に毒物として作用する場合と、原因物質が微生物であり、その増殖によって消化管の感染症を発症する場合に分けられる。広義には、前者を (a) 毒素型食中毒、後者を (b) 感染型食中毒と呼ぶ。(3) 化学性食中毒や (4) 自然毒食中毒はすべて (a) 毒素型食中毒である。(1) 細菌性食中毒や (2) ウイルス性食中毒では、その原因微生物によってタイプが異なり、(b) 感染型食中毒を起こすものと、(a) 毒素型食中毒を起こすものがある。(1) 細菌性の毒素型食中毒の場合、原因となる細菌が食品中で増殖するとともに毒素を産生し、その食品を汚染することが食中毒の原因となる。この場合、増殖後に細菌を殺して除いても、毒素が残っていれば食中毒が発生する。また (1) 細菌性食中毒では、病原菌が消化管内で増殖する際に初めて毒素を生成するものがあり、生体内毒素型食中毒と呼ばれるが、これは感染型と毒素型の中間に位置するものとして、中間型食中毒とも呼ばれる。
 梅雨で高温多湿となる夏期に、最も食中毒の発生件数が多くなる。そのほとんどは細菌性食中毒である。しかしこれ以外の季節でも、冬期には牡蛎が原因とみられるノロウイルスが原因の食中毒が多く発生する。また、キノコやフグなどによる自
然毒食中毒は、それぞれその食材の旬にあたる秋から冬にかけて多く発生する。
 かつては、人から人へ感染が及ばないものといわれていたが、O157 などの腸管出血性大腸菌やノロウイルスは患者から患者へ感染するため、近年、国際的には食感染症として伝染病とあわせた対策がとられている。


病原性大腸菌の種類
 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E8%85%B8%E8%8F%8C
腸管病原性大腸菌(EPEC, enteropathogenic E. coli)
 小腸に感染して下痢、腹痛等急性胃腸炎をおこす。
腸管侵入性大腸菌(EIEC, enteroinvasive E. coli)
 大腸に感染して赤痢様の症状をおこす。
毒素原性大腸菌(ETEC, enterotoxigenic E. coli)
 小腸に感染し下痢をおこす。増殖の際、毒素を産生する。
腸管出血性大腸菌(EHEC, enterohemorrhagic E. coli)
 腹痛、下痢、血便をおこし、ベロ毒素産生により溶血性尿毒症症候群(HUS)、脳症をおこす。O157(Escherichia coli O157:H7) などが知られている。
腸管付着性大腸菌(EAEC, enteroadhesive E. coli)
腸管凝集性大腸菌(EAggEC, enteroaggrigative E. coli)


 厚生労働省HPにも食中毒に関する情報が掲載されています。詳細にまとめられていますので、一見の価値ありです。
 
http://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/


 O157に関しては、平成8年に大問題となって以来、かなり注目を浴びているものですが、O111に関しては一般にあまり知られていなかったものではないでしょうか?朝日新聞に掲載されていましたので、ご紹介します。


肉の食中毒、O111なぜ怖い…子どもやお年寄り要注意 朝日新聞 5/7
 
http://www.asahi.com/health/news/TKY201105060442.html
■大腸菌の仲間が毒素をつくる
 O(オー)111やO157など「腸管出血性大腸菌」と呼ばれる大腸菌の仲間が怖いのは、「シガ(ベロ)毒素」と呼ばれる毒素を作るからだ。この毒素は血管の内側にくっついて、血管や細胞を破壊する。腸管の血管につくと出血を伴う腸炎が起こり、血便が出る。毒素が腎臓に回ると、「溶血性尿毒症症候群(HUS)」になり、腎臓が働かなくなる。脳内に入れば、脳神経細胞に障害が出て、脳症が起こる。
 腸管出血性大腸菌の中でO111は1割に満たない。厚生労働省によると、この10年で国内の食中毒患者はゼロだった。一方で、O157は9割を占め、この10年で約2600人が発症、10人が死亡している。
 O111で重症化しやすいのは、抵抗力の弱い子どもや高齢者だ。成人でもO111が大量についた食品を食べれば危険だ。理由は不明だが、女性は男性より重症化しやすいとされている。
■食肉処理時に菌がつく可能性
 腸管出血性大腸菌は家畜の腸内に生息し、皮膚にも付いている。普段食べる肉は筋肉部分でここには本来いない。しかし、家畜をと畜解体する際に細菌が肉の表面に移ることがある。と畜場でも腸管の中身が出ないよう処理し、ナイフや機械を消毒しているが、品川邦汎・岩手大名誉教授(食品微生物学)は「生きものである家畜を完全に消毒はできず、細菌をゼロにはできない」と話す。
 ユッケは加熱処理しないため、菌が付いていれば、そのまま口に入る。汚染されたものを放置すれば、細切れにして肉の表面積が増えた分、増殖も激しい。
 焼き肉店1161店舗が加盟する全国焼肉協会(東京都)は2008年秋、ユッケの製造マニュアルを加盟店に配布した。肉を0~4度で保管することや、専用の包丁、まな板、味付け用ステンレスボウルを使うなどの注意点を挙げた。しかし、加盟店でどれだけ実践されているかはわからない。フーズ社はこの協会には加盟していなかった。
■乳幼児や高齢者は加熱して
 牛肉は肉の表面を削りとるなど、厚生労働省の衛生基準を守って処理すれば、飲食店は客に生でも提供できる。同省は「大部分の営業者は基準を守って適切に処理していた」とみている。
 衛生基準は1998年に作られた。と畜場、食肉処理施設での加工や飲食店での調理法を定めた。基準に沿って処理した肉は「生食用」と表示し、と畜場や食肉処理場の名前なども示すよう求めている。
 ただし、大腸菌が牛の肉の表面につく危険はあり、感染症の専門家は「菌が肉についてしまえば、表面を削るなどしても、食中毒のリスクは消えない」と話している。
 消費者向けに生食の危険性を啓発する自治体も多い。東京都は専門のサイト(
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shokuhin/anzen_info/nama/)で注意喚起している。
⇒ 続きはこちら
 

 生肉に関する危険性につき各社こぞって記事を書いています。今号では読売新聞のものを掲載しますが、こんなこと当たり前のことであり、何をいまさら・・・の感があります。現代人は清潔空間でしか生きられなくなった言わば虚弱体質なのだから、その辺をしっかりとわきまえるべきでしょうね。また当たり前のことをさも最新情報!のように伝えている各報道機関には辟易します・・・


生肉、新鮮でも油断禁物…十分加熱し食中毒予防 読売新聞 5/9
 
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=40464
 焼き肉チェーン店の集団食中毒事件で、国の衛生基準を満たしていない食肉を生で食べることには、危険があることが明らかになった。
 ユッケや刺し身、スシなど生肉を使った料理を出す飲食店も多い。これまでも食中毒は発生しており、その危険について知っておきたい。
 「焼肉酒家えびす」の集団食中毒事件では、生肉で作るユッケが原因とみられている。厚生労働省は1998年に牛、馬用の「生食用食肉の衛生基準」を通知し、「専用設備を設ける」「表面の細菌汚染を取り除く」などを示している。
 しかし同省によると、2009年度、通知に基づいた食肉の出荷実績は、馬肉と馬のレバーだけ。馬肉は「馬刺し」での消費が多いが、牛は生食を想定した食肉加工処理が行われていないという。鶏肉は生食の衛生基準すらない。
 食肉を生で食べたことが原因とみられる食中毒が増えているとして、東京都の食品安全情報評価委員会は、09年に消費者と飲食店にアンケート調査を実施している。
 消費者1000人のうち、3か月以内に食肉を生で食べた人は40%に上った。食べた場所は「飲食店」が80%、「自宅」が19%。よく食べる料理は「牛肉のユッケ・タルタルステーキ」が最も多く、次いで「牛肉のたたき」「馬肉の刺し身」「とりわさ・鶏のたたき」など。生肉を食べた人で、腹痛や下痢などの「体調不良を起こしたことがある」と回答した人も29人いた。
 飲食店112事業者のうち、57%が3か月以内に生肉の料理を提供。使った肉は「仕入れ元が生食できるとした肉」「新鮮だと自分や責任者が判断した肉」など、食肉業者や店が生食用と判断していた。
 国立感染症研究所感染症情報センター長の岡部信彦さんは「これまであまりなじみがなかった生の肉を食べる習慣が急速に広がっている。これから夏にかけては、食中毒菌が増えやすくなる」と警告する。
 生肉で起こりやすい食中毒には、腸管出血性大腸菌のほか、カンピロバクターによるものがある。どちらも家畜の腸管内に生息する細菌だ。食肉処理や調理の過程で、肉の表面などが汚染され、菌が増殖して食中毒を起こす。感染者の糞便(ふんべん)から、手指を介して感染が広がることもある。下痢や腹痛、嘔吐(おうと)、発熱が典型的な症状だ。
⇒ 続きはこちら
 

規制形骸化で中毒被害拡大 "無法状態"の牛肉生食 共同通信 5/6
 
http://www.m3.com/news/GENERAL/2011/5/6/136149/
 富山、福井で相次いだ焼き肉チェーンの集団食中毒は、4日までに3人が死亡、有症者が60人以上に広がる事態に発展した。不適切な牛肉の生食が原因とみられ、各県警が感染ルートの解明を進めるが、焼き肉店で生食の基準を満たしていない牛肉が広く提供されている実態も明らかになってきた。業界内外では厳格な衛生基準や生食に対する認識自体の見直しの必要性が指摘されている。
▽無法状態
 「ほかの焼き肉屋と同じように(加熱用肉を)ユッケに使っただけ。安全を考えるなら、法律で生食用以外の肉の提供を禁止すべきだ」。北陸3県と神奈川県で焼き肉チェーン「焼肉酒家えびす」20店を展開するフーズ・フォーラス(金沢市)。相次ぐ食中毒問題を受け、2日に記者会見した勘坂康弘(かんざか・やすひろ)社長は衛生面の不備を認めた上で、形骸化した国の衛生基準を強く非難。"無法状態"が黙認されてきた実情を訴えた。
 同チェーンでは、4月に富山と福井の店舗で食事を取った男児2人が食中毒死し、重症患者は20人以上に。会見翌日には、神奈川の系列店で6人が発症していたことも発覚、富山県警が勘坂社長の事情聴取に乗り出し、問題はさらに拡大する見通しとなった。
▽人気メニュー
 食中毒の原因とされるユッケは「どこの焼き肉店でも最も人気があるメニューの一つ」(焼き肉店主)。牛生肉の細切りを使うため、本来は「生食用」として仕入れた牛肉の使用が前提だが「どの店も加熱用肉を使う」(同)、「店の責任で(加熱用肉を)調理している。業界では慣例だ」(別の焼き肉店)。
▽基準形骸化
 1990年代の生食牛レバーによるO157食中毒をきっかけに設けられた国の衛生基準は、生食用食肉について専用設備での解体、加工や低温保存などを詳細に規定。
 一方で厚生労働省などによると、2007年度以降、正規の生食用牛肉が市場に出荷されたケースはないが、多くの焼き肉店でユッケが依然、人気メニューとして出され続けているのが実態で「違反しても罰則がないため、販売をやめさせることはできない」(厚労省担当者)という。
⇒ 続きはこちら
 

 最後に、東京都福祉保健局のサイトをご紹介しておきます。また関連リーフレットも比較的充実しています。食中毒の防止のためには国民がしっかりとした知識を身に着けるべきで、安全は与えてもらうものではなく、自分で獲得すべきものだということをしっかりと認識する必要があると私は思います。


東京都福祉保健局 食品衛生の窓
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shokuhin/anzenjohokan/shokutyudokuyobou.html
【肉の生食による食中毒予防のポイント】
1 お肉は生で食べると、食中毒になることがあります
  とりわさ、レバ刺しなどによる食中毒の原因菌である「カンピロバクター」や「腸管出血性大腸菌(O157など)」は、少量の菌で食中毒を起こします。新鮮であっても、菌が付いている食肉を生で食べれば、食中毒になる可能性があります。
2 子どもが食肉を生で食べると、特に危険です
  カンピロバクターによる腸炎は、子どもに多く発生します。また、腸管出血性大腸菌(O157など)による食中毒では、合併症で溶血性尿毒症症候群(HUS)を発症する率が子どもにおいて高く、腎機能障害や意識障害を起こし、死に至ることが
あります。子どもも含めて、カンピロバクターによる食中毒の後、手足の麻ひ、呼吸困難等を起こすギラン・バレー症候群を発症することがあります。
3 「生食用」の牛肉、鶏肉は流通していません
  厚生労働省は、「生食用食肉等の安全性確保について」の通知で、生食用食肉の衛生基準を示していますが、平成20年度にこの通知に基づいた生食用食肉の出荷実績があったのは、馬の肉・レバーだけでした。牛肉については国内と畜場から生食用としての出荷実績はなく、一部生食用として輸入されているものがありますが、その量はごく少ないものと考えられます。また、鶏肉は生食用の衛生基準がありません。したがって、牛肉、鶏肉は、生で食べると食中毒になる可能性があります。


ちょっと待って  お肉の生食
 
http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2011/05/DATA/20l56f00.pdf

あなたのお店の 食中毒危険度チェック
 
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shokuhin/anzen_info/nama/files/dantai.pdf


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0223-630号 花粉症 食物アレルギー [kensa-ML NEWS 【特集】]


 先週末から今週にかけて、非常に暖かい日が続き、かなり春めいてきました。日中は少し汗ばむほどの陽気となっています。

 私の部屋は西向きですので午後からは温かな、というより暑いくらいの日差しが差し込んでくるようになってきました。窓も開けたいところなのですが、スタッフに花粉症がいるため、なかなか窓を全開という訳にはいきません。居眠りしたくなるのはそのせいだ!と言いたいところですが、私自身言いたいことの十分の一も言えない気の弱い性質なので黙々と作業に勤しんでおります・・・(--;

 さて昨日のニュージーランドにおける大震災に心を痛めておられる方は多数おられるのではないでしょうか?私自身、約25年前に被災地を訪れたことがあり、現地の方々や原住民の方々に親しく接していただき、非常に大好きな街、国です。大聖堂などを含め、非常に思い入れの強い場所が、あのような悲惨な状況になっているとは絶句でした。まだまだがれきの下には多数の方々が取り残されているとも報道されていました。震災後72時間以内がタイムリミットとも言われておりますので、少しでも早く多くの方々が救われますよう、お祈りするしかありません。


余録:NZ地震の衝撃 毎日新聞コラム 2/23
 
http://mainichi.jp/select/opinion/yoroku/
 ちょうど80年前の2月3日に起こった出来事は、この国の人々に真夏の悪夢のように語り伝えられてきたという。え、2月は真冬ではと思った方、これは南半球のニュージーランドの話で、北島の都市ネーピアを襲った大地震のことだ▲「ホークスベイ地震」と呼ばれるこの地震は建物の倒壊と火災で死者258人を出す同国最悪の震災となった。だがきのう南島のクライストチャーチを襲った地震は死者多数を出し、なお200人が建物に取り残されている可能性があるという。真夏の悪夢の再来だ▲地震列島の一住人として人ごとではないと思っていたところに飛び込んできたのが、日本人語学研修生らの被災の知らせだった。富山県の外国語専門学校の生徒が壊れた建物に閉じ込められたり安否不明になり、他にも連絡の取れぬ在留邦人の情報が相次いだのだ▲南半球と北半球の違いで季節が逆転しているとはいえ、地勢や自然環境で不思議なほど日本列島と似通っているニュージーランドである。太平洋プレートと大陸プレートがぶつかりあう地殻構造や火山、温泉の多さ、そして地震の多発という共通の宿命も負っている▲だからニュージーランドを訪れ、その自然に魅せられる日本人が多いのは不思議ではない。故郷に似た美しい国で英語を学ぶ若者の楽しそうな表情がいやでも頭に浮かんでくる。その何人かが今、がれきの下の暗闇で苦痛と恐怖に震えているかと思えば胸がつぶれる
⇒ 続きはこちらをクリック


 さてここからは医療関連ニュースに移ります。本日は昨日のニュースと合わせ、かなり種々雑多なニュースとなりますこと、ご了承ください。

 各医療機関から出される感染性廃棄物を含め、ゴミのボリュームは膨大なものです。地方自治体によってはリサイクルを含め、分別回収が進んでいる状況となっていますが、医療機関の実態は如何でしょうか?感染性廃棄物とひとくくりにされて、可燃性のものと、注射針や割れものなど入れ混じった状態で廃棄されているご施設も存在するのではないでしょうか?

 今回のケースは医療機関内におけるお話ですが、廃棄されたものが一般の方々の手に渡るようなことがあったりしたら、非常に恐ろしい気がします。環境に優しいなどとのエコブームですが、人にも優しい取り組みを医療従事者自身が率先して行いたいものです。医療廃棄物についての注釈を加えておきます。

医療廃棄物
 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8C%BB%E7%99%82%E5%BB%83%E6%A3%84%E7%89%A9
 医療廃棄物とは、医療行為に関係して排出される廃棄物(ゴミ)のことを指す。廃棄物処理法上の区分では「感染性廃棄物」と言い、「特別管理廃棄物」に区分される。
 感染症の汚染源となる可能性があるため、適切に処分する必要がある。また感染症患者の療養の際に出る生活廃棄物(在宅中の各種廃棄物)の中にも、病原体によって汚染されている物が含まれるため、これらも医療廃棄物として適切に処分される事が望ましい。
法的位置づけ
 医療廃棄物とは、廃棄物処理法上「感染性廃棄物」と言い「特別管理廃棄物」に区分される。また排出される内容物により「感染性一般廃棄物」と「感染性産業廃棄物」に分けられている。
感染性一般廃棄物
 医療機関等から排出される一般廃棄物のうち、血液等の付着した包帯・脱脂綿・ガーゼ・紙くずなどに感染性病原体を含む、または付着しているおそれのあるもの。
感染性産業廃棄物
 医療機関等から排出される産業廃棄物のうち、感染性病原体が含む、または付着しているおそれのあるもの。

 汚泥(凝固した血液など)、廃油(アルコールなど)、廃酸(レントゲン定着液など)、廃アルカリ(凝固していない血液など)、廃プラ(合成樹脂の器具など)、ゴム(ディスポ手袋など)、金属(注射針など)、ガラス(アンプルなど)。
 感染性廃棄物が法的に位置づけ(明確な区分)られ、厳しく処理・処分の規定が設けられたのは、平成4年の廃棄物処理法改正からである。この改正に伴い「廃棄物処理法に基づく感染性廃棄物処理マニュアル」(平成4年8月13日付け衛環第234号厚生省水道環境部長通知「感染性廃棄物の適正処理について」の別添報告書別紙2)が制定され、これに基づき処理・処分が進められた。
 現在は、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律及び産業廃棄物の処理に係る特定施設の整備の促進に関する法律の一部を改正する法律」(平成12年法律第105号)及び「廃棄物の処理及び清掃に関する法律の一部を改正する法律」(平成15年法律第93号)の制定に伴い、「廃棄物処理法に基づく感染性廃棄物処理マニュアル」(平成16年3月16日付け環廃産発第040316001号環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長通知「感染性廃棄物の適正処理について」別添)により、処理・処分が行われている。 また感染性廃棄物のうち、医療法(昭和23年法律第205号)、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成10年法律第114 号)、結核予防法(昭和26年法律第96号)、薬事法(昭和35年法律第145号)、家畜伝染病予防法(昭和26年法律第166号)等によって規制される廃棄物については、マニュアルのほか当該法令に基づいて取り扱われている。
 なお平成4年の廃棄物処理法改正以前は「医療廃棄物の適正処理について」(平成元年11月13日付け衛環第174号厚生省水道環境部通知)があったが、さらにそれ以前は特に規定はなく、実際の処理・処分は医療関係者の自主的判断にゆだねられていたほか、法令上は不燃物として扱われていた。

医療廃棄物の種類と処理・処分方法
 医療廃棄物には様々な物品等があり、安全に無害化処理できる焼却方式(乾溜ガス化炉など)、物性や内容に応じて適切な処理・処分方法がある。
注射針
 古く注射針は、その都度煮沸消毒して使用する器具であったが、近年の注射針は衛生上の問題から、そのほとんどが使い捨てである。(一部紛争地域や経済が壊滅的な打撃を受けている地域を除く)このため医療行為に付随して大量の注射針が廃棄される訳だが、前出の通り高温で処理されて滅菌・プラスチック封入といった過程を経て、そのプラスチック封入状態のまま金属資源として溶鉱炉に投ぜられ、金属として再利用されるか、最終処分場で埋め立て廃棄処分される。
ガーゼ・脱脂綿など、患者の体液を含む物
 これらは全て、焼却処分となる。この過程において生物テロなどに悪用されないよう、厳重に保管し、病院内・または専門の焼却業者に依頼されて焼却される。確実に焼却させるため、燃焼効率の良い焼却炉が利用される。
切除された組織片など
 日本では、中絶胎児は妊娠12週以上のものは人として、墓地埋葬法上で遺体として扱い、これらは火葬や土葬の対象となる。それ以外の組織片は、前出の焼却処分される医療廃棄物として扱われる。日本以外では、概ね焼却処分するところがほとんどである。


注射針など刺さる事故、清掃業者の3割が経験 読売新聞 2/21
 
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=37133
 医療機関の清掃中、注射針などが刺さる事故を経験した業者が、過去3年間で約3割に上ることが、全国ビルメンテナンス協会のアンケート調査でわかった。
 肝炎感染の恐れもあり、国はワクチン接種を勧めるが、8割が実施していなかった。横浜市での日本環境感染学会で報告された。
 会員1368社に対し、2006~08年度に起きた事故の状況について尋ね、323社から回答を得た。注射針や手術の縫合針などが刺さる事故は、103社で計325件発生していた。メスやハサミで手などを切る事故も36件あった。
⇒ 続きはこちらをクリック

 

 次は新型インフルエンザの話題。今年のインフルエンザ流行のピークは既に過ぎた状況ですが、まだまだ予断を許さない状況であることは間違いのないところです。以下のニュースはウィルスの特性上致し方の無いところでしょうが、このままではいたちごっこですね。

 ウィルス変異の仕組みを参考として加えておきます。


ウィルスの変異の仕組み
 
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=172692
 インフルエンザは、規模に違いはあるが、毎年流行する。
 これは、インフルエンザウィルスの表面タンパク質の抗原性が毎年少しづつ変化する為に、人が持っているウィルス抗体では、対応しきれない為である。
 このように、ウィルスは単に増殖するだけでなく、遺伝情報の組み換えによって変異する。遺伝情報とそれを包むタンパク質=カプシド及び脂質二重層=エンベロープ(カプシドのみのウィルスも存在する)しか持たないウィルスは、当然生殖によっ
て遺伝子が組み変わることはなく、以下の2つの仕組みによって、変異が引き起こされる。
1.コピーミスによる突然変異
 通常の生物でも、遺伝子には様々な要因によって突然変異が起こる。
 一般的に生物の場合、遺伝情報複製時のコピーミスと、紫外線・化学物質などによる情報破壊によって、突然変異が引き起こされる。
 しかし生物にとって、突然変異が適応的である可能性は極めて低い為、損傷を修復する修復酵素によって、変異した遺伝情報は修復される。修復酵素によって、生物の突然変異発生割合は、概ね1/100億にまで抑えられている。
 突然変異は、遺伝情報を持つウィルスでも生物と同じように起こる。
 しかしウィルスは、生物と違って複製された遺伝情報に誤りがないかどうか調べるチェック機能(校正機能)も、修復酵素も存在しない。
 その為、ウィルスは遺伝子の複製過程において、突然変異が大量に生じ、コピーミスに起因する突然変異の発生率は、30%にもなる。
2.複数のウィルス混ぜ合わせによる変異
 2種類のウィルスA・Bが同一細胞に感染した場合、それぞれのウィルスの遺伝情報が混ぜ合わさり、全く新しい別のウィルスCが発生することがある。こうして誕生したウィルスCは、ウィルスA・B両方の遺伝子を持つことになり、結果ウィルスを包むカプシドも、両者の特徴を併せ持つことになる。
 ウィルスは、カプシド又はエンベロープから突き出た表面タンパク質=スパイクを、細胞表面の受容体に(鍵のように)結合させ、細胞内へと侵入する。スパイクが細胞の受容体に適合しない場合、ウィルスは細胞へと侵入することはできない。

ここで
 ウィルスA
  :非常に凶暴な感染力で、人類の受容体に適合しないスパイクを持つウィルス。
 ウィルスB
  :感染力は非常に弱いが、人類の受容体に適合するスパイクを持つウィルス。
とした場合、A・Bの混ぜ合わせによって誕生したウィルスCは、Aの特徴である凶暴な感染力と、Bの特徴である人類の受容体に適合するスパイクを持つ可能性がある。
 このような混ぜ合わせによって、これまで人類に感染しなかった凶暴なウィルスが、突然人類に感染するようになる。現在既に東南アジアで発生している、H5N1ウィルス=所謂強毒型鳥インフルエンザの人類への感染は、このような経緯で鳥から人へと感染した恐れが高いと考えられている。
 こうして発生したウィルスは、それまでの人類の抗体では全く対応できず、その為に、爆発的な感染(パンでミック)を引き起こす可能性が非常に高い。
 こうして見てみると、ウィルスは「非常に高い確率で変異している」と言うよりは「連続的に変異していくこと」を前提としていることが解る。
 元々、わずかな遺伝情報と、それを包むタンパク質・脂質二重層のみと言う非常にシンプルな構造で形作られ、また自らタンパク質を合成することはないので、遺伝情報がどれだけ変異しても、「不適応体」となることはない。
 ある意味、この「連続的な変異性」こそウィルスの最大の特徴であると言える。
                              
参考資料:日経サイエンス 2005年3月号「インフルエンザの脅威」


ウイルスの変異
 
http://micro.fhw.oka-pu.ac.jp/microbiology/virus/mutation.html
 
新型インフルエンザ対策ガイド ウィルスの変異
 
http://flu.1project.net/variation.htm


点滴薬に初の耐性ウイルス 新型インフルエンザ 共同通信 2/22
 
http://www.47news.jp/CN/201102/CN2011022201000026.html
 昨年1月に販売が始まったインフルエンザ治療用の点滴薬ラピアクタ(成分名ペラミビル)を使った患者から、薬が効きにくい耐性の新型インフルエンザウイルスが検出されたことが22日、分かった。ラピアクタの使用による耐性ウイルス検出は国内初とみられる。
 国立感染症研究所インフルエンザウイルス研究センターの小田切孝人室長は「今回は1例だけで心配することではない。今後はラピアクタに対する耐性ウイルスが出現する頻度を注意深く見ていく必要がある」と話している。
 同研究所によると、1月に5歳の幼稚園児から検出された。園児は高熱と肺炎で入院、当初は抗生物質で治療したが呼吸状態が悪化し、インフルエンザ迅速診断キットで陽性と出たためラピアクタを投与。症状は改善し退院した。ワクチンは未接種だった。
 検出されたウイルスを調べると、薬に耐性を示す遺伝子変異が見つかった。ラピアクタのほか、別の治療薬タミフルも効きにくいと判明。リレンザとイナビルは効果があった。
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 今日はこの分だと過去にないくらい長文となる可能性大ですが・・・分けて配信する時間が惜しいので、どんどん行きます。

 酵素で癌化が防げるとは非常に画期的と言えますし、健康食品にも応用が効きそうな内容かな?と思いました。ただ、カルシニューリンって何?と単純に思いましたので、調べてみました。免疫応答の部分で重要な役割をしているんですね。全く知りませんでした。


カルシニューリン
 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%82%B7%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%B3
 カルシニューリン(Calcineurin:CN)は細胞内シグナル伝達に関与するタンパク質ホスファターゼの一種。高等動物から酵母までの生物の全ての細胞にあるが、特に高等動物では一部の免疫抑制剤の標的であることが明らかにされている。初め脳から発見され、カルシウムにより調節されて神経細胞で機能することから命名された。その後、一部の免疫抑制剤により阻害されることが明らかにされ、これをきっかけに免疫系で重要な役割を果たすことが知られた。
【免疫系における作用機構】
 抗原提示細胞がT細胞上のT細胞受容体に結合すると、細胞質のカルシウム濃度が上昇し、カルシウムがカルシニューリンの調節サブユニットに結合し活性化する。活性化されたカルシニューリンはNFAT(Nuclear factor of activated T-cells)と呼ばれる複数の転写因子を脱リン酸化することにより核内に移動させる。NFATはインターロイキン-2(IL-2)の発現を誘導する。IL-2はヘルパーT細胞を活性化して他のサイトカインの産生を促進し、また細胞傷害性T細胞とNK細胞の機能を促進する。カルシニューリンは免疫抑制剤のうちシクロスポリン、タクロリムスなどの、カルシニューリン阻害剤と総称される薬物の標的となる。これらの阻害剤は直接の標的タンパク質(イムノフィリン)とまず結合し、このタンパク質複合体がカルシニューリンに結合してこれを阻害する。


細胞がん化抑える酵素発見 中国新聞 2/22
 
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201102220296.html
 細胞の形が変化してがん化するのを抑える酵素の存在を、広島大や英国がん研究所などの研究チームが酵母を使った実験で突き止め、20日付(日本時間21日)の英科学誌電子版に発表した。新しいがん治療薬の開発に役立つ成果という。
 広島大大学院先端物質科学研究科の平田大教授(分子生物学)によると、がんは、染色体異常に伴う細胞の増殖や形の変化で起きる。これまで細胞の増殖を抑える機構は分かっていたが、形の変化を制御する仕組みは分かっていなかった。
 平田教授たちは、増殖の仕組みが人間の細胞に近く、染色体に異常がある酵母細胞を使って実験した。細胞内の酵素「カルシニューリン」の働きを止める薬剤を与えると、細胞の形に異常が現れることを確認。カルシニューリンが細胞の形の変化を抑える役割を持つ分子へ向けて命令を出していると突き止めた。
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 さてまだまだ特集記事には至りません。どんどん行きます。

 認知症に貼り薬との記事が一昨日目をひきました。改善効果は如何なものか、どの程度の治療効果なのかは分かりませんが、参考としてアルツハイマーの概略と薬物治療につき掲載しておきます。


アルツハイマー型認知症
 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%84%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%83%9E%E3%83%BC%E5%9E%8B%E8%AA%8D%E7%9F%A5%E7%97%87
 アルツハイマー型認知症(アルツハイマーがたにんちしょう、Alzheimer's disease; AD)は、認知機能低下、人格の変化を主な症状とする認知症の一種である。日本では、認知症のうちでも脳血管性認知症、レビー小体病と並んで最も多いタイプである。
 アルツハイマー型認知症には、以下の2つのタイプがある。
家族性アルツハイマー病 (Familial AD; FAD)
 完全な常染色体優性のメンデル型の遺伝パターンを示すもの。遺伝性アルツハイマー病ともよばれる。
アルツハイマー型老年認知症 (Senile dementia with Alzheimer's type; SDAT)
 アルツハイマー型認知症の中でほとんどを占める。老年期(60歳以上)に発症するもの。

【薬物療法】
 近年の研究から、漢方方剤である「抑肝散」が、進行したアルツハイマー型認知症で起こる妄想や、徘徊(はいかい)、暴力などの抑制に効能があることが知られている。
 エーザイにより開発された、アセチルコリン分解酵素阻害薬、塩酸ドネペジル(商品名アリセプト)が認知改善薬としてアルツハイマー型認知症を中心に使用されている。日本では1999年に薬価基準に収載され保険診療にて使用されている。記憶や認知機能にアセチルコリン作動性ニューロンが関与しているという説があるが、ドネペジルはアセチルコリン作動性ニューロンの機能を高めるため記憶機能などが高まるものである。
 また、塩酸メマンチンは、中等度・重度アルツハイマー型認知症の改善薬としてEUおよびアメリカで使用されている。日本では臨床試験中である。
 その他、アルツハイマー型認知症に伴い、不眠、易怒性、幻覚、妄想などの「周辺症状」と呼ばれる症状に対して、適宜対症的な薬剤(睡眠導入剤、抗精神病薬、抗てんかん薬、抗うつ薬など)の投与が有効な場合がある。また、易怒性・切迫感・焦燥感のあるものには、加味温胆湯が有効であるという臨床結果が報告されているなど、漢方薬が有効な場合が少なからずある。


認知症に初の貼る薬、厚労省承認へ 進行抑える効果 朝日新聞 2/21
 
http://www.asahi.com/health/news/TKY201102210428.html
 体に貼るタイプの認知症治療薬が国内で初めて承認されることになった。厚生労働省の薬事・食品衛生審議会の部会が21日、製造販売の承認を了承した。薬がのみ込めない患者や、薬をのむことを嫌がる患者も使うことができる。貼り替えは1日に1回で、介護者の負担軽減にもつながると期待される。
 了承されたのは、ノバルティスファーマ(東京都)の「イクセロンパッチ」と、小野薬品工業(大阪市)の「リバスタッチパッチ」。いずれも薬効成分は同じで、アルツハイマー型認知症の治療薬としては国内で4品目目となる。
 これまでの飲み薬と違って、背中や腕、胸などに貼って使う。脳内の伝達物質の分解を防ぐ効果があり、症状の進行を抑えることができるという。同じ薬は、海外では81カ国で承認されているという。

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 頭関連でもう一編。低体温療法ってご存じの方も多いかと思います。私自身、低体温療法って聞けば、保存的治療くらいかなぁ、なんて非常に薄っぺらな知識しか持ち合わせておりませんでしたが、折角の機会ですので、紐解いてみました。


脳低温療法
 
http://www.k3.dion.ne.jp/~satohns/neuro/hypothermia.html
 ほとんどの場合、脳低温療法が行われる患者さんは既に意識障害などがあって気管内挿管や人工呼吸、血圧、心電図モニターや薬物を用いた全身管理が既に開始されています。脳低温療法に先立って(または同時進行で)脳圧をモニター(測定)するためのセンサーを設置します。病気や外傷に対して手術を行う場合はその手術の最中に、そうでない場合も小さな手術をおこない、脳圧測定のためのセンサーを患者さんの頭に設置します。引き続き患者さんの体温を下げる必要があります。そのための方法としていろいろな工夫がされていますが、比較的よく行われている方法は患者さんの体を中に冷水の流れるシートで被う方法です。室内の空調設備も最大限利用します。そうして体温(脳温)を32-33℃台まで下げます。体温を下げていくと体液の中の電解質の値が変動したり、不整脈が出たり、更には内臓の不調、感染など体にとって良くないことが起こりやすくなるので、集中治療室で全身状態を厳重に管理します。そのための各種検査や薬物療法などを並行して行います。患者さんが苦痛を伴わないように麻酔薬なども併用します。治療がうまくいくと脳圧(頭の中の圧力)が正常範囲に保たれ、脳の中で2次的に起こる有害な反応(2次的脳損傷)が起こりにくくなり、神経細胞が死滅しにくくなります。全身状態、脳圧や脳波の状態を連日チェックして病状が落ち着いてきたかどうかを見極めていきます。このような状態を数日間から2週間程度続けます。病状が落ち着いたら少しづつ体温を正常に戻していきます。治療がうまくいくと脳圧は正常な状態で保たれ、脳の被害も最小限でくい止められます。いままでの治療法では助からないような重症の場合でも回復することがあります。


脳低温療法
 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%84%B3%E4%BD%8E%E6%B8%A9%E7%99%82%E6%B3%95

低体温療法 Up TO Date
 
http://imimed.jp/temperature/index.html


 ついでにグリア細胞も。

グリア細胞
 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%82%A2%E7%B4%B0%E8%83%9E
 グリア細胞 (グリアさいぼう、英: glial cell)は神経膠細胞(しんけいこうさいぼう)とも呼ばれ、神経系を構成する神経細胞ではない細胞の総称であり、ヒトの脳では細胞数で神経細胞の50倍ほど存在していると見積もられている。gliaという語は、膠(にかわ、英語: glue)を意味するギリシャ語に由来する。
 神経細胞に対し、以下のような種々の役割を担っている。
 神経細胞の位置の固定(他の体細胞にとっての結合組織に相当)。
 神経栄養因子の合成と分泌。
 髄鞘(ミエリン)の構成要素となる。
 過剰に放出されたカリウムなどのイオンの再取り込み
 神経伝達物質を細胞内に回収することで伝達時間を限定させる。
 血管内皮とともに血液脳関門を形成し、フィルタの役割を果たす

 上述のように、グリア細胞は周辺組織の恒常性を維持するような、比較的静的な役割を演じることでシグナル伝達に貢献すると考えられてきたが、近年になって、多種多様な神経伝達物質の受容体が発現していること、受容体へのリガンド結合を経てグリア細胞自身もイオンを放出するなど、これまで神経細胞のみが担うとされてきたシグナル伝達等の動的な役割も果たしていることが次々に示されてきている。


グリア細胞:脳に温度検知機能 慶応大チーム、初めて確認 毎日新聞 2/22
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20110222ddm016040138000c.html
 脳細胞の大半を占める「グリア細胞」に、低温を感じるセンサーがあることを、阿相皓晃(あそうひろあき)・慶応大特別研究教授(細胞生物学)のチームが動物実験で突き止めた。脳の温度検知機能が確認されたのは初めて。
 心筋梗塞(こうそく)や呼吸障害など、脳に血液や酸素が十分行き渡らない状態に陥った患者の体温を下げて脳を保護する「低体温療法」の効果的な手法の開発に役立つ可能性がある。
 グリア細胞は、神経細胞とともに脳細胞を構成しているが、その機能には謎が多い。チームは、グリア細胞が温度の違いでどう変化するかを、マウスを使って調べた。
 さまざまな温度でグリア細胞を培養したところ、低体温療法と同じ約32度で最も活発に増殖し、その数はマウスの平熱である約37度の時の1・5倍だった。増殖にかかわっているのは、生命活動に必要なエネルギーを作り出すたんぱく質「VDAC1」で、VDAC1を働かないように操作したマウスでは、温度を下げてもグリア細胞が増殖しなかった。VDAC1が体温の低下を感知し、グリア細胞を増殖させているとみている。
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 お次はトランス脂肪酸の話題。トランス脂肪酸と動脈硬化との関連性について語られること、久しいですが、このニュースを見て、お役所仕事だなぁと正直言って思ってしまいました。とにかく対応が遅いですね。農林水産省などかなりHP内容は充実しているのですが、消費者庁との連携ってとれていないのかなぁ縦割り行政?と思ってしまいました。農林水産省のHPから引用しておきます。


すぐにわかるトランス脂肪酸(2010年2月8日更新)
 
http://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/trans_fat/t_wakaru/index.html
【油脂や脂肪酸ってどんなもの?】
 あぶらには、常温で液体のあぶら(油)と固体のあぶら(脂)があります。これをまとめて、油脂(ゆし)と呼んでいます。この油脂は、脂肪酸とグリセリンという分子からできています。この油脂や脂肪酸、グリセリン、コレステロールなどをあわせて脂質と呼んでいます。
 脂肪酸は、炭素(C)の原子が鎖状につながった分子で、その鎖の一端に酸の性質を示すカルボキシル基(-COOH)と呼ばれる構造を持っているのが特徴です。脂肪酸は人間のからだの細胞を作るために必要なので、食品を通してバランスよくとる必要があります。また、エネルギー源としても使われます。 
 脂肪酸には、鎖の長さや炭素の二重結合の数と位置によってたくさんの種類があり、炭素の二重結合がない飽和脂肪酸と炭素の二重結合がある不飽和脂肪酸の2種類があります。
 グリセリンは脂肪酸のカルボキシル基と結合することができる手を3本持っていて、グリセリンに脂肪酸が3個つながったものは「トリアシルグリセロール(またはトリグリセリド)」と呼ばれています。私たちが普段食べている油脂の成分の多くはこのトリアシルグリセロールです。エネルギー源として使われる脂肪酸は、私たちの体内でトリアシルグリセロールとして蓄えられています。健康診断の項目にある血液中の「中性脂肪」とは、このトリアシルグリセロールを測定したものです。
【トランス脂肪酸ってなんだろう?】
 不飽和脂肪酸には、炭素の二重結合のまわりの構造の違いにより、シス型とトランス型の2種類があります。 
 シス(cis)とは、“同じ側の、こちら側に”という意味で、脂肪酸の場合には水素原子(H)が炭素(C)の二重結合をはさんで同じ側についていること表しています。トランス(trans)とは、“横切って、かなたに”という意味で、脂肪酸の場合では水素原子が炭素の二重結合をはさんでそれぞれ反対側についていることを表しています。 
 天然の不飽和脂肪酸のほとんどは、炭素の二重結合がすべてシス(cis)型です。これに対して、トランス(trans)型の二重結合が一つ以上ある不飽和脂肪酸をまとめて「トランス脂肪酸(trans-fatty acid)」と呼んでいます。  
【食品にはどうしてトランス脂肪酸が含まれているの?】
 トランス脂肪酸には、天然に食品中に含まれているものと、油脂を加工・精製する工程でできるものがあります。
 天然にできるもの天然の不飽和脂肪酸はふつうシス型で存在します。しかし、牛や羊などの反芻(はんすう)動物では、胃の中の微生物の働きによって、トランス脂肪酸が作られます。そのため、牛肉や羊肉、牛乳や乳製品の中に天然に微量のト
ランス脂肪酸が含まれています。
 油脂の加工・精製でできるもの常温で液体の植物油や魚油のから半固体又は固体の油脂を製造する加工技術の一つである「水素添加」によってトランス脂肪酸が生成する場合があります。
 水素添加によって製造されるマーガリン、ファットスプレッド、ショートニングや、それらを原材料に使ったパン、ケーキ、ドーナツなどの洋菓子、揚げ物などにトランス脂肪酸が含まれています。
 また、植物から油を絞る際には、精製する工程で好ましくない臭いを取り除くために高温で処理を行います。この際に、植物に含まれているシス型の不飽和脂肪酸からトランス脂肪酸ができるため、サラダ油などの精製した植物油にも微量のトランス脂肪酸が含まれています。
【トランス脂肪酸が体に悪いって本当?】
 脂質は三大栄養素の一つであり、食品からとる量が少なすぎると健康リスクを高めることがあります。一方で、脂質は炭水化物(でんぷんや糖類)、たんぱく質に比べて、同じ量当たりのエネルギーが大きいため、とりすぎた場合は肥満などによる生活習慣病のリスクを高めることも知られています。そのため、飽和脂肪酸やある種の不飽和脂肪酸には、食品からとる際の目安量や目標量が定められています。 
 トランス脂肪酸については、食品からとる必要がないと考えられており、むしろ、とりすぎた場合の健康への悪影響が注目されています。具体的には、トランス脂肪酸をとる量が多いと、血液中のLDLコレステロール(いわゆる悪玉コレステロール)
が増えて、一方、HDLコレステロール(いわゆる善玉コレステロール)が減ることが報告されています。日常的にトランス脂肪酸を多くとりすぎている場合には、少ない場合と比較して心臓病のリスクを高めることが示されています。
 トランス脂肪酸による健康への悪影響を示す研究の多くは、トランス脂肪酸をとる量が多い欧米人を対象としたものであり、日本人の場合にも同じ影響があるのかどうかは明らかではありません。
 油脂の加工でできるトランス脂肪酸と天然にあるトランス脂肪酸では、健康に及ぼす影響に違いがあるのかどうか、また、たくさんの種類があるトランス脂肪酸の
中でどのトランス脂肪酸が健康に悪影響を及ぼすのかについては、十分な証拠がありません。 
【トランス脂肪酸の目安量はどのくらい?】
 国際機関が生活習慣病の予防のために開催した専門家会合(食事、栄養及び慢性疾患予防に関するWHO/FAO合同専門家会合)は、食品からとる総脂肪、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸等の目標値を2003年に公表しました。
 その中で、トランス脂肪酸の摂取量を、総エネルギー摂取量の1%未満とするよう勧告をしています。日本人の場合は、一人一日当たり約2グラム未満が目標量に相当します。


トランス脂肪酸の表示「他成分と一緒に」 国が指針 朝日新聞 2/21
 
http://www.asahi.com/health/news/TKY201102210419.html
 油脂に含まれ、たくさんとると動脈硬化のリスクが高まるとされるトランス脂肪酸について、消費者庁は21日、食品メーカーが自主的に商品に含有量を表示するときのルールをまとめた指針を公表した。強制力はないが、自治体や業界団体を通じてメーカーに表示を促していく。
 指針には、トランス脂肪酸の含有量を表示する際は、栄養成分を表示するときに必ず記さねばならない脂質やたんぱく質、炭水化物の含有量など5項目と、飽和脂肪酸、コレステロールの含有量も記して、バランスのとれた表示にすることや、100グラム当たりの含有量が0.3グラム未満なら「0グラム」と表示できることが盛り込まれている。
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0218-629号 TPP 医療ツーリズム 規制緩和 [kensa-ML NEWS 【特集】]


 まだまだ風は冷たいものの、今日の日差しは温かな春をほんのりと感じることが出来ますね。昨晩の神戸・大阪はかなりまとまった雨が久し振りに振りました。この雨による影響で新燃岳の土石流が心配されていましたが、どうやら無事だったようですね。噴火活動は小康状態を保っているようですが、溜まった雨による水蒸気爆発などの危険はないものでしょうか?かなりの長期戦も予想されるようですので、当該地域の方々、くれぐれもお見舞い申し上げます。

 さて昨日は非常に喜ばしいというか、私は思わず年のせいかこのニュースを見て涙腺がゆるんでしまいました。やってくれましたね、若田さん。私は若田さんと同世代なので、よけいに励まされた気分になりました。しかしどこぞの政治屋さんと違って良い顔をしておられましたね。とにかく「めでたい!」の一言に尽きます。


若田光一宇宙飛行士:日本人初、国際宇宙ステーション船長に 毎日新聞 2/17
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20110217dde001040039000c.html
 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は17日、宇宙飛行士の若田光一さん(47)が13年末から国際宇宙ステーション(ISS)に長期滞在し、コマンダー(船長)として指揮を執ることが決まったと発表した。日本人がコマンダーに任命されるのは初めて。来月末から長期滞在に向けた訓練に入る。
 コマンダーは、各国から派遣されたISS搭乗員6人が長期滞在する間、心身の健康管理やISSの安全確保に全責任を負う。日常的な仕事の割り振りや地上との連絡業務を担うほか、非常時の対応に関する判断なども任される。JAXAによると、米露以外のコマンダーは、09年のベルギー人、現在訓練中のカナダ人に続く3人目。軍人でない民間人出身者は、07~08年の米国人科学者に次いで2人目という。
 若田さんが宇宙へ行くのは96年の初飛行以来4回目。09年には、日本人初のISS長期滞在に臨み、4カ月間滞在して日本実験棟「きぼう」を完成させた。10年3月からは米航空宇宙局(NASA)のISS運用部門の責任者を務めるなど、軍人出身者が多い宇宙飛行士の中でも抜群の指導力を発揮し、参加各国の信頼が厚い。
 今回の任務は、ISSの第38次、第39次の長期滞在搭乗員。ロシアのソユーズ宇宙船で往復する。第38次(最初の4カ月)ではISSの各施設の運用に加えて科学実験などを担当し、コマンダーは第39次(残りの2カ月)で務める。
 若田さんは現在、訓練のため米テキサス州ヒューストンに滞在中。17日午前、現地と東京・丸の内のJAXA東京事務所をテレビ会議システムで結んで会見し、「学んできたことを全部出し切るつもりで臨みたい」と抱負を語った。
 日本人宇宙飛行士では、今年5月末から古川聡さん(46)、来年6月ごろから星出彰彦さん(42)がそれぞれ約半年間、ISSに滞在する。
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 しかしながら国としての威信であるとか、見栄であるとか、そのような薄っぺらいもので宇宙開発に参画してほしくはないですね。宇宙に居る若田さんが子供たちと交わした言葉の中で、美しい地球を見て、環境を守らなければならないといった気持ちが強くなった、みたいな発言があったと思います。未来の子供たちのために、それこそ真の国際協力をしてもらいたいものです。


社説:若田さん船長に 国の宇宙政策も着実に 毎日新聞 2/18
 
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20110218k0000m070129000c.html
 この20年で地球周回軌道を飛行した日本人宇宙飛行士は全部で8人。みな重要な役割を果たしたが、搭乗チームのリーダー役を担ったことはなかった。
 若田光一さんが国際宇宙ステーション(ISS)でコマンダー(船長)を務めることが決まったことに、「ようやくここまできたか」と感慨を抱いた人も多いだろう。
 チームをまとめるだけでなく、ISSの安全確保や搭乗員の健康管理も任される。責任は重いが、能力と指導力を見込まれたのはうれしい。日本人が宇宙という特別な国際協力の場でリーダーシップを発揮することは日本の存在感を高めることにもつながる。経験も、「和の心」も生かし、無事任務を遂行してほしい。
 予定から大幅に遅れたがISSは今年完成する。当初の運用期間は16年までだったが、20年まで延長される予定だ。これまで、若田さんと野口聡一さんが長期滞在を経験しており、今年は古川聡さんが、来年には星出彰彦さんが長期滞在することも決まっている。
 有人宇宙開発の中でも、地球周回軌道における人材育成という「ソフト面」では、かなり経験を積んだと言っていいだろう。一方で、「ハード面」である有人宇宙輸送技術を日本独自に確立するかの決定はなされていない。
 ただ、現実には、ISSに物資を運ぶ無人補給機「こうのとり」(HTV)は有人飛行も念頭に置いている。現在は地球からの一方通行だが、ISSから地上に物資を持ち帰る「回収型HTV」の開発計画も進められている。これに生命維持機能を追加できれば、有人飛行に結びつくからだ。
 とはいえ、宇宙開発全体に対する国の戦略が決まらない限り、そのままなし崩しに有人飛行に移行することはありえない。
 政府は宇宙基本法に基づき09年に宇宙基本計画を作成している。計画には多くの分野が網羅的に書き込まれており、すべてを実行に移すことは難しい。にもかかわらず、何を優先課題にし、どれほど投資するのかといった国の基本戦略がいまだに見えない。「宇宙庁」構想の先行きも不透明だ。
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 ところで、ISSが肉眼で確認できることを皆さんはご存知でしたか?本日、チャンスのようですよ。ちなみに神戸は2/20と2/22がチャンスのようです。

国際宇宙ステーション(ISS)を見よう
 
http://kibo.tksc.jaxa.jp/


 さて晴々しい話題の後でこの話題を持ってくるのは非常に心苦しいのですが、これも現実。既に昨日から各報道機関が特番を組んでいますので皆さんも既にご存じのことでしょう。あまりにも国民と乖離したというか呆れ果てる暴挙ですね。しっかりとしたリーダーシップが取れないのでこのような事態に発展するため、どっちもどっちだと思いますが、離脱届を出した方々に対し次期選挙では厳しい審判を下すことでしょうね。となると、政権与党は切り離した方が得策なのでは?と邪な事を考えてしまいます。


16人会派離脱届 呆れる「権力闘争ごっこ」 産経新聞 2/18
 
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110218/stt11021803150004-n1.htm
 極めてわかりにくい行動と言わざるを得ない。民主党の小沢一郎元代表に近い衆院議員16人が会派離脱届を出し、新会派を結成すると表明したことだ。
 岡田克也幹事長は会派離脱は無効だとしており、離脱届は宙に浮いている。
 参加メンバーの代表格である渡辺浩一郎氏は、予算関連法案の採決時に反対する可能性について「あり得る」と認めた。あらかじめ明白な造反行為を想定しているなら、会派離脱ではなく離党すべきだろう。
 会派離脱の理由については、菅直人政権が「国民の生活が第一」の政治理念を守らず「国民への約束を捨て去った」などと説明した。「予算の総組み替えなどはほぼ手付かず」といった政権に対する批判は、これまでの小沢元代表の主張と重なっている。「菅政権は本来の民主党政権ではない」と言い切るなど、政権打倒の姿勢も鮮明にした。
 だが、ムダの排除でマニフェスト(政権公約)の財源を生み出すとのシナリオが破綻したからこそ、マニフェストの見直しなど今後の対応が厳しく問われている。その答えを示さないままマニフェストを守れと政権を批判しても説得力を持つだろうか。消費税増税を批判もしている。政権与党として財政運営への責任意識と自覚を欠いているといえよう。
 小沢元代表への処分に対する反発が行動の背景にあり、政権を揺さぶるのが狙いだろう。これでは党内の足の引っ張り合いにしか映らない。
 そもそも、16人はいずれも当選1~2回で、衆院比例代表選出の議員だ。民主党の看板で当選しながら、このような行動に出ることに正当性はあるのか。
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 さて昨日の特集記事の最終章のご紹介です。詳しい内容については昨日記事をご覧ください。しかしSASは中年男性のものが多い、との認識だったのですが、約一割が乳幼児や学童期の子供たちなのですね。記事を読んでアデノイドの肥大が大半だとは、なるほど納得しました。


【毎日新聞社記事 2011/02/17】
 あなたの処方箋:/91 いびき/4止 子供の無呼吸症、サイン見逃さないで
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20110218ddm013100020000c.html
=================================================
 滋賀医科大付属病院の睡眠呼吸外来には、年間約250人が受診する。そのうち約1割は乳幼児や学童期の子供だ。中年男性に多いいびきだが、同大睡眠学講座の宮崎総一郎教授は「寝ている子供が出すサインを見逃さないで」と注意を喚起する。
 成人のいびきは肥満が原因であることが多いが、子供の場合、口蓋扁桃(こうがいへんとう)やその奥にある咽頭(いんとう)扁桃(アデノイド)の肥大が大半だ。6歳ごろまでは生理的に扁桃が大きくなるが、大きくなり過ぎると気道を狭め、いびきや無呼吸を引き起こす。日本学校保健会が07年、小学生1764人を対象にした保護者アンケートでは、26%が「寝息が荒いか、いびきをかく」と回答。「寝ている間に息が止まる(無呼吸)」は4%あった。
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◇子供の無呼吸症の主なサイン◇
■夜の症状
 ・寝息が荒い、いびきをかく、睡眠中時々息が止まる
 ・いびきに伴い胸がへこむ
 ・寝返りが多く、おねしょや多量の寝汗をかく
 ・睡眠中、突然せきこむ
■昼の症状
 ・いつも口を開けて呼吸している
 ・イライラしやすく、怒りっぽい
 ・遅寝、遅起き、昼寝が長いなど睡眠・覚醒のリズムが狂っている
 ・飲みこみに支障がある、食事に時間がかかる
 ・育ち盛りなのに体重や身長が増えない


 さて睡眠がらみでもう一編。

 変温動物における冬眠は何となく理解が出来るのですが、恒温動物の冬眠の仕組みについてはあんまりピンときませんでした。冬季に食糧が不足するので自らを守るため冬眠に入る、と教えられましたが、何故冬眠に入れるのか?と小学校の時に先生に質問しましたが、明確な回答はなかった記憶があります。あれこれと調べてみると、ホルモンだ、との説が有力みたいですね。長文ですが、掲載しておきます。


冬眠のメカニズム
 
http://science-podcast.jp/voynich/104.htm
 冬眠する哺乳類は冬眠中に体温が数度にまで下がっています。この状態において動物は細菌や発ガン物質から守られており、脳や心臓のように通常では大量の酸素やエネルギーを消費する臓器も酸素やエネルギー源をほとんど消費せずに眠っています。しかも、冬眠する動物は冬眠しない近縁種の動物に比べて数倍長生きすることもわかっています。これは、冬眠中の動物には非常に強力な体を守る作用が機能しているからだと思われます。
 株式会社三菱化学生命科学研究所の研究チームが冬眠に連動して変動する新たな因子をシマリスを用いた研究の過程で発見し、冬眠特異的タンパク質を略してHPと名付けました。HPは脳によって調整されている冬眠リズムによってその量が制御され、血液中から脳内に移行することによってホルモンとして働き、冬眠を司っていることを発見しました。カルシウムイオンは細胞の内外を行き来することによって筋肉の収縮や弛緩を制御していますが、冬眠している動物の心筋、つまり心臓を形づくり脈動を行っている組織において、カルシウムイオンの挙動が覚醒状態とは大きく変化していることがわかりました。冬眠のメカニズムを解明しようとする試みは世界中の多くの研究者らによって行われていましたが、今回日本の研究者らが冬眠のメカニズムによりアプローチできたのはこの心筋におけるカルシウムイオンの変動に着目したからであると言われています。
 従来、冬眠のメカニズムを解明する標準的な手法として、冬眠していないときと冬眠中で発現量に違いのある遺伝子を探すという方法が採用されていました。しかし、この方法では、その遺伝子の変化によって冬眠に入ったのか、それとも冬眠状態に入って、体温が低下したり、血液の循環が低下した結果その遺伝子の発現に変化が生じたのかを区別することができないため、遺伝子からのアプローチで冬眠のメカニズムを解明しようとする試みは未だ成功していません。では、動物の状態を観察する方向から検討を行っているチームの成果はどうかと言えば、こちらは冬眠が1年に1回しか起きない現象であるため、実験や実験結果の検証に何年もの時間を要する点で研究が困難で、しかも、冬眠する動物は人工繁殖に成功しておらず、野生から捕まえてこなければならないため、血統に違いによるデータのばらつきなどが一層研究を困難にしてしまいます。
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クマ:体温あまり下げず冬眠 人間に応用も 米大など解明 毎日新聞 2/18
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20110218k0000m040139000c.html
 冬眠中のクマは、体温をあまり下げずに代謝機能を通常の4分の1まで下げて生命活動を維持していることを、米アラスカ大などのチームが突き止めた。代謝を抑える冬眠の仕組みを人間に応用できれば、けがなどの症状悪化を一時的に抑えられる可能性があるほか、老化の進行を抑制して移動に時間のかかる宇宙旅行が夢でなくなるという。18日付の米科学誌サイエンスに発表した。
 アラスカ州の住宅近くに出没して捕獲されたアメリカクロクマ5頭(体重34.3~103.9キロ)を巣穴で飼育。冬眠中の5カ月間、赤外線カメラで行動を観察したほか、体温や心拍数、巣穴の酸素濃度を測定し、代謝機能を分析した。
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 さて本日のメインニュースに移ります。

 特集と書いたからには、少し特集っぽくしないといかんなぁ、ということで、メールニュース、ブログにも過去何度か掲載してきていますので、そちらをご紹介します。いずれにしても、あちらを立てればこちらが立たず、みたいな感じですから、妥協案を出すのが非常に困難極まりないと私は思います。

 TPPについては農業制度全般にわたる改革が必要であり、非常に問題は大きいのですが、医療分野についても同様。どの程度、外国労働者の規制緩和が行われるのか、国内での抵抗感が非常に強いのではないかと思いますし、やはり日本の築き上げてきた様々な質は守ってもらいたいものだと思います。


TPPについて掲載した記事
 1027-607号 睡眠診療アップデート Vol.2,3
  
http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/2010-10-27
 1110-611号 医療ナビ:風邪薬の選び方 市販品は1000億円市場。「症状別」「大人専用」など…
  
http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/2010-11-10
 1202-616号 負担は誰が?:やせ細る健保組合
  
http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/2010-12-02

医療ツーリズムについて掲載した記事
 1028-607号 あなたの処方せん:/15 手肩のしびれ
  
http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/2010-10-28
 0909-587号 院内感染、多剤耐性菌
  
http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/2010-09-09
 0727-557号 【経済】 [解説]富裕外国人を検診 医療ツーリズム
  
http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/2010-07-27
 0629-536号 【情報】 脳卒中:高脂血症の人、死亡率半分 東海大、4万8000人分析
  
http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/2010-06-29
 0613-523号 【経済】 医療ツーリズム推進よりも地域医療の再生が優先課題  日医
  
http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/2010-06-13
 0611-521号 【経済】 企業関与の医療ツーリズムに反対-日医
  
http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/2010-06-11
 0506-493号 検証 医療ツーリズム元年(4)先端医療を日本から世界に
  
http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/2010-05-06
 0503-492号 検証 医療ツーリズム元年(2)「検診へのニーズどれだけ」
  
http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/2010-05-03


【日医NEWS 2011/01/26】
 医療における規制改革とTPPについての見解
 
http://www.med.or.jp/nichinews/n230220b.html
=================================================
 中川俊男副会長は,「このところの急速な,医療に関する市場原理主義の導入,医療の新自由主義的再編の波について,大変危惧している」と述べ,日医の見解を説明した.
 同副会長は,まず,日本の公的医療保険が,外国からの市場原理の導入,外国資本の参入を求められてきた歴史的な経緯を示し,さらに,二〇一〇年六月,政府が「新成長戦略」を閣議決定し,医療・介護・健康関連産業を日本の成長牽引産業として明確に位置付け,医療の国際化推進を決定したことにより,営利を追求する意見や動きが目立ってきたと指摘した.
 また,同副会長は,「現在,行政刷新会議の規制・制度改革に関する分科会や総合特区制度において,医療の市場開放に向けての議論が急展開しており,さらに,TPP(Trans-Pacific Partnership:環太平洋連携協定)は,内閣官房が,“国を開き,日本を活性化するための起爆剤”と位置付けている」と述べ,二〇一〇年十一月に閣議決定された「包括的経済連携に関する基本方針」により,外国人医師の受け入れの拡大や病院が外資系になる可能性等を懸念するとした.
 そして,外国人医師の受け入れ拡大の問題点として,公的医療保険の診療報酬では高額な給与を支払えないため,病院は高額の自由診療を目指すことや,クロスライセンス(お互いの国の医師免許を認めること)により,教育水準の違いから,日本の医療水準が低下する危険もあると指摘.日本の医療は,高い医療水準が確保されている日本の医師免許のもとで行うべきであり,医師不足は,日本の医師数増加によってきちんと解決すべきであると主張した.
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【日医NEWS 2011/01/26】
 各都道府県における医療ツーリズムの動向
 
http://www.med.or.jp/nichinews/n230220c.html
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 高杉敬久常任理事は,「各都道府県における医療ツーリズムの動向」について,以下のとおり説明した.
 日医は,「医療ツーリズム」について,これまでの定例記者会見で,「足下の深刻な医師・看護職員不足からくる医療崩壊を食い止め,地域医療を確保することが最優先の課題である.諸外国の医療ツーリズムの現状も踏まえて,慎重に検討すべきであり,現時点で検討に着手することは認められない」との見解を早々に示し(二〇一〇年四月十四日),その後も,混合診療の全面解禁への後押しになり,国民皆保険制度の崩壊につながるとして,医療ツーリズムに対する反対の姿勢を明確に示してきた(六月九日).
 一方で,六月十八日に閣議決定された「新成長戦略」では,国際医療交流の一環として二〇一二年から外国人患者を本格的に受け入れることが示され,これを受けて,厚生労働省は,二〇一一年度予算の概算要求に,外国人患者の受け入れに資する医療機関の認証制度の整備を掲げ,各都道府県では,独自の取り組みを検討,実施するなど,「医療ツーリズム」へ向けての動きが急を告げている.
 日医では,各地域における医療ツーリズムへの間違った認識から来る期待,そして地域医療の崩壊が現実の問題となっている状況において,医療ツーリズムについての具体的な検討が始まっていることを危惧.そこで,各地域における医療ツーリズムへの取り組みを,改めて把握することを目的とし,昨年十一~十二月にかけて,四十七都道府県医師会を対象に,(一)各都道府県における医療ツーリズムに関する動向〔(1)検討および実施主体(行政,民間病院グループなど)(2)進捗状況(3)各都道府県医師会との関係(4)目標および実現可能性〕,(二)医療ツーリズムに対する都道府県医師会のコメント―について調査を行った.
 調査結果「総括版」によれば,医療ツーリズムに関する動向として,「具体的な動きあり」が二十二,「漠然とした動きあり」が八,「不明・なし」が十七.また,医療ツーリズムに対するコメントとして,「明確に反対」は二十八,「どちらかというと反対」が六と,「反対」が合わせて三十四,「中立」が七,「コメントなし」が六であった.
 今回の調査結果からは,日医の見解に賛同して医療ツーリズムに反対するという意見が多く見られ,また日医が率先して国に進言して欲しいという強い要望もあった.主な反対理由としては,「混合診療の全面解禁につながる」「国民皆保険制度
の崩壊を招く」「地域医療の崩壊を招く」「医療機関格差,地域間格差,所得格差などが助長される」「医療の営利産業化・市場原理の導入につながる」などが挙げられ,先端医療特区構想がある兵庫県からは,「医療ツーリズムの事業展開は地域医療体制整備の障壁となるばかりか,医療本体への営利企業の参入を契機として混合診療拡大につながり,国民医療の平等性・非営利性を著しく損なう『亡国のシナリオ』である」との回答が寄せられている.
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【農業協同組合新聞 2011/02/07】
 日本の医療が危機に 日本医師会がTPPに懸念表明
 
http://www.jacom.or.jp/news/2011/02/news110207-12475.php
=================================================
 日本医師会の中川俊男副会長は1月26日の会見で医療分野の規制改革とTPP(環太平洋連携協定)についての見解を公表した。
 政府がTPP参加に向け情報収集と協議開始を閣議決定した昨年11月の「包括的経済連携に関する基本方針」には、農業改革のほかに、▽看護師などの海外からの人の移動については今年6月まで基本方針を策定、▽「国を開き海外の優れた経営資源を取り込む」ための規制改革については今年3月までに具体的方針を決定する、ことも盛り込まれている。
 日本医師会はこうした政府の方針により、問題が外国人医師の受け入れにも拡大する可能性があることや、海外の経営資源取り込みによる外資による病院経営などの懸念があるとしている。
 外国人医師や外資参入を受け入れると、
 (1)日本の公的医療保険では診療報酬が決まっており営利目的の企業や高額報酬を目指す人には魅力がない→▽病院は高額の自由診療をめざす→▽高額の自由診療はお金がない人は受けられない。
 (2)クロスライセンス(お互いの国の医師免許を認めること)を認めると→教育水準の違いから日本の医療水準の低下が懸念
 (3)高額自由診療の病院が増えると→病院は自由診療でよい、となる→国は公的医療保険の診療報酬引き上げはしない→公的医療保険で診療していた地方の病院が立ちゆかなくなる……などの問題を指摘し国民皆保険制度が終焉することになりかねないとしている。
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【読売新聞 2011/02/15】
 TPP参加でも医療保険制度は維持…経産相
 
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20110215-OYT1T00813.htm
=================================================
 海江田経済産業相は15日の閣議後の記者会見で、環太平洋経済連携協定(TPP)に参加した場合の日本の医療保険制度への影響について、「日本の制度は世界に誇るべきもの。米国のように民間保険主体の制度になることはない」と述べ、参加後も現制度が維持されるとの見通しを示した。
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【CBニュース 2011/02/17】
 外国人医師の受け入れ拡大「とんでもない」- 医学部長病院長会議が見解

 
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/32549.html?src=recom
=================================================
 研修などを目的とした外国人医師の日本での医行為を認める「臨床修練制度」について、入国手続きを簡素化するなどの見直しが行われたことに対し、全国医学部長病院長会議(会長=黒岩義之・横浜市立大医学部長)は2月17日の定例記者会見で、「どんな医師が来るかも保証できず、国民が納得しない」と反対する姿勢を表明した。
 外国人医師の臨床修練制度は、開発途上国の医療水準の向上に貢献することなどを目的に、研修のため来日した外国人医師が日本国内で診療を行うことを特例的に認める制度。昨年6月に閣議決定した「規制・制度改革に係る対処方針」、同じく9月の「新成長戦略実現に向けた3段構えの経済対策」では、医療技術の指導など研修以外の目的でも特例を認めたり、手続きを簡素化したりといった見直しを行うこととされた。
 これを受け、厚生労働省は2月10日、都道府県に省令改正を通知。外国人医師は来日の際、外国で医業停止処分を受けていないことの証明書や帰国証明書などを添付する必要がなくなった。
 この制度で外国人医師の受け入れ実績がある岩手医大学長の小川彰顧問は、新たに追加されたような目的で来日する医師はいないというのが現場の感覚だとして、「閣議決定の目指すものが見えない」と指摘。制度の目的は開発途上国への寄与に特化すべきだと強調した。その上で、「制度見直しが経済対策の中でいわれており、医療ツーリズムやTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)に広がっていくのではないか」との懸念を示した。
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0217-628号 あなたの処方箋:/88~90 いびき [kensa-ML NEWS 【特集】]


 ほんと、久し振りの配信となります。ツイッタ―の方ではたまに記事のご紹介というか、つぶやきに毛の生えたものをお送りし、ブログにも掲載されていたのですが、本格的な記事配信は久し振りとなります。

 昨年10月くらいから様々なお仕事が舞い込み、かなり四苦八苦していました。その状態は何ら変わらないのですが、何名かの方々から「どないしてんの?生きてる?」との温かいお電話をいただき、生存証明ということで一念発起(とたいそうなものではないですが)、配信しようと思った次第です。この数カ月、様々な方々と接点を持つことが出来、懐かしい方々にも多数お会いしましたが、新たな領域にもトライしようと、先週の話ですが、医師、看護師、薬剤師の方々にお話しをさせていただく機会を得ました。その講義の中でもメールニュースやブログを宣伝してきましたので、「なんや、偉そうなことを言っていて更新あんまりしてへんやんか」と思われるのも癪であったのも一つの原因です。
 
 先週は、近畿ブロック事務所主催のチーム医療研修会で「がん診療に関わる臨床検査」というテーマでお話しさせていただいたのですが、臨床検査技師が積極的に外来化学療法に参画しているといった話はあまり聞きませんでした。正直言って、治療前の診療前検査で迅速検査を行っているご施設が殆どじゃないでしょうか。事実、今回の研修会の対象は、医師、看護師、薬剤師であり、臨床検査技師の存在は皆無。内容的には基礎編と応用編の二部構成でした。がん診療、特に化学療法は臨床検査とは切っても切れない仲のはずなのですが、臨床検査技師とは疎遠の状態。少しは切り口が見つかったかな?と思います。春からはこの分野でも仲間に入れていただき、全国に対しても良いモデルケースとなれば、と考えています。キーワードは、急性期疾患より慢性期疾患こそ臨床検査技師の出番がある!です。

 講義内容につき、見てみたいという方は私宛私信をいただければと思います。


 さて、今日もいつものようにコラム、社説のご紹介から入ります。

 先日、GDPが世界第二位の座から転落との激震ニュースが日本国中を駈け廻りましたが、国全体としての話でしょう?あまり深刻にならずに質の向上をもっと目指せば良いんじゃないの?と思いました。やはり安かろう、悪かろうの商品は長持ちしないでしょうし・・・それよりももっと意識してもらいたいのは、国民一人当たりの金額。オリンピックもそうですが、人数が多ければそりゃあ、化けものだって出てきますよね。そう考えると日本国民って本当に優秀だと思いますよ。

 またエコノミックアニマルと言われた高度成長期、その時代を否定するつもりはないのですが、環境汚染だの何だのと批判ばかりを繰り返すのは如何なものか、とも思います。同じことを我が国もしてきたのですから。やはり「識」をしっかりと国全体として持ちたいものです、はい。


京都新聞社説 2/16 http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/index.html
 なにも自信を失うことはない。むしろ発奮して、新たな道へ踏み出す転機にしたいではないか。
 2010年の日本の国内総生産(GDP)が名目で5兆4742億ドル(479兆2231億円)と、中国の5兆8786億ドルを下回り、世界3位に転落した。
 1968年に当時の西ドイツを抜き、42年間守り続けた米国に次ぐ世界2位の「経済大国」の座を中国に譲った。
 少子高齢時代に突入し、長いデフレに苦しむ日本は、高い経済成長を続ける中国にさらに差を広げられるだろう。
 しかし、悲観ばかりしても仕方ない。成長から成熟へ、量から質へ、社会や経済を転換する新時代のビジョンを積極的に打ち出す意欲こそ、今求められている。
 この20年、日本のGDPが伸び悩む中で、高度成長期に見られた貪欲さは影を潜め、「内向き」指向がまん延している。
 たとえば、若者の海外志向は低下し、米ハーバード大・大学院の日本人留学生は1999年度に151人いたのが5人に減った。
 企業をみると、利益を新規事業や研究・開発に回さないでため込む「内部留保」が倍増している。銀行が融資に回す預貸率も80・6%から71・1%に減り、安全な国債保有が5倍以上になっている。
 成長期を支えたハコモノ公共事業に代わって、環境や医療、介護、バイオなどの新分野に投資する積極性が転換期には必要だ。
 この20年で労働時間は短くなり、持ち家率は7割から8割になった。一方で年収200万円以下が全雇用者の4人に1人と増え、かつての「一億総中流」は崩れつつあるのが現実だ。
 自殺が3万人を超え、子どもの虐待は後を絶たない。これらはGDPに反映されない。
⇒ 続きはこちらをクリック
 

 さて暗い話題ばかりが目立つ今日この頃ですが、国の根幹たる政治の世界が混沌とし通しです。現政権を立ち上げる際に盛り上がっていたあの雰囲気は一体何だったのでしょうか?国益を損なう言動ばかりですね。「潔さ」が日本古来の美学だったのではないかと思いますが、どちらも潔くないですね。権力に固執し過ぎると、かくもこの様になるのか、こちら側が先入観を持って見るせいなのかよく分かりませんが、このところ良い顔をされておられませんよね。日本では30才過ぎると自分の責任、とよく言われますが、アメリカでは40歳なのですね。

 いずれにしても、国益を重視した政権運営ならびに英断をお願いしたいところです。理解力の乏しい方に振り回されている時間は無い筈です。


筆洗 東京新聞コラム 2/13
 
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2011021302000046.html
 往生際の悪さばかり目立ったテレビ演説が、大統領としては最後のテレビ出演になった。副大統領への権限委譲を表明したものの、即刻の辞任は拒否していたエジプトのムバラク大統領がついに民衆革命に打ち倒された▼独裁者の末路は哀れである。大統領は家族とともに首都カイロを脱出し、紅海のほとりの保養地に逃れた。国外脱出しなかったのは「エジプトの地に埋まりたい」と演説で訴えた手前のせめてものプライドか▼三十年も独裁者でいる人間は、かくも悪相になるのかと、ムバラク氏の顔をニュースで見るたびに思っていた。副大統領時代の写真を見ると、さっそうとした美男子なのだ▼「四十歳をすぎた人間は、自分の顔に責任をもたねばならない」という言葉を残したのは米国のリンカーン元大統領。重ねた経験がにじみ出るという意味だろう。ムバラク氏の顔には独裁者の権力欲、高慢、猜疑(さいぎ)心が張り付いていた
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民主党処分 親小沢勢力の反対は筋違いだ(2月16日付・読売社説)
 
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20110215-OYT1T01157.htm
 党内事情に配慮した、甘い処分案だと言わざるを得ない。
 政治資金規正法違反で強制起訴された小沢一郎元代表の処分について、民主党は常任幹事会で、裁判の判決が確定するまで党員資格停止とすることを多数決で了承した。
 党倫理委員会に諮問し、その答申を受けて、正式決定する。
 党員資格停止になると、党の役職に就けなくなる。選挙区支部長の資格も停止され、党の活動費をもらえなくなる。
 ただ、処分としては、除籍、離党勧告に次ぐもので、最も軽い。各種世論調査では、小沢氏は議員を辞職すべきだ、との意見が過半数を占めており、多くの国民の認識との乖離(かいり)は大きい。
 民主党執行部が重い処分を避けるのは、小沢氏の処分に反対する党内の親小沢勢力との対立を激化させたくないためのようだ。
 小沢氏に近い議員は、予算関連法案採決時の造反をほのめかしている。鳩山前首相も、「党内でいじめのようなことが起きている」などと執行部を批判した。
 しかし、小沢氏の強制起訴や説明責任の回避、元秘書3人の起訴などを踏まえれば、政党としてけじめをつけるのは当然だ。親小沢勢力の主張は筋違いである。
 小沢氏らは、検察審査会の議決に基づく強制起訴を「密室の決定」などと批判する。だが、この制度を導入した2004年の改正検察審査会法に民主党が賛成したことを忘れてはなるまい。
 そもそも、民主党は今、党内抗争をしている場合なのか。
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2月17日付 よみうり寸評 
 
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/column2/news/20110217-OYT1T00576.htm
 〈こんな優柔不断な人物に国政を委ねたらどんなことになるのか〉――かつて評論家・江藤淳氏が書いた。鳩山由紀夫前首相のこと◆〈国民の安全を保障する国家の防衛について真剣に考えた形跡がまったくない〉ともある。もう15年も昔、江藤氏生前の「鳩山家四代の禍根」という文にあるのだが、氏の炯眼(けいがん)に感服する◆氏の見立て通り鳩山氏を首相の座につけたらとんでもないことが起きた。とりわけ普天間問題で江藤氏の危惧は実証された。そして首相の座を降りた今もと
んちんかん発言が続く◆「米海兵隊の抑止力を方便で使った」発言が波紋を広げている。沖縄も米国もいやだれもがあきれた。政治家としての資質を疑う◆首相在任当時から発言のぶれは甚だしく、振り返って列挙するには紙幅がとても足りないが「首相を降りたら影響力は行使しない方がいい」「次期選挙には出ない」はもう一度その発言に戻るべし
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 さてここからは医療関連情報に移ります。まずはピュアな医療情報にしたかったのですが、政治がらみのお話から。

 以前から看護師不足のお話は再々取り上げてまいりましたが、やっぱりここは日本ですから「郷に入れば郷に従え」だと私は思いますし、あくまでも日本の看護師国家試験ですから。国際協力・支援も勿論でしょうが、事の発端は看護師不足を海外労働で補おうとの発想ですから。日本人の英語力UPはもはや必須だとは思いますので、母国語に英語を追加しますかね?

 ご参考までにEPAについて解説を加えておきます。

経済連携協定
 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B5%8C%E6%B8%88%E9%80%A3%E6%90%BA%E5%8D%94%E5%AE%9A
 経済連携協定(Economic Partnership Agreement:EPA)は、経済条約のひとつで、自由貿易協定(FTA)を柱として、関税撤廃などの通商上の障壁の除去だけでなく、締約国間での経済取引の円滑化、経済制度の調和、及び、サービス・投資・電子商取引等のさまざまな経済領域での連携強化・協力の促進等をも含めた条約である。
FTAとEPAの違い
 自由貿易協定(FTA)は、特定の国や地域との間でかかる関税や企業への規制を取り払い、物やサービスの流通を自由に行えるようにする条約のことである。
 一方、経済連携協定(EPA)は、物流のみならず、人の移動、知的財産権の保護、投資、競争政策など様々な協力や幅広い分野での連携で、両国または地域間での親密な関係強化を目指す条約であり、通商政策の基本ともいわれる。
 地域間の貿易のルールづくりに関しては、過去、世界貿易機関(WTO)を通した多国間交渉の形が取られていたが、多国間交渉を1つ1つこなすには多くの時間と労力が取られるため、WTOを補う地域間の新しい国際ルールとして、FTAやEPAが注目されている。


EPA/FTAを知っていますか?
 
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/fta/koho/index.html


インドネシア人の看護師の卵、滞在1年延長へ 政府方針 朝日新聞 2/16
 
http://www.asahi.com/health/news/TKY201102150658.html
 インドネシアから受け入れている看護師の候補者について、菅政権は15日、滞在期間を1年間延長させる方針を固めた。この夏に滞在期限を迎えるのは91人。不合格者の全員を対象とするのではなく、本人の意欲など一定の条件を踏まえて限
定的にする方向だ。
 2007年に署名したインドネシアとの経済連携協定(EPA)では、看護師の候補者について3年間の日本滞在を認めた。08年8月に来日した第1陣は、今月20日の国家試験に不合格なら帰国を迫られる。ただ、大量の帰国者を出せば、「平成の開国」を掲げる菅政権のイメージダウンは避けられない。
 外務省や厚生労働省など関係省庁の副大臣は15日に対応を協議。滞在期間を1年間延長する方向で一致した。第1陣の人を特例として、不合格でも来年の受験機会を与えることで最終調整している。
 一方、「日本語が十分にできない看護師が患者や医療者と意思疎通できなければ医療安全面で支障が出る」という慎重な意見も根強く、対象者は絞り込む。判断材料として、看護師候補者に対して日本国内で就職する意思を再確認したり、候補者を受け入れた医療機関側に本人の勤労意欲を聞いたりする案が検討されている。具体的な条件を詰めたうえで、6月までに正式決定する。
 看護師国家試験では、日本人の9割が合格するのに対し、EPAで受け入れているインドネシア人とフィリピン人の昨年の合格率はわずか1%。問題に使われる日本語が難しいとの指摘があり、今年の試験から病名に英語を併記したり、常用漢字以外の漢字にふりがなをつけたりする変更がなされる。
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明日へのカルテ:第4部 続・看護師不足の現場から/上 地域医療、消える病棟 毎日新聞 2/17
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20110217ddm001040047000c.html
◇自治体病院、2割が閉鎖・病床減
 西日が差し込む無人の病棟は、時間が止まっているようだった。フレームだけのベッドが並ぶ病室、パソコンなどが撤去され、備品の入った段ボール箱が積まれたナースステーション……。「つい1カ月前は看護師さんたちが忙しく動き回っていたんですけどねえ」。女性職員は寂しそうにつぶやいた。
 栃木県那須烏山市にある那須南病院(150床)。同市と北隣の那珂川町が運営する公立病院だが、今月から高齢者らが長期入院する療養病棟(50床)を休止した。今年度は約100人の看護師のうち離職者が15人に達する見込みとなり、補充が間に合わないためだ。入院患者33人は他の病院や福祉施設、自宅などに移らざるを得なかった。
 15人の離職理由は▽夫の転勤3人▽家族の介護2人▽結婚・子育て2人--など。同病院は2市町で唯一、入院や手術が必要な救急患者に対応する2次救急医療を担っており、関口忠司院長は「毎年5~7人が辞め、新人らの採用で何とか補ってきたが、それ以上は難しい。救急機能維持のためにも療養病棟の休止は仕方なかった」とため息をつく。
 この地域では介護施設も不足し、患者の中には約30キロ離れた宇都宮市へ転院した人もいる。寝たきりの妻を那須烏山市内の短期入所型介護施設(入所期間の上限が30日)に移した同市内の男性(64)は「1カ月ごとに入退所を繰り返さなければならないから大変。献身的にお世話してくれる那須南病院の方が安心だし、早く再開してほしい」と話す。
 近年、看護師不足により病棟休止(閉鎖)や病床削減を余儀なくされた病院が地方を中心に続出している。全日本自治団体労働組合(自治労)が昨年12月~今年1月、全国736の自治体病院を調査したところ、回答した250病院のうち33病院が病棟を閉鎖していた。日本自治体労働組合総連合(自治労連)の自治体病院アンケート(08年)でも、回答した161病院のうち約8%が病棟を閉鎖し、約12%が病床を削減していた。
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 次は遺伝子、ES細胞に関するトピックを二篇。コメントを加えていると長くなるのでATLとHAMに関する参考となるサイトのご紹介だけしておきます。

 
成人T細胞白血病 
 
http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k02_g2/k02_38/k02_38.html

成人T細胞白血病リンパ腫
 
http://ganjoho.ncc.go.jp/public/cancer/data/ATL.html

アトムの会(全国HAM患者友の会)
 
http://www.minc.ne.jp/~nakusukai/index.atomu.htm


成人T細胞白血病:原因遺伝子を特定 マウス実験で京大 毎日新聞 2/16
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20110216k0000e040008000c.html
 京都大ウイルス研究所長の松岡雅雄教授らの研究グループは15日、成人T細胞白血病(ATL)や難病の脊髄(せきずい)症(HAM)の原因遺伝子をマウス実験で特定したと発表した。松岡教授は「この遺伝子へのワクチンの開発を進めれば、予防や治療につながる」としており、成果は米専門誌「プロス・パソジェンズ」電子版に掲載された。
 ATLやHAMは、ウイルス「HTLV-1」がTリンパ球に感染することで発症する。感染者は国内で約108万人とされ、ATLは浅野史郎・前宮城県知事が発症し注目された。
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脳神経へ変化促す物質発見 ES細胞 理研神戸 神戸新聞 2/17
 
http://www.kobe-np.co.jp/news/kurashi/0003809408.shtml
 理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神戸市中央区)は、ヒトとマウスの胚性幹細胞(ES細胞)が脳神経細胞に分化するよう、細胞内の特定の遺伝子に命令するタンパク質を突き止めた。このタンパク質を利用することで、脳神経細胞だけを選んで作ることが可能になり、パーキンソン病などの患者に細胞を移植する再生医療の実現を早めるという。研究成果は、17日の英科学誌ネイチャー電子版に掲載される。
 ES細胞や人工多能性幹細胞(iPS細胞)は、さまざまな細胞になる能力がある「万能細胞」と呼ばれ、傷ついた臓器や組織を再生できると期待されている。万能細胞から脳神経細胞への分化は実現しているが、その仕組みは解明されていなかった。従来の作製方法では脳神経以外の細胞が混入し、がん化や副作用の危険性が高まるなど安全性の面で課題が残っていた。
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 さて本日のメインニュースに移ります。

 皆さんはSASをご存じでしょうか?スカンジナビア航空でもサザンオールスターズでもありません。勿論、睡眠時無呼吸症候群のことです。社会問題ともなって早10年ほどとなりますが、社会的認知度の割には「あのいびきのひどいやつでしょう?」位の認識しかない方も多いかもしれません。今回は特集記事と合わせ、分かりやすいサイトをご紹介しておきます。私のブログへも既にSAS発見プロジェクトのツールを張り付けています。一度ご覧ください。可愛い羊たちが次から次へと落ちてきますので。


睡眠時無呼吸症候群
 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9D%A1%E7%9C%A0%E6%99%82%E7%84%A1%E5%91%BC%E5%90%B8%E7%97%87%E5%80%99%E7%BE%A4
 睡眠時無呼吸症候群(すいみんじむこきゅうしょうこうぐん、sleep apneasyndrome;SAS)とは、睡眠時に呼吸停止または低呼吸になる病気である。
病気の定義(概念)
 「無呼吸・低呼吸指数」(apnea hypopnea index;AHI)が5以上かつ日中の過眠などの症候を伴うときを睡眠時無呼吸症候群とする定義が多い(米国睡眠医学会の提唱する基準より)。

ここでは

 無呼吸
  口、鼻の気流が10秒以上停止すること。
 低呼吸
  10秒以上換気量が50%以上低下すること。
 無呼吸・低呼吸指数
  1時間あたりの無呼吸と低呼吸を合わせたもの。

を指す。

 なお、この定義には当てはまらないものの低呼吸状態を繰り返して不眠を訴える場合があり、その場合も睡眠時無呼吸症候群と同様、患者のいびきや歯ぎしりがひどい場合が多いため「いびき・歯ぎしり不眠症」と呼ばれる。

分類
 睡眠時無呼吸症候群は、次の3種類がある。
閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS, Obstructive SAS)
 上気道の閉塞によるもので呼吸運動はある。肥満者は非肥満者の三倍以上のリスクがあるとされる。また、顎が小さい骨格であるほど発症のリスクも高い。
中枢性睡眠時無呼吸症候群
 呼吸中枢の障害により呼吸運動が消失するもの。
混合性睡眠時無呼吸症候群
 閉塞型と中枢型の混合したもの。

ほとんどは閉塞型で中枢型は少ない。

原因
閉塞性睡眠時無呼吸症候群
 睡眠中の筋弛緩により舌根部や軟口蓋が下がり気道を閉塞することが主な原因である。
中枢性睡眠時無呼吸症候群
 脳血管障害・重症心不全などによる呼吸中枢の障害で呼吸運動が消失するのが原因である。

症状
 就寝中の意識覚醒の短い反復、およびそれによる脳の不眠
 昼間の耐えがたい眠気
 抑うつ
 頻回の中途覚醒
 集中力の低下
 (家族などが気づく)睡眠時の呼吸の停止
 (家族などが気づく)大きな鼾(いびき)など
 (家族などが気づく)夜間頻尿(2型糖尿病になりやすくなる)
 起床時の頭痛
 インポテンツ(女性の場合は月経不順)
 のどが渇く
 こむら返り
 糖尿病性昏睡

 家族などの同居者がいない場合、この病気の発見は非常に遅れる。特に自覚症状が弱い場合は誰にも発見されないため、その状態が徐々に悪化して深刻な問題を起こしてしまう。よくある深刻な問題の例は、自動車の運転中に強い眠気が発生し運転操作を誤って人身事故になることである。そしてこういう事故をきっかけにこの症状を知るというケースが目立つ。この病気が一般社会に知られるようになったのも、患者が起こした事故の報道によるものであった。
 また、同居者がいてもこの病気に関する情報を持っていなければ、単に「いびきをかきやすい性質」としか認識されず、治療開始が遅れることもありえる。
 睡眠時無呼吸症候群に特有のいびきは、普通の「すーすー」「ぐーぐー」「くーくー」といった、音の長いものではなく、「・・・・・・(しばらく無音の後)ぐばあっ!」という衝撃の伴うような特徴を持っている。水中に長く潜っておき、急浮上して息を吸い込む時の音色に近い。どちらもその直前まで呼吸をしていないことが共通している。


いびきとSAS
 
http://www.sas-info.jp/

SAS net
 
http://www.kaimin-life.jp/


【毎日新聞社記事 2011/02/15】
 あなたの処方箋:/88 いびき/1 眠気のない睡眠時無呼吸症候群も
 
http://mainichi.jp/life/health/news/20110215ddm013100017000c.html
=================================================
 熊本県上天草市で09年10月、遊漁船が岩に激突し、釣り客2人が死傷する事故が起きた。原因は男性船長(当時53歳)の居眠り。国土交通省運輸安全委員会の今年1月の報告書によると、船長は睡眠中いびきをかき、就寝後3~4時間で目が覚めることが頻繁にあった。船長は事故後、中等度の睡眠時無呼吸症候群(SAS)と診断された。一方で船長は「目覚めの悪さや眠気はなかった」と証言。安全委は本人に自覚のない慢性的な睡眠の質の低下が居眠りの誘因と結論づけた。
 いびきによって一時的に息が止まるSASは、03年にJR山陽新幹線の運転士が居眠り運転したトラブルをきっかけに注目を集めた。いびきは、舌根(ぜっこん)が沈み、気道咽頭(いんとう)がふさがれて起きる。その時、10秒以上の呼吸停止が1時間に5回以上、あるいは一晩(7時間)に30回以上でSASと診断される。
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【毎日新聞社記事 2011/02/16】
 あなたの処方箋:/89 いびき/2 重症者は脳や血管に負担
 
http://mainichi.jp/life/health/news/20110216ddm013100205000c.html
=================================================
 「あなたもいびきをかくのでは?」。国立病院機構福岡病院の中野博・睡眠センター長は記者(33)を見て言い当てた。身長173センチ、体重65キロ。あごは細めで「標準体形」を自任してきたが近年、おなかが出てきた。就寝時は別室に避難する妻の観察によると、睡眠時無呼吸症候群(SAS)ではないようだが、中野センター長は「音の強いいびきはそれだけで要注意」と警告する。
 中野センター長によると、SASを発症していない88人を、いびきの音の強弱で4段階に分けて調べたところ、最も弱いレベル1は就寝前と起床時の血圧に差がなかったのに対し、レベル4は起床時に13%上昇した。別の調査では、いびき重症者は軽い人より脳に血液を送る頸(けい)動脈に動脈硬化が起きる確率が3倍に増えた。
 いびきによる呼吸は、睡眠時に舌やのどの筋肉が緩み、舌根(ぜっこん)が沈み込んで気道咽頭(いんとう)をふさぐため、細いストローでするようなもの。専門家は「努力呼吸」と呼び、強い音は努力が激しい証拠だ。睡眠中も盛んに心臓が働き続ける上、血中の酸素飽和度が繰り返し下がるので脳や血管に負担がかかる。
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【毎日新聞社記事 2011/02/17】
 あなたの処方箋:/90 いびき/3 確立した治療法、合併症も予防
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20110217ddm013100017000c.html
=================================================
 「接客中も睡魔に襲われた。家族はうるさくて眠れず、家庭崩壊寸前だった」。
福岡県那珂川町で理髪店を営む梁瀬憲二さん(43)は09年、重症の睡眠時無呼吸症候群(SAS)と診断された。その日から始めたのがCPAP(シーパップ)療法。枕元に置いたティッシュ箱大の装置で空気を加圧し、ホース伝いに鼻マスクから送り込む。保険が適用され月約4500円で貸してもらえる。「10代のころのような爽快な目覚めが戻った」と梁瀬さん。眠気がなくなっただけでなく、食事制限もあって90キロあった体重は75キロに減り、頻繁だった風邪もかかりにくくなったという。
 現時点で有効薬のないSASには、CPAPがほぼ唯一の治療法だ。対症療法なので使い続けなければならないが、まず、いびきを止めることで生活の質は改善し、心血管疾患のリスクを抑えることができる。SAS患者らで作る東京のNPO法人「SASネット」によると、鼻が乾くなどの理由で装置が合わない患者は2~3割。圧力の微調整が欠かせず、同ネットは相談に応じてくれる推薦医療機関をホームページ(
http://www.sas-j.org/)に掲載している。
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0105-622号 老いの未来図:介護・医療の現場で [kensa-ML NEWS 【特集】]


 改めまして、新年明けましておめでとうございます。神戸の新井です。
 本年もメールニュースを配信してまいりますので、どうぞ宜しくお願いいたします。

 新春早々にはなりますが、皆様にお願いがあります。

 本メールニュースの内容を、私の個人的に運営しているブログに掲載していることをご存じの方も多いかと思います。ブログ開設は、臨床検査技師という職業をもっと他職種の方のみならず、一般の方々にも知っていただこうという趣旨で開始したものです。そのことをご承知いただき、ブログへのご来訪やバナークリックへのご協力をお願いしたいと思います。


 新春お初のニュース配信となりますが、今日はとにかく寒いですねぇ・・・風も冷たいし凍えそうになります。暦を見てみると、今日は「小寒」。

 「大寒」は1月20日頃だそうで、まだまだ寒さは厳しくなるんですね。風邪をひいていることもあって今朝はこの冬初めてロングコートを着込んで出勤しました。寒さが身にしみる年となってしまったのか?としみじみ自室で思いにふけっております。

 単なる鬼の撹乱じゃ!一杯仕事溜まってんやから、はよ仕事せい!とスタッフに言われそう・・・(--;


小寒:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E5%AF%92
 寒さが最も厳しくなる時期の前半。『暦便覧』では「冬至より一陽起こる故に陰気に逆らふ故、益々冷える也」と説明している。
 この日から節分(立春の前日)までを「寒(かん。寒中・寒の内とも)」と言い、この日を「寒の入り」とも言う。冬の寒さが一番厳しい時期となる。この日から寒中見舞いを出し始める。

 ところで先ほど「お初:おはつ」と書きましたが、今日のコラムにも書いているように「おはつ」なんて確かに最近言いませんよね。私が子供の時は、散髪していこうものなら「おはつ三日」などと言われて後頭部を誰彼なしに三日間ボカスカ叩かれたものですが、厄落としの意味だったのですね。そんな意味があるとは知りませんでした。なら、私をもっとぶって・・・厄払いに行かなくて済むから・・・(--;


1月5日付 編集手帳 読売新聞コラム
 
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/column1/news/20110104-OYT1T00862.htm
 男の子も女の子も正月などに新調の服を着ていると、遊び仲間から背中や腕を「おはつ」と言ってポンと叩(たた)かれた。作家の戸板康二氏が随筆で子供の頃を回想している◆〈お初を着ている者が祝福と羨望をないまぜにした目で注目され、叩いてもらって厄落としをしたわけであろう〉と(三月書房『夜ふけのカルタ』より)◆江戸の庶民はふんどしに包んだ銭をわざと道端に落として厄落としをしたというが、形ばかりの小さな厄災によって不運はこれで出尽くしたと胸をなでおろす習わしは、子供の世界にも長く引き継がれていたのだろう◆いまの子供たちが新しい服を買ってもらうのは正月に限るまい。というよりも、新調しても周囲が気づかないくらいに、きれいな身なりを普段からしている。初日の出、初詣、初笑い、書き初め…初の字のつくおめでたい言葉のなかではおそらく最も人なつこい一語だろう「おはつ」は、もはや遠い死語である
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 さて季節ものの話題から一転、今年やらなければならないお仕事の話から。

 私のいわばライフワークともなっている政策医療関連業務ですが、平たく言うと、とにかくまずは検査データの互換性や品質を高めたりだとか、そのことにより国内の臨床検査データの統一化、共有化を推進し、地域医療連携や政策医療連携に活用するとともに、研究、治験分野における国際競争力をUPさせることです。現在電子カルテが普及し、ネット上でもマイカルテなどといった試みが盛んに行われていますが、いくらインフラ整備を行ったとしてもその中身がお粗末では話にならないと思うのです。如何でしょうか?

 以下の社説は医療業界とはあまり関連性が高くないと思われがちですが、日本にとっては非常に重要な課題だと思いましたのでご紹介しました。でもやっぱりエジソンは天才ですね!きっと今頃は舌を出しておられることでしょう。


国を開き 道を拓く(3) 技術の囲い込み排し世界市場を目指せ 日本経済新聞社説 1/4
http://www.nikkei.com/news/editorial/article/g=96958A96889DE0E2E5EBE0E3E6E2E0EBE3E0E0E2E3E28297EAE2E2E2;n=96948D819A938D96E38D8D8D8D8D
 情報通信技術の進展や二酸化炭素の排出削減の必要性から、電力や交通などのインフラ分野で技術革新が起きている。自動車や環境など日本が得意とする分野で優位に立つには、世界市場をにらんだ技術の標準化や普及活動が欠かせない。
 電気自動車の普及では、道路沿いに設備を設けて短時間で充電する技術が重要になる。充電プラグや電圧などの規格を統一し、異なる車種でも電池の残量に合わせて安全に充電する技術が必要だ。
国際標準の獲得が重要
 この分野でトヨタ自動車や東京電力などが組み、国際標準の獲得を目指す活動が始まった。推進組織には中国や韓国など外国企業も30社以上加わり、日本の規格に強い関心を示す。自動車や電機の技術だけでなく電力を安全に効率よく供給する技術力も日本にあるからだ。
 電気自動車の標準化に向け世界的な競争が始まった。米国やドイツなど自動車大国のほか、電力から攻める国もある。自動車メーカーがないアイルランドは車体の供給をルノー・日産自動車や三菱自動車に要請、国内に1社しかない電力会社を通じ国を挙げての実証実験を始めた。日本もこうした国と組むことで、海外での実験や技術の標準化に突破口を開くことができるかもしれない。
 日本には苦い経験がある。米国の軍事衛星を用いたカーナビの開発で日本勢は先行したが、各社が独自技術を競い、仕様を囲い込むことで、閉鎖的な市場をつくってしまった。この結果、高機能だが値段も高くなった。一方、海外では安価な簡易端末が主流になり、日本は外国企業の後じんを拝すようになった。
 モノづくりの技術を過信し、デジタル技術への転換に乗り遅れたことも、日本が標準化で後れを取った理由だ。ガソリン車や家電製品のような商品は、機能と品質がよければ外国で売れる。だが携帯電話のように通信インフラと一体化した商品は、規格が合わなければ使えない。
 「エジソンの夢を日本で実現したい」。こんな掛け声のもと国内の電機メーカーや通信会社約40社が新たな標準化活動を始めている。家庭や事務所で使う電気をすべて直流でまかなう直流給電の規格づくりだ。
 19世紀末、エジソンは直流方式の送電網を唱えたが、ライバルの発明家テスラが推す交流方式に敗れ、世界の送電網は交流が標準となった。交流は電圧を高めて遠くに送りやすいという理由だ。ところが太陽光発電や照明用の発光ダイオード(LED)の登場で、常識は覆る。
 太陽光発電は直流で電気を起こし、LEDは直流で光る。交流で送配電するのはかえってロスが大きく、合理的とはいえなくなった。
 パソコンなどの電子機器も直流で動く。今は端末ごとに電源アダプターで交流から直流に変換している。参加企業は直流のまま使える電子機器の規格をまとめ、国際的な標準機関に働き掛けた。日本発の提案が世界から試されようとしている。
 日本発の技術を世界に広めるには国際標準として認めてもらう努力が必要だ。標準化は国際電気通信連合(ITU)など国際機関を中心に進んできた。だが、世界の特定の有力企業の技術者などが集まる会合で事実上の方向性が決まるのが現実だ。
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 さてここからは恒例?の宇宙ネタ。今年も色々とネタには困らないようですね。様々な天文ショーが豊富ですのでまたご紹介していきたいと思います。

 それともう一つのネタは、金星探査機「あかつき」の話題。熱しやすく冷めやすい国民性、もうお忘れになってしまわれたかな???


2011年の科学界:ISSが完成、宇宙開発「一里塚」 毎日新聞 1/4
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20110104ddm016040017000c.html
 2011年は、人類が初めて宇宙を飛んでから50年の節目に当たる。日本では古川聡飛行士(46)が、今年完成を見る国際宇宙ステーション(ISS)に長期滞在するほか、中国が独自の宇宙ステーション計画を始動させる。科学に関する今
年の主な話題を紹介しよう。
 旧ソ連空軍のユーリ・ガガーリン少佐(1934~68)が乗った宇宙船「ボストーク1号」が地球を1周し、「人類初の宇宙飛行」を成し遂げたのは1961年4月12日。ガガーリン少佐は100分あまり飛行してソ連領内に無事帰還し「地球は青かった」という名言を残した。
 それからちょうど50年後の2011年は、世界の有人宇宙開発にとって「一里塚」となる年だ。
 日本、米国、カナダ、ロシア、欧州の計15カ国が参加し、地上約400キロの上空で98年から建設が進められてきたISSが今年、いよいよ完成する。完成に伴い、延べ約800人を宇宙に運んだ米航空宇宙局(NASA)の「スペースシャトル」は、6月にも最終飛行を終えて引退する。シャトルには日本人宇宙飛行士7人も搭乗した。シャトルの引退により、米国は一時的に有人宇宙輸送機を失い、ISSへの往復はロシアのソユーズ宇宙船に頼ることになる。
 5月末には、古川聡飛行士がソユーズ宇宙船でISS長期滞在任務に出発する。すでに長期滞在を経験した若田光一飛行士(47)、野口聡一飛行士(45)に続き日本人3人目だ。
 99年、宇宙飛行士候補に選抜されて以来、13年目での初飛行。滞在は約半年だ。医師として東大病院に勤務した経歴を生かし、宇宙で人体がどのような影響を受けるかを調べる実験などで成果が期待されている。
 古川さんは昨年12月、自身のツイッター(簡易ブログ)で「試合に出るためずっと練習してきて(中略)やっとレギュラーになれた。やった!という感じ」と、元野球少年らしい表現で喜びをつづった。
 一方、ISS計画には参加せず独自の有人宇宙開発を続けてきた中国は、今年前半にも自前の宇宙ステーション建設に向けた無人実験機「天宮1号」の打ち上げを予定している。年内にも宇宙船「神舟8号」を無人で打ち上げ、宇宙でのドッキング実験を実施。2020年までに宇宙ステーション「天宮」を完成させる計画の第一歩になる。【西川拓】
■原子力ビジネス
 国は原子力利用の基本方針「原子力政策大綱」(05年閣議決定)を見直す。温室効果ガス排出削減で原発が見直されている半面、核燃料サイクルを支える高速増殖原型炉「もんじゅ」などの計画が遅れていることを考慮しながら議論する。新大綱の原案は年内をめどにまとめる方針だ。
 一方、日本の原発技術を海外に売り込む動きも活発化しそうだ。政府は、原発の大規模な増設を計画している韓国政府と12月に原子力協定を結んだ。電力9社などが昨年設立した新会社「国際原子力開発」は、新興国を中心に活発にビジネスを展開。今後もアジアを足がかりに、官民一体で売り込みを進めるとみられる。【関東晋慈】
■世界化学年
 今年は「世界化学年」。マリー・キュリー(1867~1934)がラジウムの発見でノーベル化学賞を受賞して100年になるのを記念し、国連が定めた。世界90カ国以上が化学への理解と関心を高めるための活動を連携して展開する。
 国内では、化学関係の学会や企業などで構成する「世界化学年日本委員会」(委員長・野依良治理化学研究所理事長)が設立され、化学のPRに取り組む。各地での市民講座開催や科学館での展示会、小中学生を対象とした伝記「キュリー夫人」の感想文コンクール、オリジナル切手の発行などが予定されている。【藤野基文】
■天文
 月が太陽の一部を隠す部分日食が1回、月が地球の影にすっぽり入る皆既月食が2回ある。このうち、6月2日の部分日食は東北・北海道で見られるが、欠け方はわずか。一方、12月10日の皆既月食は好条件で、全体が赤銅色に染まる月が全国で観察できそうだ。
 久々に大規模と期待されるのが、「10月りゅう座流星群」。ジャコビニ流星群とも呼ばれ、日本では10月9日未明、最大で1時間に100個、欧州では800個ほど現れると予想される。【須田桃子】
 1月  4日未明 しぶんぎ座流星群ピーク
 6月  2日早朝 部分日食(一部地域)
 6月 16日未明 皆既月食(一部地域)
 10月 9日未明 10月りゅう座流星群ピーク
 12月10日夜  皆既月食
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金星探査機:「あかつき」再投入1年前倒し 減速して待ち伏せ--JAXA検討 毎日新聞 1/5
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20110105ddm001040003000c.html
 金星を回る軌道への投入に失敗した探査機「あかつき」について、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が「6年後」としてきた金星への再投入計画を1年前倒しして、5年後の再挑戦を検討していることが4日分かった。あかつきをゆっくりと減速し、金星が追い付くのを待つ作戦で、トラブルで出力が落ちたエンジンでも実現可能な計画として浮上した。期間短縮は、機器の寿命の面でも有利に働くとみられる。【山田大輔】
 あかつきは昨年12月7日に金星に最接近した際にエンジンを逆噴射して急減速し、金星の引力で進路を変えて周回させる予定だった。しかし、エンジンが計画より短い約2分半で停止。速度は十分落ちず金星を通過し、現在は太陽を回る軌道を金星より速く飛行している。
 JAXAは当初、金星が太陽を10周する間にあかつきが11周し、金星が「周回遅れ」になる6年後の16年12月~17年1月に最接近させる予定だった。だが、その後の調査でエンジンの出力が約6割に落ちていると判明。配管の弁の異常による燃料供給の支障や、エンジン噴射口の破損の可能性があり、完全復旧は厳しい状況だ。
 噴射が弱ければ、最接近時に急減速が必要となる再投入は困難になる。このため、JAXAは、あかつきの速度を少しずつ減速させ、太陽を8周する5年後に金星に追い付かせる検討を始めた。時期が早まれば太陽からの放射線による機器故障の危険性が軽減され、金星投入後の長期観測も現実味を帯びる。
 JAXA関係者は「当初計画の速度では、おそらく再投入できない。あらゆる可能性を検討し、金星の観測を実現したい」と話している。
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 ここからは医療関連ニュースに移ります。

 まずは感染性胃腸炎の影に隠れてひそかに流行りつつあるインフルエンザの話題。今年度はA香港型が流行とのニュースを昨年流したところですが、昨年末から今年にかけ、昨年ブレークした新型が流行しつつあるようですね。ワクチン接種を既に多くの方々が受けられていると思いますが、今回のワクチン接種後、いつもより腫れが強く痛みも伴った方、多くないでしょうか?私の職場でも多くのスタッフが私と同様、例年に比べて腫れも痛みも強かったように思います。注射そのものは痛くなかったのですが、やっぱり注射は避けたい方、多いのではないでしょうか?今回のニュースのような鼻噴霧型ワクチンだとかなり副作用は軽減されるでしょうし、小さな子供たちも安心して受けられるのではないかと思います。感染防止効果というものも魅力ですね。

 鼻粘膜免疫についての文献がありましたので、ご紹介しておきます。


鼻粘膜の免疫生理と病態 鹿児島大学医学部耳鼻咽喉科学教室
 
http://www.jstage.jst.go.jp/article/fpj/120/1/120_7/_article/-char/ja
 鼻腔は下気道へと向かう吸気の加湿・加温作用,吸気中に含まれる様々な微生物やアレルゲンを吸着しこれを粘液線毛運動によって除去する作用など,生理的そして非特異的な生体防御機構を備えている.さらに分泌型IgAを中心とする特異的生体防御機構も備え,病原微生物を排除あるいはこれらを常在菌叢として共存させる極めてユニークな器官である.粘膜局所で産生される分泌型IgAは,溶菌作用や補体活性作用を持たず,中和作用や凝集作用のみを有し,これによって細菌が上皮表面へ定着するのを妨げる.鼻分泌液中にはこの分泌型IgAが多量に含まれ,その濃度は血清型IgAやIgG,IgMと比較してはるかに高い.慢性副鼻腔炎では,これら免疫グロブリンの産生が亢進し,鼻分泌液中の濃度が上昇する.しかし,病原菌に対する特異的抗体価は逆に低下し,慢性炎症における局所免疫機能の障害が示唆される.したがって,鼻副鼻腔炎など上気道感染症の予防には,全身免疫のみならず,粘膜局所免疫も高めることが必要かつ重要と考えられる.そこで,インフルエンザ菌外膜タンパクを用いて,マウスを経鼻,経口,経気管,さらに腹腔内全身免疫し,その免疫応答を検討した.その結果,鼻腔洗浄液中の分泌型IgAの特異的抗体活性がもっとも高値を示したのは経鼻免疫群であり,この免疫応答と相関して,経鼻免疫群ではインフルエンザ菌の鼻腔からのクリアランスがもっとも高かった.以上の結果から,鼻粘膜など上気道粘膜の防御そしてその病態に粘膜免疫応答が重要な役割を担っており,上気道感染症の予防には経鼻ワクチンが有効と考えられる.


 今回の経鼻粘膜投与型ワクチンに関する情報は以下に掲載しています。ご興味のある方は、お早めに!?
 http://idsc.nih.go.jp/training/20kanri/pdf/Sep.18_7.pdf
 http://www.npo-bmsa.org/wf103.shtml


鼻噴霧型インフルワクチン、効果を確認 読売新聞 2010/12/30
 
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20101229-OYT1T00825.htm
 高濃度のインフルエンザワクチンを鼻の内側の粘膜に噴霧すると、従来の注射型ワクチンでは難しかった感染防止効果が出ることを、国立感染症研究所の長谷川秀樹室長らが臨床研究で確かめた。
 粘膜特有の免疫反応が誘導できたためと見られる。遺伝子が毎年変化するインフルエンザウイルスにも対応し、新たなワクチン開発につながる成果だ。
 研究チームは20~60歳代の健康な男性5人の鼻に、季節性のA香港型インフルエンザに対するワクチンを、通常の3倍の濃度で吹き付けた。3週間の間隔をあけて2回接種すると、全員で鼻汁に含まれる、粘膜特有の免疫物質(抗体)が感染予防に十分とされる量まで増えた。
 この抗体は、10年前のA香港型など過去のウイルスに対しても、感染予防効果が確認できた。接種による副作用も見られなかった。


インフルエンザ:流行本格化 新型、季節性を逆転--過去3週間 毎日新聞 12/31
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20101231ddm003040079000c.html
 インフルエンザの流行が本格化している。特に昨年、世界的に大流行した新型インフルエンザが急増し、今季主流を占めていた季節性のA香港型と割合が逆転した。日本感染症学会など関連する学会は早期診断、早期治療の徹底を呼びかけている。国立感染症研究所(感染研)によると、今シーズン国内各地で検出されたウイルスはA香港型が7割近く、新型が3割弱、残りがB型。だが、流行入りした最新の1週間(12月13~19日)に新型はA香港型の約3倍と逆転し、12月6~26日の3週間の速報値(28日現在)では新型が182件でA香港型の71件を大
幅に超えた。
 新型は、感染から4~5日後に急激に呼吸状態が悪化し死亡する例がある。肺で増殖しやすい性質のため、鼻やのどの粘膜をとって調べる簡易検査では陰性となるケースが多い。
 厚生労働省は昨シーズン、症状がある患者全員に詳細な遺伝子検査を実施するよう通知していた。だが、今シーズンは通知内容が変わり、簡易検査で陽性となり、さらに集団感染などの例に限って遺伝子検査を行うよう求めている。
 日本呼吸療法医学会の竹田晋浩・日本医科大准教授は「治療の遅れは致命的になる。遺伝子検査による確定診断があれば投薬などの処置が全く異なる。保健所は積極的に遺伝子検査をしてほしい」と要望する。
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 さて次は多発性硬化症についての話題。難病指定されている多発性硬化症とは?と思われた方も少なくないと思いますので、どんな病気か調べてみました。


多発性硬化症 難病情報センター http://www.nanbyou.or.jp/sikkan/068.htm
1. 多発性硬化症とは
 多発性硬化症は中枢神経系の脱髄疾患の一つです。私達の神経活動は神経細胞から出る細い電線のような神経の線を伝わる電気活動によってすべて行われています。家庭の電線がショートしないようにビニールのカバーからなる絶縁体によって被われているように、神経の線も髄鞘というもので被われています。この髄鞘が壊れて中の電線がむき出しになる病気が脱髄疾患です。この脱髄が斑状にあちこちにでき(これを脱髄斑といいます)、病気が再発を繰り返すのが多発性硬化症(MS)です。MSというのは英語のmultiple sclerosisの頭文字をとったものです。病変が多発し、古くなると少し硬く感じられるのでこの名があります。
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多発性硬化症:新薬に光 マウス実験、悪化の仕組み解明 日本・スイス共同研究 毎日新聞 1/4
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20110104ddm041040025000c.html
 厚生労働省が特定疾患に指定する難病「多発性硬化症」が悪化する詳しい仕組みの解明と、症状を緩和させる薬剤の開発に、東京都神経科学総合研究所など日本・スイスの共同研究チームがマウスの実験で成功した。チームは「新たな薬剤療法につながる」と期待している。欧州分子生物学機構機関誌で発表した。【須田桃子】
 多発性硬化症は脳や脊髄(せきずい)、視神経などの中枢神経に炎症が起き、視覚や歩行に障害が出る病気で、国内に1万2000人以上の患者がいる。その8割が20~40代と若く、悪化すると失明したり、寝たきりになることもある。発症の仕組みは不明で、治療法は炎症を抑えるステロイド剤や免疫抑制剤などの対症療法が主流だ。
 多発性硬化症による障害は、視神経や脊髄の神経線維を覆うカバー(髄鞘(ずいしょう))が炎症で壊れ、情報を伝える電気信号が漏れることで起きる。同研究所の郭暁麗研究員(神経科学)と原田高幸部門長(眼科学)らは、脳神経細胞の働きを支えるグリア細胞で働く遺伝子で、生物が生まれつき持つ自然免疫の仕組みを制御するASK1(アスクワン)に着目。発症すると、細胞内でASK1が過剰に活性化し、炎症を起こすたんぱく質が多量に分泌されると推測した。
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 さてメインニュースに移ります。

 誰もが通らなければならない道、「老化」。自身も年々衰えて行く視力と体力を感じています。これだけ少子高齢化社会になってくれば、日常茶飯でどこにいても年老いた夫婦の姿を見かけます。

 私がコメントをいくら書き連ねようと、恐らく皆さんには「なったもの」の気持ちや辛さは伝わらないと思います。

 新年早々のメインニュースとなりますが、お正月、実家に帰って色々と考えさせられたこと、反省させられることも多々ありました。また家内が介護職をしているので現場の辛さなどひしひしと感じている毎日です。とにかく以下の記事、ご一読いただければと思います。


老いの未来図:介護・医療の現場で(その1) 「悲劇」越え、老老送迎 /千葉 毎日新聞 1/1
 
http://mainichi.jp/area/chiba/news/20110101ddlk12040033000c.html
 家庭を超え、地域で老人が老人の面倒を見る時代に入った。増え続ける高齢者に、医療や介護のサービスは追いつかない。お年寄りがいま直面している数々の困難は、まだ元気な私たちの大切な肉親、そして私たち自身がやがて確実に直面するものだ。困難さの度合いは増しているかもしれない。「将来、老いをどう生きるか」。20代後半~40代後半の若い世代に属する記者が、自らの「老いの未来図」を知ろうと、お年寄りたちを訪ね、彼らを取り巻く福祉や医療の現場を歩いた。
◇木更津・NPO、ライフサポート波岡「はいずってでもやる」
 26歳で、気後れがなかったと言えばうそになる。取材だと自分に言い聞かせつつ、車窓を眺める。
 木更津市内を巡回する会員制の「生活バス」に、お年寄りが次々乗り込んでくる。「若い人がいるわ」。意外そうな顔でこちらを見る。10人乗りの小型バスはやがて満員になった。乗り合わせた女性に「おいくつですか」と尋ねると、「あらま、年齢も聞くの?」。横の女性が笑う。「あんた気にする年かい」
 同市のNPO法人「ライフサポート波岡」が、平日1日4回走らせている。高齢化の進む住宅地と駅や病院、商業施設を結ぶ。いつも利用するという鈴木初江さん(75)は「バスで生活が変わりました。家族に車の運転を頼まなくても、病院や買い物に行けます」。隣の67歳の女性も笑顔で同意しながら言った。「ここは社交の場よねえ」
 ハンドルを握るNPOメンバーも高齢だ。14人の平均年齢は70歳超。記者が乗ったバスの鮎川哲夫さんは65歳で若手という。体調を崩し、59歳で会社を退職。NPOに加わってまだ日が浅い。「利用者の喜ぶ顔を見て、自分が世の中の役に立っていると実感しています」。第二の人生の手応えを楽しんでいるようだ。
 元気な高齢者が、弱った高齢者の足代わりとなる。しかし、それは「きれいごと」では済まない。
 昨年7月、市内の介護施設を利用する81歳の女性が、炎天下の送迎車内に8時間置き去りにされて死亡した。施設送迎を同NPOが手伝い、女性を降ろし忘れた70歳の運転手はそのメンバー。「老老送迎の悲劇」だった。
 「いろいろ批判を受けました。学童保育の送迎も打ち切られた」。同NPOの近藤弘代表(72)が打ち明ける。事故後、メンバーの意識は変わったという。活動の中で各自が反省点や目標を明確にしようと決め、励行するようになった。後部座席の乗客もシートベルトをしているかどうか、確認を心がけてもいる。
 「でもね」。近藤さんは言葉を継いだ。「管理志向を強めればメンバーが去っていく可能性がある。『ボランティアだから気楽にやりたい』と言われたら、引き留められない」
 近藤さんらは生活バスの会員に対し、最初に「覚悟して乗ってください」と念を押すという。ドライバーも乗客も、ちょっとしたはずみで骨折しかねない年齢だ。最近も、ベルトを外していた高齢女性が急ブレーキで転倒し、半年間通院する事故があった。「保険の範囲内で対応するが、賠償責任までは負えません」
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老いの未来図:介護・医療の現場で(その2止) いずれ自分も世話に /千葉 毎日新聞 1/1
 
http://mainichi.jp/area/chiba/news/20110101ddlk12040051000c.html
◇習志野台団地、助けあいの会
 「さあ、やるよー」
 妻に先立たれ、一人で暮らす今井哲男さん(75)宅に、師走の午後、70歳前後の住民4人がやってきた。「いち、にのさん……」。鶴見潤子さん(72)のかけ声で、力を合わせ、ベッドを10センチ移動させた。
 「重たくて一人じゃ無理だ。これで掛け布団が爪先まで掛かるよ」。今井さんの顔がほころぶ。「人に頼むと、お礼をどうするか悩む。『助けあいの会』なら、少額で気兼ねなく頼める」。作業後にはベッドを囲んで世間話に花が咲き、笑いが広がった。
 船橋市の習志野台団地。43棟に入居する1820世帯の半数が、60歳以上だ。会は昨年6月、有志13人が発足させた。体力の衰えた高齢者(利用会員)の手助けを、元気な高齢者(協力員)が有償で請け負う。今井さんは協力員だが、今回は会の助けを借りた。
 利用会員は1時間500円の利用券を事前に買い、手助けを頼む。ごみ出し、買い物、電灯の交換、病院での薬の受け取り……。会のコーディネーターの指示で協力員は手助けを実行する。その後、受け取った利用券を会に渡して300円をもらう。残り150円はコーディネーターの取り分で、50円は電話代だ。協力員は現在、38人。利用会員は53人で、最高齢は90歳という。
 会の世話を受けながら最期を迎える住民もいる。
 がんを患う独居女性(77)は、昨年11月末に亡くなる直前まで、ごみ出しや買い物を会に頼んでいた。死期を予感してか、7月ごろ「身辺を整理したい」と申し出た。協力員たちは昨年の異常な猛暑の中、トラックで3台分の家財を運び出し、処分した。
 中心メンバーで団地自治会事務局長の後藤清七さん(72)は言う。「みな、いずれ自分も世話になると思って手助けしています」
 木更津の「生活バス」や船橋の「助けあいの会」のような取り組みは、「住民参加型在宅福祉サービス」などと呼ばれる。お役所用語だが、要は行政や介護保険制度による公的福祉サービスの足らざるところを補う、住民の自発的な支え合いだ。東京都武蔵野市で1981年、市の公社が家事援助などを行ったのが出発点とされる。
 これが今、野火のように広がっている。取り組む主体も自治会や生協、JA、NPO法人など多様で、国も県も実態を把握していない。船橋市では19地区で33組織が活動し、習志野台団地のケースは33番目に誕生した最新の取り組みだ。
 経済環境は好転せず、高齢者の「自助」も行政による「公助」も望めない。ならば、せめて地域の「共助」を充実させよう--。そんな流れが強まっている。
 半面、課題もある。利用する側は負担が少ないが、協力する側は報酬が望めず、メンバー個々の「志」でようやく成り立っている。助ける側の元気な高齢者は将来への不安から報酬が確実な職を求め、担い手を確保しにくくなっている。
 出発点となった武蔵野市福祉公社は「共助にはヘルパーの仕事も含まれ、正当な報酬との差はボランティア精神で埋めるほかない。住民任せでは活動継続が難しい。自治体が組織作りにしっかりかかわる必要がある」としている。【橋本利昭】
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老いの未来図:介護・医療の現場で 「雲の中」睡眠薬常用 /千葉 毎日新聞 1/3
 
http://mainichi.jp/area/chiba/news/20110103ddlk12040086000c.html
◇認知症の妻10年間介護 東金の男性、1人自宅で 「逃げ出したい」心揺れ
 認知症を患う親族を介護すること。その苦労はどれほどか--。67歳から10年間、認知症の妻を1人で介護し、自宅でその最期をみとった男性がいる。孤立無援の介護生活に心身をむしばまれ、睡眠薬を常用。自らも「要支援」と認定された。「希望が見えず、雲の中にいるようで、いつごろ何があったのかを思い出せません」。言い尽くせぬ老老介護の日々を振り返った。【黒川晋史】
◇自らも「要支援」に認定
 この男性は、東金市二之袋の無職、細田真旦(まさかず)さん(77)。妻和子さん(84)を昨年、自宅でみとった。東京出身。都庁で働き、27歳で七つ年上の和子さんと職場結婚。20年前に東金へ移住した。子宝には恵まれなかったが、仲むつまじく、休みのたびに各地を旅した。
 おしどり夫婦の暮らしは10年前、交通事故で暗転する。
 実家の墓掃除のため妻と車で東金から埼玉へ向かう途中、交差点で若者の車に横から衝突された。妻は脳挫傷の重傷、自身も肋骨(ろっこつ)を8本折る大けがだった。先に退院し、数カ月後、退院する妻を出迎えた。見た目は元気そうで、安心していた。が、間もなく徘徊(はいかい)が始まる。
 近所の家に勝手に上がり込み、連絡を受けて迎えに行き、謝って連れ戻す。その繰り返し。「助けて、と激しく抵抗することもありました」。何度言い聞かせても収まらない。「しっかりしろっ」。激高し、初めて妻に手を上げた。話のつじつまも合わず、病院で「脳挫傷を一因とする認知症」と診断された。
 最初の2年間はただ1人で介護した。徐々に弱り、歩けなくなった妻を車椅子に乗せ、食事や入浴の介助、おむつ交換をこなす。慣れない家事も全部やった。外出もままならず、買い物は週に1度。毎晩、真夜中に目覚まし時計で起き、様子を見守った。「逃げ出したい」。そんな思いにとらわれた。
 その後、知人の勧めで週3度ヘルパーを呼び、毎月1週間ショートステイに預けることにした。楽にはなったが、家にいれば介護の苦労は変わらない。家事に手が回らず、家の中は散らかり放題。年賀状も出せず、趣味の陶芸やテニスなどもできない。
 夜も眠れず、睡眠薬「デパス」が手放せなくなる。「心が悪魔になったこともありました」。老老介護の果てに各地で起きる事件も人ごとではなかったようだ。このころ、介護疲れから「要支援1」と認定された。それでも、妻を施設に入れ、完全に別居する道は選ばなかった。「年上すぎる、という実父の猛反対を押し切って結ばれた相手でしたから」
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1210-619号 命を削る:治療の支え [kensa-ML NEWS 【特集】]


 年の瀬も近まり、非常に慌ただしい日々を過ごされている方も多いことかと思います。恒常的な不景気となっていますので、冬のボーナスも非常に厳しい状況となっています。地位は上がれど給料上がらず、ボーナスは下がる一方・・・本当にボリュームのある「ボーナス」・・・夢ですね。現実は「ショーナス」・・・悲し~[もうやだ~(悲しい顔)]

 先日、流行語大賞が発表されたところでしたが、今日は今年の漢字の発表日。朝から今年は何だろうとテレビでもやっていましたが、皆さん見事にバラバラでしたね。聞く人聞く人によって異なるのが今年の特徴。今年の漢字は、「暑」でした。見た瞬間、なんやしょうもな!と言ってしまいました。長い夏であったことは認めますが、ひねりが足らなかったですね。私は「飛」か「鬱」だと思いました。先ほどお会いしたいつもお世話になっているメッセンジャーの方は、「酷」だと言われていました。私の言う「飛」については、やはり、はやぶさブーム、鳥インフルエンザ(渡り鳥)、季節外れの黄砂、等ですね。「鬱」については常用漢字に入ったこと、不景気を吹き飛ばすため鬱憤晴らししたいのではないかと思うこと、鬱積した政治への不満、などが理由ですね。ま、見事に外れました。喉元過ぎれば暑さ(熱さ)忘れる・・・ですね。

 さて今日はノーベル賞授賞式ですね。「識」を持たないお国では、各種妨害工作が花盛り。世界中が貴方の背中を見ていますよ。見られる立場になっているということを早く認識しないと将来的に大きな損益を与えること必至です。我が足元だけしか見れていない方、本当に多いですね。地に足付けてどっしり構えましょうよ!

 今日の社説、コラムもこの話題で持ちきりです。


社説:平和賞授賞式 空席が中国の現実語る 毎日新聞 12/10
 
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20101210k0000m070115000c.html
 今年のノーベル平和賞授賞式には、受賞者も家族も出席できないという。なぜなら、受賞者である中国人の民主活動家、劉暁波氏は獄中にいるからだ。妻は軟禁状態。メダルと約1億2000万円の賞金が宙に浮いたままの授与式となる。
 ロシアやイラン、イラクなど20カ国前後の代表も出席を見合わせるそうだ。人権抑圧に対する価値観において中国と似た立場の国々が多い。
 このこと自体は不思議ではない。獄中の劉氏が出席できないことはノーベル賞委員会も織り込み済みだろう。劉氏は、中国共産党の一党独裁体制を批判する民主化憲法草案を起草したために、共産党政権の法律によって、獄中にあるからだ。
 「中国の法律に反した服役中の犯罪者」という中国政府の主張は、中国の法律が非民主的で人権抑圧的であるということでもある。劉氏が獄中にある事実こそ、中国に民主憲法が必要なことを証明している。
 それにつけても、中国政府の取り乱した対応は醜態だった。「服役中の犯罪者」を釈放しなかったのはともかく、留守宅まで監視下に置き、家族を軟禁するとは見苦しい。劉氏の主張の正しさが、ますます輝きを増した。
 各国にある中国大使館を動員して授賞式に参加しないよう運動したと知ったら、多くの中国人は顔を赤くするのではないか。この世界には、中国が民主主義とは価値を異にする危険な国だという「中国異質論」を言いたいひとたちがたくさんいる。そのようなひとたちにとって中国の居丈高な強圧外交は、「中国の台頭は危険だ」という中国脅威論、中国傲慢論を一層強く印象づけるものとなったことだろう。
 考えようによっては、中国は愚直である。民主活動家や人権活動家に対する理不尽な弾圧をあまり隠そうとしない。
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【主張】平和賞と中国 出席妨害は逆効果を生む 産経新聞社説 12/10
 
http://sankei.jp.msn.com/world/china/101210/chn1012100333001-n1.htm
 ノルウェーのオスロで10日に行われる中国の民主活動家、劉暁波氏へのノーベル平和賞授賞に対し、中国政府が続けた妨害工作は目に余る。とくに各国に授賞式に出席しないよう圧力をかけたことは中国による独善的で手段を選ばぬ覇権的行動を鮮明にしたといえ、受け入れられない。
 日本や米欧の主要国などが出席を表明したのは当然だが、中国をはじめロシアやイラン、パキスタンなど約20カ国が欠席する。親米国フィリピンの場合は中国の武器供与をあてにしたようだ。人類の普遍的な理念を謳(うた)う平和賞の意義を否定したといえる。
 中国政府は「犯罪者への授賞は内政に対する干渉だ」と妨害工作を正当化する主張を繰り返している。劉氏は中国共産党による一党独裁体制の廃止を求める「08憲章」を起草して国家政権転覆扇動罪に問われ、長期服役の身となった。授賞理由にもある通り、「非暴力による人権擁護の闘い」を長年続けたにすぎない。
 しかも中国当局は、授賞式に関し、妻の劉霞さんや他の国内活動家の出国さえ阻止している。
 過去に受賞者本人が出席できなかった例として、ミャンマーの民主化運動指導者、アウン・サン・スー・チー氏(1991年)らがいる。だが、本人、親族ともに出席できないのはナチス・ドイツを批判した独ジャーナリスト、カール・オシエツキー氏(35年)以来という。
 平和賞を選考するノーベル賞委員会が中国政府の圧力をはねつけ、ノルウェー政府とともに毅然(きぜん)とした姿勢を貫いていることは高く評価したい。
 委員会は劉氏への授与を「平和賞の歴史の中で最も意味ある授賞」と位置付け、中国本土以外で暮らす民主活動家約50人を授賞式に招待した。会場にはあえて受賞者用の椅子を置き、「空席」にすることで中国の人権状況の現実を世界に訴えるという。
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 さてここからは医療関連ニュースに移ります。

 近年子供の体力低下が顕著となってきていますが、それに伴い肥満児が問題とされてきていました。子供たちの間で「今何時? 肥満児。 何時過ぎ? 太り過ぎ」なんて掛け合いも良く聞かれていました。うちの息子の小学校でもメタボっぽい子の比率が高いなぁ・・・なんて家内と話していましたが、統計的には減少しているんですね。意外でした。でもこれって身長と体重で単純に計算したわけでしょうから、筋肉量の調査を行ってもらいたいものですね。恐らくこの近年の傾向として筋肉量は減少しているはず。いわゆる密度の低い子が増えていると思うんですね。BMIは肥満度の目安にはなりますが、正確な値では無いです。一方、視力低下は疑いようのないところですが、子供の回復力に期待して学校でもしっかりと視力訓練を行うとか、指導を行うとか、そういった話には発展しないものでしょうかね?


メタボな子減少、視力の低下は続く 文科省調べ 朝日新聞 12/9
 
http://www.asahi.com/health/news/TKY201012090342.html
 「メタボ」な子は減少したが、身長はこれ以上伸びず――。文部科学省が9日に発表した今年度の学校保健統計調査(速報)で、子どもたちのそんな傾向が示された。身長はこの10年は頭打ちとなる一方、健康志向で太り過ぎへの気配りは広がったようだ。視力の低下に歯止めがかからず、携帯電話の普及といった生活の変化への対策の遅れも映し出された。
 調査は4~6月、5~17歳を対象に実施。身長、体重は約70万人、視力などは約335万人を抽出調査した。
 肥満傾向の子どもは2001年度前後をピークに減少が続く。06年度と10年度で比べると、全体に占める割合は9歳は9.70→8.30%、12歳は11.73→9.98%、15歳は11.98→10.52%に減少。平均体重も大半の年代が前年度より減少か横ばいだった。食べ過ぎの制限や運動習慣を取り入れる家庭、学校が広がった影響もあるとみられる。
 身長も男子は前年度と比べて、全年齢で減少か横ばいだった。増加した年齢がなかったのは初めて。12歳の平均は152.4センチ。女子も13、17歳を除くと減少か横ばい。12歳で151.9センチだった。身長は戦後、栄養状態の改善から一貫して伸びてきたが、00年前後から横ばいになっている。
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 私の学生時代には「パラメディカル」なる用語があって、大学の先生に「パラ、いわゆる傍なる用語は誠に持って失礼だ。これからはコメディカルの時代が来る。」とお話しされていたのを良く思い出します。しかし就職して数年たってよくよく考えてみると、コ、いわゆる補という意味ですが、医師の足りない部分を補う、というのも少し抵抗感のある話だなあと思っていました。我々の職種は診断、治療分野に対して補うのではなく、必要不可欠なものでないといけない筈。ですから「メディカルスタッフ:医療従事者」という用語は適切かと思います。世間的な認識はまだまだのようですが、私自身は事務部門の方もメディカルスタッフだと考えています。勿論外部から来られるメーカーやディーラーの方々も同様。どちらが上ということではない筈です。現代医療は医療の質だけ追い求めていても、もはや成立するものでなく、維持させていくためには経済的概念が不可欠です。様々な職種とコラボレーションすることで、新たな何かを生み出していき、それを患者さんに還元してゆく。これが現代医療の在り方であると私は考えていますので、チーム医療なる用語は大嫌い。チーム医療の定義的は、「それぞれの専門性を生かしてテリトリーを守りつつ患者さんを中心とした医療を展開する」といったものです。テリトリーを守っていたのでは、連携し融合することは不可能。ですからチーム医療検討委員会の中で特定看護師が議論されていることに対し、非常に違和感を感じます。用語だけの問題かもしれませんが、私にとっては「連携医療もしくは医療連携」が正しい用語の使い方であり、こだわりな訳です。


ヒアリング対象は「成功事例」、個別の事情に配慮を―チーム医療方策WG CBニュース 12/9
 
https://www.cabrain.net/news/article/newsId/31358.html
 厚生労働省のチーム医療推進方策検討ワーキンググループ(WG、座長=山口徹・虎の門病院院長)は12月9日、各職種の現状と課題について、委員から引き続きヒアリングを行った。同省は年度内に、チーム医療のガイドラインとなる事例集をまとめる方針だが、これまでのヒアリングについて委員からは、「成功事例ばかり。それを取り込めない病院が全国にたくさんある」「好事例でなくても、チーム医療が保証されるシステムを考えなければならない」と、個別の事情に配慮した方策を検討すべきとする指摘が出た。
 この日のWGでは、7人の委員からヒアリングを実施。言語聴覚士の森田秋子委員(初台リハビリテーション病院ST部門チーフ)は、リハビリテーションにおけるチーム医療について、「中核はカンファレンス」と強調。その一方で、収益の関係で次第に開催が困難になっている現状もあることから、保険点数の設置などカンファレンスを開くための環境を整備する必要性を示した。
 また、作業療法士の中村春基委員(兵庫県立総合リハビリテーションセンター)は、医療、介護、福祉といった幅広い連携がリハビリで求められることから、「医療チームだけでは完結しない」とし、調査の実施を要望。その上で、現段階でのガイドラインの策定は困難として、「来年度も引き続きWGを続けてほしい」と求めた。
■多職種を「メディカルスタッフと呼んで」
 医療職16団体などでつくる「チーム医療推進協議会」を代表して発言した取出涼子委員(初台リハビリテーション病院教育研修局SW部門チーフ)は、医師と看護師も含めて「メディカルスタッフ」と呼ぶことを提案し、多職種で役割分担を考える視点の意義を強調した。また、がんや糖尿病など、4疾病におけるチーム医療に関する実態調査の必要性を訴えるとともに、職種間の対応が法律上で不明確な行為の明確化に着手すべきとした。
■職種間の理解深める教育も必要
 ヒアリング後の意見交換で取出委員は、「自分の病院で働いている、あるいは地域で働いている職種をどれだけ知っているのか、という教育プログラムを持つことも重要」と、職種間の理解を深める必要性を指摘した。一方、近森正幸委員(近森病院院長)は、「(チーム医療は)アウトカムが出るようにやるべきだ」と繰り返し強調。マンパワーが不足している現状を「堂々巡り」とした上で、「専門職の病棟配置に点数を付けるところに持っていかないとアウトカムも出ないし、日本の医療はよくならない」と訴えた。
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 この高齢者医療制度改革会議については以下のURLで資料が見れます。
 
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000amvy.html#shingi12


新高齢者医療制度:厚労省が最終案 現役世代、重い負担 民主の意向反映 毎日新聞 12/9
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20101209ddm002040078000c.html
◇「後期」批判意識
 厚生労働省は8日、後期高齢者医療制度に代わる新制度の最終案を、有識者でつくる高齢者医療制度改革会議(厚労相の諮問機関)に示した。13年度から75歳以上の高齢者を原則、市町村の国民健康保険(国保)に移したうえで、高齢者医療の財政は都道府県に運営させる。18年度からは国保全体を都道府県に託し、財政の安定化を図る。現行制度への批判を意識し、高齢者の負担軽減措置を並べたものの、それは現役世代の負担増に跳ね返る。野党の反発は強く、実現のメドは立っていない。【鈴木直、山田夢留】
 2020年度、新制度なら75歳以上の人の国保保険料は2万円増。一方、74歳以下は最大で7万円増に--。
 現行制度には高齢者にも応分の負担をしてもらい、少子化で増え続ける現役1人あたりの負担を軽くする狙いがあった。だが、「後期高齢者」という名称も相まって「うば捨て山」と批判された。改革案には高齢者への配慮が随所に目立つ。
 後期医療では加入者全員が保険料を払うが新制度では子どもらの扶養を受ける人(約170万人)は負担が不要。世帯全員が国保加入なら医療費が高額になっても全員の合算により負担が軽くなる。こうした家族は約350万世帯。負担は50億円以上減るという。
 現行制度は、現役の負担軽減のため、高齢者の保険料アップ率を現役より高くしている。今回は、自公政権時代から特例で実施してきた低所得者への保険料軽減措置(最大9割)は最大7割に縮小するものの、12年度からアップ率を現役とそろえることも盛り込んだ。
 厚労省の推計によると、75歳以上の医療給付費(10年度11・7兆円)は25年度、22兆円に倍増する。しかし、歴代政権が消費税増税を封印してきた以上、お年寄りの負担を軽くする財源は「現役の負担増しかない」(厚労省幹部)。ターゲットは、主に大企業の健康保険組合や公務員の共済組合加入者だ。
 75歳以上への医療費には現役の支援金が支払われている。医療保険からの支援金額は主に加入者数に応じて決まるが、新制度では加入者の収入水準に比例する「総報酬割り」に全面移行する。高給の人は負担が増える仕組みで、25年度に健保組合の平均保険料はいまより約9万円増え、年28万9000円となる。
 改革案は市町村国保に移る75歳以上の財政運営を都道府県が先行して行い、18年度以降は国保全体を都道府県化する二段構えとした。高齢者を国保に移しても、75歳以上のみ都道府県がみる形では「後期医療の廃止」という民主党の看板公約に偽りあり、と指摘されかねないためだ。
 それでも、国保は無職の人や高齢者ら低所得の人が多く、保険料負担が厳しい。08年度、赤字の国保は全体の45%、812団体。実質の赤字額は計2383億円に達する。
 財源を示さないまま都道府県に国保財政を背負わせようとする国に対し、知事らの不信は根強い。8日の高齢者医療制度改革会議で、国保の都道府県化に反対する神田真秋愛知県知事は「財源の欠如が最大の問題だ」と異議を唱え、賛成の立場の
岡崎誠也・高知市長も「国が最終的な財政責任を負わなければいずれ立ち行かなくなる」と指摘した。
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 さてメインニュースの前に当院に関連する話題を一篇。当院はがん診療連携拠点病院に認定され、様々な活動を行っておりますが、慢性疾患でもあるがんに対しては、地域の病院、診療所などとの連携が欠かせません。今後多くの改定を経て良質なパスに繋がっていけばと願います。


かかりつけ医と拠点病院 がん患者治療計画共有へ 神戸新聞 12/9
 
http://www.kobe-np.co.jp/news/kurashi/0003663955.shtml
 がん患者がどの医療機関でも安心して治療を受けられるように、兵庫県内のがん診療連携拠点病院(拠点病院)や県医師会、患者団体などでつくる「県がん診療連携協議会」が、県内統一の診療計画書「地域連携クリティカルパス」の原案を作った。拠点病院とかかりつけ医などが、患者の情報、診療計画を共有するのに活用する。
 まず、県内17カ所の拠点病院で症状が安定している患者を対象に導入し、連携する医療機関を登録制で募る。
 原案は日本人に多い五大がん(肺、胃、肝臓、大腸、乳)ごとに、連携する医療機関同士の共同診療計画書▽治療や検査に関する役割分担表▽緊急時の対応マニュアルをまとめた。手術の内容や検査結果を記録でき、退院後に必要な検査の種類や時期を示す患者用の「連携ノート」もある。
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 メインニュースに移ります。

 何ともやるせないタイトルですが、これも現実。これまで何度も取り上げてきておりますが、高額療養費制度について関連サイトをご紹介しておきます。特集記事、じっくりとお読みください。他人事ではありません。明日は我が身。

高額療養費
 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E9%A1%8D%E7%99%82%E9%A4%8A%E8%B2%BB
 高額療養費とは、病院などの窓口で支払う医療費を一定額以下にとどめる目的で支給される制度。1ヶ月間(同月内)に同一の医療機関でかかった費用を世帯単位で合算し、自己負担限度額を超えた分について支給される。
 従来、自己負担限度額を超えた分について後に支給されていたが、事前に手続きをすればそもそも自己負担限度額を超えている分について医療機関に支払う必要がなくなった。
(療養及び訪問看護療養)
 入院時の食事療養、生活療養にかかる自己負担部分については計算対象とならない。また、入院時の特別料金(部屋代の差額)、歯科材料における特別料金、先進医療の先進技術部分、自費診療を受けて償還払いを受けた場合における算定費用額を超える部分など、保険外の負担についても対象外となる。

高額療養費制度 http://insurance.yahoo.co.jp/social/info/medical_major_04.html

高額療養費パーフェクトマスター http://www.bms.co.jp/kogakuryoyo/


【毎日新聞社特集記事 2010/12/05】
 命を削る:治療の支え 最後まで「働きたい」
 
http://mainichi.jp/life/health/news/20101205ddm003040116000c.html
=================================================
 治療が難しいと考えられてきたがんなどの病気になっても、医療が進歩し、日常生活への復帰が可能になった。たとえば、国民の2人に1人がなるがんは、その半分以上が治る時代だ。ところが、治療の多くは高額化し、治療中断による病状悪化や経済的負担の増加で、患者の体と生活を脅かす。患者を支援するはずの国の制度も、治療費確保のため働き続ける環境も、現状は十分とは言い難い。患者の負担軽減を求める声は高まる一方だ。【河内敏康、大場あい】
 高額な医療費の負担に苦しんだ盛岡市在住の慢性骨髄性白血病(CML)患者、柏崎周一さんが先月27日未明、58歳で亡くなった。経済苦から特効薬の服用を中断して容体が悪化、骨髄移植も受けたが、回復しなかった。「貧乏人は薬が使えず、死ぬしかないんでしょうか」。周一さんの妻、木の実さん(53)は、こう言って嘆いた。
 周一さん夫婦が苦しみ、負担軽減を願う姿を今年5月9日の毎日新聞で紹介した。その後、厚生労働省は国の高額療養費制度で一般所得者の低所得層の患者負担上限額引き下げなどについて議論を始めた。だが、周一さんが息を引き取った5日後、来年度からの引き下げ開始を見送る方針を決めた。
 周一さんはパスタ店を経営、特効薬服用で症状は安定し、店の切り盛りに力を注いでいた。ところが店の経営悪化に伴い薬代の負担が重くなり、4年前に薬の服用を中断。その後治療を再開したが、病状は重く、今年11月に受けた骨髄移植後の合併症で亡くなった。
 11月22日夜、人工呼吸器を装着する前、周一さんは意識がもうろうとする中、両手でスパゲティをゆで上げる仕草をしながら、「早く仕上げないと。お客さんが待っている」と語った。周一さんの最後の言葉だった。木の実さんは「最後まで職場復帰を願っていた。病気になっても、誰もが安心して暮らせる制度を作り、夫のような思いをする人が二度と出ないようにしてほしい」と訴える。
 厚労省は今回、通院患者が医療機関の窓口で自己負担分を立て替え、約3カ月後に上限額を超えた分が戻ってくる現在の仕組みから、立て替えなくてもすむよう改める方針を決めた。だが、制度見直しの根幹だった負担上限額引き下げが見送られたことに、患者団体からも批判の声が上がっている。
 議論した社会保障審議会医療保険部会では、70歳未満で収入が約300万円以下の患者の負担上限額を、現行の月8万円余から半分程度にする試算が示されたが、財政状況の悪化している健康保険組合など医療保険者が反発した。
 がん患者会「グループ・ネクサス」理事長で厚労省がん対策推進協議会会長代理の天野慎介さんは「負担が大きいから見直しできないというだけでは、議論は不十分だ」と指摘。血液疾患患者の会「フェニックスクラブ」事務局の野村英昭さんは「患者が長期に高額な負担を強いられるという現状に、医療保険制度が対応できていない。(柏崎さんのように)薬の服用を中断したり、休薬している患者は潜在的に多い。早く対応しなければ状況は悪化する」と早期の抜本的な見直し実現を求めている。
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【毎日新聞社特集記事 2010/12/05】
 命を削る:治療の支え/上 がん発病で退職、降格
 
http://mainichi.jp/life/health/news/20101205ddm001040059000c.html
=================================================
 1年前、自分がこんな状況に追い込まれるとは思いもしなかった。来年のことは想像もできない--。
 横浜市の女性(48)は今年10月、乳がんの発病をきっかけに10年以上勤めた通信関係の会社を退職した。「会社からクビに追い込まれたのではないかと思うと、本当に怒りを感じる。病気になり、高い治療費を抱え、職まで失うなんて……」
 今年1月、会社の健康診断で異常が見つかった。精密検査でがんと判明。女性は5月、抗がん剤治療や手術を受けるため、半年間の休職を会社に申し出ると、人事担当者から一枚の紙を渡された。「休職は1カ月。休職期間が終わって復帰できない場合は退職することに合意する」
 頭が真っ白になった。「治療費を考えると辞められない」。女性はサインを拒否。治療の副作用でしびれる脚を引きずりながら、満員電車に乗って出社を続けた。通院や副作用がつらい日は有給休暇を使ったが、やがて有休を使い果たし、欠勤がちになった。
 夏ごろ、会社が業績不振に陥ると、女性の席の内線電話が鳴った。リストラの通告だった。今度は拒否できず退職した。女性は、がん発覚前は月約45万円の収入があったが、月約20万円の失業保険に頼らざるを得ず、再就職しなければ無収入になる。もしがんが再発すれば、高額の抗がん剤治療を受けなければならないが、貯蓄もあまりない。
 女性は両親の住む長野県に戻ることを考えている。「景気も悪く、病気を抱えての再就職は厳しい。病気によって、余裕のない企業ではしっかり休職できず、就労者が簡単に切られる社会はおかしいと思うが……」。抗がん剤による脱毛を隠すカツラの毛先を見つめながら、つぶやいた。
 「がんが再発して休みばかり取られたら、他の人に示しが付かないから降格だ」
 岐阜県の男性会社員(41)は5年前、右脇下の肉腫の手術を受け、約14カ月の休職を経て職場に復帰した。だが08年、新しい上司に思わぬ言葉を突きつけられた。反論は許されず、2階級降格の「ヒラ社員」になった。「復帰後、仕事の責任は果たしたつもり。それなのになぜ、とせつなかった」と、男性は唇をかんだ。
 男性は専業主婦の妻と子供2人の4人暮らし。入院前は約600万円あった年収が、今は約400万円まで減った。貯蓄も治療で使い切った。「がん患者でも働いて税金をきちんと納め、社会に貢献できる人はたくさんいる。企業や国は、もっと病気を抱える人のことを理解してほしい」
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【毎日新聞社特集記事 2010/12/07】
 命を削る:治療の支え/中 遅かった障害年金支給
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20101207ddm001040033000c.html
=================================================
 「障害年金の受給が決まったとき、夫は本当に喜んでいた。治療を受けた病院が制度をもっと早く教えてくれていたら……」
 埼玉県内のパート社員の女性(45)は昨年10月、夫を胃がんで亡くした。治療費を支えるはずだった待望の障害年金の、最初の振り込み予定日の約10日前だった。
 障害年金は、老齢年金などと同じ公的年金制度の一つ。けがや病気によって仕事や日常生活に支障がある人が対象だ。だが、医療関係者にもあまり知られておらず、がんなどの患者の受給者は少ないとみられる。
 女性の夫は07年、43歳で胃がんが見つかり手術を受けた。翌年再発、夫は治療の副作用に苦しみながら仕事を続けていたが、保険適用による3割負担でも窓口の支払いが1回4万円近い時もあり、家計を圧迫していた。
 女性が、がん患者も障害年金を受給できることを知ったのは患者会のブログ。昨年初め、社会保険労務士が作るNPO「障害年金支援ネットワーク」に相談し、必要な書類を準備するため、社会保険事務所(現・年金事務所)や市役所、病院に何
度も足を運んだ。
 書類にはショックな内容もあった。「予後6カ月程度~1年未満」と余命が書かれた病院の診断書。治療の効果に関する一般的な話は主治医から何度も聞いていたが、夫に残された時間がそれほど短いとは信じられなかった。「年金を受給するため」と自分に言い聞かせた。すべての書類が受理されるまで約1カ月、年約80万円の支給決定通知が届くまで、さらに約3カ月かかった。最初の振り込みは、その3カ月後。夫の治療にはついに間に合わなかった。
 障害年金は、国民年金などに加入し、保険料の納付状況、生活への支障の程度などの要件を満たせば支給される。がんや間質性肺炎など重い病気の患者も対象だ。日本年金機構や各共済組合が認定基準などに基づき、医学的な診断と、生活や仕事への影響などを総合的に判断して受給の可否を決める。だが医療関係者でも障害者手帳を持つ人だけが受給できると誤解している人も多い。請求用の診断書は記入の仕方が特殊で、「がんなどの患者が請求しやすくなるには、書類の改善が必要だ」と指摘する医師もいる。
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【毎日新聞社特集記事 2010/12/09】
 命を削る:治療の支え/下 追いつかぬ公的制度
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20101209ddm001040059000c.html
=================================================
 「1日7000円の薬で命をつないでいる。障害年金も却下された」(乳がんの60代女性)。「抗がん剤治療を勧められているが、経済的な問題で治療をするか迷っている」(食道がんの50代女性)。NPOが08年に開設した「がん電話情報センター」(東京都文京区)に寄せられる相談のうち、最近増えているのが経済的負担に関するものだ。
 血液がんの患者支援団体「血液情報広場・つばさ」理事長、橋本明子さん(59)は同センターで相談主任を務め、患者の切実な声に胸を痛める。「経済的な問題で治療をあきらめてほしくない。支援できないだろうか……」
 今年10月、橋本さんらは製薬企業の寄付などを基に慢性骨髄性白血病患者を支援する「つばさ支援基金」を設立。この病気は治療費の窓口負担が月10万円を超すこともあり、治療中断する患者が後を絶たない。月2万円の助成を求め問い合わせが殺到、10月だけで約160件に上った。
 国の高額療養費制度の負担軽減策が進まない中、民間基金は治療継続を支える柱の一つだ。一方、つばさ支援基金の規模では対象者は約100人まで。橋本さんは「支援を広げるためにも、より多くの基金への寄付を集めなければ」と語る。
 「恥ずかしいが、命の長さがお金で決まってしまう現実を理解していなかった」
 大手生命保険会社で営業の現場責任者を務める河野幸彦さん(47)は今年1月にがんで亡くなった北海道の金子明美さん(当時41歳)を取り上げた本を読みショックを受けた。金子さんは6年半に及ぶ闘病生活で治療費負担に苦しみ、自ら患者会を設立。亡くなるまで国などに経済的負担の軽減を訴え続けた。
 河野さんは金子さんの姿を社内で紹介し、「がんなどの診断後に支払われる保険金が、治療によっては500万円必要な場合もあるなどと、経済的な厳しさを顧客にしっかり伝えるよう職場で話すようになった」という。
 生命保険の特約やがん保険などは病気になった際の負担軽減手段として期待されるが、従来の保険は入院や手術への給付が中心で、治療実態とのギャップが大きくなっていた。生保各社は昨秋以降、入院や通院の回数を問わず抗がん剤治療に給付する保険など、新商品を登場させている。
 高齢化に伴い病気の治療期間が延びる一方、景気の低迷で国民の収入や雇用は不安定化している。国の高額療養費制度、障害年金など従来の制度だけでは、患者の真の支えにはならない時代だ。
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1202-616号 負担は誰が?:やせ細る健保組合 [kensa-ML NEWS 【特集】]


 本日は師走に入って第一回目の検査当直となります。夕方から風が非常に強くなってきた神戸ですが、雨も少し降ってきました。空模様を見ていると少し憂鬱になっていたところでしたが、先ほど半年ぶりに研修から戻ってこられた方に、偶然通路でお会いしました。いやぁ何か久し振りで嬉しかったですねぇ・・・(^^)

 本当に気忙しいこの頃となりました。気持ちは焦るばかりで前へ進もうとするのですが、なかなか前に進めない現実・・・暗い夜道を一人トボトボ帰っていると、何やら哀愁が漂ってくるようです・・・と自分では思っているのですが、恐らく暗闇に私の黒い姿は隠れてしまい見えないかもしれません。ほんとに暗い夜道は気をつけないといけませんよねぇ・・・

 さてこのところの芸能ニュースを賑わしているのがこの事件。私自身あんまり詳しいことは分かりませんが、家内に聞くと、どっちもどっちだそうな。あんまり知らないことをとやかく言うつもりはありませんが、思い上がりとしか思えない気もします。もう少し社会通念というか、社会常識というか、もう少しお持ちになったら如何かな?やはり世間の目に晒されているということを常に意識しないといかんのちゃいますかぁ?ええ年こいて親に頭下げさせるのはダメですわ。


余録:海老蔵さんの災難 毎日新聞コラム 12/2
 
http://mainichi.jp/select/opinion/yoroku/
 江戸時代の芸談集にある話だ。歌舞伎で武士や鬼神の荒々しい所作を表す「荒事」が評判をとった初代市川団十郎が、ある御殿に呼ばれた時である。酒席の取り持ちをしていると、お殿様が「その荒事というのを見せよ」と所望した▲団十郎は「景清」の謡で、じゅばんを肌脱ぎする。そして書院の障子ふすまを足で踏み折って大暴れした。家来があわてるなか、「これが荒事でございます」。「大名の前にても怖がりては荒事にてはなし」という次第だ▲市川家のお家芸である歌舞伎十八番の「景清」の牢(ろう)破りは二代目が初演でもあり、まさか実話ではないだろう。だが超人的な怪力やすさまじい霊威を一身をもって演じる新境地を開いた初代団十郎だった。江戸っ子がその人に抱いた畏敬(いけい)をうかがわせる芸談である▲この市川家の「荒事」の伝統を受け継ぐ十一代海老蔵さんを襲った傷害事件だ。早朝の東京・西麻布で一緒に酒を飲んでいた男に殴られ、ほお骨を折る重傷を負った。ために京都・南座の顔見世興行を休演し、顔面の整復手術を受けたいきさつはご存じの通りである
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 もうひとつ、コラムで面白いものがあったのでご紹介。

 何の話題かなぁ・・・と思って読んだら、TPPと完全自由化の話だったんですね。私の好きな言葉に「上善は水の如し」というものがありますが、それとは全く違った話でした。TPPについてはこの次にご紹介します。


春秋 日本経済新聞コラム 12/2 http://www.nikkei.com/news/editorial/article/g=96958A96889DE3EBE0E0E3E7E5E2E2E0E3E0E0E2E3E29F9FEAE2E2E2;n=96948D819A938D96E08D8D8D8D8D
 なぞなぞを一つ。「水」の姿には何種類あるでしょう。液体の水と、固体の氷と、気体の水蒸気の3つですね? いいえ、もう一種類あります。オランダ産のトマトです――。10年ほど前にドイツの主婦の間ではやったジョークである。
▼解説がいるだろう。欧州では、経済統合によって主な国々の間の関税がなくなった。国境を越えて、輸入品が自由に入ってくる。お隣のオランダから大量にドイツに流れ込んだのが、トマトだ。国産品より安いので消費者は飛びついたが、食べると、まるで味が薄い。水っぽくておいしくないと当時は皮肉られた。
▼オランダは優れた農業技術で知られる。トマトの産地を訪ねると、巨大な施設に驚かされる。ビル2階分はある天井まで赤い実がびっしり。土を使わない水耕栽培ハウスは、まさに野菜工場だ。面積あたりの収穫量は、日本の3倍だそうだ。日照にも土壌にも恵まれない国土だが、逆境の中で農と工の融合が進む。
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 このメールニュースはそもそも医療系ニュースなのですが、今回お読みになった方は、???と思われた方も多いかもしれません。しかし日本国民が今、真剣に考えなければならない問題ですし、何でもかんでも規制緩和だと言って自由化されると、日本古来の良い制度も崩壊してしまいます。私が何度も取り上げて反対してきましたが、観光医療?医療観光?なるものが自由化された場合には、恐らく国民皆保険制度なんて吹っ飛んでしまうかもしれません。まあ立場変わればで、様々な考え方があるものですね。


記者の目:TPPを考える 閉塞感から抜け出すチャンス 毎日新聞 11/23
 
http://mainichi.jp/select/opinion/eye/news/20101123k0000m070122000c.html
 米国など9カ国が交渉中の経済連携協定(EPA)である「環太平洋パートナーシップ協定」(TPP)について、政府は正式な参加決定は先送りし、関係国と協議を始めることだけを決めた。菅直人首相は、14日まで横浜市で開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)で、各国首脳にこうした方針を説明し、「平成の開国を推し進める」と意義を強調した。国内では農業問題をはじめ、さまざまな議論があるが、私はTPPへの参加は「失われた20年」の閉塞(へいそく)感から日本が抜け出す数少ないチャンスだと考える。実現には、長年先送りしてきた多くの課題を短期間で解決するとともに、関係国とのタフな交渉が必要になる。菅政権は決断に向けた強いリーダーシップを発揮すべきだ。
◇自由化の遅れは空洞化に拍車 
 個々の国と、また何カ国かが集まって、貿易や投資を自由化するEPAは、世界各国が今、必死に相手を探し、次々に締結している。ところが日本は大きく出遅れており、国内企業の競争力低下が懸念されている。日本は14日にペルーとのEPA締結で大筋合意したが、その後に合意のメドが立っている相手はない。
 これに対して、主力輸出品が日本と競合する韓国は、米国、欧州連合(EU)と自由貿易協定(FTA)を署名済みで、来年前半にも中国と本格的な交渉を始める見込みだ。米欧中との関係でみると、日本はEUと来春の交渉開始を目指すことで合意したばかりで、韓国の背中は遠い。
 韓国・EU間の協定は来年7月に発効し、双方の多くの関税が段階的になくなる。例えばフランスで、パナソニック製40~42型液晶テレビが平均1105ユーロ、サムスン製は平均1003ユーロで売られているが、14%の関税が撤廃されるとサムスン製は863ユーロに下がる。自動車(関税10%)なども同じ構図だ。10年前、EUの電気製品輸入に占める日本のシェアは韓国の3倍あったが、既に追いつかれ、逆転されるのも時間の問題だ。
 危機感を抱いた日本企業は相次いで生産拠点をタイなど自由化に積極的な国々に移し、その結果、日本経済を支える製造業の雇用が海外に流出している。自由化の遅れは、輸出競争力を低下させ、国内産業空洞化に拍車をかける。
 では、なぜ数ある自由化の枠組みの中でTPPか。それは、日本のこうした通商上の立ち遅れを早期に挽回(ばんかい)できる可能性があるからだ。
 アジア太平洋地域で、米国が唯一加わる枠組みがTPPだ。経済規模で世界1、2位の米日が組めば、TPPがアジア太平洋の自由化の基軸になる可能性が強い。日本は一転、自由化を主導する立場になるわけだ。また、「米国に日本市場を奪われかねないと、EUなどは危機感を強めるだろう。そうすればEUとの交渉で譲歩を引き出しやすくなる」(経済産業省幹部)という波及効果も見込める。米国と世界経済の主導権を争う中国をけん制できるとの指摘も多い。
 TPPへの参加は簡単ではない。TPPは農産物を含めた関税の全廃が原則で、これまで日本が結んだ他のEPAのように、コメなどをあらかじめ除外して交渉に臨むのは難しい。輸入牛肉問題や政府調達などの非関税障壁、海外からの人材の受け入れも解決しなければならない。どれも、政権の命運を左右しかねない課題だ。
 特に、安い海外産農産物流入など、日本農業に与える影響が大きい。農業関係者は「日本の農業が壊滅する」(茂木守・全国農業協同組合中央会会長)と絶対反対の立場だ。
 だが、関税で守られながら、日本農業は衰退の一途をたどる。08年の農業総産出額は8兆4662億円で、ピークの84年から約3割減少、就業人口の平均年齢は65・8歳。TPP以前に、抜本的な構造改革が待ったなしだ。戸別所得補償を効果的に使い、やる気のある農家を支援し、大規模化を進めるなど打つ手はある。農業関係者にとってTPPが脅威であることは理解できるが、日本農業が生まれ変わる好機ととらえる考え方があってもよいのではないか。
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記者の目:TPPを考える(下)慎重に検討を 毎日新聞 11/24
 
http://mainichi.jp/select/opinion/eye/news/20101124k0000m070135000c.html
◇自由貿易の理想郷ではない
 「今、国を開かないと世界の孤児になる」と言われれば、誰もが「大変だ」と思うだろう。菅直人首相が提唱する「環太平洋パートナーシップ協定(TPP)」への参加問題だ。加われば大半の貿易品目で関税が撤廃され、ヒトやカネの移動も自由になる。企業活動には追い風が吹き、経済は活性化するかもしれない。だが、そこに大きな落とし穴はないか。情緒的な言葉に惑わされず、冷静に考えたい。
 TPPは貿易、投資を自由化する経済連携協定(EPA)。当初はシンガポール、ニュージーランドなど4カ国が結び、その後、米国や豪州など5カ国も参加を決め、来年11月を期限に交渉が始まっている。日本も関係国との協議に加わり、来年6月までに参加の是非を判断する方針だ。
 菅首相はTPP参加を「平成の開国」と強調する。だが、TPPは太平洋を取り巻く少数国間の協定であり、世界全体ではない。世界共通の貿易ルールは世界貿易機関(WTO、加盟153カ国・地域)の多角的貿易交渉(ドーハ・ラウンド)で議論するのが筋だ。WTO協定はTPPのようなEPAや自由貿易協定(FTA)を例外として認めているだけだ。
◇最恵国待遇がWTOの大原則
 WTOでは「最恵国待遇」が大原則だ。例えばA国がB国に対し、ある品目の関税率を下げたら、その関税率は他の全加盟国に適用されなければならない。「相手によってルールを変えてはいけない」という原則だ。一部の国にだけ適用する貿易ルールはWTOの精神に反している。
 WTOや、その前身である関税貿易一般協定(GATT)が最恵国待遇を基本原則としたのは、第二次世界大戦の苦い教訓があるからだ。1929年に始まった世界恐慌に伴い、欧米列強や日本は自国を中心とする経済圏に高関税の防波堤を張り巡らした。このことが貿易を縮小させ、世界経済を低迷させ、軍国主義やナチズムの台頭を招いて世界大戦を引き起こした。
 TPPも米国を中心とした排他的な経済ブロックになりかねないと思う。WTOの現状を改めて見ておこう。
 ドーハ・ラウンドの最大の停滞要因は中国、インドなど新興国と米国との対立だ。ラウンドでは、関税だけでなく貿易に影響する農業補助金の削減も求められる。米国は巨額の補助金を国内農家に出しているが、補助金で生産者の所得が補われる分だけ農産品を安く輸出でき、新興国や途上国の農業を圧迫している。ブラジルは米国の綿花向け補助金によって自国農民が損害を受けたとして02年にWTOに提訴し、勝訴している。
 政治的理由で補助金を減らしたくない米国と、市場開放を最小限にとどめたい中国、インドの対立で08年7月に閣僚会合が決裂し、ラウンドは事実上の凍結状態に陥った。
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 他にも色々とお伝えしたいニュースは山積みですが、ここからメインニュースに移ります。

 本日は、純粋な医療系ニュースというよりも政治がらみや制度的な事ばかりで、非常に申し訳ありません。私自身勉強不足でまともなコメントなど出来ません。ですから自身の学習のために掲載してみたということです。次号はもう少し純粋な医療系ニュースを配信します。今号はご勘弁を!

 私自身のため、健康保険ならびに組合につき、ちょっと調べてみました。


健康保険組合
 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%81%A5%E5%BA%B7%E4%BF%9D%E9%99%BA%E7%B5%84%E5%90%88
 健康保険組合(略称:健保組合)は、国が行う健康保険事業を代行する公法人である。監督官庁は厚生労働省の地方支部局である地方厚生(支)局。上部組織として健康保険組合連合会がある。
 健康保険組合で行っている健康保険制度は、組合管掌健康保険(組合健保)と呼ぶ。


健康保険
 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%81%A5%E5%BA%B7%E4%BF%9D%E9%99%BA
 健康保険とは、日本の公的医療保険制度、すなわち社会保障のうち社会保険(医療保険)に分類され、健康保険に加入する被保険者が医療の必要な状態になったとき医療費を保険者が一部負担する制度をいう。
 日本では「国民皆保険」とされ、生活保護の受給者などの一部を除く日本国内に住所を有する全国民、および1年以上の在留資格がある日本の外国人は何らかの形で健康保険に加入するように定められている(≠強制保険)。


 健康保険に関する分かりやすいサイトを見つけました。もう少し知っておきたいな、と思われる方は以下のサイトをご覧ください。

健康保険なんでも百科
 
http://park1.aeonnet.ne.jp/~kenko-hoken/index2.html


【毎日新聞社特集記事 2010/11/29】
 負担は誰が?:やせ細る健保組合/上 拠出金重く、相次ぐ消滅
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20101129ddm013100029000c.html
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 民間企業で働くサラリーマンやその家族が加入する健康保険組合が、高齢者医療費の増加で苦しんでいる。バブル崩壊以降、消滅した健保組合は300を超え、会社員の負担は拡大し、受けられるサービスも縮小している。働く現役世代の医療保険に何が起きているのか。現場をリポートする。【中西拓司】
◇1人当たり個人保険料を上回る例も
 「何とかこのまま健保組合に加入していられないだろうか」。三菱自動車健保は昨秋、関連子会社80社の従業員と扶養家族約7万1800人を同健保から脱退させる提案を決めた。東海地方で開いた説明会では子会社の自動車販売店で働く40代男性がこう訴えた。三菱自動車本体の従業員ら約3万3000人は同健保に残ったが、関連子会社の従業員らは今年4月、中小企業などが入る全国健康保険協会(協会けんぽ)などへ移った。
 協会けんぽの健康保険料は労使折半だが、同健保は企業側が約6割を負担。このため、例えば標準報酬月額(月給にほぼ相当)が30万円の人が協会けんぽに移れば月2570円の負担増に、企業側は月2450円の負担が減る。東北地方の販売子会社の50代社員は「本社あっての子会社だ。生き残りのためには仕方がない」と語る。
 健保組合を苦境に追いやったのは、08年度に制度改正された高齢者医療制度による拠出金の急増だ。改正により、国民健康保険に加入する65~74歳の医療費も健保組合がさらに賄うことになった。三菱自動車健保の場合、08年度の拠出金は102億円で前年度より約21億円アップ。その結果、同年度決算は17億8000万円の赤字に転落した。高齢者医療費が増えれば、拠出金は今後も増える。
 半導体関連メーカー「アドバンテスト」(東京・丸の内)の健保組合は、高齢者医療費の重みを加入者に実感してもらうため、社員1人当たりの拠出金額を試算した。
 高齢者医療制度の拠出金は、65~74歳のための前期高齢者納付金▽75歳以上のための後期高齢者支援金--などがあり、最も負担が重いのは前期高齢者納付金だ。
 同健保によると、07年度の1人当たりの拠出金は年17万6200円だったが、後期高齢者医療制度導入時の08年度は23万5200円に急増。10年度は35万6300円になる見通し。手取り給与1カ月分近くに相当する。10年度の社員1人当たりの保険料(企業負担除く)は平均20万8000円なので、個人が支払う保険料を上回る拠出金を健保が国に支払っている計算になる。拠出金は、前期高齢者の加入率やその医療費などを基に算定されるため各健保で異なるが、大きな負担になっていることが分かる。
 同健保の小山誠・理事長は「今の負担構造が続けば会社員の働く意欲をそぐ結果になりかねない」と話す。
 健保組合は10年3月で1473組合あり約3000万人が加入している。組合数は92年度が1827組合と最も多かったが、その後は減少の一途をたどり、09年度までに計354組合が解散などで消滅した。08年度には西濃運輸、京樽の各健保など24組合が協会けんぽに移るなどして姿を消した。企業業績の悪化で保険料負担が重みになっているところに、拠出金負担が追い打ちをかけた格好だ。
 政府は13年度に、後期高齢者医療制度に代わる新制度をスタートさせる考えだが、サラリーマンの健保組合に頼る構造は変わらない。学習院大経済学部の鈴木亘教授は「国の議論は、膨張する医療費を誰が負担するかに終始しており、いわば沈
没するタイタニックのデッキで椅子の奪い合いをしているようなものだ。積み立て式の『基金』を創設するなど、人口変化に左右されない財政構造を確立すべきだ」と提言する。
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【毎日新聞社特集記事 2010/11/30】
 負担は誰が?:やせ細る健保組合/中 さらに保険料上げ確実
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20101130ddm013100043000c.html
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◇現役世代の減少と高齢者医療費の増加で
 「保険料率が上がります」「増え続ける赤字! このままでは健保の存続が危ぶまれる……」。トヨタグループの自動車部品メーカー「デンソー」の健康保険組合(愛知県刈谷市、扶養を含めた加入者16万人)は、10月に発行した加入者向けの広報誌で、逼迫(ひっぱく)する健保財政を伝える「緊急特集」を掲載した。同健保の赤塚俊昭・常務理事は「組合の財政危機を多くの従業員に分かってほしかった」と話す。
 10年度の高齢者医療費の拠出金は166億円に達し、過去最大の48億円の赤字になる見通し。加入者とその家族のために支払う医療費は165億円の見通しで、高齢者への「仕送り」とも言える拠出金が初めて、加入者の医療費を上回る。
 業績悪化に伴う給与・賞与の減少によって、保険料収入は301億円(前年度比16億円減)にダウンし、来春から保険料率を7・5%(現行7%)に引き上げざるを得ない。標準報酬月額(ほぼ月収に相当)30万円の社員で、年約7000円、会社も約1万1000円の